浅葉なつのレビュー一覧
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〔!〕今の私に、存在する、意味など、あるのか……(p.190)
〔内容〕月読命。これまででも最も大物で、かつ須佐之男命、天照大御神たちの隠された過去に関わる大ごとになっていく/穂乃香はとても綺麗な青い月を描いた少女、松下望と出会う。彼女は良彦にもできなかった変化を穂乃香にもたらしつつある。良彦はただ受け入れるだけだったから/秦氏はどうからんでいるのか/神々が闇に葬ったこととはなにか、スサノオの真実、ツクヨミの真実/大日孁女神が天照大御神になった瞬間。
〔感想〕ここまでくると後は黄金のことと、御用人システム(あるいは大神)そのものくらいしか残ってないかも。
■御用人についての簡単な単語集
【天棚機姫神/あめたなばたつひめのかみ】高天原で神衣(かんみそ)を作っていたが最近は人間世界で洋服を作っている。が売れなくて悩んでいる。小学三年生くらいの女の子の姿だがときおりの、怨念がこもったような低音ボイスが怖い。自分の作りたいものを作るタイプで、相手に似合うとかあまり考えていないところに問題があるような気がする?
【天照大御神】別名「大日孁女神」。神々のトップだがじつのところ株式会社の社長みたいなもんでなんでも思い通りにできるわけではないし社員や重役たちの円滑な関係を維持しなければならず苦労が絶えない。
【天道根命/あめのみちねのみこと】和歌山で神鏡を護る神。天津神。クソ真面目なタイプ。人の姿のときは北島と名乗る。
【荒魂】和魂が神の中の優しくて平和的な部分。荒魂は天変地異を起こしたりする荒っぽい部分。月読命は荒魂を失っており和魂だけで顕現しており本来黒髪だったのが銀髪になっている。
【伊斯許理度売命/いしこりどめのみこと】邇邇芸命の持っている神面を作った女神。
【遠藤獅兜/えんどう・れおと】良彦のバイト先の新人バイト。まじめなタイプではないがひどいタイプでもない。じつは妻帯者で生まれたばかりの子どももいる。大阪出身で子どもの頃古墳群で遊んだりしていた。
【稲の精】大山積神(おおやまつみのかみ)の配下。愛媛にいる。年中行事の相撲でたまには負けてみたい。
【大神】良彦に御用人を押しつけいろいろ御用を命じている張本人。普通に考えたら天照大御神か素戔嗚尊かと思うが、なんかちょっとイメージちゃうのでイザナギあたりかもしれへん? それもイメージちゃう気もするのでさらに古い神々のだれかなのかも?
【大國主命】出雲在住。国造りの頃の少彦名神の相棒。須勢理毘売命の夫なので須佐之男命の義理の息子。浮気性。軽い。ほぼ準レギュラー化している。
【大宜都比売神/おおげつひめのかみ】食物の神。身体中の穴から食べ物を取り出し高天原に捧げたら不浄やと怒った須佐之男に斬り殺されバラバラにされた。その後羽山戸神(はやまとのかみ)と結婚した。
【大地主神/おおとこぬしのかみ】民間信仰的な神。縄張りごとに大勢いる。日本の土地を守っている。
【大年神/おおとしのかみ】四柱目の神様。歳徳神(としとくじん)とも言う。新年に福をもたらす年神。知らないうちに御用をかなえてしまっていた。須勢理毘売命の腹違いの兄。ということは須佐之男命の息子か。
【大主神社】孝太郎が働いている神社。起源は平安時代。祀られる神は春日大社から勧請された。
【大野達也】和歌山県の野球強豪高校の選手だった。たぶんモデルは赤いアンダーシャツのあそこかと。当時練習試合などで対戦していたので良彦とは知り合い。プロ入りを目指していたしその可能性もある実力だったようだが今は商工会議所勤務。実家は神社で名草戸畔(なぐさとべ)の頭が葬られたという伝承がある。古代のことばかり研究して自分や姉を見ようとしない父親に対して強い反感がある。《神様って名のつく、目に見えないくせに崇められてるものが嫌いだ。》第四巻p.94
【大野奈々美】達也の姉。父の後を継ぎ神社を護ろうとしていた。が、達也とともに交通事故に遭い植物状態になっている。天道根命が知り合った「なな姉ちゃん」と同一人物だと思われる。
【大野の父】名草戸畔研究の第一人者。
【大日孁女神/おおひるめのかみ】→天照大御神
【大御霊龍王/おおみたまりゅうおう】三柱目の神様。瀬田の唐橋の下に住まう龍神。「瀬田の橋姫」と呼ぶほうが人には馴染み深い。ある人物は「お華」と呼んだ。
【大山積神/おおやまつみのかみ】伊予の大三島にある大山祇神社、日本総鎮守の異名を持つ社の神。海の民の信仰を受けた戦神。イザナギ・イザナミから生まれた。木花之佐久夜姫毘売の父。
【岡田友弘】良彦んちの斜向かいの家の子。小学生。なぜか良彦をつけてきた。
【お杏/おきょう】一言主の眷属。銀杏の御神木が本体の精霊。
【お供え】《神は見目形よりも、それに込められた想いを汲むものだ》《お前が、それに込めた想いをな》第一巻p.268-269。
【お華/おはな】→大御霊龍王(おおみたまりゅうおう)
【思兼神/おもいかねのかみ】頭脳明晰だが古い神々に抑えられ能力を発揮できずにいた。高御産巣日神(たかひむすひのかみ)の子。名前は「機動戦艦ナデシコ」で有名になった。月読命が暴れたとき天照大御神を洞窟内に隠した。アマテラス《お前は私を崇めるな。私を裁く者でいろ。後ろではなく、隣に立て》第七巻p.270
【幽冥主宰大神/かくりごとしろしめすおおかみ】大國主はたくさんの別称を持つがこれもそのひとつ。よくわからないけど死後の世界の主とかいう意味だろう?
【語り部】各巻の最初と最後に出てきて、良彦の後の御用人(まだ少年)に良彦のことを語り聞かせているようだ。良彦との関わりは不明。身体に鱗があるらしいので、龍神か蛇神か魚の神かそんな感じ? 少年の方も良彦との関わりは不明。息子という可能性もある?
【神様】人間とは持ちつ持たれつの関係だったが、現代では願い事を唱えるだけで信仰心も薄れ神祭りもなく、全体に力が弱まっている。《現代において、八百萬のすべての神が万能だと思うな》第一巻p.42。《神がいなくなるということは、その土地の太陽や水を隠されることと同じことよ》第一巻p.155。《人の子からみれば、神とは理不尽な存在であるものだ。》第一巻p.173。黄金《ほとんどの神々が、人の子を「人間」という括りで見ており、個人として認識することが稀だからだ。わしとてお前が御用人でなければ、舞い散る木の葉の一枚としか見ておらんかっただろう。》第一巻p.173。
【願掛け】《事情はどうあれ、困った時だけ神に頼るのは、褒められたことではない。》第一巻p.54。この作品の神様たちは人間とそう違いはない存在として描かれているが、ぼくらの世界にもし神様がいたとしても願いを聞いてくれることはなさそうに思える。ある人の願いは他の誰かにとって呪いになることもあるだろうから(たとえば入試合格)全ての人の願いを聞くと矛盾が発生する。なにより、神にとって人間は取るに足らない存在だろうから個としては認識しておらず塊(あるいは数字)としての認識だろうと思われる。また、神と人間は存在としてのありようが違いすぎるので神の理は人間の理とは大きく異なるだろうから良し悪しの基準もまったく違い、願いとそれを叶えた結果は合致しなさそうだ。
【感謝の歌】なんでも食事するときには一杯一拍手して和歌を詠むものだったらしい。それは「たなつもの 百の木草も天照す 日の大神の めぐみえてこそ」というものだとか。
【窮鬼】→貧乏神
【国造/くにのみやっこ】領主みたいなもん。
【孝太郎】藤波孝太郎。良彦の高校からの友人。実家は神社。今は近所の大主神社で修行中。権禰宜になったところ。超現実主義者。貧乏神にも恐れられる清濁併せ呑む毅然とした男。
【黄金/こがね】方位神(ほういがみ/ほういじん)。最初に出会った神様。大主神社末社にも祀られている。狐の姿をしており「黄金/こがね」と呼ばれていると名乗った。触りたくなるモフモフ。甘いものに目がない。方角を司るので目的地やそこへの行程が手に取るようにわかる《いわば、高性能狐型ナビだ。》p.87。「狐型モフペディア」でもある。とても古い神様らしい(イザナギ、イザナミよりも古いのかも?)が良彦は威厳を感じていない。その願いは《日本中の人間が再び神祭りに目覚め、神に畏怖と敬いを持つように取り計らう》p.154第一巻。というもの。個人の力では無理そうなのに叶うまで離れないというので一生のつきあいになる? 強いて言えば良彦が神社ライターにでもなって影響力を持っていくしかなさそうだが? このままではお役目を果たすのも遠からず無理が出てくるやろうし。《方位神とは、理屈でできているようなものだ。》第一巻p.200。須佐之男視点では方位神は人の子を陥れた情け容赦ない神なのだとか。
【古事記】天皇家の歴史などを、国内向けに書いたもの。
【木花之佐久夜姫毘売/このはなのさくやびめ】邇邇芸命の妻。超絶美女。宮崎にいた穂乃香の前に姿を現した。富士山の神でもあるのである意味日本を象徴する女神。
【御用人】「大神」からのミッション、「宣之言書(のりとごとのしょ)」に名前が現れた神々の困りごとをうまくおさめていく役目で人間が就く。《御用人が御用を誘導するようなことがあってはならぬ!》第七巻p.31。
【御霊信仰/ごりょうしんこう】非業の死を遂げた重要人物たちの祟りを抑えるために神として祀って御霊会などを開き慰める。
【サナ】宗像三女神に仕えていた巫女。女神たちにとって最も強い記憶が残っている巫女でもある。大陸出身で身寄りがなく言葉も通じず巫女になることをとことん嫌がっていろいろいたずらもした。が、誰よりも素質は高く天眼の持ち主だった。
【神職】《神に仕える彼らを通して、人々は神を視るのだろう。》第一巻p.251
【少彦名神/すくなびこなのかみ】有名どころ。第二巻最初の神様。見た目は身長十センチくらいの老人で白いポンチョのような服を身につけている。一寸法師のモデルとも言われている。大きな社殿に祀られているが、それでも地からは衰え老人の姿となった。大國主命とは国造りの頃の相棒。そのとき入った温泉の心地よさをもう一度味わいたい。
【神武天皇】神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびのみこと)などとも呼ばれる。
【須勢理毘売命/すせりびめのみこと】大國主命の妻。須佐之男命の娘。夫の浮気に悩まされている。大年神の腹違いの妹。激しい気性は父親譲り。
【清掃】良彦の父《昔な、親父が言ってたんだ》《掃除ってのは、神業だって》《穢れを祓い清める、尊い仕事だってな》第五巻p.111
【平将門/たいらのまさかど】クーデターを起こしたとされ藤原秀郷に討たれ今では江戸総鎮守に祀られている。他の場所で現れると落ち武者のような姿になる。
【高岡遥斗/たかおか・はると】→遥斗
【高龗神/たかおかみのかみ】貴船にいる。黄金は「水龍」と呼んだ。「貴船明神」と呼ばれることもある。水神の大元締め。
【武御雷之男神/たけみかづちのおのかみ】大主神社の主祭神。いずれ出てくると思っていたビッグネームやけどどうやって良彦を鹿嶋まで行かせるかが問題やと思ってた。
【田道間守命/たじまもりのみこと】菓子の神。大主神社の境内に祀られている。元は人間だったらしい。
【達也】→大野達也
【月読命】天照大御神の弟、須佐之男命の兄。荒魂を失くしており、一晩ごとに記憶が失われる。唯一覚えているのは須佐之男のことだけ。そのため日々日記をつけており膨大な量となっている。
【童子】高龗神と一緒に降ってきた。おしゃべりでいたずらもので神も困ったことがある。石で作られた柄杓を授かり森を守ることを約束した。人の娘と結婚し有限の寿命となったがその子孫は明治期まで代々高龗神に仕えてきた。
【敏益/とします】良彦の祖父。一年前に亡くなった。口数が少ない優しい人だった。神社に参るのが日課だった。父《勉強しろって言うより、挨拶や、箸の上げ下げ、靴をそろえること……。そういう生活の中の些細なことを、子どもには注意する人だったかな。》第五巻p.134。《子どもの好奇心は止めない人だったんだよ。》第五巻p.135
【泣沢女神/なきさわめのかみ】穂乃香は「沢女/さわめ」と呼ぶ。天香久山麓の神社の井戸の中にいた。小学二年生くらいの見た目。《泣くのが仕事のようなものなのだ》。たよりなさげだが日本に住む人間の悲しみの半分を肩代わりしてくれるという鉄のメンタルを装備している。彼女のおかげで泣いたら気分が晴れる。水神でもある。
【名草戸畔/なぐさとべ】神武東征で敗れて殺された。大野の父は異なった説を唱えている。名前からすると女性のようだ。
【邇邇芸命/ににぎのみこと】天孫降臨。大物。大國主と双璧をなすロクデナシ男として勇名をはせる。
【日本書紀】国の歴史を同時に中国に向けて知らしめるために書かれたもの。
【望/のぞみ】松下望。穂乃香と同じ学校の生徒。美しい月を描いていた。中学のとき「かぐや姫」というあだ名がついていたことがある。穂乃香に対し《あんたさ、変なら変なりに、もっと堂々としてなよ。》(p.94)とか《もっとそういう面白い吉田穂乃香でいればいいのに》(p.198)と言った。
【宣之言書/のりとごとのしょ】別名「御用帳」。一年前亡くなった祖父、敏益のものだったという冊子で、謎の老人から渡された。神々の名が書かれている。これを手にした人間は浮き出る神名の社を訪ね、その神様の御用を聞かねばならない。敏益は信仰心の篤さを認められ、そういう家の人間ではないのに抜擢された。作ったのは「遥か高位の大神」なんだとか。神様の御用人としてのパスポートみたいなもんかな。
【萩原良彦/はぎわら・よしひこ】→良彦
【秦氏】大陸から渡ってきた一族。月から来たという話もある。技術者集団という話もあってさまざまなものづくり技術を日本にもたらした。聖徳太子がらみの秦河勝が有名。
【羽田野唯司/はたの・ただし】画家。青い月を描いていた。寝ても覚めても満月の絵しか描かない。「はた」とついているので秦氏の末裔なのかもしれない?
【遥斗/はると】高岡遥斗。穂乃香と同じ高校で隣のクラス。御用人のことを知っていた。名前からして高龗神とかかわりのある家(八家)の子かもしれない? 高龗神の役に立ちたくて仕方がない。レギュラーになる? 祖母は斗央子(とおこ)。愛車はズーマーX、二人乗りできたっけ?
【晴南/はるな】黄金《鬼神のような妹だな》第一巻p.187。第五巻でようやく名前がわかる。
【一言主】なんでも一言ですませてしまう神様。最近引きこもっているらしい。良彦が会ってみると予想外のタイプだった。御用のすんだ後はオンラインゲーム友だちになった。
【蛭児大神/ひるこのおおかみ】いわゆる恵比寿様。
【貧乏神】窮鬼。《衣食住が足りた生活を送れることが、決して当たり前ではないということを忘れないための存在なのだ。》第二巻p.85。寒いので寝泊まりできる家を探してほしい。羽振りの良い者が転落する落差を味わい、稼ごうとする気力を吸う。が、ここで登場する貧乏神は、一旦どん底まで落ち込んだ者が這い上がろうとする姿が好きで、それを見届けてから離れる。繊細で涙もろいところがある。
【藤波孝太郎】→孝太郎
【経津主神/ふつぬしのかみ】刀の神。武御雷之男神を主と呼ぶ。
【方位神/ほういじん/ほういがみ】→黄金(こがね)
【穂乃香/ほのか】吉田穂乃香。視える人「天眼/てんげん」。超絶美少女。高校生。あまり笑わないクールビューティー。孝太郎が勤める大主神社の宮司の娘。良彦に好意を寄せているようだ。
【松下望】→望
【松葉】蛭児大神の眷属。白馬。
【宗像三女神/むなかたさんじょしん】田心姫神=多紀理毘売命(たごりひめのかみ)、市杵島姫神=市寸島比売命(いちきしまひめ)、湍津姫神=多岐都比売命(たぎつひめ)。沖ノ島に祀られている。田心姫神はおっとりしている。市杵島姫神は凛としている。湍津姫神はキャピキャピしている。
【面の者】古参の神々。仮面を被っている。天照大御神を傀儡としていた。
【疫病神】お婆さんの姿。貧乏神も恐れた。直接祀られることは少ないが、例えば祇園祭は疫病神を慰めるためのものだったりして、けっこう信仰はされている。
【倭建命/やまとたけるのみこと】人面鳥の姿で登場。鳥になりたい。未曾有の進化中らしい。叔母の倭比売命は伊勢の斎宮。草薙剣を渡してくれた。
【弓月君/ゆづきのきみ】大陸より一族を率いてやってきた。秦の始皇帝の末裔だとかなんとか。ものづくり一族である秦氏の源流。
【洋治】大野達也の知り合いの神職。三十代半ばくらい。
【吉田穂乃香/よしだ・ほのか】→穂乃香
【吉田怜司/よしだ・れいし】→怜司
【良彦】主人公。二十四歳。神様の御用人にされてしまった。やる気も知識もあまりなかったが、結局のところとても誠実な人。ずっと野球をしており高校のとき一度だけ一番サードで甲子園に出場し一回戦で敗退。野球の才能で会社に入ったがケガをしたのと経営不振で野球部が廃部になったのとで退職。今はアルバイトの日々。
【良彦の妹】→晴南(はるな)
【良彦の祖父】→敏益(とします)
【良彦の父】自己主張しないタイプ。
【良彦の母】活発なタイプ。
【怜司/れいし】吉田怜司。穂乃香の兄。人当たりのよい人物で天然なところがある。が、強度の妹溺愛マシーンで妹につきまとう男は即座に敵認定され人物が豹変する。大主神宮宮司の長男。霊感はあるが無自覚でやり過ごしてしまうタフな精神を持つ。東京在住で旅行会社勤務。藤原氏の末裔。将門から憎まれ、武御雷男神から世話係にと目をつけられている。 -
Posted by ブクログ
〔!〕穂乃香の兄、妹溺愛マシーン怜司登場。
〔内容〕将門が藤原の裔イヤガラセ何をやっても成功しない/お互いの想いがこじれ距離できるタケミカヅチとフツヌシノカミ/宗像の三女神その巫女のサナふるさとどこに見いだしたのか。
〔感想〕ザンネンな将門…やけどさすがに祟神だけあってこわくもあった。あとタケミカヅチ、宗像三女神。良彦、ビックネームばかりやなあ。
■御用人についての簡単な単語集
【天棚機姫神/あめたなばたつひめのかみ】高天原で神衣(かんみそ)を作っていたが最近は人間世界で洋服を作っているが売れなくて悩んでいる。小学三年生くらいの女の子の姿だがときおりの、怨念がこもったような低音ボイスが怖い。自分の作りたいものを作るタイプで、相手に似合うとかあまり考えていないところに問題があるような気がする?
【天道根命/あめのみちねのみこと】和歌山で神鏡を護る神。天津神。クソ真面目なタイプ。人の姿のときは北島と名乗る。
【伊斯許理度売命/いしこりどめのみこと】邇邇芸命の持っている神面を作った女神。
【遠藤獅兜/えんどう・れおと】良彦のバイト先の新人バイト。まじめなタイプではないがひどいタイプでもない。じつは妻帯者で生まれたばかりの子どももいる。大阪出身で子どもの頃古墳群で遊んだりしていた。
【稲の精】大山積神(おおやまつみのかみ)の配下。愛媛にいる。年中行事の相撲でたまには負けてみたい。
【大神】良彦に御用人を押しつけいろいろ御用を命じている張本人。
【大國主命】出雲在住。国造りの頃の少彦名神の相棒。須勢理毘売命の夫なので須佐之男命の義理の息子。浮気性。軽い。ほぼ準レギュラー化している。
【大宜都比売神/おおげつひめのかみ】食物の神。身体中の穴から食べ物を取り出し高天原に捧げたら不浄やと怒った須佐之男に斬り殺されバラバラにされた。その後羽山戸神(はやまとのかみ)と結婚した。
【大地主神/おおとこぬしのかみ】民間信仰的な神。縄張りごとに大勢いる。日本の土地を守っている。
【大年神/おおとしのかみ】四柱目の神様。歳徳神(としとくじん)とも言う。新年に福をもたらす年神。知らないうちに御用をかなえてしまっていた。須勢理毘売命の腹違いの兄。ということは須佐之男命の息子か。
【大主神社】孝太郎が働いている神社。起源は平安時代。祀られる神は春日大社から勧請された。
【大野達也】和歌山県の野球強豪高校の選手だった。たぶんモデルは赤いアンダーシャツのあそこかと。当時練習試合などで対戦していたので良彦とは知り合い。プロ入りを目指していたしその可能性もある実力だったようだが今は商工会議所勤務。実家は神社で名草戸畔(なぐさとべ)の頭が葬られたという伝承がある。古代のことばかり研究して自分や姉を見ようとしない父親に対して強い反感がある。《神様って名のつく、目に見えないくせに崇められてるものが嫌いだ。》第四巻p.94
【大野奈々美】達也の姉。父の後を継ぎ神社を護ろうとしていた。が、達也とともに交通事故に遭い植物状態になっている。天道根命が知り合った「なな姉ちゃん」と同一人物だと思われる。
【大野の父】名草戸畔研究の第一人者。
【大御霊龍王/おおみたまりゅうおう】三柱目の神様。瀬田の唐橋の下に住まう龍神。「瀬田の橋姫」と呼ぶほうが人には馴染み深い。ある人物は「お華」と呼んだ。
【大山積神/おおやまつみのかみ】伊予の大三島にある大山祇神社、日本総鎮守の異名を持つ社の神。海の民の信仰を受けた戦神。イザナギ・イザナミから生まれた。木花之佐久夜姫毘売の父。
【岡田友弘】良彦んちの斜向かいの家の子。小学生。なぜか良彦をつけてきた。
【お杏/おきょう】一言主の眷属。銀杏の御神木が本体の精霊。
【お供え】《神は見目形よりも、それに込められた想いを汲むものだ》《お前が、それに込めた想いをな》第一巻p.268-269。
【お華/おはな】→大御霊龍王(おおみたまりゅうおう)
【幽冥主宰大神/かくりごとしろしめすおおかみ】大國主はたくさんの別称を持つがこれもそのひとつ。よくわからないけど死後の世界の主とかいう意味だろう?
【語り部】各巻の最初と最後に出てきて、良彦の後の御用人(まだ少年)に良彦のことを語り聞かせているようだ。良彦との関わりは不明。身体に鱗があるらしいので、龍神か蛇神か魚の神かそんな感じ? 少年の方も良彦との関わりは不明。息子という可能性もある?
【神様】人間とは持ちつ持たれつの関係だったが、現代では願い事を唱えるだけで信仰心も薄れ神祭りもなく、全体に力が弱まっている。《現代において、八百萬のすべての神が万能だと思うな》第一巻p.42。《神がいなくなるということは、その土地の太陽や水を隠されることと同じことよ》第一巻p.155。《人の子からみれば、神とは理不尽な存在であるものだ。》第一巻p.173。黄金《ほとんどの神々が、人の子を「人間」という括りで見ており、個人として認識することが稀だからだ。わしとてお前が御用人でなければ、舞い散る木の葉の一枚としか見ておらんかっただろう。》第一巻p.173。
【願掛け】《事情はどうあれ、困った時だけ神に頼るのは、褒められたことではない。》第一巻p.54。この作品の神様たちは人間とそう違いはない存在として描かれているが、ぼくらの世界にもし神様がいたとしても願いを聞いてくれることはなさそうに思える。ある人の願いは他の誰かにとって呪いになることもあるだろうから(たとえば入試合格)全ての人の願いを聞くと矛盾が発生する。なにより、神にとって人間は取るに足らない存在だろうから個としては認識しておらず塊(あるいは数字)としての認識だろうと思われる。また、神と人間は存在としてのありようが違いすぎるので神の理は人間の理とは大きく異なるだろうから良し悪しの基準もまったく違い、願いとそれを叶えた結果は合致しなさそうだ。
【感謝の歌】なんでも食事するときには一杯一拍手して和歌を詠むものだったらしい。それは「たなつもの 百の木草も天照す 日の大神の めぐみえてこそ」というものだとか。
【窮鬼】→貧乏神
【国造/くにのみやっこ】領主みたいなもん。
【孝太郎】藤波孝太郎。良彦の高校からの友人。実家は神社。今は近所の大主神社で修行中。権禰宜になったところ。超現実主義者。貧乏神にも恐れられる清濁併せ呑む毅然とした男。
【黄金/こがね】方位神(ほういがみ/ほういじん)。最初に出会った神様。大主神社末社にも祀られている。狐の姿をしており「黄金/こがね」と呼ばれていると名乗った。触りたくなるモフモフ。甘いものに目がない。方角を司るので目的地やそこへの行程が手に取るようにわかる《いわば、高性能狐型ナビだ。》p.87。「狐型モフペディア」でもある。とても古い神様らしいが良彦は威厳を感じていない。その願いは《日本中の人間が再び神祭りに目覚め、神に畏怖と敬いを持つように取り計らう》p.154第一巻。というもの。個人の力では無理そうなのに叶うまで離れないというので一生のつきあいになる? 強いて言えば良彦が神社ライターにでもなって影響力を持っていくしかなさそうだが? このままではお役目を果たすのも遠からず無理が出てくるやろうし。《方位神とは、理屈でできているようなものだ。》第一巻p.200。
【古事記】天皇家の歴史などを、国内向けに書いたもの。
【木花之佐久夜姫毘売/このはなのさくやびめ】邇邇芸命の妻。超絶美女。宮崎にいた穂乃香の前に姿を現した。富士山の神でもあるのである意味日本を象徴する女神。
【御霊信仰/ごりょうしんこう】非業の死を遂げた重要人物たちの祟りを抑えるために神として祀って御霊会などを開き慰める。
【サナ】宗像三女神に仕えていた巫女。女神たちにとって最も強い記憶が残っている巫女でもある。大陸出身で身寄りがなく言葉も通じず巫女になることをとことん嫌がっていろいろいたずらもした。が、誰よりも素質は高く天眼の持ち主だった。
【神職】《神に仕える彼らを通して、人々は神を視るのだろう。》第一巻p.251
【少彦名神/すくなびこなのかみ】有名どころ。第二巻最初の神様。見た目は身長十センチくらいの老人で白いポンチョのような服を身につけている。一寸法師のモデルとも言われている。大きな社殿に祀られているが、それでも地からは衰え老人の姿となった。大國主命とは国造りの頃の相棒。そのとき入った温泉の心地よさをもう一度味わいたい。
【神武天皇】神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびのみこと)などとも呼ばれる。
【須勢理毘売命/すせりびめのみこと】大國主命の妻。須佐之男命の娘。夫の浮気に悩まされている。大年神の腹違いの妹。激しい気性は父親譲り。
【清掃】良彦の父《昔な、親父が言ってたんだ》《掃除ってのは、神業だって》《穢れを祓い清める、尊い仕事だってな》第五巻p.111
【平将門/たいらのまさかど】クーデターを起こしたとされ藤原秀郷に討たれ今では江戸総鎮守に祀られている。他の場所で現れると落ち武者のような姿になる。
【高岡遥斗/たかおか・はると】男子高校生。穂乃香と同じ学校で隣のクラス。御用人のことを知っていた。名前からして高龗神とかかわりのある家(八家)の子かもしれない? 高龗神の役に立ちたくて仕方がない。レギュラーになる? 祖母は斗央子(とおこ)。愛車はズーマーX、二人乗りできたっけ?
【高龗神/たかおかみのかみ】貴船にいる。黄金は「水龍」と呼んだ。「貴船明神」と呼ばれることもある。水神の大元締め。
【武御雷之男神/たけみかづちのおのかみ】大主神社の主祭神。いずれ出てくると思っていたビッグネームやけどどうやって良彦を鹿嶋まで行かせるかが問題やと思ってた。
【田道間守命/たじまもりのみこと】菓子の神。大主神社の境内に祀られている。元は人間だったらしい。
【達也】→大野達也
【童子】高龗神と一緒に降ってきた。おしゃべりでいたずらもので神も困ったことがある。石で作られた柄杓を授かり森を守ることを約束した。人の娘と結婚し有限の寿命となったがその子孫は明治期まで代々高龗神に仕えてきた。
【敏益/とします】良彦の祖父。一年前に亡くなった。口数が少ない優しい人だった。神社に参るのが日課だった。父《勉強しろって言うより、挨拶や、箸の上げ下げ、靴をそろえること……。そういう生活の中の些細なことを、子どもには注意する人だったかな。》第五巻p.134。《子どもの好奇心は止めない人だったんだよ。》第五巻p.135
【泣沢女神/なきさわめのかみ】穂乃香は「沢女/さわめ」と呼ぶ。天香久山麓の神社の井戸の中にいた。小学二年生くらいの見た目。《泣くのが仕事のようなものなのだ》。日本に住む人間の悲しみの半分を肩代わりして泣いてくれる。彼女のおかげで泣いたら気分が晴れる。水神でもある。
【名草戸畔/なぐさとべ】神武東征で敗れて殺された。大野の父は異なった説を唱えている。名前からすると女性のようだ。
【邇邇芸命/ににぎのみこと】天孫降臨。大物。大國主と双璧をなすロクデナシ男として勇名をはせる。
【日本書紀】国の歴史を同時に中国に向けて知らしめるために書かれたもの。
【宣之言書/のりとごとのしょ】別名「御用帳」。一年前亡くなった祖父、敏益のものだったという冊子で、謎の老人から渡された。神々の名が書かれている。これを手にした人間は浮き出る神名の社を訪ね、その神様の御用を聞かねばならない。敏益は信仰心の篤さを認められ、そういう家の人間ではないのに抜擢された。作ったのは「遥か高位の大神」なんだとか。神様の御用人としてのパスポートみたいなもんかな。
【萩原良彦/はぎわら・よしひこ】→良彦
【晴南/はるな】黄金《鬼神のような妹だな》第一巻p.187。第五巻でようやく名前がわかる。
【一言主】なんでも一言ですませてしまう神様。最近引きこもっているらしい。良彦が会ってみると予想外のタイプだった。
【蛭児大神/ひるこのおおかみ】いわゆる恵比寿様。
【貧乏神】窮鬼。《衣食住が足りた生活を送れることが、決して当たり前ではないということを忘れないための存在なのだ。》第二巻p.85。寒いので寝泊まりできる家を探してほしい。羽振りの良い者が転落する落差を味わい、稼ごうとする気力を吸う。が、ここで登場する貧乏神は、一旦どん底まで落ち込んだ者が這い上がろうとする姿が好きで、それを見届けてから離れる。繊細で涙もろいところがある。
【藤波孝太郎】→孝太郎
【経津主神/ふつぬしのかみ】刀の神。武御雷之男神を主と呼ぶ。
【方位神/ほういじん/ほういがみ】→黄金(こがね)
【穂乃香/ほのか】吉田穂乃香。視える人「天眼/てんげん」。超絶美少女。高校生。あまり笑わないクールビューティー。孝太郎が勤める大主神社の宮司の娘。良彦に好意を寄せているようだ。
【松葉】蛭児大神の眷属。白馬。
【宗像三女神/むなかたさんじょしん】田心姫神=多紀理毘売命(たごりひめのかみ)、市杵島姫神=市寸島比売命(いちきしまひめ)、湍津姫神=多岐都比売命(たぎつひめ)。沖ノ島に祀られている。田心姫神はおっとりしている。市杵島姫神は凛としている。湍津姫神はキャピキャピしている。
【疫病神】お婆さんの姿。貧乏神も恐れた。直接祀られることは少ないが、例えば祇園祭は疫病神を慰めるためのものだったりして、けっこう信仰はされている。
【倭建命/やまとたけるのみこと】人面鳥の姿で登場。鳥になりたい。未曾有の進化中らしい。叔母の倭比売命は伊勢の斎宮。草薙剣を渡してくれた。
【洋治】大野達也の知り合いの神職。三十代半ばくらい。
【吉田穂乃香/よしだ・ほのか】→穂乃香
【吉田怜司/よしだ・れいし】→怜司
【良彦】主人公。二十四歳。神様の御用人にされてしまった。やる気も知識もあまりなかったが、結局のところとても誠実な人。ずっと野球をしており高校のとき一度だけ一番サードで甲子園に出場し一回戦で敗退。野球の才能で会社に入ったがケガをしたのと経営不振で野球部が廃部になったのとで退職。今はアルバイトの日々。
【良彦の妹】→晴南(はるな)
【良彦の祖父】→敏益(とします)
【良彦の父】自己主張しないタイプ。
【良彦の母】活発なタイプ。
【怜司/れいし】吉田怜司。穂乃香の兄。人当たりのよい人物で天然なところがある。が、強度の妹溺愛マシーンで妹につきまとう男は即座に敵認定され人物が豹変する。大主神宮宮司の長男。霊感はあるが無自覚でやり過ごしてしまうタフな精神を持つ。東京在住で旅行会社勤務。藤原氏の末裔。将門から憎まれ、武御雷男神から世話係にと目をつけられている。 -
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メディアワークス文庫創刊15周年記念企画のアンソロジー第2弾です。本書に対して失礼かもですが、日頃の読書の箸休め(あ、漬物ではなく和物ですね、アンソロジーだけに…)感覚で選書し、するする読めました。
6名の作家が、「神様×本」のテーマに時々謎解きを加え書き下ろした短編集です。内容はいかにも日本人特有ですね。それは、神を否定しないけれども特定宗教を信仰しない「無宗教」からくるのかと…。何にすがるかは人それぞれね、だからこそ関心も楽しみも多岐で、許容範囲も広いんでしょう。
実際に関係する神様も、全知全能の神、キリスト教、日本の神様、本の神様、都合のいい人まで様々で、内容もコメディタッチでちょっと謎解きも含めたラノベ系です。「本」と「神様」だけに略して「本とカ」…え?ホントか!(はい、ドン引き) 私「本とコ」としては、他人事とは思えなかったんです笑。
かなり前に読んだ三上さん(ビブリア)、似鳥さん(栗丸堂)、浅葉さん(御用人)のシリーズの番外編?で、懐かしさを覚えました。
シリーズ未読の方も問題なしですね。各作家さんのシリーズ未読でも、本書をきっかけにシリーズ制覇もありかな、と思いました。 -
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〔Ⅰ〕御用人(オレ)が納得するかしないかだ(p.51)/見えないからこそ、大切にしないといけないんじゃないかな(p.207)/オレは忘れないから(p.210)
〔Ⅱ〕サクヤビメ穂乃香に願う御用止めニニギノミコト神面直し/頭だけヤマトタケルで胴は鳥未曾有の進化してるらしいが/土地神が恋をしたのは孝太郎水族館でダブルデートす/草鞋履き行方不明のえべっさん神馬松葉が探してますよ(留守神なんで一度出雲に行ってみたかったのかと思った…)/最後に素戔嗚尊登場?
〔Ⅲ〕最近読んだ西條奈加さんの『猫の傀儡』に傀儡の条件四ヶ条というものあったけど御用人も似てる。(1)暇なこと(それで困らない財力)(2)察しと勘がいい(3)好奇心が強い(他者の困りごとを見過ごせない)(4)猫好き(モフモフ好き)。「1」は良彦にとって苦労の種やけど…
■御用人についての簡単な単語集
【天棚機姫神/あめたなばたつひめのかみ】高天原で神衣(かんみそ)を作っていたが最近は人間世界で洋服を作っているが売れなくて悩んでいる。小学三年生くらいの女の子の姿だがときおりの、怨念がこもったような低音ボイスが怖い。自分の作りたいものを作るタイプで、相手に似合うとかあまり考えていないところに問題があるような気がする?
【天道根命/あめのみちねのみこと】和歌山で神鏡を護る神。天津神。クソ真面目なタイプ。人の姿のときは北島と名乗る。
【伊斯許理度売命/いしこりどめのみこと】邇邇芸命の持っている神面を作った女神。
【遠藤獅兜/えんどう・れおと】良彦のバイト先の新人バイト。まじめなタイプではないがひどいタイプでもない。じつは妻帯者で生まれたばかりの子どももいる。大阪出身で子どもの頃古墳群で遊んだりしていた。
【稲の精】大山積神(おおやまつみのかみ)の配下。愛媛にいる。年中行事の相撲でたまには負けてみたい。
【大神】良彦に御用人を押しつけいろいろ御用を命じている張本人。
【大國主命】出雲在住。国造りの頃の少彦名神の相棒。須勢理毘売命の夫なので須佐之男命の義理の息子。浮気性。
【大宜都比売神/おおげつひめのかみ】食物の神。身体中の穴から食べ物を取り出し高天原に捧げたら不浄やと怒った須佐之男に斬り殺されバラバラにされた。その後羽山戸神(はやまとのかみ)と結婚した。
【大地主神/おおとこぬしのかみ】民間信仰的な神。縄張りごとに大勢いる。日本の土地を守っている。
【大年神/おおとしのかみ】四柱目の神様。歳徳神(としとくじん)とも言う。新年に福をもたらす年神。知らないうちに御用をかなえてしまっていた。須勢理毘売命の腹違いの兄。ということは須佐之男命の息子か。
【大主神社】孝太郎が働いている神社。起源は平安時代。祀られる神は春日大社から勧請された。
【大野達也】和歌山県の野球強豪高校の選手だった。たぶんモデルは赤いアンダーシャツのあそこかと。当時練習試合などで対戦していたので良彦とは知り合い。プロ入りを目指していたしその可能性もある実力だったようだが今は商工会議所勤務。実家は神社で名草戸畔(なぐさとべ)の頭が葬られたという伝承がある。古代のことばかり研究して自分や姉を見ようとしない父親に対して強い反感がある。《神様って名のつく、目に見えないくせに崇められてるものが嫌いだ。》第四巻p.94
【大野奈々美】達也の姉。父の後を継ぎ神社を護ろうとしていた。が、達也とともに交通事故に遭い植物状態になっている。天道根命が知り合った「なな姉ちゃん」と同一人物だと思われる。
【大野の父】名草戸畔研究の第一人者。
【大御霊龍王/おおみたまりゅうおう】三柱目の神様。瀬田の唐橋の下に住まう龍神。「瀬田の橋姫」と呼ぶほうが人には馴染み深い。ある人物は「お華」と呼んだ。
【大山積神/おおやまつみのかみ】伊予の大三島にある大山祇神社、日本総鎮守の異名を持つ社の神。海の民の信仰を受けた戦神。イザナギ・イザナミから生まれた。木花之佐久夜姫毘売の父。
【岡田友弘】良彦んちの斜向かいの家の子。小学生。なぜか良彦をつけてきた。
【お杏/おきょう】一言主の眷属。銀杏の御神木が本体の精霊。
【お供え】《神は見目形よりも、それに込められた想いを汲むものだ》《お前が、それに込めた想いをな》第一巻p.268-269。
【お華/おはな】→大御霊龍王(おおみたまりゅうおう)
【幽冥主宰大神/かくりごとしろしめすおおかみ】大國主はたくさんの別称を持つがこれもそのひとつ。よくわからないけど死後の世界の主とかいう意味だろう?
【語り部】各巻の最初と最後に出てきて、良彦の後の御用人(まだ少年)に良彦のことを語り聞かせているようだ。良彦との関わりは不明。身体に鱗があるらしいので、龍神か蛇神か魚の神かそんな感じ? 少年の方も良彦との関わりは不明。息子という可能性もある?
【神様】人間とは持ちつ持たれつの関係だったが、現代では願い事を唱えるだけで信仰心も薄れ神祭りもなく、全体に力が弱まっている。《現代において、八百萬のすべての神が万能だと思うな》第一巻p.42。《神がいなくなるということは、その土地の太陽や水を隠されることと同じことよ》第一巻p.155。《人の子からみれば、神とは理不尽な存在であるものだ。》第一巻p.173。黄金《ほとんどの神々が、人の子を「人間」という括りで見ており、個人として認識することが稀だからだ。わしとてお前が御用人でなければ、舞い散る木の葉の一枚としか見ておらんかっただろう。》第一巻p.173。
【願掛け】《事情はどうあれ、困った時だけ神に頼るのは、褒められたことではない。》第一巻p.54。この作品の神様たちは人間とそう違いはない存在として描かれているが、ぼくらの世界にもし神様がいたとしても願いを聞いてくれることはなさそうに思える。ある人の願いは他の誰かにとって呪いになることもあるだろうから(たとえば入試合格)全ての人の願いを聞くと矛盾が発生する。なにより、神にとって人間は取るに足らない存在だろうから個としては認識しておらず塊(あるいは数字)としての認識だろうと思われる。また、神と人間は存在としてのありようが違いすぎるので神の理は人間の理とは大きく異なるだろうから良し悪しの基準もまったく違い、願いとそれを叶えた結果は合致しなさそうだ。
【感謝の歌】なんでも食事するときには一杯一拍手して和歌を詠むものだったらしい。それは「たなつもの 百の木草も天照す 日の大神の めぐみえてこそ」というものだとか。
【窮鬼】→貧乏神
【国造/くにのみやっこ】領主みたいなもん。
【孝太郎】藤波孝太郎。良彦の高校からの友人。実家は神社。今は近所の大主神社で修行中。権禰宜になったところ。超現実主義者。貧乏神にも恐れられる清濁併せ呑む毅然とした男。
【黄金/こがね】方位神(ほういがみ/ほういじん)。最初に出会った神様。大主神社末社にも祀られている。狐の姿をしており「黄金/こがね」と呼ばれていると名乗った。触りたくなるモフモフ。甘いものに目がない。方角を司るので目的地やそこへの行程が手に取るようにわかる《いわば、高性能狐型ナビだ。》p.87。「狐型モフペディア」でもある。とても古い神様らしいが良彦は威厳を感じていない。その願いは《日本中の人間が再び神祭りに目覚め、神に畏怖と敬いを持つように取り計らう》p.154第一巻。というもの。個人の力では無理そうなのに叶うまで離れないというので一生のつきあいになる? 強いて言えば良彦が神社ライターにでもなって影響力を持っていくしかなさそうだが? このままではお役目を果たすのも遠からず無理が出てくるやろうし。《方位神とは、理屈でできているようなものだ。》第一巻p.200。
【古事記】天皇家の歴史などを、国内向けに書いたもの。
【木花之佐久夜姫毘売/このはなのさくやびめ】邇邇芸命の妻。超絶美女。宮崎にいた穂乃香の前に姿を現した。富士山の神でもあるのである意味日本を象徴する女神。
【神職】《神に仕える彼らを通して、人々は神を視るのだろう。》第一巻p.251
【少彦名神/すくなびこなのかみ】有名どころ。第二巻最初の神様。見た目は身長十センチくらいの老人で白いポンチョのような服を身につけている。一寸法師のモデルとも言われている。大きな社殿に祀られているが、それでも地からは衰え老人の姿となった。大國主命とは国造りの頃の相棒。そのとき入った温泉の心地よさをもう一度味わいたい。
【神武天皇】神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびのみこと)などとも呼ばれる。
【須勢理毘売命/すせりびめのみこと】大國主命の妻。須佐之男命の娘。夫の浮気に悩まされている。大年神の腹違いの妹。激しい気性は父親譲り。
【清掃】良彦の父《昔な、親父が言ってたんだ》《掃除ってのは、神業だって》《穢れを祓い清める、尊い仕事だってな》第五巻p.111
【高岡遥斗/たかおか・はると】男子高校生。穂乃香と同じ学校で隣のクラス。御用人のことを知っていた。名前からして高龗神とかかわりのある家(八家)の子かもしれない? 高龗神の役に立ちたくて仕方がない。レギュラーになる? 祖母は斗央子(とおこ)。愛車はズーマーX、二人乗りできたっけ?
【高龗神/たかおかみのかみ】貴船にいる。黄金は「水龍」と呼んだ。「貴船明神」と呼ばれることもある。水神の大元締め。
【田道間守命/たじまもりのみこと】菓子の神。大主神社の境内に祀られている。元は人間だったらしい。
【達也】→大野達也
【童子】高龗神と一緒に降ってきた。おしゃべりでいたずらもので神も困ったことがある。石で作られた柄杓を授かり森を守ることを約束した。人の娘と結婚し有限の寿命となったがその子孫は明治期まで代々高龗神に仕えてきた。
【敏益/とします】良彦の祖父。一年前に亡くなった。口数が少ない優しい人だった。神社に参るのが日課だった。父《勉強しろって言うより、挨拶や、箸の上げ下げ、靴をそろえること……。そういう生活の中の些細なことを、子どもには注意する人だったかな。》第五巻p.134。《子どもの好奇心は止めない人だったんだよ。》第五巻p.135
【泣沢女神/なきさわめのかみ】穂乃香は「沢女/さわめ」と呼ぶ。天香久山麓の神社の井戸の中にいた。小学二年生くらいの見た目。《泣くのが仕事のようなものなのだ》。日本に住む人間の悲しみの半分を肩代わりして泣いてくれる。彼女のおかげで泣いたら気分が晴れる。水神でもある。
【名草戸畔/なぐさとべ】神武東征で敗れて殺された。大野の父は異なった説を唱えている。名前からすると女性のようだ。
【邇邇芸命/ににぎのみこと】天孫降臨。大物。大國主と双璧をなすロクデナシ男として勇名をはせる。
【日本書紀】国の歴史を同時に中国に向けて知らしめるために書かれたもの。
【宣之言書/のりとごとのしょ】別名「御用帳」。一年前亡くなった祖父、敏益のものだったという冊子で、謎の老人から渡された。神々の名が書かれている。これを手にした人間は浮き出る神名の社を訪ね、その神様の御用を聞かねばならない。敏益は信仰心の篤さを認められ、そういう家の人間ではないのに抜擢された。作ったのは「遥か高位の大神」なんだとか。神様の御用人としてのパスポートみたいなもんかな。
【萩原良彦/はぎわら・よしひこ】→良彦
【晴南/はるな】黄金《鬼神のような妹だな》第一巻p.187。第五巻でようやく名前がわかる。
【一言主】なんでも一言ですませてしまう神様。最近引きこもっているらしい。良彦が会ってみると予想外のタイプだった。
【蛭児大神/ひるこのおおかみ】いわゆる恵比寿様。
【貧乏神】窮鬼。《衣食住が足りた生活を送れることが、決して当たり前ではないということを忘れないための存在なのだ。》第二巻p.85。寒いので寝泊まりできる家を探してほしい。羽振りの良い者が転落する落差を味わい、稼ごうとする気力を吸う。が、ここで登場する貧乏神は、一旦どん底まで落ち込んだ者が這い上がろうとする姿が好きで、それを見届けてから離れる。繊細で涙もろいところがある。
【藤波孝太郎】→孝太郎
【方位神/ほういじん/ほういがみ】→黄金(こがね)
【松葉】蛭児大神の眷属。白馬。
【疫病神】お婆さんの姿。貧乏神も恐れた。直接祀られることは少ないが、例えば祇園祭は疫病神を慰めるためのものだったりして、けっこう信仰はされている。
【倭建命/やまとたけるのみこと】人面鳥の姿で登場。鳥になりたい。未曾有の進化中らしい。叔母の倭比売命は伊勢の斎宮。草薙剣を渡してくれた。
【洋治】大野達也の知り合いの神職。三十代半ばくらい。
【吉田穂乃香/よしだ・ほのか】視える人「天眼/てんげん」。超絶美少女。高校生。あまり笑わないクールビューティー。孝太郎が勤める大主神社の宮司の娘。
【良彦】主人公。二十四歳。神様の御用人にされてしまった。やる気も知識もあまりなかったが、結局のところとても誠実な人。ずっと野球をしており高校のとき一度だけ一番サードで甲子園に出場し一回戦で敗退。野球の才能で会社に入ったがケガをしたのと経営不振で野球部が廃部になったのとで退職。今はアルバイトの日々。
【良彦の妹】→晴南(はるな)
【良彦の祖父】→敏益(とします)
【良彦の父】自己主張しないタイプ。
【良彦の母】活発なタイプ。 -
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良彦は神のパシリに? されてまう宣之言書(のりとごとのしょ)パスポートとし/方位神狐の黄金(こがね)相棒に/神と人持ちつ持たれつやったけど/友人は権禰宜やけどリアリスト/びっくりは一言主のそのざまで/橋姫は踏みつけられてぷんすか中/大晦日近所の子ども願うこと/知らへんこと多くて興味深かったので神社ウンチク小説でもある/このお役目、負担大きいのでずっと続けるには良彦がプロの神社ライターにでもなるしかないかも?/良彦と黄金(こがね)のコンビが楽しい。
■簡単なメモ
「現代において、八百萬のすべての神が万能だと思うな」(p.42)
事情はどうあれ、困った時だけ神に頼るのは、褒められたことではない。(p.54)
「祖父と同じことをすれば、わかることがあるかもしれぬ」(p.58)
放った言葉は戻ってこないけど、もう一度真摯な言葉を届けることはできるもの。(p.93-94)
「あんたはそこにいるだけで、充分優しいんだ」(p.145)
「神がいなくなるということは、その土地の太陽や水を隠されることと同じことよ」(p.155)
人の子からみれば、神とは理不尽な存在であるものだ。(p.173)
「誰かを好きになることって、幸せなことだと思うけど……」(p.197)
神は見目形よりも、それに込められた想いを汲むものだ》《お前が、それに込めた想いをな(p.268-269)
■簡単な単語集
【大年神/おおとしのかみ】四柱目の神様。歳徳神(としとくじん)とも言う。新年に福をもたらす年神。知らないうちに御用をかなえてしまっていた。
【大主神社】孝太郎が働いている神社。起源は平安時代。祀られる神は春日大社から勧請された。
【大御霊龍王】三柱目の神様。瀬田の唐橋の下に住まう龍神。「瀬田の橋姫」と呼ぶほうが人には馴染み深い。ある人物は「お華」と呼んだ。
【岡田友弘】良彦んちの斜向かいの家の子。小学生。なぜか良彦をつけてきた。
【お杏/おきょう】一言主の眷属。銀杏の御神木が本体の精霊。
【神様】人間とは持ちつ持たれつの関係だったが、現代では願い事を唱えるだけで信仰心も薄れ神祭りもなく、全体に力が弱まっている。黄金《ほとんどの神々が、人の子を「人間」という括りで見ており、個人として認識することが稀だからだ。わしとてお前が御用人でなければ、舞い散る木の葉の一枚としか見ておらんかっただろう。》p.173
【願掛け】人間は神様にお願いするが聞いてくれることはなさそうに思える。ある人の願いは他の誰かにとって呪いになることもあるだろうから全ての人の願いを聞くと矛盾が発生するし、神にとって人間個人は取るに足らない存在だろうから個としては認識していないだろうと思われるし、神と人間は存在としてのありようが違いすぎるので神の理は人間の理とは大きく異なるだろうから良し悪しの基準もまったく違うだろう。
【感謝の歌】なんでも食事するときには一杯一拍手して和歌を詠むものだったらしい。それは「たなつもの 百の木草も天照す 日の大神の めぐみえてこそ」というものだとか。
【孝太郎】藤波孝太郎。良彦の高校からの友人。実家は神社。今は近所の大主神社で修行中。権禰宜になったところ。超現実主義者。
【黄金/こがね】方位神。最初に出会った神様。大主神社末社にも祀られている。狐の姿をしており「黄金/こがね」と呼ばれていると名乗った。触りたくなるモフモフ。方角を司るので目的地やそこへの行程が手に取るようにわかる《いわば、高性能狐型ナビだ。》p.87。とても古い神様らしいが良彦は威厳を感じていない。その願いは《日本中の人間が再び神祭りに目覚め、神に畏怖と敬いを持つように取り計らう》p.154というもの。個人の力では無理そうなのに叶うまで離れないというので一生のつきあいになる? 強いて言えば良彦が神社ライターにでもなって影響力を持っていくしかなさそうだが? このままではお役目を果たすのも遠からず無理が出てくるやろうし。《方位神とは、理屈でできているようなものだ。》p.200
【神職】《神に仕える彼らを通して、人々は神を視るのだろう。》p.251
【敏益/とします】良彦の祖父。一年前に亡くなった。口数が少ない優しい人だった。神社に参るのが日課だった。
【宣之言書/のりとごとのしょ】別名「御用帳」。一年前亡くなった祖父、敏益のものだったという冊子で、謎の老人から渡された。神々の名が書かれている。これを手にした人間は浮き出る神名の社を訪ね、その神様の御用を聞かねばならない。敏益は信仰心の篤さを認められ、そういう家の人間ではないのに抜擢された。作ったのは「遥か高位の大神」なんだとか。神様の御用人としてのパスポートみたいなもんかな。
【萩原良彦/はぎわら・よしひこ】→良彦
【一言主】なんでも一言ですませてしまう神様。最近引きこもっているらしい。良彦が会ってみると予想外のタイプだった。
【藤波孝太郎】→孝太郎
【方位神】→黄金(こがね)
【良彦】主人公。二十四歳。神様の御用人にされてしまった。ずっと野球をしており高校のとき一度だけ一番サードで甲子園に出場し一回戦で敗退。野球の才能で会社に入ったがケガをしたのと経営不振で野球部が廃部になったのとで退職。今はアルバイトの日々。
【良彦の妹】黄金《鬼神のような妹だな》p.187 -
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あやしげな煙草すったら魚見えた楽しめるならわりとシアワセ/誰かが置いていってた煙草を吸うと空をサカナたちが泳いでいた/サカナたちの群舞を見ながら死ねるんならそんなに悪うないと思うんやけどなぜか中津藍クンは消そうとして足掻きまくる。同じ煙草吸った連中はけっこう自然に受け入れてんのに/山崎は元からの友人だが煙草をきっかけにできた、東三国、遥、ヒノトらはとっても楽しい仲間たちとなった/半分ほどで結末が見える予定調和ではあるけど読者はそれを楽しみに読み進めていけるタイプ。
■簡単な単語集
【アレキサンドラ】通称アレックス。空ばかり撮ってる写真家。中津藍がカメラマンを目指したきっかけ。今は日本で暮らしている。
【今宮】筋骨隆々な男。心は乙女。
【魚咲草】想出草とも呼ぶ。瀬戸内海のとある島に生えている。
【サカナの煙草】会社のお土産ボックスに置いてあったタバコ。吸うとサカナが見えるようになる。中津にとっては邪魔でしかたがない。が、《でも、こんな風に泣く人がいるなら、この煙草が存在する意味も少しはあるような気がする。》p.67
【佐々木医院】心療内科。中津と山崎にとってはトラウマを植えつけられたホラースポット。
【城之内遥】野田部長の不倫相手? 三つ編みおさげのビン底眼鏡(変装)。会社に乗り込んできて刃物を振り回し号泣した。煙草を詰め替えたのは私だと言った。母親は美代、祖母は静代。おじいちゃんの名前はランじい、ミキじい、スーじいとなぜか三人もいる。
【空】ただ地球に住む生き物の頭上に空はある(p.296)
【鶴橋】極端な猫背。制作部。いつも呪文のようにアニメソングを口ずさんでいる。フィギュアが中津の机まて侵食してきている。
【中津藍/なかつ・あい】主人公の「オレ」。二十六歳だが三十代に見える。山崎によると天邪鬼で《孤高のオラオラキャラなのに、実は心細くて理解して欲しい、みたいな》p.65
【長堀】営業。成績は良い。天然キャラ。
【野田遼一】営業部長。三十代後半。
【東三国秀幸】イルカ急便の配達員。小太り。いきなり中津にタックルをかました。ダイバーだったが耳の怪我で潜れなくなりサカナの世界を見たいがためにサカナタバコを一本奪い取った。
【ヒノト】行商人。でかいリュックを背負っている女。怪しげなものとかしょーもないものとかいろいろ入っている。『月刊輪廻転生』を抱えていると出会える。《賞賛されても批判されても、藍は藍じゃん》p.297
【マサヒコ】昔、魚咲草の研究をしていたが、飽いた。
【マダム美紀子】占い師。よく当たると評判らしい。ヒノトの母。《どうしてそれを受け入れないの? どうしてずっと足掻こうとすんの?》p.211
【森ノ宮】情報誌の制作部トップ。パワハラ上司。筋肉フェチ。体罰あり。女性。
【山崎】大学時代からの友人。中津藍の才能を認める(数少ない?)存在。ルックスは良い。ひたすら細い。極端な不幸体質。《健気に生きてはいるが、実は落ち込んでいることの方が多い。》p.35。しかし、一見アンラッキーに見えるそれはもっとひどいことからの回避でラッキーなのかもしれない?
【涼子】中津藍の五歳年下のカノジョ。ファッション雑誌の読モやネイルサロンでバイトしている。 -
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ネタバレ感想
今回は黄金と良彦のコンビが微妙な感じだった。そして、巻末に須佐之男命から黄金に記憶を失っていないつもりか?と尋ねられ、次巻では黄金自身に関する御用になるかもしれない。
穂乃香も高校卒業間近で良彦との進展もこの巻ではなく、次巻に期待。
あらすじ
須佐之男命の兄である月読命から御用を頼まれる。月読命は良彦の勧めもあり、自分の荒魂を取り戻すことを御用とする。須佐之男命に尋ねるも、兄の荒魂を食べてしまったと言われる。真相を暴くため、良彦と月読命は出雲に向かう。
一方、穂乃香は、美術室で月の絵を描いていた望と出会い、友達になる。望は竹取物語に惹きつけられるものがあるという。