カズオ・イシグロのレビュー一覧

  • 日の名残り

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    映画が好きで、この度原作も読んでみようと。
    最初はなかなか進まなかったけど、後半にかけてグンと惹き込まれた。

    映画では掴み切れなかったダーリントン卿の立場、それに対するスティーブンスの思いなんかも分かって、切なくなった。
    スティーブンスに対するイメージもかわったな。また映画もみなおしたい。

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    2026年08月07日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    解説に「細部まで抑制が効いた」とあるけど、本当にそんな感じ

    序盤のまだ何もわからない状態での一歩進んだと思ったらまた振り返ってみたいな文章が中々きつかったのですが、施設はなんなのか、そもそも彼等はなんなのかがわかってからはスラスラ読み進められた。

    読み終わってみたは彼等はしっかり「人間的」であったと思うし、ヘールシャムは「特別」だったと思う。

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    2026年08月05日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    昔に映画を見た作品。

    ようやくいまになってというのが悲しいと言うトミーの気持ちが、とてもつらい。嬉しいのに、悲しい。

    自分たちが提供者として育つことに何の疑問も持たない、当たり前となっている。受け入れている。誰も取り乱さない。
    クローンの性格はポシブルを反映しているのか。
    キャシーがこのまま提供者になることなく、寿命を全うするとしたらどうなるのだろう。そういった人はこれまでにいたのだろうか。

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    2026年08月01日
  • 日の名残り

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    英国の執事であるスティーブンスが、思い出を振り返りながら旅をする話。記憶の儚さとか、主人公の鈍感さなどが、人間らしくて興味深かった。

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    2026年07月22日
  • 日の名残り

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    30年ぶりの再読。素晴らしい本でした。若い頃は、女中頭の好意にまともに応えられない執事の臆病さを歯がゆく思いながらも、品格を追求する姿勢に共感して自分もそんな風でありたいと思ったものでした。それから30年が経って品格とは程遠い自分を見ながらこの本を読むと、この執事の臆病さと愚かさは自分と変わらないと感じてしまいます。
    旅に出て昔を回想しながら徐々に自分の過ちに気づき、最後に再会した女中頭との話のなかで自分の臆病さのせいで失ったものに気づいて涙する。しかし日の名残りの時こそが人生の最良の時だと思い至って、これからのことを前向きに考える。
    自分の気持ちに正直に自分の人生を一生懸命に生きる女中頭のミ

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    2026年07月07日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    約ネバ


    どんな本か忘れないためだけに書いた感想です。読まなくて大丈夫です。


    提供されることが普通であると、内臓が悪くなったら“提供者”の内臓をもらえると当たり前に思えてしまう世界怖すぎる。

    マダムや先生たちは、提供者たちが家畜ではなく価値のある人であることを世界に伝えるために、絵を描かせていたのね。

    技術が進歩し始めた時くらい、内臓移植ができるようになったくらいの時代に、人間という、提供者という家畜のようなものが生まれなくて(日本だから知らないだけかもしれないけど)よかったと思う。
    もし戦争中だったら、相手国の捕虜とかとっ捕まえて提供者にしてそうだな。

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    2026年07月05日
  • クララとお日さま

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    AFのクララの語り口に時々違和感を感じ
    これがAIだからか、と思う。
    AIとの向き合い方をいろいろ考えた

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    2026年07月02日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    終盤の先生の告白がとても残酷だった。とても良い人なのだろうけれど。
    キャシーを生き直せるくらい情景と感情が鮮明。
    なかなか救いを見出せないので、よくドラマにしたな、と思う

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    2026年06月30日
  • 日の名残り

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    日本人作家による英国文学を読むのは初めてだ。著者がノーベル文学賞を受賞した際に話題となり、読もうと思いつつも長年積読状態だったが、ようやく読み終えた。

    まず感じたのは、翻訳の秀逸さである。翻訳文学特有のぎこちなさは皆無で、まるで日本語で書かれた物語を読んでいるかのようだった。

    本書は、執事スティーブンスが休暇中の旅を通して、自らの半生を一人称で振り返る物語である。序盤では、自らが立派な執事であったことを誇り高く語る。しかし回想が進むにつれ、その言葉の隙間から、動揺や疑念、そして決して表には出さなかった感情が静かに滲み出てくる。それは後悔なのか、それとも取り返しのつかない人生への失意なのか。

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    2026年06月28日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    仕事の休憩時間を使って完読。
    静かに、かなり具体的な生活描写や出来事が語られる中、徐々に明らかになる事実が筋を持って物語を支えています。
    共感するのはかなり難しいですが、登場人物達の境遇を受け入れた静かな生が胸を打ちました。

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    2026年06月19日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    希望と後悔と、過去と未来と、価値観の変化と…

    新しく何事もなかったかのように作られていく土地とその陰に間違いなく存在しているジメッとした何か。
    イギリスの素敵なイメージの静かな庭とそこに降る雨。

    とにかくゆらゆらする。
    でも何か一本あるような気がする。

    何度も読み返して汲み取っていきたい作品。

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    2026年06月09日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    今まで読んだカズオ・イシグロの作品とは少し違う。回想はしているが、冒険の要素が強いし、主人公の自尊心が高い。そのためか、数日で読み切ってしまった。いつもは、もっと時間をかけて読んでいるのに。同じ作者でも、違う印象を受けるのは初めてだったので、面白い体験だった。

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    2026年06月07日
  • 日の名残り

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    ネタバレ

    戦前のイギリスの執事が、数日間のドライブでの旅を舞台に、自分の人生を振り返る。執事という仕事にささげてきた自分、父親、そして元女中頭のミス・ケントンなど、旅の場面場面で多くの回想を交えながら、誇りとやるせなさの混じったような気持ちを吐露していくような内容に、古い時代の異国の物語ながら、郷愁を感じてしまう作品でもあった。著者の作品は初読で、他の有名作も読んでみたい。

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    2026年06月07日
  • 日の名残り

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    イギリスの大きな屋敷で執事をしている主人公は、雇い主からの提案で小旅行をする。

    旅行中、
    以前の雇い主の元での様々な出来事を思い出し、
    読み手に語る。

    その語り口調がイギリス上流階級の、
    伝統を重んじるかんじで、
    主人公の真面目さを感じた。

    真面目さでいうと、
    ジョークをよく飛ばす今の雇い主への対応に
    気を揉んでいる様子が面白かった。

    ラジオや本を読んでどう冗談を言ったらいいか
    勉強して雇い主のジョークに適切に答えることを
    「新しい任務」として大真面目に頑張ったり、、

    冗談を冗談で上手く返して、
    雇い主を楽しませられないのは職務怠慢にあたるのではと考えたり、、

    架空のことをいつまで

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    2026年06月04日
  • クララとお日さま

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    ネタバレ

    AF(Artificial Friend:人工親友)の女の子であるクララの目線で語られる、未来の世界の物語。
    他のカズオ・イシグロ作品でもしばしば見られるように、柔らかく優しい語り口でとんでもないディストピアを描き出す。(好き!)

    クララは病弱な女の子、ジェシーの家に買い取られ、ジェシー、その母親および家政婦と共に暮らすようになる。ジェシーの"親友"としての役割に邁進するクララだが、ジェシーの病状は次第に悪化し、さらに家族の仄暗い秘密も明らかになっていく。
    物語の世界において当たり前に存在するらしい、優勢思想的な技術もストーリーに影を落とす。

    クララは非常に優れた人工知

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    2026年05月24日
  • 日の名残り

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    最初から最後までなにもなく静かに流れていく日常
    でも世界は確実に動いていて、それをある執事の語り口から垣間見ていく不思議な体験でした。
    自分はスティーブンスはプロ意識の高い優れた人だとおもったけれど、感想を語った相手のAIが反論してきて少し面白かったです。
    わたしは歪んでいるのだろうか、、、

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    2026年05月23日
  • 日の名残り

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    夕方の窓辺に座って読んでみたりした。エモ。
    一番好きなシーンは何度か出てくるスティーブンスがアメリカのジョークを習得しようと試みるシーン。後書きで失われる英国の伝統と栄光を表した物語と紹介されていたが、それを読んでから、このシーンで、新生アメリカに時代の主導権を奪われて、それに迎合していくイギリスをスティーブンスが体現してるように思えた。カズオイシグロはこれで三冊目、とても気に入ったので全制覇を目指したい。

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    2026年05月11日
  • 忘れられた巨人

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    ネタバレ

    忘れられた巨人

    はじめての「カズオ イシグロ」でした。
    物語はアーサー王時代直後のイングランド。血で血を洗う争いが収まり、竜の吐息のせいで人々が諍いを忘れ平安に暮らしている。
    アクセルとベアトリスの老夫婦はある日忘却の彼方にある息子の元へ旅立とうと決意する。
    鬼を退治した戦士と鬼にさらわれて咬まれてしまったために村を追われた少年と旅を続けるうち、忘却の原因が竜の吐息のせいだと知り、その竜退治につきあうことになる。
    竜退治のために派遣され長年それを果たせずにいるドンキホーテのような騎士も加わりますが、騎士の本当の目的は・・・
    竜が退治され記憶が甦ることによって、甦る殺戮の記憶、そして復讐の念。

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    2026年05月11日
  • 日の名残り

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    ネタバレ

    「品格の有無を決定するものは、みずからの職業的あり方を貫き、それに堪える能力だ」
    「私はダーリントン卿にお仕えしたことで、この世界という車輪の中心に、夢想もしなかったほど近づくことができた」
    「もしかしたら実現していたかもしれない別の人生を、よりよい人生を──たとえば、ミスター・スティーブンス、あなたといっしょの人生を──考えたりするのです」

    品格という言葉が多く出てきて、仕事のスタンスや取り組み方が良くも悪くも硬派だなと。プロフェッショナルであることに疑いはないが、いまのライフを重んじる考え方とはまた違うかも。
    別の人生があったら…と思ってしまうのは古今東西変わらないのだろうと。最後は夕焼

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    2026年05月10日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    映画化されたものは役者さんの演技が非常に素晴らしく、それはそれで見ごたえあったのだけど、最後の種明かしがあまりに納得いかず、モヤモヤしすぎて原作買ってしまいました。
    今はイギリスで暮らす悦子が回想する戦後間もない長崎での暮らしーー時代の変化に苛立ちを隠せない義父と冷淡な夫、恋人についてアメリカに移住さえすれば自分にも娘にも新しい道が開けると信じている、悦子とは対照的なように見える女性・佐知子。その回想の中には、子殺しの不穏なイメージが繰り返し立ち現れて、主人公がすすんで語ろうとはしないその後の離婚とイギリスへの移動、そして娘の自殺という犠牲がほのめかされる。すべてを語ろうとしない秘密をかかえた

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    2026年05月02日