日本の法人税は本当に高いのか?
法人税が20%台まで下げられるのに、国民に負担を強いる消費税は、2017年には10%に上がる見込み。しかし、巨大企業が正しく納税すれば、消費増税分をはるかに上回る税収が得られるはずなのです。戦後間もなく国税庁に勤務し、その後は中央大学で税務会計学を創始、50年以上税研究に身を捧げた著者による渾身のレポート。法人税38.1%の時期、驚くべき低負担率だった35社の企業名、そのカラクリも明かされます。
Posted by ブクログ 2023年08月05日
会計のプロ中のプロである富岡さんの本書では、少し古いですが客観的なデータをふんだんに使い分析されています。
現在でもその兆候は変わっていないと見るべきでしょう。
日本の諸問題は国による政治だけでなく、企業を統括するエグゼクティブクラスの人たちの要因もあるでしょう。
表面上だけの企業側の言葉ではなく...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年11月29日
今週(2014.11)は忙しくて本を一冊しか読破できなかったのですが、この一冊はかなり衝撃的な内容でした。
日本の法人税は諸外国と比較して40%程度とかなり高いと認識していた私ですが、実際に日本を代表する大企業の納税額は利益と比較して異様に低い企業が多いという事実です。そのような企業がさらに法人税...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年03月17日
自分用キーワード
消費税法 法人税の仕組み(実効税率/実行税負担率) カリフォルニア州(法人税が高い) タックス・イロージョン 外国税額控除制度 外国子会社配当益金不算入制度 受取配当金益金不算入制度 移転価格税制 資本金階級別法人税平均実効負担率 法人株主の比率 租税特別措置法 土地転がし 移転価...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年03月01日
ソフトバンクやユニクロそしてメガバンクとなった銀行などがいかに税金を納めていないかを追求している。
会計の知識はほとんどないので詳しいところはわからないが、税制の不備(国際的な税制も含めて)であることは間違いないだろう。
インターネットの書評では最新の税務会計をわかっていないトンデモ本だというものも...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年12月13日
税に関するエキスパートな著者による、大企業が適切な税金を納めていないことと、その理由を記した本。
実効税負担率が何故低いのか、日本の財政健全化のための解説と提言が比較的分かり易く書かれている。
節税した具体的企業名と具体的手法が書かれており、A社B社とボカすことはしていない。ここに著者の強い意思を感...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年11月25日
世界的な法人税率の引き下げの流れにあるのは、それをしないとグローバル企業に奪われてしまうから、という消極的な理由だけではないように見える。
そもそも法人は自然人とは異なり実態がないのだからそこに課税するのはおかしい。企業活動の果実が個人に落ちてきたときにそこに課税するのが筋だ、という論理があるのでは...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年02月11日
「大企業」が不当に利益を得る一方で、「庶民」が犠牲になっているという、一種のアジテーションのような論調であることや、持ち株会社の実行税負担率が低いのは当たり前ではないのかというように内容に若干の疑義があることから、本書に全面的に賛同することはできないが、法人税制は法定正味税率よりも実効税負担率が重要...続きを読む