9月1日 母からのバトン

9月1日 母からのバトン

小説・文芸
1,650円 (税込)

8pt

「死なないで、死なないで……。今日は、大勢の子どもが自殺してしまう日なの」――病室の窓の外に向かってつぶやいた母。「彼女はいったい何を語りたかったのだろう」――遺された娘は、その想いを知るために対話を始める。樹木希林が遺した言葉と、内田也哉子が紡いだ言葉から浮かび上がる「ままならない人生を生きる意味」とは。いま、生きづらさを感じるすべての人に贈る「命」の物語。

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9月1日 母からのバトン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    教育を学んだ期間があったにも変わらず
    恥ずかしながら9月1日問題について知らなかった

    令和7年度版の厚労省の自殺対策白書を見てみると、数年前のものにあるような小〜高校生の9月1日問題に対する言及はなかったが、10歳代の自殺者は令和2年に増えてから高止まり傾向にあるそう

    樹木希林さん
    病気で死にたくなくても死に向かう人がいるのに
    自殺するなんて、もったいない
    そんな考えに触れることができたことが今回の宝かな

    自分自身命に関わるものではないけど病気が見つかったこともあり、薬を飲まずとも健康に毎日が過ごせていたことがいかに尊いことであったか、身に染みて感じている
    ましてや自身で命を断つなどあってはならないことなので
    未来の子供たちがそこへ向かわないように何ができるか考えたい

    0
    2026年01月23日

    Posted by ブクログ

    樹木希林さんの本を読んでみたくて、たまたま手にした本だったのですが、まじめに本を読み考える体験となりました。出てくる対談すべて、すばらしかった。今、不登校のことを考えるつもりもなかったのに、どんどん考えさせられ、私の子どもたちがいつか悩んだときに、そっと差し出せるヒントを与えてもらったかんじ。きっと自分で悩んで抜け出すしかないけど、色んなハッチがあって、人とか環境がちょっと変わるだけで、世界の広さを感じられ、新しくなるんだってことを見つける手助けができたらいいなと思う。

    -学校に行かない時間は、発酵させる時間。今この時を、やがて自分の大切な経験にできるようになる。
    -大人も自分のための30秒をつくること。わたしのためにカーテンを開けて、深呼吸し、気持ちのいい景色をプレゼントする。まず親が感じる心を取り戻すこと。
    志村季世恵さん。東京シューレ。不登校新聞。

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    2021年09月25日

    Posted by ブクログ

    ・
    最後まで読んで、タイトルの意味がストンと落ちます。
    ・
    9/1は、いじめが苦で自殺してしまう子がいちばん多い日。子育てをしているのに、知りませんでした。ごめんなさい。
    だから昨年の夏、「9/1までに読み終わらなきゃ」と自分を急かしたことを思い出しました。
    ・
    樹木希林さんは、いろんな出演依頼を断っていたけれど、いじめに関することお話の回などは、ノーギャラでも出ていたと。
    病床でも「どうか、死なないで」と空を仰ぎながらつぶやいていたそうで、そのことから遺された娘である内田也哉子さんが、「生きることがままならない」いろんな方と対話し、まとめ上げられた一冊です。
    ・
    ここ2,3年、わたしも「生きるって、なんて難しいんだろう」と思って過ごしているので、食い入るように読みました。
    ・
    「許す、ってなんだろな」っていう問いも禅問答のように、わたしにつきまとってるけれど、それが解けたのが、今回の収穫です。
    ・
    「許して、はじめて生きられる」も正解だし、「許せないこと」も「許される」。
    ・
    他に学んだことはこちら↓
    ○本人が傷ついているという、その気持ちを肯定しないと、本人が苦しい
    ・
    ○学校に行けない人が何に苦しんでいて、どうして命をかけてまでそこに行かないのかという現実をひっくり返したときに、そこには学校を良くするヒントがいっぱいあるはずなんです。
    ・
    あと、ロバートキャンベルさんが引用された、井上陽水さんの「海へ来なさい」の歌詞の繊細な達観が素晴らしかったので、貼っておきます。
    ・
    太陽に敗けない肌を持ちなさい
    潮風にとけあう髪を持ちなさい
    どこまでも泳げる力と
    いつまでも唄える心と
    魚にさわれるような しなやかな指を持ちなさい

    海へ来なさい 海へ来なさい
    そして心からしあわせになりなさい

    風上へ向かえる足を持ちなさい
    貝殻と話せる耳を持ちなさい
    暗闇をさえぎるまぶたと
    星屑を数える瞳と
    涙をぬぐえるような しなやかな指を持ちなさい
    ・
    ・



    0
    2020年08月04日

    Posted by ブクログ

    子供がどんな感情を抱いても、受け入れる。
    あぁそうか、それもいいんじゃないと逃げ道というか場所を作ってあげる。

    “死”を特別視しない。
    怖いのは当たり前。でも今と地続きだとわたしも思う。
    死を日常として、成熟していくこと。

    「もったいない」を貫いた希林さんみたいな人で地球が作られていたら、今の現状はこんなことにはならなかったはず。
    1皿の料理は、農家の人が手塩にかけて成し得た野菜と肉、漁師がまだ暗い早朝に過酷な海で釣り上げた魚、それらを何年も修行をして作り上げたシェフの技術でできた結晶。
    そう思えば簡単には残せないはずだと。

    0
    2020年02月05日

    Posted by ブクログ

    死の床に臥しながら、多くの子どもが
    命を絶つ9月1日に、「死なないで」と訴えた
    樹木希林さんのエピソードをはじめ、
    心が揺さぶられる話の連続。

    内田也哉子さんの、問い続ける姿勢も素晴らしい。

    0
    2019年11月10日

    Posted by ブクログ

     偶然だが,この夏,不登校に関するテレビ番組を二つ見た。一つは,『不登校新聞』の編集長も参加していたトーク番組。こういう新聞があることも知っていたような初耳だったような…。その編集長は,いろんな芸能人のところへ行ってインタビューをし,「不登校の子どもたちに一言」をいただいたというようなことをおっしゃっておられた。そのときに,樹木希林さんが「難が有るってのは有り難いことなのよ」とおっしゃってくれたというような話をしていた。
     また,もう一つの番組は,樹木希林さんの娘・内田也哉子さんを取り上げた番組だった。今回,彼女は一冊の本を出した。それが。この『9月1日』だ。
     9月1日というのは,子どもの自殺が最も多い日だ。内田也哉子さんが,どうしてそのことを知ったのかというと,病室にいた母親の言葉からだったらしい。

     「死ねないで,ね…どうか,生きてください」
     去年の9月1日,母は入院していた病室の窓の外に向かって,涙をこらえながら,繰り返し何かに語りかけていました。あまりの突然の出来事に,私は母の気が触れてしまったのかと動揺しました。それからなぜそんなことをしているのか問いただすと,
    「今日は,学校に行けない子どもたちが大勢,自殺してしまう日なの」
    「もったいない,あまりに命がもったいない…」
    とひと言ひと言を絞り出すように教えてくれました。
     この2週間後に,母は75年の生涯の幕を閉じました。
    (本書「まえがき」より)

     母に,9月1日のことを教えたのは,先に紹介した『不登校新聞』の編集長だったらしい。
     本書には,樹木希林さんのインタビューやトークが2本と,也哉子さんの対談が4本,収められている。どのインタビュー,対談も読み応えがある。そして,不登校の子どもたちに勇気を与えてくれると思う。
     不思議なのは,本書のまとまりのよさだ。それぞれの記事が,それぞれ別々に行われているはずなのに,一冊の本として,とても統一感のあるものになっているのだ。これは編集者の力なのかもしれない。ロバート・キャンベルさんとの対談が一番最後にきているなんて,ホンとすばらしい。キャンベルさんが闘病中に訳したという井上陽水の詞の本『井上陽水英訳詞集』も読んでみたいな。
     超オススメの一冊です。

    0
    2019年09月21日

    Posted by ブクログ

    「9月1日が来るその前に読まなければ」
    そんな思いに駆られて、読みかけの本を一旦閉じ一気に読みました。

    自分も中学時代に不登校を経験しましたが、その時はいじめなどの明確な理由があったわけでもなく、在籍していた野球部のハードな練習についていけず、しかも自分の下手さも嫌という程痛感していたため、ふと
    「こんなに頑張ることの意味って何だろう?人間なんていずれ絶対死ぬのに。自分の様な能無しは努力したところでたかが知れてるんじゃないのか?」
    そんな風な気持ちになり、野球だけでなく何に対しても無気力になり、家にこもってしまいました。
    一見何の問題もなさそうに見える子が、ある日突然身動きが取れなくなる可能性はある、と本当に思います。

    その後学校に戻れたのも、今振り返ると笑い話の様ですが「家にこもり続けるのもつらくなってきた」からでした。
    このあたり本書にある内田裕也さんの「グレ続けていくっていうのも苦しいんだ」という言葉は身にしみてよく分かります。

    9月1日をただのありふれた1日に戻すには、社会全体の理解が必要だと思います。時間もかかるでしょう。
    そのためのきっかけとして本書を少しでもたくさんの人が手に取ることを願います。

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    2019年08月31日

    Posted by ブクログ

    令和元年に書かれたこの本。
    9月1日、自殺というあまりに悲しい決断をする少年少女の数が一年中で一番多い日。
    その日に際して、死期迫る樹木希林さんが「どうか死なないで」と発した言葉に。娘、也哉子がバトンを渡されたと感じ、引きこもりや不登校に関心を寄せることになった。

    母娘二代で関わることになった不登校。
    どうしても学校に行けなくなった子供たち。

    いろいろな立場の人物たちとの対談集。

    『生きる』ということに対して真摯に向き合う対談集。
    ぜひ広く読んでもらいたい。

    0
    2024年02月02日

    Posted by ブクログ

    コロナ禍で学びの多様性(学校に行かなくてもいい)は少し進んだように思えるけど、まだまだ日本では学校に行くというコースに乗らない学び方があまり許されていない。「ハッチ」がたくさんある世の中にしたいな。

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    2022年11月05日

    Posted by ブクログ

    タイトルだけ見て親子の生活のバトンかと想像していた。それは違った。不登校から自ら死を選ぶこどもたちを案ずるバトンだった。いじめられた昔の自分と親の関係、いまの自分と自分の子供との関係を考えながら読み進め、気づきが多くあった。

    0
    2022年09月07日

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