野口悠紀雄の作品一覧
「野口悠紀雄」の「AIは最強の味方で、最悪の敵――受験指導からサイバー攻撃まで」「AI入門講座 人工知能の可能性・限界・脅威を知る」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
この本はAIの専門書ではなく、AIに関心はあるが、直接関わっていない人を読者として想定して書かれた入門書です。
人間の仕事がAIに奪われる、とよく耳にしますが、本書は、「AIを敵だとして拒否するのではなく、味方であると考えてどう利用すべきかを考えるべきだ」というコンセプトから始まって、AIが具体的にどのように応用されているのか、AIの機能を実現するための様々な機械学習の手法、機械学習において重要な役割を果たすデータ(ビッグデータ)の問題、過学習(与えられたデータに対してはせいかいできるが、新しいデータに対しては間違えてしまう)の問題、AIについて世界の最先端をいく中国の現状、そして最後に、AIがいかなる社会を作るか、について、分かりやすく解説しています。
「人工知能の可能性・限界・脅威を知る」と副題が添えられていますが、これが今から8年前の2018年に書かれた本であることから、著者である野口悠紀雄氏の先見性に驚かされます。
印象に残ったのは、「人間は知性的な存在だが、AIはそうではないということだ」という同氏の見解です。もちろん、将来知的なAIが誕生するとを否定しているわけではありませんが、最初に述べた、「AIを敵だとして拒否するのではなく、味方であると考えてどう利用すべきかを考えるべきだ」ということの参考になるような気がします。
それにしても、世界最先端のAI技術を有する中国の現状について書かれている部分は、怖かったです。
Posted by ブクログ
野口悠紀雄先生の「戦後日本経済史」を読みました。1970年代に先進国の仲間入りをして、一時は世界の頂点を伺おうとしていた日本は1995年をピークに凋落の一途を辿り、先進国という枠組みから脱落しようとしている。一番の理由はIT革命に乗り遅れたこと。そして、中国の工業化を見誤ったこと。日本はその強みである製造業に依存し過ぎて、世の中の変化を完全に見誤ったということですね。製造業は水平分業が進み、モジュール化が進んだ。少なくとも日本の強みである垂直統合による擦り合わせはエレクトロニクスの分野では無くなった。そこに中国の工業化があって、日本は完全の世界の潮流に乗り遅れた。政策も特にアベノミクスの時代に円安誘導を進めて、輸出企業に安易に利益をもたらす仕組みを作って、競争力を失わせた。小学校の頃から学んだ常識、原材料を輸入して、日本で加工し、輸出して儲ける、いわゆる加工貿易で日本が強くなったというよりも、旺盛な内需に誘われて日本が成長したんだというのは、目から鱗でした。水平分業化された製造業に日本の強みは無かった。そこに固執した政策がさらに日本の転換を遅らせ、競争力を失わせた。処方箋は人材、特に高度な専門人材とリスキリング。あとは国際性の欠如に如何に対応するかでしょうか。自分にできることは、今からでもリスキリングのような気がした。