ハーレクイン・ロマンス小説 - ハーレクイン - ハーレクイン作品一覧

  • 恋の瞬間
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    ■彼女は無邪気なプリンセス。お年頃なのに、女性の自覚がないようで……■二十歳の今まで、このバー・Qドロップ牧場で育ったチャンシーは、レディとして振る舞うことをまったく学ばずにきてしまった。先ごろ亡くなった父のおかげで、乗馬もパソコン操作も荒くれカウボーイたちとうまくやっていく術も身につけている。けれども、スカートをはいたことも、女友達と遊び歩いたこともない。そんな純真無垢な女性経営者とともに残されたカウボーイたちは、牧場とチャンシーの行く末を案じ、若きクリフ・ロバートソンを連れてきた。この男なら、大牧場を切り盛りしていける。いや、それどころかチャンシーの面倒だって見られるはずだ。彼らの狙いはみごとに当たった。経験豊かなクリフは、牧場のプリンセスの眠れる女の魅力に引きつけられ、自ら彼女を大人の女に生まれ変わらせようと決意したのだ!
  • 見つめてほしい
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    ■青い湖と、輝くオーロラが美しい避暑地。なぜマギーは一人でここに来たのだろう?■自分の会社を部下にまかせて、J・Dはセスナ機でミネソタの湖の上空を飛んでいた。ふと眼下を見下ろしたとき、我が目を疑った。あの長い脚……あれは、まさしく僕のマギーだ!少年時代の夏休み、彼はこの湖でマギー・アダムズと出会った。海の精のような、長い脚の魅惑的なマギー。彼女はやせっぽちのJ・Dになど見向きもしなかった。だが、彼も大人になり、北欧の美神のごとく、たくましくなった。今度こそ、彼女を自分のものにしてみせる。そう誓ったJ・Dは、再会したマギーの唇をいきなり奪った。そしてマギーも応えたかと思ったとき、彼女は突然J・Dを突き放した――目に恐怖の色を浮かべて。■売れっ子のモデルとしてニューヨークで活躍していたマギー。彼女がすべてを捨てて、この湖に来たのはなぜ? 憧れの女性の心を開こうと四苦八苦するJ・Dは……。
  • 魅せられた伯爵
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    ■地域と人々に尽くす領主ですって?嘘よ、本当の姿を暴いてあげるわ!■モリーは二十二歳。イングランドの田舎町、フォードカスターへ地元新聞の新人記者としてやってきた。華やかなマスコミの世界を夢見ていたのに、モリーの初仕事はチャツネの作り方を老婦人にインタビューすることだった。がっかりしながらも約束の場所へ急ぐモリーは、途中で対向車と衝突しそうになる。車から降りてきたのはびっくりするほどハンサムで横柄な男。いったい何者?「僕はアレクサンダー・ヴィリヤーズ・セント・オテル伯爵だ」伯爵ですって? モリーは上司の話を思い出した――地域のために働く志高い伯爵の……。彼のことだったのね。でも、この態度。それに突然のキス。人をばかにして!いい人なんて嘘よ。私が真実を明らかにしてみせるわ。
  • BGMは波の音
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    ■このひとに恋したら傷つくだろう。でも、この気持は止められない。■「ワイタプへようこそ、ジャシンタ」ドアを開けた男性を見て、ジャシンタは驚きに目を見張った。数カ月前フィジーで出会ったハンサムな男性、忘れもしない彼こそがこの家の所有者、ポール・マカルピンだったなんて。母を亡くし、ひとりぼっちになった彼女は、大学の指導教官、ジェラードの勧めでここにやってきた。これからの三カ月、ポールの家の離れで母との約束を果たすのだ。約束は歴史の修士号を取ること、そして二人で考えた物語を書くこと。しかし、ポールがあのフィジーで出会った男性だとわかったとたん、ここに滞在するのは危険なことに思えてきた。海の近くの夢のようなお屋敷に住む国際派弁護士――貧しく育った私とは、あまりにもつり合わない相手だわ。■『さよならフィアンセ』で結婚式の直前、親友にフィアンセを奪われてしまったポール。あれから五年、女性不信に陥っていた彼に運命のときが訪れます。
  • さびしい結婚
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    ■その男は最高にゴージャスな男。心を奪われるのも無理はない――たとえ、夫がいても。■デビーは夫の不在には慣れていた。セールスマンの夫ジーオは各地を回ると称して居場所さえ知らせず、デビーとひとり息子の生活費も満足に渡さない。予定の日が過ぎて夫が帰ってこないのに、かえってほっとしている自分に気づいて、デビーは別れを決めた。心を結ぶものが何もないのに結婚を続けていくわけにはいかない。そう決意した日、仕事で訪れた会社の社長室で、社長ルチアーノの兄の写真を目にして驚いた。ジーオだ!夫に身よりはないはずだ。見たこともない指輪まではめて……。そしてルチアーノから聞いたのは、思いもよらない夫の秘密だった。デビーはジーオの本当の家があるシチリアに向かった。だが問題は、初めて会ったときから、デビーがルチアーノのとりこになってしまったことだった。
  • この愛が罪でも
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    ■あの少年がこんな魅力的な男性になったなんて。ここに来たのを後悔することになりそう……。■ミーガンはカリブ海のサン・フェリペ島に向かう飛行機の中にいた。病み上がりのせいか顔は青白く、一抹の不安も感じている。だが、それが体調のせいばかりでないことはわかっていた。これから母の再婚相手の家族と十六年ぶりに再会するのだ。継父のライアン、その先妻の娘アニタ、そしてアニタの息子レミー。ミーガンが十五歳のとき両親は離婚し、母はサン・フェリペ島に住むライアンと再婚した。母はすでに亡いが、多感な少女時代にミーガンが受けた心の傷は深く、いまだに気持ちの整理がつかない。島の空港に降り立ったミーガンを、見知らぬ男性が出迎えた。それは、二十五歳になり、たくましく成長したレミーだった。男性的な彼の魅力に、ミーガンは圧倒された。
  • この恋は嘘
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    ■彼を夢中にさせ、最後に拒絶してやる?ゲームの結果傷つくのは私かもしれないのに。■人材派遣会社で働くケリーは、大女優エステル・サリバンのもとに、自叙伝執筆を手伝う秘書として派遣された。とてもやりがいのある仕事にケリーは張り切っていた。ただひとつ気がかりなのは、エステルのひとり息子、リー・ハートフォードのことだ。リーはやり手の青年実業家で、女性遍歴でもその名を知られている。ケリーの友人サラは以前彼にもてあそばれ、いまだに立ち直れない。サラはケリーに、危険なゲームを彼に仕掛けるようそそのかした。リーを夢中にさせ、最後の瞬間に手ひどく拒絶して、思い知らせてやればいい、というのだ。そんなふうにリーと対決する自信はないわ。ケリーの心は揺れる。それはすでに彼に惹かれはじめているからかもしれなかった。
  • 水の中の花嫁
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    ■ここでまた自殺者が出れば、ダイヤモンド家の連中は喜ばないだろう。■家庭のぬくもりを求め、ダイヤモンド家で子守として働くアニーは、婚約者のいるアンソニーに惹かれて悩んでいる。アンソニーとの待ち合わせ場所の桟橋に現れた見知らぬ男性は、彼の兄のルーファスだった。調査報道記者として飛び回る彼はアニーの雇い主でもある。だからって当てこすりや傲慢な態度は許せない。私を自殺志願者と間違えた上に、弟をろくでなし呼ばわり。きちんと子供の面倒も見ているのに、仕事をしろと言うなんて。でも、また自殺者がってどういう意味?前に誰かが死んだっていうの?いったい誰が?ここは平和な田舎じゃなかったの?
  • アラビアの王子
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    イギリスからアラブの首長国ジャヒラに来たアンジェラは、希望どおりの職に採用された。そして、会社のオーナーに挨拶するためオフィスを訪れたところ、アンジェラは茫然として立ちすくんだ。そこにいたのは、二日前、アンジェラが彼の車からものを盗もうとしていたと誤解し、彼女のことを激しく非難した男だったのだ。尊大なその男シーク・ラシード・アル=ハザールは勤め先のオーナーであるだけではなく、なんと首長国ジャヒラの王族の一員でもあった。シーク・ラシードは、この仕事はきみに向いていないと断言し、アンジェラにイギリスへ帰れと居丈高に命令するのだった。
  • 涙はあなたの肩で
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    ■私より屋敷が目当ての婚約者と別れたとき、あの人は肩を貸して思う存分泣かせてくれた。■ロンドン近郊で領主の末裔として暮らしてきたクロスビー家。そのひとり娘レオノーラは、今は貧しくなった一家を支え、荒れてはいても美しい屋敷を、ばあやと二人で切り盛りしている。ある日、病に倒れた老医師に代わって、診療所に若い医師ジェームズ・ガルブレイズが赴任してきた。レオノーラは彼に医師としての尊敬のまなざしを向けながら思った。すてきな人だけど、私にはトニーがいる。トニーはハンサムだし、私の指には彼から贈られたダイヤの婚約指輪が輝いている……。ところがトニーの結婚の目的は意外なところにあった。二百年前に建てられた壮麗なクロスビー家の屋敷を改修して、ビジネスの拠点にしようともくろんでいたのだった。
  • 初恋の残り火
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    看護師のタラは困った人を見ると放っておけない。記憶喪失の女性を自宅で世話しようと思ったところ、その患者の警備を担当するクリントが現れ、猛反対した。初恋の彼がすっかり大人の男性になった姿を見て、タラは図らずも胸を高鳴らせた。それでも患者の希望を優先して家に連れ帰ってしまう。すると、クリントが怒りの形相でやってきて宣言した。「きみにつきまとうことになるから、覚悟しておけ」そう言い放った彼の瞳に、誘惑するような光がきらめいた。★大人気ミニシリーズ『華麗なる紳士たち』第四シリーズが先月よりスタート!二話めを執筆したのは人気急上昇中のローラ・ライトです。胸に残る傷跡が呪縛となってつらい過去に苦しむヒーローの心を、ヒロインはどのように開かせるのでしょうか?★
  • 悲しき花嫁
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    〈フォーチュン建設〉のパーティーが行われる舞踏室で、アデルは重役のジェイソンの熱い視線に不安を覚えていた。さきほど同じエレベーターに乗り合わせたとき、彼の理想的な外見と情熱の夜を思わせる声にうっとりしたが、仕事をけなされて、彼に対する印象は最悪になった。ところがアデルの評価など気にかける様子もなく、ジェイソンはもっとシャンパンがほしいかと尋ねた。長旅の疲れのせいで思わず、ほしいのはベッドだと答えると、彼はひそやかな笑みを浮かべて言った。「それなら、僕にも手伝えそうだ」★シルエット・ディザイアに大人気の富豪一族シリーズが満を持して登場! 今月より五カ月連続でお届けします。一族の女家長で縁結びの達人ケイトも健在で、華やかな恋の花を次々と咲かせていきます。どうぞお楽しみに!★
  • ボスの愛人
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    ジェインはリゾート開発会社の社長秘書。ボスのアダム・パウエルに秘めた想いを寄せていたが、当のアダムは女性と真剣につき合う気はないと公言している。だからジェインは、いつも有能な秘書役に徹していた。ところがある日、すべてが一変する。かねてから買収を狙っていたリゾート地のオーナーから、アダムは条件つきで商談に招かれたのだ。愛し合っているカップルに譲りたいので、恋人同伴で来るように、と。困ったアダムはジェインに言った。「リゾートに同行して、僕の愛人になってくれないか?」★四カ月連続でお楽しみいただいた『キング・オブ・ハーツ』も今月で最終話。不思議なマッチメイカーの最後の奮闘は報われるのでしょうか?★
  • 美しき同居人
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    ■すぐ近くにいるかもしれない運命の相手。あなたはその人に気づけますか?■マギーはサロンの一室から出てきたニックを見て、言葉を失った。髭を剃り、髪をカットした彼は、抗いがたいほど魅力的だ。「君の言いなりになって変身したんだ。満足かい?」マギーは黙ってうなずきながら、心がざわめくのを感じていた。私ったら、どうしてあんな提案をしてしまったのかしら?ニックは、マギーの家の部屋を借りることになった新しい下宿人。といっても祖母が勝手に契約しただけで、最初は断るつもりでいた。ところが自力で始めた結婚相談所の開業が間近に迫っていたせいでつい彼を宣伝用の男性会員に仕立てようなどと思いついてしまった。そして紹介する女性とのデートを条件に部屋を貸すことにしたのだ。ニックを見ただけで熱くなるのに、同じ家でどうやって眠るつもり?しかも私は彼に運命の相手を紹介しなくてはいけないのよ。この日から二人の危うい関係が始まった。
  • 囚われたプリンス
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    ■一国を担う人物かもしれない彼が、私だけの王子様になることなどあるだろうか。■アメリカ留学中のセーラは、ペンウィック国王妃の命を受け、王位継承者の可能性のある青年を王国へ連れて帰ることになった。青年の名はシェーン・コーデロ。裕福な家庭に育ちながらも、自立してからは自ら有閑階級とは無縁の暮らしをしてきた男性だ。彼が空港に現れたとき、セーラはさんざん待たされたことを一瞬にして忘れた。見るだけでこんなにも熱い気持ちをかき立てる男性は、今までの人生には存在しなかった。十六時間のフライト中、ずっと彼と二人きりだなんて信じられない。だが、気持ちを隠そうと本に読みふけるふりをする彼女をよそに、シェーンは美人の客室乗務員と戯れている。長いフライトになりそうだわ、とセーラは思った。これが十六時間では終わらない旅になるとも知らずに……。■暗中飛躍する黒い騎士団の動向や大きく変わる宮廷の情勢が描かれた本作は読み応え十分です。物語のラストスパートをお見逃しなく!
  • 疑惑のプロポーズ
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    ■あなたの真意はわかっている。だからせめて、ベッドでは愛しているふりをして。■ランディは幼いころから夢見ていた。映画や小説に出てくるような、ハンサムでたくましく強引なヒーローにいつの日か愛されることを――でも現実は違った。父と母を失い、継父に冷たくあしらわれて育ったせいか、引っ込み思案な性格でデート一つしたことがない。だがそんな平凡な日常は、突然現れた謎の男性のせいで一変した。増水した川にのみ込まれた男性を救い、家に連れ帰ったところ、彼は極秘の事情のためだと言ってランディに偽装結婚を提案したのだ。彼こそが私が待ちわびていたヒーローだと思ったのに。ひそかに恋心を抱きはじめていた彼女は真実を悟った。私はやはり誰にも愛されないのだ。だったら思い出だけでも……。ランディは勇気を振りしぼって彼に告げた。「お願い、私の初めての人になって」
  • 消えたシーク
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    ■あなたがどこへ行こうと、必ず見つけ出してみせる。■その夜、エレンは捜していた男をナイトクラブで見つけた。今まで見たうちでも、最高にハンサムでセクシーな男。でも、中身はただの大金持ちの放蕩息子だわ。エレンは心の中でつぶやいた。しかも彼は任務の対象だ。魅力的な外見にまどわされている場合じゃない。アラブのシーク、ラシード。通称ルディ。私のすべきことは、ボディガードの目を盗んで逃げ出した彼を、疑念を抱かせず、安全にホテルに連れ帰ることなのだ。蜜蜂のようにルディに群がる女性たちがいる中、エレンはなんとか彼に接近し、任務を成功に導いた。そして、もう二度と会うこともないであろう彼に背を向け、ホテルを後にした――なぜか言いしれない寂しさを感じながら。一方、まんまと罠にはめられたルディは、ひそかにエレンへの仕返しを企んでいた……。■たえず行方をくらますシークと、彼を追うセキュリティ・コンサルタントのヒロインという異色カップル。自分が怪我をしながらもヒーローを守ろうとするヒロインの想いに胸を打たれます。
  • お嬢様とボディガード
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    ■気品漂う天使のようなお嬢様とのあぶない逃避行が始まった。■簡単な仕事だと思っていた。名家のお嬢様を本人に気づかれずに護衛する。元囮捜査官のビリーには、ほんの朝飯前……のはずだった。しかしある日、そのお嬢様、ジュリーがいきなり家を飛び出した。依頼主である彼女の過保護な兄から、絶対に目を離すなと言われている。ビリーはあわてて追いかけた。休暇中の警官だと嘘をついて近づき、何とか家に連れ戻そうとするが、自分の裕福な生活に疑問を持っているらしい彼女は帰ろうとせず、そればかりか、ビリーを逃避行のパートナーにしてしまう。世の中の常識をまったく知らない箱入り娘との、二人旅とは……。ビリーは不安を覚えたが、それよりも不安だったのは、美しくけがれのない彼女に、自分が欲望を感じてしまうことだった。
  • 愛の迷路であなたと
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    ■彼の中で私は常に〝二番目〟だった。きっとこれからもそれは変わらない。■三年前より、彼はさらに魅力的になっている。別居中の夫ダコタと久々に再会したキャシーは思った。領事館員である彼女と、退役軍人の夫は、とある国をクーデターから救う任務に夫婦として就くことになっていた。この仕事に集中しなければならないとわかってはいたが、夫を見るたびに、自分が失ったものを思い出さずにいられない。ダコタはいつも任務が最優先で、まったく妻をかえりみない夫だった。赤ん坊を流産したときも、彼は遠く離れた中東にいた。彼女は失った赤ん坊を思って泣きながら夫の帰りを待っていたが、ついに待つことに耐えきれなくなって、家を飛び出したのだった。ダコタには、家を出たわけも流産のことも話していない。今も彼を愛している。でも、二人がやり直すことは不可能なのだ……。
  • 恋はアラビア式に
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    ■アラブのプリンスを落とすには、アラビア式〝愛の手引書〟が不可欠?■テキサス州ロイヤルで飛行機が不時着する事故が起きた。乗客の一人ジェイミー・モリスは、事故では無事だったが、以後、なぜか何者かに命を狙われはじめる。そんな彼女の警護をベン・ラサドがしてくれることになった。アラビアの王族ながらロイヤルで暮らす大富豪のベンは、ジェイミーを自分の牧場に滞在させ、何くれとなく面倒を見た。ジェイミーはすぐに、彼に心を奪われた。ハンサムで魅力的だが、謎めいていて近づきがたい不思議な男性。しかも、この前思いがけずしたキスは、まるで夢のような……。ああ、この身に危険がせまっているとしたら、私は男女の愛を経験しないまま死ぬことになるかもしれない、そうなる前にベンに……。ジェイミーは心を決めたが、鉄の意志を持つ彼は、彼女の誘惑になかなか屈せず……。
  • あなたがいたから
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    ■あのころの私とは名前も顔も違う。でも、彼を思う気持ちは変わらない。■コルト・レインツリーが代理母を求めている――噂を聞いたメラニーは、今しかチャンスはないと勇気を振り絞って彼に電話をし、面会の約束をとりつけた。これでやっと、恩返しができる……。昔、私は〝がり勉ガーティ〟と呼ばれ、皆に仲間外れにされていた。そんな私にただ一人やさしく話しかけ、自分の価値というものを教えてくれたのがコルトだった。住む場所は離れても、彼への愛が消えたことはない。数年前の交通事故のあと、私は手術で顔が変わり、同時に名前も変えた。会っても、コルトは私がガートルードだとはわからないだろう。ガートルードという子がいたことすら覚えていないかもしれない。それでも構わない。妻と娘を亡くし深い悲しみの淵にいるコルトに、彼の望む子供と無償の愛を捧げられるのは、私しかいないのだ。
  • 伯爵令嬢の受難
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    ■彼と踊ったワルツが、人生で最後のダンスだったなんて。■もう二度と元の自分には、元の姿には戻れない。ヘレナ・ライハートは重度の火傷を負った手と腕、複雑骨折をした足首、移植のために皮膚がひきつれた腿を見て思った。ヨーロッパの小国の伯爵令嬢で、パパラッチの格好の標的になるほどの美貌の持ち主だった彼女は、飛行機の緊急着陸事故で大怪我を負った。もっと重傷の人だっているのだ。これくらいで自分を哀れんではだめ。自己憐憫にひたる自分を嫌悪したが、心の傷は深かった。もう誰も私を美しいとは思わないわ。マット・ウォーカーだって……。ヘレナは事故の前にパーティで一緒に踊った長身でハンサムな牧場主を思い浮かべた。マットは事故のあと、お見舞いにも来てくれなかった……。痛む心と思うように動かない体を抱え、彼女は人知れず涙を流した。
  • ひと月恋が続いたら
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    ■もう恋はしたくないのに、愛さずにいられない人がそばにいる。■オータム・プラスキは、過去の苦い経験から、ハンサムでチャーミングで結婚したくなるような男性とはつき合わないほうが無難だと心得ていた。そうでない男性とも、ひと月以上はつき合わないというルールをもうけている。恋に落ち、また傷ついてしまう危険性を避けるために。だがある日、彼女の経営するベーカリーの店先に、ショーン・モナハンが現れた。まさに、ハンサムでチャーミングで結婚したくなるような男性が。その日から、なぜか彼はオータムにしつこくつきまとい始める。彼の誘惑に屈してはだめだと何度も自分に言い聞かせたが、オータムはどんどん深みにはまっていった。彼がただ、賭に勝つために自分を誘惑しようとしているとも知らず。
  • 噂をとめられない!
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    ■私が妊娠? まさか。男性とつきあったことなんてないのに。■テス・モナハンは絶対に病気にならない。町でインフルエンザがはやっても、傷んだ食べ物を食べても、彼女だけはいつも元気そのものだった……今日までは。勤めている小学校で、優秀な教師として表彰されるという今日、テスは死んだほうがましというくらい具合が悪かった。無理をして学校へ行ったが、表彰式の間も何度も吐き気に襲われた。そんな彼女を見て、人々は妊娠したのだと勘違いし、噂はあっと言う間に町中に広まった。子供のころから好きだった兄の親友ウィルももちろん、噂を信じた。テスがどんなに否定しても、〝きみの胃は牛並に丈夫だから、気分が悪くなるなんて妊娠以外考えられない〟と言われる始末。十年以上も恋している相手にそんなことを言われるなんて……。ウィルにだけは私の言葉を信じてもらいたかったのに!
  • 真夜中のファンタジー
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    ■夢は海賊に熱烈に愛されること。それがいきなり現実になるなんて!■クレアは結婚式を間近に控えたある日、婚約者のふるまいに気分を害し、パーティ会場を抜け出した。結婚は親が決めたようなものだったが、自分をないがしろにする彼の態度に頭にきたのだ。そのとき、あてどなく車を走らせる彼女を狙って二人の暴漢が現れた。しかし、間一髪のところでバイクに乗った男に救われる。男は野性的で荒っぽく、クレアが日頃夢見ていた海賊そのものだった。クレアの夢を知った男は海賊のふりをし、彼女が初めて知る、愛と官能の世界を経験させてくれた。めくるめく一夜が明けたとき、クレアはすでに恋に落ちていた。だが、私には婚約者がいる。それに二人は住む世界が違いすぎる。クレアは名も告げずに男のもとを去った。そして数日後……。■最後まで目を離せない、ドラマチックでセクシーな物語です!
  • 愛しすぎた女
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    ★深淵をさまよう男と女。二人がたどりつく先にあるのは……。★観光客でにぎわう、ハロウィーン間近のニューオリンズ。モリーがこの街を訪れたのは、休暇を楽しむためではなかった。妹のクレアが“フレンチ・クォーターの殺人鬼”の犠牲になったのだ。最近は疎遠だったとはいえ、モリーは妹の死の瞬間を感じ取った。クレアは私に訴えかけている――早く犯人を捕まえて、と。事件の担当刑事アランに捜査協力を申し出たモリーだったが、歓迎されるどころか冷たくあしらわれてショックを受ける。セクシーに乱れた髪、無精髭、そして無愛想な態度。怒りだけではない奇妙な胸の高まりを覚えて、モリーは動揺した。気をつけなければ。彼はある意味、犯人よりも危険すぎる……。
  • 偽りの約束
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    ■この男性との結婚は大きな過ちになるかもしれない。■ベスは不幸のどん底にいた。恋人に裏切られ、仕事と住まいを失い、体は普通の状態ではない。そんなとき、偶然出会って手を差し伸べてくれたのがデイヴィッド・ケインという会社経営者だ。彼はベスに秘書の仕事を与え、自分の家に同居させてくれた。ある日、デイヴィッドの義姉がふいに訪ねてきて、ベスを彼の恋人と勘違いする。デイヴィッドはなぜか、その誤解を解こうともしない。それどころか、義姉が帰ったあと、驚くべき提案をした。「僕たち二人の問題を解決するために結婚しないか?」彼の問題がなにか全然わからなかったが、ベスは役に立ちたいと思った。
  • せつない秘密
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    ■四十年近くも封印されてきた真実。それが今、明かされようとしている。■往年の大女優、レイチェル・リッチモンドに突然招待され、レオニーはとまどいながらも壮麗な屋敷を訪れた。だが最初に彼女を出迎えたのは、レイチェルの息子ルークだった。彼はレオニーに、母に近づくなと強く警告する。ところが、ほどなく現れたレイチェルはこう言った。「あなたに私の伝記を書いてもらいたいの」レイチェルは三十八年前に未婚のままルークを産んだが、息子の父親についてはかたくなに沈黙を守ってきた。それがなぜ今になって、過去を語る気になったのだろう?しかも、まったく面識のない私に伝記を書かせるなんて。依頼を引き受けるかどうか返事を保留して帰ったところ、翌日の午後、いきなりルークがレオニーの家を訪ねてきた。■今やハーレクイン・イマージュを代表する作家となったキャロル・モーティマー。今作では、彼女のストーリーテラーとしての才能が遺憾なく発揮されています。感動のラストシーンにご注目!
  • エメラルドの花嫁
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    ■きらびやかな指輪はいらない。この結婚は偽りだから。■イヴは高級宝石店を営む祖父から結婚相手としてデヴィッド・エリオットを紹介された。彼は国内有数の才能を持つジュエリー・デザイナーで、宝石店の後継者としてぴったりだという。瞳には金色の輝きがあり、自信にあふれて堂々としている。彼と結婚すれば祖父の店を守れるし、言い寄る男性もいなくなる。だから、この結婚話に賛成しよう。イヴはつとめて冷静にふるまい、結婚指輪には何の飾りもいらないと言った。するとデヴィッドはイヴをじっくり見つめて言い放った。「どこまでも功利主義ってわけか。この結婚と同じだな」イヴの張りつめた心は崩れそうになり、震えを抑えられなかった。
  • 花嫁に真珠を
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    ■窮地に立つ彼女を救ったのは、名門一族の次男だった。■結婚式直前に婚約者の裏切りにあったハンナは、それまでの生活を捨て、オーストラリア各地を旅していた。資金が底をついてきたころ、うってつけの仕事を見つけ、グレート・バリア・リーフをめぐる豪華客船の料理係に応募する。明るい性格を買われて、ハンナは見事採用された。雇主のトニーは見るからにエネルギッシュで、ハンナはたちまち心がときめいた。でも、名門キング家の次男が雇人と恋に落ちるわけがない……。一方、雇主のトニーはハンナを見て困惑した。たちまち相手をとりこにする強烈な魅力がある。危険だ! 雇人との恋愛は最も避けたいトラブルだというのに。警戒しながらも、トニーの頭は彼女のことでいっぱいになっていた。■今作は、名門キング家の次男トニーが主人公として登場し、運命的な出会いを経験します。
  • 仕組まれたウエディング
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    ■私が名門一族の花嫁に?きっと何かの冗談に違いない。■名門キング家の長男、アレックスには悩みがあった。一族の子孫繁栄を願う祖母が、結婚について口を出してくるのだ。ある日、祖母が、パーティの余興で何曲か歌わせたらどうかと歌手志望のジーナ・テルリッツィをいきなり屋敷に連れてきた。ジーナは今どきめずらしいほど堅実で控えめな女性だった。祖母がなにか企んでいるような気がしなくもなかったが、アレックスはジーナの飾らない魅力に心を引かれた。一方、キング家の豪邸に招かれたジーナも胸を躍らせていた。歌手としてのチャンスを与えられたこと以上に、女性たちの憧れの的であるアレックスに会えたのが嬉しい。彼と結婚できたら! でも、彼にはすでに美しい婚約者が……。ジーナは叶うはずのない夢を見る自分を叱りつけた。
  • ガラスの結婚
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    ■燃えるような情熱は、幸せな結婚を約束するだろうか?■ドメニカは先祖代々受け継いできた別荘の売却に際して、たたきあげの実業家、アンガスと知り合った。二人は、育ちの違いを越えて強く惹かれ合い、恋人として甘い時間を過ごすようになる。しかし、ドメニカはしだいに二人の関係に疑問を持ちはじめた。私たちの間にはお互いを求める激しい情熱が存在するが、その先にいったいなにがあるのだろう?アンガスの心の中にあるのが欲望だけでないことを確かめたい、悩みを打ち明け、分かち合えるような関係を築きたい。それを実現するのは結婚――彼女はアンガスとの結婚を強く望んだ。結婚は、スタートであってゴールではないのに。
  • シェフと泥棒
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    ■こんなに恋いこがれているのに。あなたを信頼できないことが苦しい。■キティーは恩人のカロに泣きつかれ、著名な映画監督ダライアス・スピードの家に潜入した。半生かけて書き上げた脚本を盗まれたと聞いては黙っていられない。住み込みのシェフとして料理の腕を振るう一方で、盗まれた脚本がしまってあると思われる金庫を捜す。だが自信と才能にあふれたダライアスを見ていると、盗みをはたらくような人物だとは思えない。うまく本性を隠しているとでもいうのでなければ……。一方ダライアスは、キティーがシェフを装った女優志望で、彼の映画への出演が狙いではないかとにらんでいた。疑って疑われて、それでも二人の間には引き合うものがあり……。
  • 悩めるシンデレラ
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    豪華な調度に囲まれた部屋でジーナは気後れしていた。ここは私のいるべき場所ではないわ。ジーナは生まれ落ちてすぐ養女に出された。死期の迫った祖父が苦労して彼女を探しだし、ほんのわずかの言葉を交わしたあと、亡くなった。今、遺言が読み上げられようとしている。私は何もいらない。祖父の養子であるロスが、一族の帝国を引き継げばいい。だが遺言の内容にジーナは耳を疑った。ロスと彼女の結婚を条件に、財産が分与されるというのだ。
  • 熱砂を駆ける恋
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    かつてないほど幸せな気分で目を覚ましたルーシーは、隣にいるはずの男性が消えているのに気づいて愕然とした。彼にとっては一夜限りの遊びにすぎなかったのだわ。それも当然だ。めったにデートもしないわたしが、出会ったその日に男性とベッドをともにしたのだもの。だらしのない女と思われたに違いない。きっと、彼のような相手には二度と会えないわ……。ルーシーは彼に贈られた薔薇に目を留めた。花びらにそっと触れたとき、彼女は言いようのない胸騒ぎを覚えた。
  • 誘惑された夜
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    セクシーなドレスを身にまとい、バーに乗り込んだジェシーは、浮気調査の対象となる男性を見つけて目をみはった。写真で見るのと印象が違う。実物のほうがずっとすてきだわ。でも、この男性は妻から浮気を疑われている身なのだ。警戒しているところへ突然彼がやってきて、ダンスに誘われた。ダンスは信じられないほどすばらしく、一緒にホテルに行こうと熱くささやかれたときには、すでに抗うことなどできなくなっていた。だが、一片の理性がジェシーを押しとどめた。彼女は化粧室に行くふりをして、その場から走り去った。★人気作家ミランダ・リーが、最高にホットなロマンスをお贈りします。ひそかに抱いたセクシーな夢が現実になろうとした矢先、逃げ出したジェシーの恋の行方は?★
  • 甘美な脅迫
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    土地の賃貸契約を取り消されたら、路頭に迷ってしまう。ペータは、土地のオーナーで実業界の大物、カート・マッキントッシュを呆然と見つめながら思った。彼女の罪状は、カートの義兄をたぶらかし、姉夫婦の結婚生活を破綻に追いやろうとしていることだという。とんでもない話だわ!カートの義兄から好意を寄せられてはいるけれど、わたしは思わせぶりな態度などとっていないのに。カートは追い討ちをかけるように、衝撃的な命令を下した。「義兄からぼくに乗り換えるんだ」★独創的なプロットと巧みな心理描写が定評のロビン・ドナルドの新作です。R-2050「月明かりの誘惑」のカップル、ハンターとルキアも登場します。★
  • 薔薇はつぼみのまま
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    ■思いがけないことはいつでも起こる。無理やり誰かの愛人にされることも?■結婚したばかりの妹ミリーが夫以外の男性に恋をした。相手はミリーの上司で、悪名高きプレイボーイのブラッドだ。彼はミリーに、ノルウェー出張への同行を求めている。秘書としてだけではなく、愛人として!ハンサムでセクシーなブラッドに熱を上げているミリーは夫を捨ててノルウェーへ行こうと考えているらしい。どうしたものかと思いあぐねていたとき、たまたまブラッドからの電話をとった。彼がミリーと勘違いして話し始めたのをいいことにジョアンは妹のふりをしとおして、ディナーの誘いに応じた。面と向かって意見するつもりだった。それが思わぬ事態を招いてしまい……。
  • 愛の惑い
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    ■私の魂の奥底まで届くようなキスをした人。彼とまた会うなんて危険すぎる。■ろくでもない夫のせいで男性不信に陥っていたリベカは、離婚して二年がたつ今も、男性を遠ざけていた。二度と恋なんかするものですか!そんな彼女にも、気になる男性が一人いた。一年前にたった一度、熱烈なキスを交わしたジェイス。義兄のいとこで、世界的な大企業の経営者だ。ある夜、姉夫婦の計らいでジェイスと再会したリベカは、唇を重ねたときの感触を思い出す。翌日、彼から届いた薔薇には誘惑の言葉が添えられていた。“今夜七時にディナーに出かけよう”一瞬ためらったものの、姉のアナの言葉にリベカは心を決める。「そろそろ世間に飛びだしてもいいころじゃない?」だがリベカの心は、ある不安でいっぱいだった。■フラワーショップを経営する美人姉妹それぞれの恋模様を描いた連作。今作のヒロインは妹のリベカです。たった一度だけ交わした熱いキスを忘れられないリベカとジェイスは、その気持ちが本物かどうかを確かめようとしますが、はたして……。
  • あの日々をもう一度
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    ■身も心もささげた男性との再会。それはさらなる悲劇の始まりだった。■ティーナは仕事からの帰り道、外車の修理にいそしむ男性の正体に気づき、はっと立ちすくんだ。嘘でしょう? ジョヴァンニが町に戻ってくるなんて。二人が交際していた十年前、彼は飲酒運転による事故を起こし、ティーナの愛する姉と甥の命を奪った。皮肉にも、無実を訴える彼を有罪に導いたのは彼女の証言だった。いつかこの町を襲ってやる――法廷での彼の悲痛な叫び声がティーナの脳裏に甦る。ティーナは狼狽してその場を去ろうとしたが、懐かしい口笛を聞いて思わず足を止めた。かつて二人が親しかったころの秘密の合図。だが、その口笛が彼女にもたらしたものは恐怖だけだった。冷酷で計算高いシチリア人の復讐劇の幕が上がったのだ。
  • いつわりが愛に変わるとき
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    ■なんてこと!自分を襲った男性に心奪われるなんて。■家族で訪れたマヨルカ島で、ケイトは妹のスージーに泣きつかれた。偶然親しくなったルイスという男に、ヌードを撮られたのだという。高名な父を持つ二人にとって、写真がマスコミに流布するのは何よりも恐ろしい。年の離れた妹の身を案じ、ケイトはルイスの部屋に忍び込んで写真を取り戻そうと決心した。だが真っ暗な部屋を手探りし、目当ての封筒を探り当てたとたん、何者かに自由を奪われる。部屋に明かりがつき、目の前にいる男性を見て、ケイトは息をのんだ。見たこともないくらいハンサムな人……。この場の状況も忘れて見とれるケイトに、彼は厳しい声できいた。「ルイスはどこだ?」
  • プリンセスの恋
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    ■私を救ってくれたあの人は白馬の騎士ではなかったの?■二十七歳のイモジェンはインテリア・デザイナー。仕事は充実、父が遺した財産もあり、デートの誘いも数えきれず。若い女性が理想とするものはすべて手に入れたはずなのに、胸の奧にぽっかりとあいた穴を埋めることはできない。十八歳だった彼女の心に深い傷を残してジョーが去った日から……。ジョー・ドンリーは女子高校生のあこがれのヒーローだった。たくましい体でバイクを乗りまわし、危険な噂の絶えない彼にイモジェンもひそかに胸をときめかせ、思いを日記に綴った。そしてダンスパーティーの夜、酔った同級生に襲われた彼女の前にまるで騎士のように現れて、救ってくれたのがジョーだった。イモジェンを乗せたバイクが夜の闇に走り出る。これが大人の世界への第一歩だった。あこがれが現実に。だがその現実はあまりにも厳しく……。
  • さよならから始めて
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    ■別れを告げれば、彼は喜ぶはずだった。だが、その反応は思いもかけず……。■ビアンカの恋人チェーザレは、男らしく情熱的でハンサムな大富豪。多くの女性が夢見る理想の男だ。でも、ただ一つ決定的な欠点がある――チェーザレは女性と永続的な関係を築くのはまっぴらなのだ。大金持ちで、もてる男はいつだって不実。莫大な手切れ金さえ払えば、女は文句を言わないと思っている。女性は飽きるまでのちょっとしたお楽しみの対象でしかない。その証拠にビアンカの母は、そんな男――ビアンカの父親に捨てられ、かつて破滅の道をたどってしまった。恋はしても絶対に深入りしてはいけない男。なのにビアンカは絶望的なまでにチェーザレを愛してしまった。今日こそ別れを告げなくては。私たちは終わったわ、と。
  • 過去があるなら
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    ■ずっと秘密にしてきたあのことを、彼には決して知られたくなかった。■ローラの出版社に送られてきた、ライリー・オーシェイなる新人作家の原稿を読んでローラは驚く。人気作家リーアム・オライリーの作品に間違いないわ!八年前、学生だったローラはリーアムと知り合い、半年後に結ばれた。その直後、彼は小説の映画化のためにアメリカに行き、連絡を絶つ。妊娠に気づいたときには、彼はすでに別の女性と結婚していた……。二度と彼には会いたくないと思いながらも、ローラはライリーの滞在するホテルに向かい、リーアムと再会する。抱き寄せられ、キスをされると、ローラの体に震えが走った。彼は言った。「また会いたい」頭では拒否しているのに、リーアムの唇の感触が忘れられない。彼のような男にどうしてこんな気持ちを抱いてしまうの?
  • 彼の名は言えない
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    ■ただ一度きりのアバンチュールの結果、彼女は異国の地で囚われの花嫁に……。■恋人だと信じていた男性に裏切られたキャリンは、義兄夫婦の結婚記念パーティに出席するため、テキサスの実家エスパーダに帰った。傷心をアルコールで癒そうとしたためか、知らぬ間にパーティでグラスを重ね、笑いものになっていたところを、ひとりの男性が強くたしなめ、会場から連れだした。姉が引き合わせようとしていたブラジルの資産家ラフェだった。愛に飢えていたキャリンはいつになく奔放にふるまい、情熱に身を任せて彼とベッドを共にする。だが彼女はすぐに軽率な自分を恥じ、ラフェに冷たく接した。彼は憤り、翌朝、何も言わず祖国へ帰っていった。その九カ月後、キャリンは分娩室で生死の境をさまよっていた。
  • それぞれの罪
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    ■父に会いたい一心の彼女の前に、見知らぬ男性が立ちふさがった。■身勝手なボーイフレンドとの生活に別れを告げたジョディは、ニューヨークから父の住むイギリスへとひとり旅立った。一歳のころ両親が別居したため、ジョディは父の顔を知らない。六歳のときには母が亡くなり、彼女は家族の愛情に飢えていた。だから半年前に突然父親のサムから手紙が届いたとき、大喜びで返事を出した。ところがその後、父からはなんの音沙汰もなかった。やっと捜し当てた父の家には、モーガンという男性がいた。彼の態度は冷ややかで、ジョディからの手紙など一通も届いていない、サムに会わせることはできないという。娘から連絡がないことに絶望したサムは、右腕であるモーガンに、もう娘には絶対に会いたくないと言っていたのだ。そしてモーガンには、父と娘を会わせたくない別の理由があった。
  • 恋に落ちたシーク
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    地下牢に閉じこめるという手もあるな――シークの言葉に、彼女は身を震わせた。■兄のペントハウスの改装を手がけてみない?インテリアデザインの会社を立ち上げたばかりのアマンダは、親友ドーンの魅力的な提案に心を動かされ、さる王国の後継者、首長(シーク)ニコラス・アル・ラシードの家へ赴いた。ドーンは、改装プランは兄への誕生日プレゼントで、兄が帰らないうちに主寝室を下見してほしいという。その神秘的な容姿でゴシップ記事の標的となっているシークは、私生活をのぞかれることを極度に嫌っていたのだ。アマンダは仕方なく、シークの寝室にこわごわ足を踏み入れた。そのとき、男性の冷酷な声が背後で響いた。「人の寝室で何をしている?」アマンダの心臓は凍りつき、手から小型カメラが落ちた……。
  • もう振り返らない
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    ■暗い過去、出生の秘密、運命の男。すべてが複雑に絡まりはじめ……。■パロマは近づいてくる長身の男性の正体を知っていた。リオ・ブレイロック――パロマを育ててくれた老人ブーンと親交のあったブレイロック家の一員だ。彼女は十三歳のときに十七歳だったリオと出会い、野性的な魅力にうっとりした。だが、彼はパロマには目もくれず、次々と恋人を替えていた。一度など、草むらで女性とむつみ合っている彼を見かけたこともある。そのリオが、今、パロマを目指して歩いてくる。そして彼の目的が色恋沙汰にはまったく関係ないことだと、パロマにはわかっていた。これから私は彼と闘わなければならない。ブーンの遺産をめぐって。ただ一人、私を愛し、慈しんでくれたブーン……。リオがどんな手に出ようと、彼女は引き下がるつもりはなかった。■苦難の道を歩んできた主人公たちは、約束の地ジャスミンで愛を手にすることができるのでしょうか?
  • あなたには言えない
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    ■運命の声を聞き逃した私に、幸せは再び訪れるのだろうか?■今の私を救ってくれるのは、彼しかいない――イザベラは十歳年上のロンドンの友人、パウロの家を訪ねた。たった一度の過ちで妊娠してしまった彼女は、娘を誇りにしている父親に打ち明けることができず、母国のブラジルを逃げ出してきた。だがイザベラには、パウロに事実を告げるだけの勇気がなかった。物心ついたときから、パウロに憧れつづけてきたのだ。彼に軽蔑されるなんて耐えられない。イザベラは黙ってパウロのもとを去った。数カ月後、彼女を捜し出したパウロは、妊娠を知ってきっぱりと言った。「一緒に僕の家に行こう」イザベラは驚き、不安と希望が心の中で渦巻いた。運命はもう一度、私にチャンスを与えてくれるのかもしれない。
  • いとしさの行方
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    ■きみには会ったことさえないと彼は断言した。それならなぜ親身になってわたしの世話を?■「自分が誰かわかるか?」病室で目覚めたセリーナに鋭い質問が飛んだ。質問の主は、背が高くてたくましい、ハンサムな男性だった。同席していた医師の説明によれば、セリーナは交通事故にあい、しばらく意識を失っていたのだという。彼女に対して厳しい態度をとる男性はラファエルといい、どういうわけかセリーナを毎日見舞って面倒を見ようとする。あるとき、彼はトニオという名の男の赤ちゃんを連れてきた。その子のかわいさにセリーナは思わず口元をほころばせた。ところが、事故についてくわしく教えてと迫る彼女にラファエルは、セリーナが事故で一年間の記憶を失った、と驚くべき事実を告げる。さらに彼は、母親のいないトニオの世話をするために、自分の家に来て一緒に暮らしたらどうかと言いだした。
  • 秘密を教えて
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    ■妻を虐待していた乱暴者。そんな男に心を許すわけにはいかない。■キャリスタ・ベラミーは久しぶりにジャスミンに戻ってきた。幼い日、両親の愛情に恵まれなかった彼女にとって、ここに住むブーンの家で過ごした日々が唯一の楽しい思い出だった。しかし、そのブーンも亡くなった。今、ブーンの家に住むのは、ローマン・ブレイロックだ。ブーンの遺言執行人なのだと本人は言うが、彼の財産を乗っ取ろうとしているとしか、キャリスタには思えない。ぜったいにそんなこと許すものですか。しかも、ローマンは別れた妻を虐待していたような男だ。その現場に居合わせたことだってある。キャリスタはローマンの真の姿を暴き出してやろうと、今は空き家になっている彼の家に忍び込んだ。だが、そこで彼女は意外な真実を知ることになる。■苦難の道を歩んできた主人公たちは、約束の地ジャスミンで愛を手にすることができるのでしょうか?
  • あなたの声が聞こえる
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    ■運命を呪わぬように。幸せはすぐそこにある。■ジーナは弁護士。といっても、さっそうと法廷に立ったりはしない。地味な事務の下働きばかりだ。でも彼女は幸せだった。普通の暮らしもままならなかった以前に比べれば夢のようだから。かつてジーナは耳が聞こえなかった。いまだって障害がなくなったわけではない。皮下に埋め込んだ器具を外せば、すぐに聞こえなくなってしまう。ただ普段はなんの支障もないので、気づく人はほとんどいなかった。事務所の顧客、カースン・ペイジもそんな一人だった。なのに、出会ったばかりの彼にどうして話してしまったのだろう? 私に障害があると聞くとカースンは急に表情を硬くした。ジーナの心はふさいだ。彼もやはり偏見を持っているのだ。そのときジーナはまだ、この苦渋の表情の本当の意味を知らなかった。
  • 愛を命じた遺言
    -
    ■夫の浮気を目撃して別居中の彼女に、思いもかけない復縁の申し出がなされた。■「親父がアニーに財産を遺したんだよ。きみとあの子が半年間だけ家に戻ることを条件にね」別居中の夫マックスが、サマンサに驚くべきことを告げた。一年近く前、彼女は夫の浮気現場を目撃し、娘のアニーと家を出た。いまは秘書の仕事をして生計を立てている。娘の将来のためとはいえ、自分を裏切った男性と暮らすなんて、たとえ半年間だって耐えられない。サマンサはきっぱりと断り、彼を追い返した。しかし、マックスはアニーにとってはよき父であり、娘も彼と暮らすことを望んでいる。悩んだすえ、彼女はマックスの家に戻る決心をし、形だけの夫婦生活が再開された……。
  • エメラルド・ファイヤー
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    ■伝説の秘宝〝神の目〟をめぐって熱い闘いが繰り広げられた。■考古学専攻の大学院生ブリオニィ・スチュアートは伝説の秘宝を探し求める教授の助手としてペルーへやってきた。滞在している小さな町のホテルで、姿の見えない教授を捜すうちに彼女はロビーで一人の男性とぶつかった。よれよれのジーンズ、くたびれたブーツ、うっすら伸びた不精ひげ、汗とほこりのにおいと、どこか危険な香りのする男……。遺跡の発掘現場にまぎれ込み、貴重な出土品を持ち去るのがこういう男たちだということをブリオニィは知っている。ところが教授を捜してホテルのバーに足を踏み入れた彼女は居合わせた男たちにからまれているところをロビーでぶつかったスレイド・マクリントクに救われた。「ぼくの女だ」ブリオニィを見ながらスレイドが男たちに言った。おまけに彼は、唇まで奪って……。
  • 千一夜の夢
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    ■シェヘラザードのように機転をきかせて、謎めいた大公の正体をあばいてみせるわ!■突然、幸運がめぐってきた!ロンドンの一流カジノで、フランはルーレット台へと歩きだした。彼女は大金の絡むスキャンダルを得意とする金融ジャーナリストで、今夜の狙いはカマール大公国のシーク、アリ・ベン・サレームだった。その彼が、隣に来るよう、フランを呼んでいる。取材ぎらいのプリンスの秘密をあばく願ってもないチャンスだ。フランがアリの隣に腰をおろすと、今まで負けていたのが嘘のように、次々とアリの賭けた数字が当たりだした。「魔術だ。そして、きみは最高に美しい魔女だ」アリはフランのてのひらに唇を押し当てた。フランは反射的に引こうとした手を止めた。これも取材のためよ。でも、だめ。わたしのほうが彼の魔術にかかってしまいそう!■ミニシリーズ〈シークと見る夢〉。今作はルーシー・ゴードンが描く女性ジャーナリストとシークの物語です。砂漠にきらめくアラビアンナイトの世界を存分にお楽しみください。
  • 不実な噂
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    ■でたらめな噂を信じて彼は私を嫌っている。私も彼を嫌っている……はずなのに。■オーストラリアでもっとも富裕な一族であるデンジャーフィールド家。その広大な屋敷に、二十八歳の若さで世を去ったジミーを悼んで、大勢の弔問客が訪れていた。葬儀をとり仕切るのは、ジミーの義理の兄で当主のローガンだ。黒い礼服に身を包んだ彼を、デイナは遠くから見守った。デイナがローガンに初めて出会ったのは、彼女の従姉とジミーの結婚式の日だった。あれからすでに六年、デイナとローガンは冷戦状態を続けている。ジミーとデイナが愛しあっていたという噂が原因だった。夢に描いていた結婚生活と違っていたことに腹を立てた従姉が、執拗にその噂を流しつづけたから……。だが葬儀の終わった夕暮れ時、ローガンが驚くべきことを言った。「きみが使う女の武器にまいりそうになる」声に怒りがこもっていた。
  • 消えない蜃気楼
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    ■砂漠のプリンスとの恋なんて、誰に予測できたかしら?■カイロでツアーの添乗員をしているリオの滞在先のホテルに、黒塗りのメルセデスが停まった。護衛官に守られてロビーに現れた男性に視線が引き寄せられる。ゆったりとしたアラブの民族衣装をまとったその男性からは、高貴な雰囲気がにじみ出ていた。どこかの王族にちがいない。これまでそんな人物には会ったことがないにもかかわらず、どこか親しみを感じて、リオは胸が騒いだ。すると彼もぴたりと足を止め、リオのほうをじっと見つめた。その夜、リオが宿泊する部屋のドアがノックされた。訪ねてきたのはほかでもない、彼女がロビーで見かけた男性、中東の王国ダルモーンの王子、シーク・アミールだった。
  • プリンセスの秘密
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    ■再会した恋人の冷淡な態度に、プリンセスは打ちのめされ……。■赤ちゃん! プリンセス・エリザベスの母としての本能が、ふくらんだおなかを隠すように告げた。こちらに向かって歩いてくる彼は、私に会えてうれしいようには見えない。私のほうは、ずっと彼を捜していたというのに……。エリザベスは、おなかに小さな命が宿った夜のことを思い出した。彼女の家でもあるウィンボロー王国の城で開かれた舞踏会の夜、背の高いハンサムな男性に一目で惹かれ、どちらも名乗り合わずにそのまま一夜をともにした。だが、エリザベスが運命の恋人に出会えたと思ったのもつかの間、彼は翌日には姿を消していた。今、彼は自分を捜し出したエリザベスに烈火のごとく怒っている。赤ちゃんができたことなど、とても言えない……。
  • オークション・ブライド
    -
    ■女泣かせのプレイボーイが競り落としたのは、素朴で家庭的で……セクシーな女神。■マディソン・ホルトは、親友のたっての頼みで、チャリティーオークションの〝商品〟になった。〝商品〟の内容は、競り落とした人の〝雇われ妻〟として、一週間、家事その他のサービスを提供する、というものだ。彼女を競り落としたのは、町でも指折りの富豪で、プレイボーイとしても有名な、アレックス・ドナヒューだった。近々開くビジネスパーティのホステス役が必要だったのだ。一生結婚するつもりのないアレックスは、恋人にホステス役を頼んで面倒なことになるのを恐れていた。〝雇われ妻〟なら結婚を迫ってくることもない。純粋にビジネス上の関係だけだ。彼はそう考えた。ときおり、家庭的な女性らしからぬワイルドな面を見せる彼女に、こちらの体が熱くなるのを抑えられれば、の話だが。
  • 約束のプロポーズ
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    ■憧れの男性からのプロポーズ。けれどそれは彼女が夢見たものではなかった。■大牧場主として成功しているフォレスト・カニンガムは、最近、牧場を継ぐ子供を産んでくれる妻が欲しいと考え始めていた。だが、結婚したいと思うような女性が周囲にいない。そんなとき、かつて幼なじみのベッキー・サリヴァンに、彼女が三十歳まで独身だったらそのときは自分が結婚してあげよう、と約束したのを思い出した。友人としてもすばらしく、牧場の仕事も理解している彼女をおいて、僕の妻にふさわしい女性はいない。フォレストは意を決して、ベッキーにプロポーズした。「君もじきに三十で、このままでは売れ残り決定だ。そろそろあの約束を果たすべきじゃないかと思ってね」その言葉に飛び上がって喜ぶと思いきや、なんとベッキーは顔を真っ赤にして彼を怒鳴りつけた。■テキサス・キャトルマンズ・クラブという紳士専用のクラブの会員たちがヒーローです。ハンサムで裕福な彼らが、恋に事件に翻弄されるさまをお楽しみください。
  • 華やかな牢獄
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    ■この豪奢な屋敷の中には、愛と裏切りと陰謀が渦巻いている。■リチャードの目は、陰気な病室の中にいる女性に釘付けだった。女性は痩せ細り、かつては美しく輝いていた目にも生気がない。〝そのうえ、彼女は僕が誰だかもわからないんだ〟リチャードは、自分の妻を薬漬けにして、記憶を奪った病院に、怒りを抑えきれなかった。自分を見捨てて家を出た妻、レクシーに対しても。七カ月前、レクシーは事故で瀕死の状態にあったリチャードに、離婚と多額の財産分与を要求して姿を消した。少なくとも、彼の母はそう言っていた。だが、今、レクシーは記憶を失って怪しげな病院に閉じ込められている。いったい、七カ月の間に何があったんだ?そして、妻の裏切りに対する僕の怒りはどこに向ければいいんだ?
  • ミスター・ロンリー
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    ■いまわしい思い出の地で、彼は真実の愛にめぐり合った。■レイフは生まれ故郷のテキサスに向かっていた。もう二度と戻ることはないと思っていた、いやな思い出ばかりの地。だが、ダンが助けを求めている。何があったのかわからないが、親友を見捨てるわけにはいかない。十四歳で、暴力的な父親のもとを飛び出し、ダンの父親の経営する牧場で暮らしたレイフにとって、ダンは唯一の親友だった。そしてダンの妹、マンディ……。あのころ、マンディは彼に恋していることを隠そうともしなかった。その恋心が彼を十二年間も故郷から追いやることになったのだが……。でも、もうマンディもおれのことなど忘れているだろう。おれはダンを助けることだけに集中していればいいんだ。そう考えていたレイフをテキサスで待ち受けていたのは、ダンの失踪の知らせと、美しく成長したマンディだった。
  • トスカーナの誓い
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    ■これからどうすればいいのだろう。私に残された手段はこれだけだ。■シエナは人生で最悪の年を過ごしていた。アロマテラピストとして働いていた美容院がつぶれてしまい、愛していた男性には裏切られた。そして、母親は多発性硬化症という病気に苦しんでいる。そのうえ、住んでいるフラットまで立ち退くように言われていた。でも、すべてを解決する方法がないわけではなかった。亡き父親の遺した、莫大な遺産を相続すればいい。ただ、それには一つ条件がついていた。彼女が結婚していなくてはいけないのだ。シエナは知り合ったばかりのキアに、夫になってくれるよう頼んだ。彼の会社を救うための資金援助を報酬にして。キアは承知したが、意外なことを言い出した。
  • デイジーの小さな願い
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    ■彼女にはなぜか心引かれる。どうと言うところのない、平凡な娘なのに。■デイジーは、控えめで物静かな目立たない娘。海辺の小さな町で、父親の骨董店を手伝っている。初恋に破れ、悲しい気持ちで浜辺を散歩していた彼女は、すてきなオランダ人の医師ユールス・デル・ホイズマに出会った。彼は数回店を訪れ、デイジーはひそかに恋心をいだいた。ある客の買い上げた品をオランダまで運ぶことになった彼女は、夜のアムステルダムで偶然ユールスと再会した。ただし……運河に落ち、助けを求めた彼女の手をユールスがつかんでひっぱり上げるというさえない状況で。その後も重なる偶然に、デイジーは胸の思いを抑えようと必死だった。一方のユールスは、わがままな婚約者の相手をしながらも、デイジーのことばかり考えていたのだが。
  • 二つ目の間違い
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    ■最初の間違いは、十九のときの愚かな結婚。そして今また、手痛い間違いを……。■わたしは妊娠している。では、人工授精は成功していたんだわ。ジェドと結婚して一週間目の朝のこと、エリナは予期していなかった事実に直面し、呆然となった。子供を熱望していた彼女は、三カ月ほど前、友人だったサムの提案で、人工授精によってサムの子供をつくることにした。だが、エリナが医学的処置を受けてから間もなくサムは世を去った。彼女は人工授精も失敗したと思いこんだ。葬儀に参列し、サムの兄ジェドをひと目見て恋に落ちたとき、エリナはサムの死を悼みながらも、突然の愛に有頂天になった。でも今、この驚くべき現実に、ジェドの愛は耐えられるだろうか?エリナはついにサムの子供を身ごもっていることを打ち明けるが、ジェドの怒りは予想をはるかに超えて激しかった。
  • 誘惑の落とし穴
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    ■親友の敵討ちのために立ち上がったが、恋の炎に焼かれ、彼女の決意は揺らいだ。■陶磁器の絵付けを専門とするケリー・ハリスは、中世の面影を残す美しい町で陶磁器ショップを営んでいた。店の経営が軌道に乗り始めた矢先、共同経営者のベスが正式な婚約を目前にして相手のひどい裏切りに遭い、深く傷つくという事件が起こる。憤慨したケリーは、仲間のディー、アンナとともに、結婚詐欺師まがいのその男、ジュリアンへの復讐を誓う。彼女はディーの計画に従って莫大な遺産を相続したふりをし、あるパーティでジュリアンをあからさまに誘惑する。だが、そのパーティでブラフ・フロビシャーに出会ったケリーは、彼に強く惹かれ、魔性の女を演じることが苦痛になっていく。一方、ブラフは疑惑を抱きながらも美しい彼女に魅せられていた……。■ペニー・ジョーダン四部作〈美しき報復〉財産目当てに女性を渡り歩く男に罰を下す四人の美女の物語。
  • プリンスの贈り物
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    ■私が妊娠しているなんてあり得ない!この四年間、そんな相手もいなかったのに。■ニコルは打ちのめされた気分で病院をあとにした。妊娠……。ここ数年、男性のベッドに近づいたこともなかったのに。なぜ? いつ? どうして? もし、そんなことがあったとしたら、シャンペンを飲みすぎて記憶のないクリスマス・パーティしかない。だとすると相手は会社の男性ということになる。奥さんに離婚されたジョンをなぐさめて……?まさか。彼は年上すぎるし、兄のようにしか思えない。ハンサムなレイフと思わず……?いいえ、彼は仕事と遊びをちゃんと分けている。となると、あとはミッチしかいない。彼は背が高いし、セクシーだけど、私とはまったく気が合わない。それに、たしか真剣につき合っている女性がいたはず。ああ、もしミッチだったら、なんて言えばいいの?
  • ダーリンと呼ばないで
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    ■結婚に幻想なんて抱かない。でも、子供は結婚の理由にならないわ……。■エイミーの気分はどん底だった。五年も同棲していたスティーヴに捨てられてしまった。それも、彼の浮気相手の金髪美人に子供ができたので、これまでの独身主義を撤回して結婚するというのだ!エイミーはこんな精神状態のまま、仕事に行くのが怖かった。ボスのジェイクの前では精いっぱい隙を見せないようにしないと、プレイボーイで鳴らす彼の犠牲者の一人になりかねない。個人秘書になって二年、スティーヴを裏切らないようにしてきたのに。でも捨てられた今、もう彼を防壁にはできない。そしてエイミーは、なすすべもなくジェイクの手に落ちた。しかも、思いもよらない事態が彼女を襲う。まさか妊娠してしまうなんて!
  • 愛しい人の二つの顔
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    ■他人に見せるジキル博士と私に見せるハイド氏、どちらが本当のあなたなの?■アビーは、整形外科医イーサンのクリニックで受付として働いている。恋人の裏切りで獄中生活を強いられた彼女は、男性不信に陥っていた。そしてイーサンのほうも、なぜか女性に嫌悪を抱いているようだ。そんなある日、イーサンが、泊まりがけの医学会議に恋人として同行してほしいと頼んできた。多額の報酬つきで。いつもハイド氏のように冷酷な彼を見ているアビーは、即座に断った。何か事情があるらしいけれど、あんな人と旅行するなんてまっぴらよ!だが、その翌日、予期せぬ事件が起こった。アビーが母とも慕う恩師の家で盗難があり、大金が盗まれたのだ。嘆き悲しむ恩師を前に、アビーは心を決めた。イーサンの頼みを受け入れよう。その報酬を恩師に渡せばいい。アビーはこうして旅立った。大きな不安を抱きながら……。
  • 孤独な領主
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    ■領主の姫君から一転して召使いに!城じゅうの男性が彼女に惑わされ……。■レディ・ガブリエラはドゲール男爵一行の到着を待っていた。父のフレシェット伯爵はひと月前に亡くなり、彼女には借金だけが残された。城と領地は没収され、きょう明け渡すことになっている。だが、父の死も知らず行方もわからない兄が帰るまで、ガブリエラはなんとしても城に残りたかった。城に到着した男爵に自分と同じ孤独を感じた彼女は、一縷の望みを胸に、その願いを口にした。だが、噂にたがわず冷酷な彼は、情け容赦なくこう言ったのだ。「ここを出ていくか、召使いとして城に残るかだ!」なんですって? でも、わたしには行くあても、お金もない。ガブリエラは悲痛な思いで召使いになる道を選んだ。彼女の美しさが、どれほどの騒動を巻き起こすかも知らず……。■中世の戦う男たちの愛と冒険を描く〈戦士に愛を〉シリーズ第六話!
  • プリンセスに変身
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    オーストラリアの難民収容所で、ハニはつらい暮らしをしていた。ハニと名乗ってはいるけれど、実の名は知らない。しかし、彼女が見る夢の中ではほんとうの名前があり、人々に愛情をこめて、プリンセスと呼ばれていた。バジェスタンの聖杯番シャリフは、ハニのいる収容所を訪れた。行方不明の王女シャキラを捜せと、スルタンに命じられたのだ。ハニの顔立ちは、スルタンとの血縁を感じさせたが、彼女はどこから見ても少年だった。だが、シャキラの写真を見せたとたん、ハニの頬を涙がつたった。★日ごろのご愛顧に感謝し、シルエット・ディザイアではお楽しみ企画をご用意しました。『砂漠の王子たち』関連作短編「シークの至宝」を三カ月連続で巻末に掲載。来月はD-1120にてお読みいただけます。★
  • 契約関係
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    ■過去に置き忘れてきた恋の相手と、突然、新しい関係が始まるなんて!■レベッカは女子寄宿学校の教師。だれからも慕われている彼女のもとを訪れる生徒は多かった。でも、まさかエミリー・パーから悩みを打ち明けられるとは!エミリーは教師に相談するようなタイプではなかった。反抗的で、転校してきて以来起こした問題は数えきれない。しかも、その告白が妊娠しているという内容では驚きもひとしおだ。父親を呼び出したものの、なんと伝えればいいのだろう。「ミスター・ナイトがみえました」彼の到着を知らせる校長の秘書の言葉に、レベッカは不審を抱く。ミスター・ナイトですって? エミリーと姓が違う。ナイト……。それは、かつてレベッカが思いを寄せた人の姓だった。校長室の扉が開き、父親が姿を現したとたん、レベッカは息をのんだ。ニコラス・ナイト! 十七年前の記憶が彼女の心によみがえった。
  • 運河の街の恋
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    ■いつまでたっても〝ミス・ポンフリー〟彼はわたしを他人と思っているんだわ。■アラミンタ・ポンフリーは子供たちの施設で働きながら、学問に没頭する両親のために、家事を切り盛りしている。そんなある日、知人から思いがけない仕事が舞い込み、数週間オランダへ行くことになった。独身の医師がしばらく六歳の双子の甥を預かることになり、子供たちの世話係を探していたところへ、彼女が推薦されたのだ。ドクター・ファン・ダ・ブローというその医師は予想外に若くハンサムで、アラミンタはひと目で好意を抱いた。胸おどる外国生活、かわいらしい子供たちとの充実した日々。だが、アラミンタに対するドクターの態度はどこかよそよそしく、彼を愛しはじめたアラミンタは、人知れず苦しむ。彼の胸にも、愛が芽生えかけているとも知らずに。
  • 侯爵と見た夢
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    旅行代理店で働くポリーは、顧客の要望でナポリへ飛んだ。だが、到着したホテルで彼女を待っていたのは、かつての恋人サンドロだった。顧客である夫人はサンドロの親戚で、今回ポリーを連れてこさせたのも、すべて彼の計画だったという。しかも、ホテルの従業員だとばかり思っていた彼が、実は名家の侯爵だったなんて……。だから彼は三年前、手切れ金を提示して私を切り捨てたのだろう。でも、どうして今さらおびき寄せたりしたの?ポリーの心に、言いようのない不安が芽生えた。
  • 夢ではなしに【ハーレクインSP文庫版】
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    「男のベッドで待ち伏せか?」出会いは、ハンサムな大富豪の誤解。 パーティに出席したキャットは、ある人を待っていた。アメリカでも有数の実業家、キャレブ・スティールだ。キャットがいま手掛けている仕事の成功には、彼の協力を取りつけることがどうしても必要なのだが、キャレブはビジネス界のカリスマで、雲の上の人だ。常に美しい取り巻きもいて、そう簡単に会える人物ではない。案の定キャレブはいっこうに姿を現さず、キャットは待つ間に、慣れないアルコールと緊張で気を失ってしまった……。翌朝、男性の声にうながされ見知らぬベッドで目覚めたとき、キャットの目に、キャレブのセクシーな笑みが飛びこんできた! *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 冷酷な口づけ【ハーレクインSP文庫版】
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    夢のようなキスのあとで、なぜ、そんな仕打ちができるの?舞い上がった直後、幸せはあえなくしぼんだ。彼には既に、美しい恋人がいたのだ――パウエル家の物語 リビーは最愛の父を心臓発作で亡くしたばかりだ。継母は、父が遺産をすべて彼女に残したと言い、まだ喪も明けぬうちに、一家の土地を売ろうとする。途方に暮れるリビーを助けてくれたのは、以前から憧れていた、隣人のジョーダンだ。ハンサムで頼りがいのある彼からキスをされ、リビーは夢見心地だった――もしかして、彼もわたしのことを?だがすぐに、それはとんだ勘違いと知る。ジョーダンは、町で評判の美女とつき合っていたのだ。 *本書は、シルエット・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 黒い城に囚われた花嫁
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    荒海に囲まれた孤島の城は、美しい花嫁たちの鳥籠なのか……。 アンジェリーナは、二十歳になったばかりで結婚を決められた。相手は、イタリア貴族の末裔ベネデット・フランセッシ――莫大な富を持つ、孤島にそびえる〈黒い城〉の城主だ。アンジェリーナは破産寸前の没落貴族の末娘で、父親が金銭的援助を受ける代償として、ベネデットに売り渡されたのだった。彼と初めて会った夜、その恐ろしいほどの美貌に心奪われ、アンジェリーナは熱いキスと、それ以上の行為を許してしまう。彼には6人もの前妻にまつわる、恐ろしい疑惑があるというのに。 ■〈7つの愛のおとぎばなし〉の4話目は、モチーフとなっている『青ひげ』同様、花嫁は“決して開けてはならない部屋”の鍵を託されます。すばらしい初夜を過ごした翌朝、夫は姿を消してしまい……。謎めいた夫への、切望と愛が描かれます。
  • 王子に恋したみにくいあひる
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    こんなにも王子を愛してしまった私は、1年後に必ず訪れる別れに耐えられるの? 両親の死後、ヘスターは親戚の家で不幸な生活を強いられていたが、晴れて独立し、トリスカリ国王女のアシスタントに抜擢された。ある日、王女の兄であるアレクから結婚を申し込まれる。「礼金は弾むから、1年限定で僕の妻になってくれないか?」亡父の跡を継いで国王になるには、妻を娶る必要があるという。なぜ私なの? 親戚の家で爪弾きにされて育った私が王妃?訝りながらも、慈善活動の資金を必要としていたヘスターは、“ベッドはともにしないこと”を条件に、しぶしぶ承諾する。だが、黒い瞳のセクシーな夫の魅力には抗いようもなくて……。 ■〈7つの愛のおとぎばなし Ⅲ〉は、『みにくいあひるの子』がテーマ。愛に恵まれず貧しい育ちのヒロインは、愛を信じない王子に絶対服従を誓う結婚をすることに。一方の王子は、壁の花にしか見えなかった地味なヒロインの華麗なる変身ぶりに目をみはり……。
  • 億万長者とメイドの一夜【ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版】
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    実らぬ恋なのに、小さな命を授かった。人知れず育てるつもりだったけれど……。 ホテルの客室を清掃するメイドとして働くジェシカは、ある日、担当するスイートルームの宿泊客が誰かを知り、凍りついた。父の会社を奪った億万長者、アレックス・バホーラン!屈辱をこらえ清掃を始めると、急に戻ってきた彼と鉢合わせしてしまった。いたたまれず慌てて作業を終え、ジェシカが部屋を出ようとした瞬間、思いがけず声をかけられた。「今夜、ぼくと食事をしないか?」まさか私の正体に気づいたの? 彼の無慈悲な仕打ちを忘れてはだめ。だけど、彼の端整な顔とアイスブルーの瞳は、なんて美しいの……。1年後、アレックスはオフィスの会議室で捨て子の赤ん坊を見つけ、驚く。添えられた置き手紙の差出人は、“ジェシカ”―― ■〈運命を変える手紙〉をテーマに、衝撃のメッセージから急展開を迎える恋物語をお届けします。父の敵である大富豪の子を身ごもり、実家にも帰れず路頭に迷ったヒロイン。万策尽き、彼に赤ちゃんを託したものの、心配なあまり……。シークレットベビー・ロマンス! *本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 冬のウエディング【ハーレクイン・マスターピース版】
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    傷ついた壁の花を拾い上げた、白馬の騎士の心は……。 看護師のエミリーは姉に頼まれ、双子の赤ん坊の世話をしながら、経済的にも体力的にもぎりぎりで暮らしていた。仕事ぶりは一流だが、小太りで地味な看護師――ある日、医師たちのそんな話を耳にし、エミリーはうつむいた。“小太りで地味”と言ったのは、みんなの憧れ、ユレス・ロメイン教授。オランダから来たハンサムで優秀な外科医だけれど、ひどいわ……。だが病院のパーティで、パートナーに袖にされて落ち込む彼女を助け、家まで送ってくれたのは、ほかならぬユレス・ロメイン教授だった。しかも、教授から思わぬ申し出を受ける。彼の患者のつき添いとして、エミリーに一緒にオランダまで来てほしいというのだ! ■穏やかで優しい作風で今なお愛され続ける作家の、不朽の名作を集めた《ベティ・ニールズ・コレクション》。実直なエミリーとはまるで性格の異なる、派手で美人の妹が教授を気に入り、思いがけない展開を見せます。頑張り屋のヒロインに声援を送りたくなる一作。 *本書は、ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン・マスターピース版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 置き去りのキューピッド
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    この小さな赤ちゃんが教えてくれたの?身勝手な億万長者に絆の大切さを……。 イゾベルは、親友が3年ぶりにかけてきた電話に茫然とした。なんてこと! 暴力的なパートナーから守るため、生後3カ月の赤ん坊を億万長者ジェイクの経営する高級ホテルに預けたですって?6年前、イゾベルはジェイクの不実に傷つき、別れを選んだのだった。あなたとジェイクとで赤ちゃんの面倒をしばらく見てほしいと頼まれ、やむなくイゾベルはロンドンのメイフェアにあるホテルに駆けつけた。赤ん坊のいる最上階のスイートルームに案内してくれたジェイクは、さらにたくましさを増し、輝くような魅力を放っている。胸の高鳴りを懸命に抑えるイゾベルに、突然ジェイクが提案した。「赤ん坊のためにしばらく一緒に暮らさないか?」 ■“愛は人を弱くする”のを6年前の出来事で痛感しているイゾベル。だから、赤ちゃんのためだけの同居に同意しても、ジェイクとは一定の距離を置こうと決めていました。ところが、彼のはしばみ色の目で熱く見つめられただけで、甘美なざわめきが体に広がり……。
  • スター作家傑作選~夢見の花嫁~
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    この胸の愛と同じくらい、愛してほしい。魅惑のシンデレラ・ブライズ・アンソロジー! ■真実の愛を夢みる花嫁たちがヒロインの物語を集めた、シンデレラ・ブライド・アンソロジー! 美しくも傲慢な年上富豪と若きヒロインの恋の火花を描いて人気のD・パーマーのほか、リージェンシーの旗手E・ロールズ、情熱的かつ洗練された作風のM・リーをご堪能あれ。 *『舞い戻りし花嫁』『花嫁の反抗』は既に配信されている作品と同内容となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 愛と疑惑の協奏曲【ハーレクイン文庫版】
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    ひとつ屋根の下で暮らすなんて絶対いや! あなたは私を愛していないのに、 私はまだ……今も愛しているから。メルボルンの法律事務所で働くリアンは、 ある大物の依頼人を担当するよう上司に言われた。 その依頼人が現れた瞬間、リアンは心臓が止まりそうになった。 離婚係争中の夫タイラー。有名モデルと夫の関係を知り、 ニューヨークの家を出て、故郷で新しい生活を始めたのに……。 彼がこの法律事務所を選んだのは、偶然とは思えない。 欲しいものはなんとしても手に入れる男性なのだから。 リアンの背筋に震えが走った。いったい私をどうするつもり? 美貌の夫の黒い瞳は冷たい光を放ち――。
  • 帰らざる日々【ハーレクイン文庫版】
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    別れの手紙を出したわけも、息子の存在も、 あなたは知らない―― 永遠に。ジュリーは仕事の依頼を受け、ローマの地に降り立った。 ここは8年前、想いを残したまま別れた恋人リコの故郷。 あの、めくるめくような幸せな日々を忘れたことはない。 彼との唯一の絆の息子がいるから。貧しかったジュリーは、 大富豪であるリコの祖父に脅され、彼の前から姿を消した。 その祖父亡き今、愛しいリコとの再会も夢ではないだろう。 はかない望みはしかし、予想だにしないかたちで叶えられた。 私を雇ったのは……リコ、あなただったのね。 なぜまるで別人のように、憎しみを込めて私を見つめるの……?
  • 悲しみからの旅立ち【ハーレクイン文庫版】
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    泣き出した私に肩を貸してくれた 青い瞳の魅惑のドクター。 でも、まさか突然プロポーズされるなんて……!マーゴは平凡な顔立ちをした、心のやさしい牧師館の娘。 ある夜、道で困っている家族を助けようとしていたところへ、 車でドクターが通りかかり、すっかり世話になった。 ゆったりと落ち着いた物腰、美しい顔立ち。 青い瞳の魅惑的なガイス・ファン・ケッセル医師。 ガイスとはその後、何度か会う機会があったが、 彼は有名な小児外科の大権威――どこまでいっても遠い存在。 けれどマーゴに耐えがたいほど深い悲しみが襲いかかったとき、 ガイスの肩で思いきり泣くと、なんと彼にプロポーズされ……。
  • 奥様、お手を【ハーレクイン文庫版】
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    窮地を救ってくれた麗しき執事は、 正体を隠した億万長者。 なぜ私に優しくするの――?アシュリーは夫の死後、女手一つで幼い息子を育てている。 これまで必死にがんばってきたけれど、今日は運の悪いことに、 悪質な客が居座ってアシュリーを怒鳴りつけ、 暴力沙汰を起こそうとしていた。困ったわ、どうしよう……。 「お客様を玄関までお送りしましょうか、マダム?」 絶妙のタイミングで颯爽と、執事の佇まいの紳士が現れたのだ。 いったい誰? 謎のハンサムな紳士ハリーの目の輝きに励まされ、 アシュリーの心は瞬時に沸き立った。「ええ、お願い」 その日からハリーは彼女の執事となった──その正体を隠したまま。
  • 眠れぬ夜はあなたを想い【ハーレクイン・ロマンス版】
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    指一本触れない契約なのに、 夜ごと、あなたへの想いは募り……。まさか、妊娠していたなんて。 濡れ衣を着せられた父の逮捕によりすべてを失ったアリシアは、 途方にくれ、起業家ジェイクのもとを訪ねた。 彼こそが父を破滅に追いやった人物――そして、この子の父親。 あの夜アリシアは、ジェイクの胸の内など知るよしもなく、 ハンサムで情熱的な彼の誘惑に負け、熱い一夜を過ごしたのだ。 ジェイクは妊娠を知ると、子供のための便宜結婚を提案した。 アリシアがつけた条件はひとつ――ベッドは共にしないこと。 二人は合意し、結婚した。賢明な選択をしたと信じこんでいた。 互いへの欲望を抑えきれなくなる、その瞬間までは。
  • 買われた妻は没落の姫君
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    ギリシア富豪のお飾りの妻は、 “愛”以外の、すべてを与えられた。エリーは、国を追われた元大公の父のもとに駆けつけた。 だが父が家族と身を寄せているのはロンドンの最高級ホテルで、 エリーは訝しんだ。いま父は無一文のはずなのに、なぜ? 妹によると、ギリシアの富豪レオン・デュカリスが賄っており、 見返りとして、妹との結婚をほのめかしているらしい。 元王女を妻にすることで、自らの成功を誇示しようというの? 妹に、そんな愛のない結婚をさせるわけにはいかない―― 憤慨したエリーはレオンに直訴するが、彼は傲然と言い放った。 「妹には興味がないよ。僕が結婚したいのは君なんだ」
  • 億万長者の華麗な報復結婚
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    愛ゆえの結婚だと信じていたのに── 涙を隠して、花嫁は姿を消した。アレッサンドラは仕事先で偶然出会った世にも美しい男性、 イタリア富豪ヴィンチェンツォと恋に落ち、すぐに求婚された。 めくるめく情熱の夜に続く、二人きりの結婚式。 すべては完璧に思えたが、思いがけず彼の真の姿を知ってしまう。 私は愛されてなどいない。財産を狙われ、弄ばれただけ……。 耐えきれずに逃げだしたアレッサンドラは数週間後、 急死した母が残した幼い異父弟を目の前に呆然としていた。 この子を引き取り、家族になりたい。でもそれには夫が必要だ。 悩んだ末、彼女はヴィンチェンツォの元へ戻り、懇願するが……。
  • 赤い髪の灰かぶり
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    一目で恋した彼に純潔を捧げたあと、 差し出されたのは愛ではなくお金だった。清掃のアルバイトをしながら自活する苦学生イジー。 ある朝、受け持ちの高級アパートメントに合鍵で入ると、 バスルームからエキゾチックな男性が半裸で出てきた。 気づいたときには、ラフィクと名乗る彼とベッドの中―― だが夢のようなひとときのあと、冷たく追い出されてしまう。 1カ月後、あろうことかイジーは妊娠していた。 調べると、ラフィクはなんと中東の国の皇太子だという。 必死の思いで訪ねていったイジーが子を宿していると知るや、 彼は一方的にイジーを妻にすると宣言した!
  • 幸せという名の契約【ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版】
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    亡き親友の望みを叶えるための、 シチリア富豪との愛なき結婚。ある日、コリンはシチリア大富豪のラファエロに突然呼び出された。 彼は亡き大親友の夫だが、用件すら告げず、どこか不遜だ。 いぶかりながらも、指定された最高級ホテルへ出向くと、 先日発見されたという、コリン宛てに親友が遺した手紙を渡される。 そこには、幼な子を独りで育てるコリンの暮らし向きを気遣うとともに、 なんと、一人親になった両家の子供たちのために、 ラファエロと結婚してほしいと書かれていた! 親友の思いやりと優しさにあふれた遺志に、涙が頬を伝った。 でも、たとえ親友の望みでも、愛のない結婚なんてできない……。 するとラファエロが冷然と言う。「これは感情抜きの、便宜上の契約だ」
  • 愛のあやまち
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    息子と私を捨てたあの人が帰ってきた。 でも……今になって、なぜ?18歳のとき、ウィンは年上のハンサムな会社社長ジェイムズと 電撃的な恋に落ち、周囲の反対を押し切って結婚した。 幸せもつかの間、夫は生まれた息子チャーリーに愛情を示さず、 同僚と浮気。二人は離婚し、ウィンが息子を引きとることに。 だが10年が経った今、ジェイムズがこの町に戻ってくるという。 まさか息子を連れ戻そうというの? 不安な思いで帰宅すると、 驚いたことに、息子と元夫が居間でくつろいでいるではないか。 息子の気持ちを思うと、元夫をむげに追い出すに忍びなく、 ウィンは家に泊めることに。ところがその夜からジェイムズは、 まるでウィンの再婚を阻もうとするかのように干渉してきて……。
  • ある日突然、シンデレラ
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    くしゃくしゃのスーツからドレスへ。 王子は彼女を妃に名指しした。「僕は国王になる。ついては、君と結婚したい」 レイチェルは耳を疑った。少し前に職場を辞めたマテオが、 実は王子だった? それに、私にプロポーズですって? ハンサムな顔立ち、力強い長身、エーゲ海と同じ色の瞳をした彼に、 レイチェルは何年も友人として接してきた――片想いは胸に秘めて。 マテオから女性として見られていないのは、私がいちばんわかっている。 当然、彼女は断ったが、マテオはなぜなのか理由をききたがった。 屈辱で顔を真っ赤にし、レイチェルは涙をこらえた。 身分の違いや、見劣りする容姿を口にして恥をかきたくはなかった。 でも憧れの男性と結婚し、子供が持てると思うと心は揺れて……。
  • スペインの愛し子
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    小さな命を失ったつらさに耐え、 仕事に身を捧げてきたのに……。病院の救急科で働くベッキーの夢は、看護師長になること。 振り返れば、これまでの人生は苦労の連続だった。 若くして結婚し、つらい流産と離婚を経験したあと、 二度と同じ轍は踏むまいと、恋を遠ざけ、仕事に打ちこんできた。 だが、パーティで偶然逢った情熱的なスペイン人、レアンドロに惹かれ、 めくるめく一夜を過ごす。今宵だけ……たった一度だけなら……。 そして翌朝、眠る彼を残し、さよならも告げずに姿を消した。 仕事に戻っても、レアンドロとのつかのまの幸せの余韻が頭の隅に漂い、 同僚が噂しているハンサムな新任医師のことさえ、大して気にならない。 ところが、休憩室に入ったベッキーがそこに見たのは――レアンドロ!
  • 記憶の扉が開いたら【ハーレクインSP文庫版】
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    忘れられた愛の記憶と、明かされる愛の真実―― 叫び声がはじけ、路面をこするタイヤの音が響いた。そして一瞬の衝撃後、ナタリーは何もわからなくなった。やがて目を開けると、彼女は病院のベッドにいた。名前は覚えているが、名字は思い出せず、そばにいる心配そうなハンサムな男性が誰なのかもわからない。訝しむナタリーに、彼は恋人のデミアンだと名乗った。さらに彼は苦しげな表情で衝撃の事実を告げた。「ぼくたちはまだ結ばれていない。きみが結婚していたから」記憶がかすかに揺れた。いったいどういうことなの? *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • オフィスの秘密【ハーレクインSP文庫版】
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    愛をくれないボスとの結婚!恋する秘書が出した交換条件は… 秘書のダナはもう何年もボスのRJに恋していた。病院の経営者として富も名声も手にしたハンサムな彼に、地味な自分が相手にされるはずがないと知りながら。ところがあるとき、RJは醜聞に巻き込まれ、妊娠した元恋人を捨てたと根も葉もない噂を立てられてしまう。早急に評判の回復を迫られた彼は、ダナに初めて目をとめ、形だけの結婚を提案した。上品でお堅い君なら家庭的な妻役にぴったりだから、と。ダナはひとつだけ条件をつけた――わたしを抱いてほしい。 *本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 壊れた恋心【ハーレクインSP文庫版】
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    あなたの恋人のふり、ですって…?あきらめると決めたばかりの、大好きなあなたの――。 ジョディは隣に住むアレクサンダー・コッブに、もう長いこと片思いしている。 ある日、コッブ家のパーティでシャンパンを飲みすぎてしまい、 酔った勢いで大胆にも彼をベッドに誘った。 だが案の定、ぴしゃりとはねつけられてしまう。 傷つき、もうアレクサンダーには会うまいと決めるが、 2週間後、突然オフィスを訪ねてきた彼の口から、思いがけない言葉が飛び出した。 「僕とつきあっているふりをしてほしい」 *本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 渚のノクターン【ハーレクイン・ロマンス版】
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    なぜあなたがここに? 目に飛び込んできたのは、亡き元夫の顔――。 セリーナが店で歌を歌い始めたのは、16歳で高校生のころ。借り物のドレスを着たおどおどした少女だった。やがて、美貌の実業家アシュレイと出会って熱い恋におち、プロポーズを受けて結婚した。だがその後、理由もわからぬまま突然、夫に告げられた別れ……。あれから3年。引く手あまたの売れっ子となったセリーナは、ある朝、新聞を見て青ざめる。飛行機事故で乗客は全員死亡――その中に元夫アシュレイの名前があったのだ。ところがその夜、ステージに立った彼女は、観客の中に誰あろうアシュレイの顔を見つけ、気を失った! ■つらい過去を忘れ、愛を信じたくて結婚したヒロイン。けれど、幸せになる夢ははかなく消えました。3年後、忘れえぬ彼との苦い再会は、予想もしない形で……。C・ラムの衝撃の初期傑作! *本書は、ハーレクイン・クラシックスプレミアムから既に配信されている作品のハーレクイン・ロマンス版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • ホテル王と床磨きの娘
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    突然、現れた王子様――でも、夢から覚めれば、また元の灰かぶり。 アイラは旅先のシチリアで、ミステリアスな輝きを放つ瞳の、漆黒の髪のホテル王、ラファエル・アンジェリーリと出会った。彼に熱烈に惹かれ、夢のような2カ月が過ぎたとき――妊娠に気づく。そしてラファエルの出張中、彼のヴィラを出た。彼に責任感から求婚されることを恐れ、一人で子供を産み育てると決めたから。アイラは故郷に戻り、ホテルの清掃係の職を得た。3カ月が経ったその日、スイートルームの清掃をしていると、ラファエルが現れた!「僕のベッドの脇で待つとは、どういう風の吹き回しかな?」 ■愛に恵まれず、里親家庭を転々として育ったヒロインは、ヒーローとの出逢いで、一時貧しい出自を忘れ、美しいドレスやジュエリーをまとう生活を送ります。けれどわずか2カ月でシンデレラの魔法はとけ、スイートルームの宿泊客から清掃係へと舞い戻り……。
  • クリスマス嫌いのシチリア貴族
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    富と力を誇る貴族の館でクリスマスを過ごす。彼の子どもたちの世話係として……。 マルク・ウベルト――傲慢なシチリア貴族がなぜここに?ロンドンの百貨店で働くモネは突然職場に現れた彼を見て驚いた。モネは母とともにウベルト家の屋敷に身を寄せていたが、マルクにひどく心を傷つけられ、イギリスへと渡ったのだった。あれから8年、やっとつらい記憶も薄れかけたのに、彼の亡妻が遺した子どもたちの休暇中の世話を私に頼むなんて!マルクの身勝手な振る舞いにモネは唖然としたが、権力と金に物を言わせる彼の手で城のような館に連れてこられた。熱い想いが再び燃え上がり、報われぬ愛に身を焦がすとも知らず。 ■婚外子という出自を持つモネは8年前の出来事で、自分がマルクの属する貴族社会にはふさわしくないということを痛感しています。それでもなついてくれたマルクの子どもたち。いつしか無垢なモネは家族となることを夢見ますが、彼には美しい婚約者がいて……。

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