歴史・時代小説 - 集英社 - 集英社文庫作品一覧

  • もろびとの空 三木城合戦記
    4.0
    東播磨の大名、別所家の本城である三木城。当主の長治は織田信長に反旗を翻すも、織田勢を率いる羽柴秀吉に攻められ、村人を巻き込んだ過酷な籠城戦が始まる。飢えに苦しむ領民は、究極の選択へと追い込まれ……。米十俵のために握った薙刀で、家族を守るため、戦う覚悟を決める娘。「死に損ない」と罵られ、次こそ死のうと敵を斬り続ける武士。「女らしさ」の呪縛に悩みながら、女武者組の先頭に立って陣頭指揮を執る別所家の妻。華々しい合戦絵巻の裏側に存在した、名もなき人びとのひたむきな生の物語。
  • 闇の左大臣 石上朝臣麻呂
    4.7
    天智天皇、天武天皇の時代を通じ、物部連麻呂は最下級役人だった。壬申の乱では大友皇子の側に立ったこともあり出世は望めなかった。しかし天武の没後、石上の氏族名に変わり、持統天皇、元明天皇の時代には徐々に位は上がっていった。和銅元年(西暦七〇八年)には、臣下の最高位である正二位左大臣にまで上りつめた。なぜ麻呂はそこまで出世できたのか。闇の部分に迫る古代史長編小説。著者絶筆。
  • 楊花の歌
    4.0
    1941年、大阪松島遊廓から逃走して、日本占領下の福建省廈門に辿り着いたリリーは、抗日活動家の楊に従い、カフェーで女給として働きながら諜報活動をしていた。あるとき、楊から日本軍諜報員の暗殺を指示され、その実行者として、琥珀色の瞳と蛇の刺青が印象的なヤンファという女性を紹介される。ヤンファに惹かれていくリリーにとって、彼女と過ごす時間だけが生への実感を持てるひとときになっていた。しかし、楊から秘密裏に課されていた指令は、暗殺に失敗した場合はヤンファを殺せというものだった・・・・・・。戦時下を舞台に流転する女性たちの愛と葛藤を描く、圧巻の熱量を放つ第35回小説すばる新人賞受賞作!
  • 雪の朝
    -
    日米通商条約締結による違勅の罪、安政の大獄による水戸浪士の暗躍――。死の翳りのただよう中で、大老井伊直弼の脳裏をよぎるもの、それは束の間の愛に燃えた、たか女の面影だった……。庶流から身を起こし、経倫の才をかわれ幕府の最高権力者となった直弼の、若き日の彦根藩主時代の悲恋を描く表題作ほか、香気あふれる珠玉作四編を収録。
  • 夢は荒れ地を
    4.5
    カンボジアに派遣され、そのまま行方不明になった自衛官。彼はなぜ、妻子を捨ててまでこの地に留まることを選んだのか。足跡を追う同僚が直面したのは、人身売買、汚職がはびこる腐敗しきった社会だった――。政府に抗い新たな村の建設を目指す元クメール・ルージュ大尉。独力で学校建設を進める日本人。彼らの闘いを通し、カンボジアの昏き深淵を覗く冒険巨編。第22回日本冒険小説協会大賞受賞作。
  • ゆめ結び むすめ髪結い夢暦
    4.0
    代々八丁堀与力をつとめる浅岡家の娘・卯野は、髪を結うことが大好きで、きれいなものに目がない。武家の娘らしくないと母や周囲にたしなめられながらも、新しい髪型を試したり、町ゆく女たちの髪を眺めるのが何よりの楽しみだ。だがある日、当主である兄が、付け火の濡れ衣を着せられ……。運命に翻弄されながらも「好き」を力に変えて懸命に生きる少女の物語。
  • 許されざる者 上
    4.2
    【第51回毎日芸術賞受賞作】紀伊半島は熊野川の河口に位置する街、森宮。医者の槇隆光は貧しい者から治療費を取らないことから親しみを込めて“毒取ル先生”と呼ばれていた。ときは1903年、豊かな自然のなかで暮らす槇たちの周りには鉄道敷設や遊郭設置などの問題が起こり、一方で日露戦争開戦の足音がすぐそこに迫っていた――。歴史上の人物に材を取り、当時の情勢と熊野の人々を瑞々しく描いた第51回毎日芸術賞受賞作。
  • 妖説忠臣蔵
    3.0
    大義のために血盟を誓った3人の武士の中に、ひとりの裏切り者が。疑心暗鬼となった彼らのひとりが殺されひとりは自決し、事件は解決したかに見えたが……。仇討ち遂行のためには手段を選ばぬ大石内蔵助の冷酷さを描く「殺人蔵」ほか、おなじみ忠臣蔵を彩る人物たちの意外なエピソード。
  • 義時 運命の輪
    3.2
    北条義時。鎌倉幕府第二代執権の座に就くまでの彼は、あまりにも無力だった。姉・政子と義兄・頼朝の非情かつ強烈な個性に翻弄され、父・時政にはないがしろにされ続ける。己が権力を持つことなど、考えることさえできなかった。運命の輪が回り始めるまでは──。頼家の乳母一族として権勢を振るう比企氏を滅ぼし、頼家を幽閉、暗殺した事件から、義時はその本領を発揮し始める。繰り広げられる血で血を洗う抗争。権力者の死、仲間の叛乱、数々の権謀術数、そして、叶わぬ恋。2022年NHK大河ドラマの主人公・北条義時の半生を静謐な熱を込めた筆致で描く歴史小説。
  • 寄席品川清洲亭
    3.6
    時は幕末、ペリー来航の直後の品川宿。落語好きが高じ寄席の開業を思い立った大工の棟梁・秀八。腕はいいが、けんかっ早い。駆け落ちして一緒になったおえいは団子屋を切り盛りするいい女房だ。芸人の確保に苦労するも、寄席の建物は順調に出来上がってきていた。そんな中、突然お城の公方さまが――。秀八の清洲亭は無事柿落しができるのか? 笑いあり涙あり、人情たっぷりの時代小説、開幕!
  • なんてやつだ よろず相談屋繁盛記
    3.8
    江戸の文化が花開く下町の老舗料理屋「宮戸屋」の跡取り息子は、なんとも妙な若者だ。鎖双棍とかいう武器をしのばせ、いざとなれば浪人とも渡り合う。将棋を指せば腕自慢のご隠居もひとひねり。動物と話しているのを見た、なんて噂も。そんな信吾が、店を弟に継がせて、自分は「よろず相談屋」を開くなんて言い出した…。不思議な魅力をもつ青年と、そこから広がる人の輪を描いた軽妙な時代小説。
  • 琉球建国記
    4.0
    15世紀、琉球王国。勝連半島の無頼漢の赤や氷角たちと役人の加那は、立場を超えて仲間となり、民衆に悪政を強いる勝連城主を倒した。新たな按司となった阿麻和利(加那)は、活発な交易で繁栄をもたらす。一方、王位を巡る内乱を経て国王となった尚泰久と側近の金丸は、彼らの活躍に脅威を感じ、失脚させるための計略をめぐらす。国のありようをめぐる阿麻和利と金丸の対立。琉球王朝の興亡という史実を背景に、血湧き肉踊る物語に換骨奪胎し再構築、それぞれの熱い生きざまを描く長編歴史小説。「これは琉球版、水滸伝だ!」――今野敏さん絶賛!
  • 涼州賦
    4.0
    【第4回小説すばる新人賞受賞作】中国は唐の時代末、長安の都からはるかに遠い涼州の地に赴任した若き都督・尚参。この辺境の地でひたすら私服をこやす悪人どもをむこうにまわして戦うには少々頼りない存在である。そんな彼を助けるのが謎の賞金稼ぎ・豹狄と酒場の女・小杏――。アップテンポのストーリー展開、アクションありロマンスありの新感覚中国時代活劇。第4回すばる新人賞受賞作。
  • 林蔵の貎(上)
    3.5
    激動の予兆をはらむ江戸・文化年間、越前の船頭・伝兵衛は謎の武士・野比秀麿を乗せ蝦夷地へと櫓を漕ぐ。そこに待っていたのは測量家の間宮林蔵。彼らの行ったロシア艦との秘密交渉は、徳川幕府とそれに対抗する朝廷・水戸・島津の連合勢力との抗争の口火となった――壮大な北の海にひろがる男たちの野望。
  • 海神 孫太郎漂流記
    3.6
    江戸時代、なかば。仙台を出航した伊勢丸は突風に流される。渇きと飢えと闘いながらの百日間の漂流。その果てに、はるかな南国の島に漂着した。若き水夫・孫太郎の冒険が始まった。灼熱の太陽。奴隷の日々。殺戮と恋。力尽きて死んでいく仲間たち。望郷の念。島から島へと流転を続けながら成長していく孫太郎の青春。著者が新しい地平をめざした長編時代冒険小説。

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