あらすじ
どこか達観したような面持ちを見せる劣等生の兄と、彼に肉親以上の想いを抱える優等生の妹。一組の血の繋がった兄妹が、魔法科高校へ入学した。 成績優秀、才色兼備な妹・深雪が、主席入学生の慣例として魔法科高校の生徒会にスカウトされた。そして兄・達也も、とあるトラブルを払いのけた事件をきっかけに、違反行為を取り締まる風紀委員にスカウトされる。 劣等生《ウィード》にもかかわらず、風紀委員メンバーとなった達也。その活動中に、この学校を人知れず侵食する、謎の組織の存在を感じ取る。
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物語の動きが遅く、前半は若干退屈と言えないこともない。
だが才能や努力、能力と平等といったテーマが、「魔法」という現実には存在しない力によって考察されることによって、逆説的に現実世界を照射しており、興味深く読めるものとなっている。
「考えることを止めたとき、
人は、自らの意思を放棄する。」
は至言。
Posted by ブクログ
劣等感ってドツボにはまると、 なかなか一人では抜け出すのは難しいですよ ね。
しかも、劣等感を後押しするような 記憶の改ざんなんて行われちゃった ら・・・。
紗耶香のウィードが受けている侮辱について の熱弁は 読んでてちょっとイラっとしましたけど、 まぁ、そこは私の好みの問題なので、 小説の構成としては必要な内容だと思いま す。
戦闘シーンも挿絵込みで楽しんで読むことが できました。 全体の描写が分かりやすいので、 状況を想像しやすかったです。
深雪は意外と好戦的なのね。 というか対人に慣れてるのね。
続けて3巻を読みたいと思います。
Posted by ブクログ
一巻である入学編の下巻。しかし説明の濃密さは依然変わらず濃厚である。最初から細かく設定されたキャラや世界観のおかげでブレなく話は進むし、ブランシュとか言う組織の登場から達也のフィールドは一気に世界規模へと広がったわけで、これからの展開がどう動いていくのかとても気になるような感じでした。伏線回収はあんまりされなかったって言うのもあるが。
あとこの爽快感が素晴らしい。主人公は当たり前だが、達也周りの二科生も二科生の域を超えた強さなので更に爽快感が増しています。世界評価基準で力の全てを計れないのを理解させられた。
Posted by ブクログ
おいおい。分解って。。。なんでもありだな。そりゃ恐怖するでしょ。実の兄に。というか作者絶対物理専攻だって。1巻の「振動数」と2巻の深雪の魔法のニブルヘイムの「振動減速」系広域魔法に最後の達也の分解の魔法。全部なんか物理っぽい。でも、だからこそ、この世界観は好き。
Posted by ブクログ
入学編〈下〉は、表面的には学園内の些細な衝突や部活動をめぐる騒動が描かれているように見えながら、その背景に静かに流れる“異能の時代”の重苦しい空気が、物語全体を深く満たしている一冊だ。
司波達也という存在は、いわゆる“最強”として単純に描かれるのではなく、隠された力と抑圧された感情、そして自己犠牲にも似た静かな決意が織り重なり、読むほどにその内面の深さが滲み出てくる。彼が軽んじられながらも動じず、ただ淡々と状況を分析し、必要な場でのみ力を示す姿は、一種の静謐な強さを象徴しているようだ。
その一方で、深雪の兄への揺るぎない信頼と敬愛は、物語の硬質な世界観に温度を与えている。彼女の真っ直ぐな想いはしばしば華やかで甘い香りを漂わせるが、その奥にある“家族としての覚悟”や“世界への向き合い方”には芯の強さが息づいており、ただの兄妹愛にとどまらない重みを持つ。
学校内で起きる衝突や対立は、単なる青春の火花ではなく、魔法という技術が人類にもたらした新たな階層と分断を象徴している。読者は、表層の明るさの裏に潜む社会の陰影を、ひしひしと感じることになる。そこに達也が関わることで、物語は一気に“個人の争い”から“世界のひずみ”へと視界が広がっていく。
技術としての魔法の精緻な描写は、この作品ならではの知的な魅力だ。計算式、構造、分解と再成といった概念が、単なるファンタジーを超えた“現代の異能科学”として成立し、世界観に圧倒的な説得力を与えている。
入学編〈下〉は、物語の序章でありながら、既に大きな歯車がゆっくりと回り始めたことを読者に予感させる。静かな緊張、固く編み込まれた設定、そして登場人物それぞれの思惑が絡み合い、「ここから始まる物語の深さ」を強く印象づける一冊だった。
Posted by ブクログ
2冊目の入学編。
最後の戦闘シーンが意外と短かった。アニメでは長かった気がしたのに。
忍者の先生が結構重要キーワードを垂れ流していたので、なかなか楽しかった。
Posted by ブクログ
1巻から主なストーリーは継続しての下巻。
上巻から少しずつ出ていましたが、達也のイレギュラーな面が決定的に出てきました。
そして達也に集うイレギュラーな面々たち…
Web版にはいなかった司主将やエガリテが出た分、話の構造はすっきりしたと感じました。
しかし現代日本とはまるで違うとはいえど、十文字先輩はともかくエリカにレオ、桐原先輩は血気盛んやなあ…
いやみんな好きなんですが。
Posted by ブクログ
前巻に引き続き達也TUEEE!
今回は美雪や達也のクラスメイトたちにも見せ場あって満足満足。
やっぱ変わった主人公の周りには変わった逸材が集まるものなのかね。
しかしアレでモテてないとか嘘だろw
今時これだけ冷静な主人公も珍しいんじゃなかろうか。
達也が周りをイジるシーンは面白い。
少し誰が喋ってるか分かりづらいところがあったのが残念かな。
Posted by ブクログ
読んだよ.
優等生の妹は生徒会に,
劣等生の兄は風紀委員に入った.
その影では謎の組織が魔法科高校に侵入し….
というわけで入学編 下ですよ.
たっちゃんの能力がチートすぎる.
だけどそれがきっとこの話ではいいのでしょう.
冷静で論理的なたっちゃん.
面白かったよ.
Posted by ブクログ
さて、感想書くのをどんどんいきたい!
そして、本が山積みの部屋から解放されるんだ!!!!
これは、完全に1の続き物。
多分、本当は一冊に収めたかったものがどうにもこうにも収まらなくてこういうことになったんだろうなあ……(察し)という案件。
入学式とその後の話。
一冊目より、かなり薄めではありますが、今回の話のメインはここにあったのか!?と思わせる話でした。
学園物だと思いきや、テロ組織まで出てきてしまって、かなり背後関係がでかい。
でもまあ、舞台は今のところ、あくまで学園内だったので、まだ学園物。
これからどうなるのかは、正直、未知数ですけど、ラノベが好きな人なら楽しめると思います!
Posted by ブクログ
才能は平等に与えられているものと考える人。
自分の努力が他人の努力に劣っているわけがないと考える人。
これらは見方が違う。遺伝子によって、才能は個々人で異なっている。そして同じだけ努力するといっても才能によってその結果は異なってくるし、相手がどれだけ努力しているかというのはわからない。(勉強時間というより、集中している程度、そして集中力が続く時間)
他の人と同じ才能がないというだけで、劣等というラベルを張られる人。
多様性のある人を教育しようにも、それを測る物差しが同じなら、均一的になる。
優劣なんて物差しが何かってことに依存するんだよな。
エリカのいう、入門して半年は技を教えてないというのは正しい。自分の体が技を覚えられるようになっていないにもかかわらず、人は安直に技を覚えたがる傾向にあると思う。
そして、最初から教えてもらおうという考え方、教えられるのを待っている姿勢は論外で、師範代も現役の修行者だから師範代にも自身の修行があるというのも正しい。
どうも昔の自分は学校の部活だからと言って履き違えていたなあと反省。