あらすじ
成績UPのため、有名予備校に通うハメになった金田一一(きんだいち・はじめ)。「首吊り学園」の異名を持つこの学園で、一は奇妙なイタズラ事件の調査を頼まれる。子守唄の流れる密室で首を吊られたニワトリ。現場に残される血文字。それはやがて、本物の連続殺人へと変わっていく。学園の生徒が、次々と首吊り死体となって発見されたのだ!! 1年前に自殺した生徒・深町充、そして50年前の集団自殺事件……。この連続殺人は学園に渦巻く怨念の仕業なのか!? 生贄の血を求める不気味な歌声が、呪われた学園に鳴り響く!【原作:天樹征丸/金成陽三郎】
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Posted by ブクログ
伏線が幾重にも張り巡らされていて、ミステリーとしてとても面白かった。
試験用紙を浅野が配っていたシーンをはじめ、仁藤が鉛筆の芯を折るシーンまでもが伏線だったと気付いた時には腑に落ちた感があり爽快だった。
また金田一を出し抜いた犯人の策略も見事だった。
動機に関しても、被害者たちが、深町を自殺に追い込んだのではなく直接殺害したという点が罪深いと思った。更に、この点も「心に支えがある人間はどんなつらい目にあっても決して自殺したりしないものよ」という浅野の言葉が利いていることが分かり、犯人の独白を読みながら感心した。
また、深町の絵の怪談も単に不気味さを象徴しているのかと思ったら、深町が浅野を想う気持ちの表れだったと知り、その点もとても面白かった。