あらすじ
高級リゾートのモニターの代役を頼まれ、七瀬美雪(ななせ・みゆき)とともに、悲恋湖を訪れた金田一一(きんだいち・はじめ)。キャンプ村に着きパーティー気分で過ごす一たち。だが、近くの刑務所から凶悪な殺人犯が脱走したというニュースが不安の影を落とす……。そして翌朝、モニター客のひとりが、無惨な惨殺死体となって発見される!! 顔面をズタズタにされたその死体は、昨夜のニュースの脱獄犯「ジェイソン」の手口に酷似していた――!! 仮面の殺人鬼が迫りくる、絶体絶命のサスペンス!【原作:金成陽三郎】
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切なくて良いです
苦しい過去をもった人が出てきて切ない話です。恋が絡んだ哀しい事件が好みなので★5つです。
また、はじめちゃんと美雪の恋模様が見れたことも良かった点です。
Posted by ブクログ
事件簿の中では有名な作品のひとつ。
そら、山奥で「ジェイソン」とくれば、恐怖のボルテージは一気に上がるな~この事件のなかで、あまり大きなこととして取り上げられてはいないけど、実は金田一の○○がいとも簡単に殺害されてるってこと。
Posted by ブクログ
ジェイソンが外部犯でなく内部犯であるという根拠は非常に明瞭で納得のいくものだった。
また、メイントリックである「一度自分が死んだように見せかける」というトリックも、シンプルでありながらコロンブスの卵で面白かった。更に、このトリックの一番の難点である事件後の自身の存在についても、そもそも参加者全員の殺害を目論んでいたことと照らし合わせると整合性が取れていて解消されている。トリック、動機、設定の兼ね合いがぴたりとはまっているように感じ、読後感が良かった。
動機については、最愛の妹のためとはいえ、イニシャルがSKの人間を皆殺しすることで復讐を達成したかったというのは、常軌を逸しているように感じた。
ただ、動機面では、甲田医師が罪の意識に苛まれている描写が物語全体に渋みを与えていて良かった。中盤で金田一が言った、人が人を殺すのは想像を絶する苦悩の末の最終手段であり誰も殺人なんかしたくない、たとえ逃げおおせたとしても罪の十字架を背負うのは苦しいはずだという言葉が、甲田の過去と呼応しているし、終盤でその甲田が自ら進んで死を受け入れる描写も良い。