あらすじ
ある晩、中松警部は銀座の街頭で大暴れをしていた泥酔者を逮捕した。事情を聞くと、彼は老舗の鰻屋の板前で、合理化のため炭火をやめてガスに切り換えた若旦那のやり方に我慢がならず、大酒を飲んでしまったという。そこで山岡が一肌脱ぐことになるが…
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Posted by ブクログ
山岡・栗田のコンビが面白い。なんのかんのと言いながら、食い物で様々な問題を解決してしまうところが普通でない。
食に関するウンチクもあり、知識に関しても楽しめる。そういえば、これを読んだ30年ほど前、うなぎや和菓子、ステーキなどに興味を持っていたことを思い出した。
今回、また山岡が雄山から一本取った感じで痛快だった。今後の勝負にも期待したい。
接待の妙
ケチ平と呼ばれるケチな社長を思わぬ方法で接待。作中一二を争うぐらい好きなエピソード。
この巻にはフレンチの店で雄山が鴨をわさび醤油で食べる話がある。この行為自体は魯山人のものを持ってきたと思われる。雄山は人格が変わる前なので純粋に感じが悪い。これは想像だが、魯山人の逸話をいかにも悪役然のキャラを使って描いたので批判が出たのではないだろうか。後の方針転換の一つのきっかけになった気がしている。
フランス料理店でカモをわさび醤油で食べる海原雄山。負けじと会席料理でカツオをマヨネーズで食べる山岡。実際やってみるとどっちも美味しい
警察の方の強引っぷりから始まって、いかにも一昔前の漫画のストーリー構成って感じがしてたまらないですね。最近の漫画は刺激が強いのでこういうのを求めます。
Posted by ブクログ
・鰻屋のガスと炭の違い。炭は芯から暖まる。
・和菓子は千菓子をとればわかる。和三盆は砂糖のこと。
・吉野葛は最高のもの。
・土鍋の力→古い土鍋は、味がしみついていて、だしを取らなくても味が出る。
・醤油は完成までに2年かかる。手間暇をかけないと本物の味は得られない。→味を引き出す。
・太陽生産、大量販売はどうしても味が犠牲になる。悪いのは我々自身が宣伝に乗せられて、本物の味がわから
ない。
・ケチは本当のお金の使い方を知っている。
・カルパドス(リンゴ酒~作った蒸留酒)
・美声の源はソウルフード ギリシャではたこと未精製のオリーブオイル。
・肉の美味しい焼き方。強火で一面焼く。返して、濡れ布巾の上で蒸らす。弱火でコンロに蓋をする。焼けたら
フランべしてすぐ完成。
・単純なことほど難しい。
・レアは火の通った生のこと。
Posted by ブクログ
ウナギの蒲焼き
その場で割いて、炭火でウナギの蒲焼きをつくる
って大変面倒なことだよ。
でも、美味しさは、そういう手間は省けない。
和菓子の創意
和三盆をつかって美味しい和菓子を作っていたが
新しい美味しさ。新しい味 を作ることはむつかしい。
吉野葛をつかっての 新作が 評価された。
土鍋のチカラ
金で作られた鍋で 美味しいを演出するが
30年 つかった スッポン鍋の方が美味しかった。
ふーむ。金鍋で美味しいを作る方法もあるはずなのだが。
料理のルール
海原雄山は 鴨肉を ワサビ醤油で。
山岡は、カツオを マヨネーズで。
美味しさとは同じ手法や既成概念だけではない。
日本人の味覚のもつ 普遍性ってあるのかな。
醤油の神秘
三谷が作る せんべいは ホンモノの醤油を使った。
それで、美味しいのだ。
接待の妙
金持ちだけど ケチなヒトに、
どう接待するのか?
デパ地下の 試食だけで 満足できるのか?
ありえない設定だが。それなりにおもしろい。
美声の源
ソウルフードが食べられなくって、
うたが歌えないという ギリシャの歌手に
タコとオリーブオイルでもてなす。
肉の旨味
出前専門のステーキ焼き屋さんの技術。
如何にして 肉汁を閉じ込めるのか。
昼飯の効果
政治家から うまく情報を引き出すには。
山岡の表情が、尖っていて
ちょっと、斜めに構えている。