感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
壮大な舞台の話だった。
ミステリー小説だからそこはお約束なんだけど、後味の悪さというか、どこでボタンをかけ違ってしまった…あの時違う選択をしていれば…という気持ちになってしまう。
弥生と耕助が由香里の秘密について話した時の場面、あそこはハッとしながら読んでいた。そうかもしれない…と思いながらも臨場感を感じながら読めた。
最後の耕助が行方をくらますところ、シリーズとしての終わりかたが、耕助は事件を解決するとメランコリーに打ちのめされるという記述が今までにも出てきたが、それがとうとう決壊を越えたのかなと感じさせる、でも耕助らしい飄々とした後味を残した終わり方だった。
Posted by ブクログ
金田一耕助、最後の事件!
上巻の昭和20年代の事件から舞台は高度経済成長中の昭和40年代へ
等々力警部も退職してるし金田一も20歳年をとり…
そんな中、近頃身の危険を感じるという本條写真館の倅・直吉が金田一の前に現れ、20年前の事件の続きが始まる
新たに出てくる由佳里と滋の息子・鉄也の出生、法眼弥生と本條写真館の関係など下巻も謎がたくさん出てきますが、最後にはスッキリ~
手を焼いていた元チンピラのシュウちゃんと手を組まされたり、自分がちょっと目を離したすきに直吉が殺されて自分を責め続けたりと等々力警部が大変そうw
2012/11/27-12-4
Posted by ブクログ
切なくて割と金田一シリーズの中で好きかもしれない。犯人の滋がすごくいい人なんだよなあ、そして小雪ちゃんも、ビンちゃんも結局みんな狂わされただけで、根からの極悪人じゃなかったところが辛い。
女傑の弥生も、実の子や孫には冷たいとは言え、金田一シリーズによく出るような悪女ではなかった。
謎解きがすごいというわけでもなく、生首風鈴に至る過程ももっと凄惨を想像してたから物足りなかったけれど、それでも事件の背景が哀しくて好きだった。
最後のシリーズとしての終わり方も好き。アメリカから帰ってきて本陣殺人事件を解決し、病院坂の事件を終えてアメリカに帰っていく。
Posted by ブクログ
市川崑の映画を観た後に読んだ。やはり上下巻2冊分を2時間にまとめたということで、内容も人物設定も違う部分が多い。映画では写真館の助手(というより金田一耕助の助手的役割)の草刈正雄が、原作ではまったく違うキャラだったことに愕然。映画でにはない淫びでドロドロな横溝ワールドがちゃんとここでは楽しめた。
Posted by ブクログ
金田一耕助が唯一不本意な結末で終結した生首風鈴事件から二十年の月日が流れたが、金田一耕助はこの生首風鈴事件の延長線上に事件の兆候を感じ、事件の渦中へ飛び込む。金田一耕助ファイルの最後を飾る作品。