【感想・ネタバレ】金田一耕助ファイル18 白と黒のレビュー

あらすじ

平和そのものに見えた団地内に、突如怪文書が横行。プライバシーを暴露する陰険な内容に、住民たちは戦慄をおぼえる。その矢先、団地のダスト・シュートから、真黒なタールにまみれた女の死体が発見された。眼前で起きた恐ろしい殺人に団地の人々の恐怖は頂点に達する……。謎のことば「白と黒」の持つ意味とは? 団地という現代都市生活特有の複雑な人間感情の軋轢と、葛藤から生じる事件に金田一耕助が挑戦する!!

カバーイラスト/杉本一文

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

新しくできたマンモス団地に横行する怪文書、そのうちに殺人事件が起きてしまう。最初の被害者は顔がわからないように火傷していた。それはなぜ?被害者は誰なのか。
時代的には、団地という住まい方が新しかった時。本書では、他人と接したくない人にはこの密集した住まい方は辛いともいうし、扉をしめてしまえば自分たちだけの世界であるとも相反することを登場人物たちが言っているが、人の秘密をあばく中傷や噂がどんどん広がっていったこと、その一方、真実は誰にもわからないということがこの物語から感じ取れる。今にも通ずることかもしれない。
前回のもだけど、意外な、殺人容疑者から無意識にはずしてしまうような人が犯人だった。あと犯人ということをわかって改めて本人の言動を考えると…滅茶苦茶性格わりー!って思った。

それと、文庫の最後の方にはいつも、今日の人権擁護の観点から照らして不適切な表現が…とあるが、この時代は同性愛者は頭おかしい人扱いなのね。忌まわしい、とか、悪い癖が、という表現。これがそこまで遠くない昭和の話なんだけど、随分時代は変わったなぁと思った。

あと金田一が歳をとったせいか、女性に対してや性的なものに対して赤面したりオロオロとまどう描写がなくなったのところが、シリーズの時間経過を感じさせるな。

0
2020年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

それぞれの思惑が入り乱れ、怪文書と殺人と死体偽装と事件は偶然か運命か複雑になる。
登場人物か結構多いのも混乱してくる。
そういうわざと複雑に見せてるのはずるい手かもしれないが、個人的には十分に楽しめた。
順子の夫はかわいそう…
結局どの殺人も怪文書が原因なので、怪文書犯人の罪は重いぞ…怪文書の動機は陳腐なのに…。
どん栗ころころお前かーい。

0
2020年07月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

東京の新興団地で行きかう怪文書と洋裁店マダムの殺害事件。
依頼者の旦那が失踪したり、マダムの素性がわからなかったり、代議士のセンセーも絡んできたり…
定番の「田舎の名家」とは違うドロドロさです
謎の言葉「白と黒」の意味がわかるとスルリスルリと犯人、動機がわかってきて爽快!
複数の人間が複雑に絡み合う事件
金田一が事件にちょっと演出を加えたり、S・Y先生が登場したりともりだくさん
でもやっぱり金田一には岡山や兵庫辺りで没落した名家のドロドロな事件を解いていて欲しい笑

2012/11/14-15

0
2012年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高度経済成長期、平和な生活を送っていたある団地に怪文書が出回る、しかも内容は団地に住む人々のプライバシーを暴露するものであった。面白い作品であるが、八つ墓村、獄門島などの雰囲気は薄れており少し寂しい。

0
2011年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初の殺人から犯人逮捕までめちゃめちゃ長かった。今まで、大作ものだと何人も犠牲者が出ていた印象があったが、今回は最後らへんで幾人か出てくるというものだった。誰が犯人なのか最後の最後まで分からなかったが、謎解きがあまりにも長かった笑
あと、白と黒に同性愛の意味があったということ、戦前戦後にそういう事情があったことは知識になった。

0
2023年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正確に書くと星3.6。
今回もしっかり中身が詰まって話が進んでいって、そこだけで面白かった。
ストーリーの方は、事件に見たことないもの、知らないものが使われていてイメージしにくかった。
横溝正史さんのミステリーって死ぬ人多くない?発狂する人も絶対出てくるイメージ。
あと時代が違うから仕方ないけど、同性愛に対する価値観が嫌いだな。

0
2023年06月11日

「小説」ランキング