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Posted by ブクログ
NHK TV Jブンガクの2009年6月に紹介がありました。
11世紀の日本文学の代表作。
「春はあけぼの、やうやうしろくなりゆく山ぎは」
日本語よりも、英語の方が内容が分かるかもいしれません。
英語では、The Pillow Bookという名称で、直訳っぽい気もします。
Posted by ブクログ
今年、色々な有名人が亡くなったが、1番衝撃を受けたのはさくらももこ。ちびまる子ちゃんが始まったのは小学生の時で、そこら中で丸尾のマネをみんながして、青ざめたときの顔に斜線が入る事を擬音で表現して、もちろんおどるポンポコリンも誰もが歌えた。ちびまる子ちゃんを見ると、今でもそういう教室の風景を思い出す。さくらももこはまだまだ若い方だと思っていたので、そういう郷愁みたいなものと相まって、死ぬということが一番遠くにあるような作品の作者が死んだことの衝撃は大きかった。いろんな、追悼文を読む中で、さくらももこの作文を読んだ学校の先生が現代の清少納言と評したという文章に出会い、枕草子は古文を習って以来読んだことがないが、追悼の意味を込めて読んでみた。ところどころ、というか、多くは文化の背景への無理解からよくわからないところがある。これが果たしていい文章なのかはわからない。今のエッセイを読む感覚で読んではダメだと思う。ただ、ところどころ今の人と同じような感覚を持っていたんだなと感じることができ、歴史ではない、その時生きていた人の生臭さが漂い、それがおもしろい。清少納言が宮中に仕えたのは彼女が生きたと言われている60年間の中でほんの数年らしい。宮仕えの後はだいぶ貧しい生活をしていたらしい。その数年の間で、たまたま仕えていた人からもらった紙の束に書き散らかしたものが、枕草子で、それがたまたま世に出たようだ。そのほんの数年間たまたま書いていた物が、1000年の時を越えて今読めるということの事実に果てしないロマンを感じる。それが感じられただけでも読んでよかったように思う。人は1000年くらいじゃたいして考えは変わらないという人間の小ささ。変わるのは文化だけだという、大きな器が違うかどうかだけの世界でああだこうだ言いながら一生懸命生きている人間の愛らしさが好きになる1冊。徒然草でも読んでみようかな。
なんにせよ、さくらももこ、この人が年をとっておばあさんになって、そして何を書くのか、それが読みたかったな。