沼田まほかるのレビュー一覧
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これ男の人が読んでも、みんなが評する「イヤミス」を100%味わうの無理くないかと思った
主人公の自立してなくて芯がなくて他力本願なくせに、親切にしてくれる人には上に出るっていう、なんか居そうな嫌な女の本当の気持ち悪さは同性しか理解できなそうやし。
あと、アサミみたいな女が現れた時の絶望感も、、
後味の悪さだけじゃない、なんか女しかわからんイヤさがある
ただ、アサミはなにも悪くない。いい人やけど弱っちい弟、誠実な医師のフリしてほんまは性癖に闇抱えた陰気で気色悪い妻子おる男、など周りが弱過ぎた。もっと物理的に強くてメンタルもタフなド陽キャの男と出会ってれば大事に守られて幸せに生きていけたのでは、思う。
作中1番可哀想なのは冬子
冬子の孤独さや絶望は、この話の中で唯一想像できるし共感できる。あの息子を好きに?なる心理も非常にわかる。しょーもない人間だらけの中で、唯一のピュアな人やからもうそこしか信用できないもんな。冬子の孤独は取り巻きのしょーもないメンズにもクソな父親にも母親にも理解できんと思うと、なんかめちゃくちゃムカついてくるw
お前ら冬子のことわかったような口聞くな
結論、アサミのような女を好む男と一緒になっても幸せになれへんやろから、やっぱり女の人は芯を持って明るくパワフルに生きていくべし!
その陽のオーラに惹きつけられたメンズの人生をも明るく照らし、その代わり大事に大事にされて生きるのが令和の女の良い結婚と思う。しみじみ。
話は逸れたが終盤の衝撃の繰り返しのおかげで、作品としては非常におもろかった
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読書に何を求めるかで評価が分かれそうな作品。
衝撃やゾワゾワっとする体験を求める方には前評判ほど刺さらず、登場人物の感情の変化や成長、物語の後の未来へ想いを寄せる方にはとても刺さる、そんな作品のように思います。
物語後半にある驚きポイントはある程度似たジャンルの作品を読んでいると予測できてしまうものなので、衝撃を求める方には物足りなくなってしまうかも。
ただ、よくあるイヤミスで終わらず、サイコパスと我々のような普通の世界の境界線とは何なのか、2つを知ってしまったからこその苦悩を丁寧に描き、ユリゴコロという固有名詞を通して、それぞれの世界を保つよりどころを考えさせられる良い作品。 -
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猫好きには酷な物語。
猫という生き物を通して、命のありかた(生き方、死に方)を考えさせられる。
第一部では、子どもを流産した女性が子猫の命と会えずに別れた子どもを重ねて、何度も猫を棄てにいく。この度に子猫がケガをして帰ってくるさまが痛々しく可哀想…。
第二部では、思春期の不登校になった少年が近所の幼い子供の命に悪意を向ける。荒んだ感情の中、父親が拾ってきた子猫を世話するうちに少年の感情が変化していく。
第三部では、第一部の妻が亡くなり、その夫(老人)と老猫の物語。老いを重ねた猫がだんだんと弱って死にゆくさまがリアルで辛い。どう最期を看取ってやるのが幸せなのか、どう生きて死ぬのが自然なのか、を考えさせる。 -
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なるほど…
おびのり男爵が曼荼羅とレビューに書いてあった意味がわかりました…
読むのに時間かかりました…曼荼羅だし笑
とにかく薄っ気味悪い話
純粋なはずの幼い少女の発する無邪気とも言える何かに関わった人達は感染?汚染?されていく。
捨てられた冷蔵庫の中から発見された少女
見つけたのは声なき声に呼ばれた青年と僧侶
青年にも不穏な力があると感じた僧侶が秘密裏に少女を育てるんだけど…村全体がおかしくなって……
ホラーでしたε- (´ー`*) フッ
ちょっと曼荼羅わからないけど!
作中の引用ですけど
これが全てを物語ってました。
生と死のかたちを捻じ曲げてまでも、自分の妄想を現実化しようとするこの力。この子の幼い精神には、存在の理法も自然の摂理も根付かない。子供は、自分自身の願望しか信じない。願望の上に築き上げた、いびつな妄想世界を生きようとする。そこでは愛する者は死んではならないのだ。
まるで無邪気なごっこ遊びのなかでのように…
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離婚しても夫を忘れられない佐知子
ある日突然いなくなった佐知子の息子
過去の性被害で壊れてしまった亜沙実
亜沙実がレイプによって生んだ冬子
亜沙実を救いたいと家庭を捨てた精神科医の夫
もう全員がもつれあってドロドロです。
亜沙実と冬子の病的な美しさや何故男を惹きつけるのか…男達の理性を狂わすのか…
作者の表現がなんとも言えず上手い!
そしてもう何もなかったあの9月には戻れない…
まさきとしかや遠田潤子に近い作風だけど更にあれを発酵させたような感じ?笑笑
これがデビュー作ってすごくない?
沼田まほかるはちょっとクセになるかも(゚-゚*;)
☆3.5かな?4でもいいかも?
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ネタバレ沼田氏の作品を読むのも久しぶり。
はじめて氏の作品を読んだときはイヤミスという言葉すら知らず、ただただ読後の不快感に、こういうのは肌に合わないな、と感じたものです。
20年以上の時を経て、「そういうもの」と分かった上だと、それもまた一つのジャンルだと頭で理解して、心から味わうということが出来るようになった気がします。
改めて。沼田まほかる氏は、1948年大阪府生まれ。主婦、僧侶、建設コンサルタント会社経営などを経て、2004年に56歳で『九月が永遠に続けば』にて第5回ホラーサスペンス大賞を受賞し、遅咲きのデビューを果たした小説家。
その後、『ユリゴコロ』(2012)で第14回大藪春彦賞を受賞・本屋大賞ノミネートされ、「イヤミスの女王」と呼ばれたりすることも。
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さて、本作『痺れる』は2010年の作品の短篇集。計9篇の短篇からなります。
殺人、(ゆがんだ)親子愛、性欲など、人間の本源的な衝動が各作品に織り込まれると同時に、それを冷静に見返す理性もが同居する主人公、というのが作品に共通するところでしょうか。
一番印象に残ったのは冒頭の作品「林檎曼荼羅」。
亡くなった義母を懐かしく思う主人公。彼女のもとに、愛息とその嫁がやってくるという設定。この主人公の独白から、どうやら愛息(孫)がその義母(祖母)に致命傷を負わせてしまったことが語られる。ただし、愛息をかばうという義母と自身の無言の結託から、主人公が義母にとどめを刺し、その遺体を少しずつ処理をしたことが分かってくる。
しかもこの本人、どうやら痴呆症を発症しているのか、思い違い・勘違いをしているようにも読め、殺人も嘘か本当か読者にも分からない。このあたりの読ませる力は凄いと思います。
主人公の、正常とそうでない世界の境界を行ったり来たりする様がリアルに描かれています。そしてその奥底に愛息を溺愛しすぎるという狂気。突き抜けすぎず、ぎりぎり一瞬あるかも、と思わせるような狂気がまた怖いところです。
あとは、浮気した相手と結婚し、彼の元嫁と張り合う「エトワール」、これも結構衝撃的な結末だった。
見たこともない元嫁と張り合う主人公奈緒子。見た目も大したことないという旦那の元嫁の正体、これがまた冷や汗が出るような結末。
その他、 「レイピスト」、「ヤモリ」、「沼毛虫」、「テンガロンハット」、「TAKO」、「普通じゃない」、「クモキリソウ」、どれも良かったと思います。
主人公が冷静に狂気を秘めているような作風は、一瞬中村文則氏を思い浮かべるところもありますね。
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ということで、2カ月ぶりの沼田作品でした。
女性目線の静かなる狂気、みたいな感じで、結構好きなタイプ。でも筆致はあくまで繊細で静謐。
寡作であるのが非常に残念であります。 -
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暗っ!
重っ!というより気怠い感じ。
十和子さんも陣治さんもメンヘラ過ぎるんとちゃうの?
陣治さんの献身的というか、ドロッと粘着してるような愛情にも辟易とするし…
十和子さんの別れた黒崎さんが忘れられんわりには、ズルズルと陣治さんと暮らすのにも…
その黒崎さんが、行方不明から、流れが展開するんやけど、やっぱり気怠〜いわ。
こんな生活してたら、良くないで!
完全に精神ヤラレますって!
そんなダラダラしてんと、ちゃっちゃと動いて、シロクロはっきりさせましょ!って思ってしまう今日この頃です。
黒崎さんの行方不明が、多分、殺されてて、誰がやったかまでは、何となく分かるけど…
最後は、そうなるんや…
あかん!
理解不能_| ̄|○
全然、関係ないけど、熊出過ぎ〜!
(ニュース見てて一言^^;) -
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二度は読まないが、作者の他の作品はきっとこれから読んでしまう。
直接的な表現や性の残虐性というものが苦手なので気が狂うかと思ったが、先を読みたくなったのはストーリーや文章力の勝ち。
えげつない描写は本当にきついが、なぜか下品さは感じられなかった。
初めは異常で鬱陶しかった服部が、作中で1番まともであたたかい存在に思えるとは…
亜沙美を「魔性の女」と表現するのはしっくりこない。彼女は意識的に主導権を握りながら誘惑したりはしないだろう。
彼女はただ美しく妖艶だったのではなく、人の加虐性を煽るような何かを持ってしまっていた。そしてトラウマを乗り越えるための反動か、加虐を受け入れてしまう心と身体を持っている。
彼女に魅了されたといえば聞こえはいいが、私には本能的な性欲と支配欲による彼女への侮辱に思えた。侮辱の主は、加害者であり雄一郎であり佐和子であり、亜沙美自身だろう。
文彦は狂わされ始めてはいるものの、成熟手前であることや知っていることの少なさから、まだ清く汚れを知らない印象を受けた。
そして歪んだ汚さを持たない、本当は亜沙美がそうあれたはずの姿が冬子といったところか。
冬子が処女である、亜沙美から亜沙美を取り出したような、といった表現からそう感じた。本来の清純な亜沙美は冬子であり、その冬子がいなくなれば亜沙美もいなくなる。それが分かるラストだった。
また、カンザキミチコは人の欲求を掻き立てる容姿を"もたない"者として、亜沙美や冬子とは対照的に描かれているように感じた。惹かれていない者の狂気に対して、人はあんなにも冷酷になれる。
にしても、ユリゴコロの時にも思ったが、精神に異常をきたしている人間の描写が生々しすぎて作者の思考や精神が気になってしまう。
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ネタバレ沼田まほかる氏の作品はこれで二作品目。
以前『九月が永遠に続けば』(2005)を読み、そのつるつるとした(喉ごし、ならぬ)「読みごし」に偉く感心したのでした。
で、今回の作品『彼女がその名を知らない鳥たち』(2006)、作風は相変わらずのいやーな感じ。前回の作品対比だとミステリー感は弱まりましたが、むずがゆい感覚はむしろパワーアップ。何とも言えない読後感でありました。
因みに10年ほど前に読んで以来の再読となりました。
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で、内容ですが、何とも言いづらい笑
藤田香織氏の解説では、メインのキャラクター二人を、いみじくも『愛せない男と共感できない女』と表現。
そう、本作は、かつて別れた男を忘れられない女十和子と、その内縁の夫陣治の話。
陣治は貧しい家庭出身ながら、高卒で一流建設会社に入社。しかし粗野で卑しい性格・物言いにより、取引先からも蔑まれていた。
そんな取引先にいた十和子と、陣治は最終的に同棲に漕ぎつける。
十和子は陣治をいたぶることで、意中の男性と別れて傷ついた精神のバランスを保ち、陣治は陣治で一回り以上若い十和子をつなぎとめる・共に生きることで下降を描く人生ゲームに意味を見出す。
その二人の奇妙に依存しあうような同棲生活は、十和子の更なる不義により加速するかに見えますが、物語は驚きの終末を迎えます。
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ということで沼田氏の作品はこれで二作目でした。
十和子の分裂気味の精神描写は、背筋に冷や汗を感じるかのごとくのリアルさがありました。筆者は超遅咲きの作家さんですが、色々あったからの描写なのかも、と感じました。Wikipediaによると、若くして結婚、のち離婚、そして出家、さらに起業と倒産を経験とか。
イヤミスならぬイヤ純文学とでも言った作品ですが、男女関係の極北を見たかのような作品であったと思います。
蒼井優さんと阿部サダヲさんのキャスティングで映画化もされています。こちらもどのように映像化されたか気になるところです。 -
Posted by ブクログ
沼田まほかる作品は「アミダサマ」「ユリゴコロ」「猫鳴り」に続いて4作目。
本作はホラー的要素は薄いものの、ファンタジー感というかフィクション感が低く、人間的ドロドロがリアルで、身の回りにいくらでも転がってそうな、そういう意味での怖さがあった。
驚くべきは、この作品が沼田先生56歳のデビュー作だということだ。
恋心が自らを蝕んでいく(恋に恋しているようなバカではなく、自制的にも見える文彦でさえ!)思春期の苦しみや、愛と救いと赦しと肉欲と支配欲の渾然一体となった理性と本能のせめぎ合いや、そんなテーマを50代で描く、そのこと自体が良い意味で普通じゃない。
登場する大人たちは、全員が全員、真っ白ではない。グレーというか、黒い部分を持っている。
その中で白さの際立つ冬子が死ぬ。
人は黒さを抱えることができなければ、生きていけないのか。
それにしても、若さって。
青春って、こんなに危うかったっけ。
こんな崖っぷちを、僕らはみんな渡ってきたんだっけ。