沼田まほかるのレビュー一覧

  • ユリゴコロ

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    読書に何を求めるかで評価が分かれそうな作品。
    衝撃やゾワゾワっとする体験を求める方には前評判ほど刺さらず、登場人物の感情の変化や成長、物語の後の未来へ想いを寄せる方にはとても刺さる、そんな作品のように思います。
    物語後半にある驚きポイントはある程度似たジャンルの作品を読んでいると予測できてしまうものなので、衝撃を求める方には物足りなくなってしまうかも。
    ただ、よくあるイヤミスで終わらず、サイコパスと我々のような普通の世界の境界線とは何なのか、2つを知ってしまったからこその苦悩を丁寧に描き、ユリゴコロという固有名詞を通して、それぞれの世界を保つよりどころを考えさせられる良い作品。

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    2026年04月20日
  • ユリゴコロ

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    定期的に読み返したくなります。
    とにかく暗く黒い不気味な世界観なのに、不思議とそこに美しさや儚さが滲み出てくる作品でした。
    全て読み終わってからタイトル見ると心抉られる。

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    2026年03月06日
  • 九月が永遠に続けば

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    親になると、こうも感受性とは変わるものか。
    自分の子を投影してしまい、胸が締め付けられるほどキツかった。イヤミスなんて言葉では表せない。守りたい日常が永遠に続くはずの九月が、残酷な現実で永遠に終わらない悪夢のように感じて、読後感が重すぎる。

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    2026年02月26日
  • 猫鳴り

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    猫好きには酷な物語。
    猫という生き物を通して、命のありかた(生き方、死に方)を考えさせられる。

    第一部では、子どもを流産した女性が子猫の命と会えずに別れた子どもを重ねて、何度も猫を棄てにいく。この度に子猫がケガをして帰ってくるさまが痛々しく可哀想…。

    第二部では、思春期の不登校になった少年が近所の幼い子供の命に悪意を向ける。荒んだ感情の中、父親が拾ってきた子猫を世話するうちに少年の感情が変化していく。

    第三部では、第一部の妻が亡くなり、その夫(老人)と老猫の物語。老いを重ねた猫がだんだんと弱って死にゆくさまがリアルで辛い。どう最期を看取ってやるのが幸せなのか、どう生きて死ぬのが自然なのか

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    2026年02月24日
  • アミダサマ

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    なるほど…
    おびのり男爵が曼荼羅とレビューに書いてあった意味がわかりました…
    読むのに時間かかりました…曼荼羅だし笑

    とにかく薄っ気味悪い話
    純粋なはずの幼い少女の発する無邪気とも言える何かに関わった人達は感染?汚染?されていく。

    捨てられた冷蔵庫の中から発見された少女
    見つけたのは声なき声に呼ばれた青年と僧侶

    青年にも不穏な力があると感じた僧侶が秘密裏に少女を育てるんだけど…村全体がおかしくなって……

    ホラーでしたε- (´ー`*) フッ
    ちょっと曼荼羅わからないけど!




    作中の引用ですけど
    これが全てを物語ってました。

    生と死のかたちを捻じ曲げてまでも、自分の妄想を現実化し

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    2026年02月24日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    ネタバレ

    読みながらもずっと好きになれなかった陣治の愛が想像以上に深くて泣けた。十和子は何であんなにヒステリックだったのか、、

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    2026年02月19日
  • 九月が永遠に続けば

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    これがデビュー作かぁ、と思うほど確かに文章力は凄いなぁ。でも、何と言うか、ただただ救いようのない感じで、読後の印象は、ああやっと終わったなと。服部親子以外、と言うか彼らもかな、とにかも誰も救いようがなくて気の毒。
    もっと楽しい話が読みたい。。

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    2026年02月18日
  • 九月が永遠に続けば

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    離婚しても夫を忘れられない佐知子
    ある日突然いなくなった佐知子の息子

    過去の性被害で壊れてしまった亜沙実
    亜沙実がレイプによって生んだ冬子
    亜沙実を救いたいと家庭を捨てた精神科医の夫

    もう全員がもつれあってドロドロです。

    亜沙実と冬子の病的な美しさや何故男を惹きつけるのか…男達の理性を狂わすのか…
    作者の表現がなんとも言えず上手い!

    そしてもう何もなかったあの9月には戻れない…


    まさきとしかや遠田潤子に近い作風だけど更にあれを発酵させたような感じ?笑笑

    これがデビュー作ってすごくない?
    沼田まほかるはちょっとクセになるかも(゚-゚*;)


    ☆3.5かな?4でもいいかも?

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    2026年02月07日
  • ユリゴコロ

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    ネタバレ

    2026.1.23
    久しぶりに1日で読み切った。
    手記を書いたのは誰なんだろうってずっと考えながら読んでて最初はいなくなった千絵なのかなって思ってたけど、まさかの母だったのは驚いた。
    細谷さんがその母だったのは全然信じられなくて父に伝えられた後も嘘だろ???って思った。(今も信じれてない)
    手記の内容が生々しくて、読んでて情景がリアルに想像できてちょっと苦しかった。最近読んだ本の内容と若干似てるところがあって、そこも偶然だけどびっくりした。主人公は千絵とこれから仲良く暮らしていけるのかな、母が身近にいたことを知ってもっと話したかったんじゃないかなって勝手に悲しくなった。最近読んだ別の本は最後に

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    2026年01月23日
  • アミダサマ

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    あゝ、これは曼荼羅なのだ。
    文庫解説の冒頭の一文に、ようやく少し納得する。親に捨てられた美少女を中心に、彼女に惹きつけられ、むしばまれ、崩れていく人々。
    彼らを囲むようにまき散らされる邪気は、終わりのない曼荼羅の縁を描いている。

    読み進めども霧は晴れず、半ばを過ぎても「叙述トリックか?」と疑ったほど。
    だが実際は、ただ、わからないだけだった。
    すべてを把握しようとすればするほど、迷路へと。

    面白いかと問われれば……正直、私は苦しかった。
    沼田まほかるの“得体の知れない闇”に触れた読後感だけは、確かに残りました。

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    2025年12月06日
  • アミダサマ

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    コエに導かれて冷蔵庫の中から少女・ミハルを助け出した悠人と浄鑑。ミハルが育っていくにつれ周りの人たちが少しずつおかしくなっていく。
    浄鑑の母千賀子がミハルを溺愛し、飼い猫クマが死にそうで死なないのはミハルの力なのかという不穏な空気感はゾクゾク。
    悠人のパートがイマイチわからない。
    ホラーだけじゃない不思議な雰囲気の内容。
    阿弥陀如来だから輪廻転生、極楽浄土ってことなのかな。

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    2025年12月04日
  • 痺れる

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    ネタバレ

    沼田氏の作品を読むのも久しぶり。

    はじめて氏の作品を読んだときはイヤミスという言葉すら知らず、ただただ読後の不快感に、こういうのは肌に合わないな、と感じたものです。

    20年以上の時を経て、「そういうもの」と分かった上だと、それもまた一つのジャンルだと頭で理解して、心から味わうということが出来るようになった気がします。

    改めて。沼田まほかる氏は、1948年大阪府生まれ。主婦、僧侶、建設コンサルタント会社経営などを経て、2004年に56歳で『九月が永遠に続けば』にて第5回ホラーサスペンス大賞を受賞し、遅咲きのデビューを果たした小説家。

    その後、『ユリゴコロ』(2012)で第14回大藪春彦賞

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    2025年11月22日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    暗っ!
    重っ!というより気怠い感じ。

    十和子さんも陣治さんもメンヘラ過ぎるんとちゃうの?

    陣治さんの献身的というか、ドロッと粘着してるような愛情にも辟易とするし…
    十和子さんの別れた黒崎さんが忘れられんわりには、ズルズルと陣治さんと暮らすのにも…

    その黒崎さんが、行方不明から、流れが展開するんやけど、やっぱり気怠〜いわ。
    こんな生活してたら、良くないで!
    完全に精神ヤラレますって!
    そんなダラダラしてんと、ちゃっちゃと動いて、シロクロはっきりさせましょ!って思ってしまう今日この頃です。

    黒崎さんの行方不明が、多分、殺されてて、誰がやったかまでは、何となく分かるけど…
    最後は、そうなるん

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    2025年11月11日
  • 九月が永遠に続けば

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    二度は読まないが、作者の他の作品はきっとこれから読んでしまう。
    直接的な表現や性の残虐性というものが苦手なので気が狂うかと思ったが、先を読みたくなったのはストーリーや文章力の勝ち。
    えげつない描写は本当にきついが、なぜか下品さは感じられなかった。

    初めは異常で鬱陶しかった服部が、作中で1番まともであたたかい存在に思えるとは…

    亜沙美を「魔性の女」と表現するのはしっくりこない。彼女は意識的に主導権を握りながら誘惑したりはしないだろう。
    彼女はただ美しく妖艶だったのではなく、人の加虐性を煽るような何かを持ってしまっていた。そしてトラウマを乗り越えるための反動か、加虐を受け入れてしまう心と身体を

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    2025年09月30日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    ネタバレ

    沼田まほかる氏の作品はこれで二作品目。

    以前『九月が永遠に続けば』(2005)を読み、そのつるつるとした(喉ごし、ならぬ)「読みごし」に偉く感心したのでした。

    で、今回の作品『彼女がその名を知らない鳥たち』(2006)、作風は相変わらずのいやーな感じ。前回の作品対比だとミステリー感は弱まりましたが、むずがゆい感覚はむしろパワーアップ。何とも言えない読後感でありました。

    因みに10年ほど前に読んで以来の再読となりました。

    ・・・
    で、内容ですが、何とも言いづらい笑 

    藤田香織氏の解説では、メインのキャラクター二人を、いみじくも『愛せない男と共感できない女』と表現。

    そう、本作は、かつ

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    2025年09月28日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    Instagramの映画の予告編を見て気になり読みました。
    主人公の十和子が陣治をとにかく罵倒するのですが、なぜか私は気持ちが良かったです。陣治の言動が人間の心にある加虐性を刺激するからかもしれません。個人的には十和子の姉の美鈴が読んでて1番、気に食わない存在でした。化けの皮がいつ剥がれるかと思いながら読み進めました。
    ラストはアッと言わされましたが、中盤が少し冗長なので私は読み飛ばしてしまいました。
    やさぐれたときに読みたくなる一冊かもしれません。

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    2025年09月22日
  • 九月が永遠に続けば

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    胸糞悪かった亜沙実の過去、ドロドロした自分酔いが激しい人間関係に反吐が出る。
    それでも読む手は止まらなかったから、面白かったんだと思う。

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    2025年07月18日
  • 九月が永遠に続けば

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    沼田まほかる作品は「アミダサマ」「ユリゴコロ」「猫鳴り」に続いて4作目。
    本作はホラー的要素は薄いものの、ファンタジー感というかフィクション感が低く、人間的ドロドロがリアルで、身の回りにいくらでも転がってそうな、そういう意味での怖さがあった。

    驚くべきは、この作品が沼田先生56歳のデビュー作だということだ。
    恋心が自らを蝕んでいく(恋に恋しているようなバカではなく、自制的にも見える文彦でさえ!)思春期の苦しみや、愛と救いと赦しと肉欲と支配欲の渾然一体となった理性と本能のせめぎ合いや、そんなテーマを50代で描く、そのこと自体が良い意味で普通じゃない。

    登場する大人たちは、全員が全員、真っ白で

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    2025年07月11日
  • 九月が永遠に続けば

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    亜沙実と雄一郎を中心とした複雑怪奇な物語だった。亜沙実に起こったことは胸糞悪く、心が強く痛む。文彦の失踪は、読み終わってみれば必然だったのかな、と。父親が必要な時期に、その父親は母親ではない人と一緒になり、、、と。佐知子も文彦も、相手のその先に父親を見ていたかったのかな、と思いました。

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    2025年07月03日
  • 猫鳴り

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    モン・・・・!
    これが大往生ってやつなのかなぁ
    藤次さんも、大丈夫だろう、きっと。いつまでも悲しいだろうけれど、自然なことだから。

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    2025年05月04日