沼田まほかるのレビュー一覧

  • アミダサマ

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    まほかるワールドとも言える観念的な世界観の物語でした。そこに人間臭い登場人物の思いが交錯して物語が描かれています。人間の嫌なドロドロとした部分と物語の中心にいる少女ミハルの見ている世界の対比が生み出すホラーなのかもしれないと思いました。

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    2022年06月26日
  • アミダサマ

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    沼田さん3冊目
    そろそろ作者さんの癖をつかめるかな?

    これまでの2作はどちらもクセツヨな感じだったので、今回もそれ系かな?と思ってたけど、そんなことはなくクセややツヨだった。

    仏教の用語や考え方とかが出てくるのだが、いまいちピンとこない。
    多分、仏教に精通してる人や、俺と違って感受性豊かな人が読むと違った解釈になるのだろう。

    と言っても、読みにくいことはなく、ガンガン読み進められたし、続きも気になるほど引き込まれた。

    ただ、終わり方はモヤモヤ系。
    好みは分かれるが、俺はちょっと苦手な感じ。

    映画とかでもよくわからんまま終わって「ん?」ってなることがある。
    『この作品は○○を表現してい

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    2022年05月23日
  • 猫鳴り

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    久々に積読本としたままだった沼田まほかるさんの作品を読んだ。いつも胸の底からグワーッと感情を持ってかれるのである程度余裕が無いと読めない気がしてました。そしてまさに、猫鳴りもそうで、次の日仕事休みじゃないと辛いな…
    自分で差し迫った死を感じた事はそんなには無いけれど、死は怖い。喋れる人間が周りにおらず、家の中に死の存在だけが静かに明確に存在して、そこへ到達していくしかない自分達。
    モンの事が本当に心配だった。食べることが好きだったのにそれも出来ず、ただ籠に乗せてもらう時は嬉しそうにしていて救われた。

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    2022年03月13日
  • 猫鳴り

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    ネタバレ

    第一部は、飼えない子猫に対しての彼女の行動は仕方ないのかもしれないのだけど、そこまでして?って思った。それでも子猫の懸命に生きる姿に心打たれた。死んでもおかしくないのに、強い生命力に安堵した。20年も生きるなんて凄い。
    第三部は、本当に切なくて、でも最期まで懸命に生きるモンと飼い主の絆になんとも言えない気持ちになりました。現在、同じく猫の闘病生活を送っていたものですから、リンクしてしまい、最期を迎える時の飼い主の葛藤や気持ちが痛いほどわかった。
    自分も心の準備ができた気がしました。

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    2022年02月17日
  • 猫鳴り

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    飼い猫、飼い犬の死が近づいた時、どんな治療をするか…悩んで悩んで…死んだ後もあれで良かったのか?間違ってた?と後悔ばかりのペットロス(u_u)

    後半とてもリアルな看取りの内容で涙…

    天国の愛犬に逢いたくなっちゃいました(/ _ ; )

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    2021年10月26日
  • 猫鳴り

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    ネタバレ

    モンがどのように猫生を送っていたのか詳細には書かれていなかったのに最終章凄くリアルで苦しくて悲しくなって涙が出た。徐々に迫ってくる死を受け入れてるモンの姿を見て、こういう死生観もいいなと思った。アヤメの話をもっと知りたかった。

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    2021年10月24日
  • アミダサマ

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    生と死のかたちを捻じ曲げようとするミハルの力。
    だんだんおかしくなっていく千賀子や町の人々の様子が恐ろしかった。

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    2021年07月16日
  • 猫鳴り

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    11歳で亡くなったうさぎのことを考えて辛くなった。年寄りになったら見返したい本。死ぬ準備できるのか、できるような死に方するのかわからないけれど。

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    2021年05月29日
  • 痺れる

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    ネタバレ

    愛のある殺人を書くのが本当に上手い。
    あと全体の登場人物の心情の変化がとても面白い。
    結構えげつない事をしているにも関わらずコミカルな部分もあって面白く読めた短編集だった。

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    2021年05月21日
  • 猫鳴り

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    死を受け入れる、とは。大事な人の死、自分の死。生々しく描かれている。絶対に避けて通れないし、少しずつ、確実に近づいてきているものなので、リアルに感じさせられた。

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    2021年05月15日
  • 猫鳴り

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    全体的に死臭がする、生の話だなと思った。
    間際の話なので生命が生き生きとしている部分がそんなに無くて、小説ってそういう取捨選択もあるんだなぁと思えた。

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    2021年03月02日
  • 猫鳴り

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    二十年の月日が一気に流れます。

    途中読むのが辛いところもありました。

    バッドエンドという訳じゃないのになんだか切ない読み終わりでした。

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    2021年02月05日
  • 猫鳴り

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    モンという猫を柱にその周りの人たちの屈折した想いと人生の悲哀を描かれている。
    猫を飼ったことがある人には共感できる小説。

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    2021年01月11日
  • アミダサマ

    購入済み

    サスペンスよりホラー寄り

    最初は事件か?と思いきやゾクゾクドロドロなホラー作品でした。他映画作品から入り3冊目に読んだかな?
    徐々に来るホラー感で一気に読破しました。

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    2019年12月09日
  • 痺れる

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    この短編群を「痺れる」と題した意図は?
    不倫とレイプ と侵入の話が多い。それが植物の美しさや虫の気持ち悪さなどと結び付けられる。
    現代の小説にしては、女が男との関係に執着しすぎるのは何だろう。仕事よりも男か子供って、最近では珍しいタイプの女ばかり。総じて男のキャラが気持ち悪い。

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    2019年11月02日
  • 痺れる

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    沼田まほかるにしか出せない空気感がある。本著は短編集だから、短いストーリーテラーの中での、独特な視点、言葉選び、固有名詞が織り成す世界観が尚更そう感じさせる。その独特な感性の中で、少し奇妙な物語9編。静かな冬の電車に相応しい、ジワリとした読み応え。

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    2019年01月06日
  • アミダサマ

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    巻末の解説に、この本は曼荼羅だとあり、ああそうかとも思うが、観念世界のストーリーは常識で理解しようとすれば、紐解けぬ疑問の連鎖に訳が分からなくなり、更にはそれが詩的に表現され、一層現実感を失い、夢の世界を泳ぐような感覚になる。それが曼荼羅なのだろうか。理屈で読もうとしてはいけないのだろう。奇妙な疾走感と閉鎖的な陰鬱な世界観。その中でこそ通じる非現実的なストーリー。オカルトと言ってしまえばそこまでか。

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    2018年12月03日
  • アミダサマ

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    2018年、27冊目は、久しぶりの、沼田まほかる。

    産廃処理場の、廃冷蔵庫の中で発見された幼女、ミハル。発見したのは、近くの寺の僧、浄鑑と、東京でサラリーマンをする、工藤悠人。浄鑑と悠人はミハルによって呼び寄せられるようにして、その場に居合わせることとなった。その後、悠人の目から逃れるように、寺に引き取られるミハル。もう一度ミハルに呼ばれることを望む悠人。ミハルの成長を見守る浄鑑とその母。待ち続ける悠人。そして……。

    ミハル、浄鑑、その母のパートと、悠人のパートが不規則に交互してストーリーは展開して行く。

    ん~っ、色々と悪くないんだけどね。自分の仏教知識の浅薄さとか置いておいても、ちょっ

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    2018年11月12日
  • アミダサマ

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    ネタバレ

    ホラーとの帯でしたが、特に怖くない。読みやすいは読みやすい。
    しかし、律子が結局なんだったのかわからんままではないか!

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    2018年09月18日
  • アミダサマ

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    ネタバレ

    人間のドロドロした、いや~な小説を読みたいと思って手元の本から手にしたんですが、どちらかというとホラーな感じでした。私が求めていたのとはちょっと違ういや~な感じだったんで挫折するかなと思ったんですが最後まで読んでました。ミハルや悠人の存在をどういうふうにとらえていいのか、いまひとつ消化できないまま終わってしまいました。人が理性や常識などで抑えているいろんな種類の強い欲望は純粋な欲望に当てられると開花していくのか…欲望だらけになった町が怖かったし、哀しかったです。カアサンや悠人の変貌が恐ろしい。最後、ミハルが悠人の子として生まれ変わろうとしているとき、本当に生まれてきてそこから二人が出会ってしま

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    2018年09月08日