沼田まほかるのレビュー一覧

  • 猫鳴り

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    猫を飼ったことはないけれど、時にハッとさせられるリアルな描写。
    1~2章は若干登場人物にガッカリだったのだけど、3章まで読み終えて一唸り。うーん。
    味わい深い一冊でした。

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    2025年05月28日
  • アミダサマ

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    2011/12/17 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2021/4/8〜4/13

    3年ぶりのまほかる作品。その間に、いくつかの作品が映画化され、プチまほかるブームが来ていたなぁ。
    産廃処理場に捨てられた冷蔵庫から発見された少女、ミハル。その子に“呼ばれた”住職の筒井浄鑑とサラリーマンの工藤悠人。不思議な現象が次々起こり、最後は思わぬ展開に。すごい世界観。

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    2021年04月15日
  • アミダサマ

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    あゝ、これは曼荼羅なのだ。
    文庫解説の冒頭の一文に、ようやく少し納得する。親に捨てられた美少女を中心に、彼女に惹きつけられ、むしばまれ、崩れていく人々。
    彼らを囲むようにまき散らされる邪気は、終わりのない曼荼羅の縁を描いている。

    読み進めども霧は晴れず、半ばを過ぎても「叙述トリックか?」と疑ったほど。
    だが実際は、ただ、わからないだけだった。
    すべてを把握しようとすればするほど、迷路へと。

    面白いかと問われれば……正直、私は苦しかった。
    沼田まほかるの“得体の知れない闇”に触れた読後感だけは、確かに残りました。

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    2025年12月06日
  • アミダサマ

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    コエに導かれて冷蔵庫の中から少女・ミハルを助け出した悠人と浄鑑。ミハルが育っていくにつれ周りの人たちが少しずつおかしくなっていく。
    浄鑑の母千賀子がミハルを溺愛し、飼い猫クマが死にそうで死なないのはミハルの力なのかという不穏な空気感はゾクゾク。
    悠人のパートがイマイチわからない。
    ホラーだけじゃない不思議な雰囲気の内容。
    阿弥陀如来だから輪廻転生、極楽浄土ってことなのかな。

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    2025年12月04日
  • ユリゴコロ

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    読みやすかった。
    ユリゴコロってなんだろ〜と思ってたけど、幼い時に聞いた「拠り所」から来た言葉だった。
    意味としてはなんといえばいいのやら。殺意の衝動?

    普通の家庭に育って、そこからサイコパスが産まれるというのが私的に新しかった。
    遺伝子にサイコパスが組み込まれてるタイプ。

    そんなもんだから、
    こういう経験があったから歪んじゃったのね、こういう行動に出ちゃうのね、がまっっったく分からなくて、何考えてるのか、どんな人物なのかよくわからない。
    細谷さんは頼もしい肝っ玉かあちゃん的な人を想像してたから、そんな人が4〜5人殺した経験のある元娼婦のお母さんでしたー!!と言われても結びつかない。
    亮介

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    2025年11月28日
  • 痺れる

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    沼田氏の作品を読むのも久しぶり。

    はじめて氏の作品を読んだときはイヤミスという言葉すら知らず、ただただ読後の不快感に、こういうのは肌に合わないな、と感じたものです。

    20年以上の時を経て、「そういうもの」と分かった上だと、それもまた一つのジャンルだと頭で理解して、心から味わうということが出来るようになった気がします。

    改めて。沼田まほかる氏は、1948年大阪府生まれ。主婦、僧侶、建設コンサルタント会社経営などを経て、2004年に56歳で『九月が永遠に続けば』にて第5回ホラーサスペンス大賞を受賞し、遅咲きのデビューを果たした小説家。

    その後、『ユリゴコロ』(2012)で第14回大藪春彦賞

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    2025年11月22日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    暗っ!
    重っ!というより気怠い感じ。

    十和子さんも陣治さんもメンヘラ過ぎるんとちゃうの?

    陣治さんの献身的というか、ドロッと粘着してるような愛情にも辟易とするし…
    十和子さんの別れた黒崎さんが忘れられんわりには、ズルズルと陣治さんと暮らすのにも…

    その黒崎さんが、行方不明から、流れが展開するんやけど、やっぱり気怠〜いわ。
    こんな生活してたら、良くないで!
    完全に精神ヤラレますって!
    そんなダラダラしてんと、ちゃっちゃと動いて、シロクロはっきりさせましょ!って思ってしまう今日この頃です。

    黒崎さんの行方不明が、多分、殺されてて、誰がやったかまでは、何となく分かるけど…
    最後は、そうなるん

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    2025年11月11日
  • 九月が永遠に続けば

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    二度は読まないが、作者の他の作品はきっとこれから読んでしまう。
    直接的な表現や性の残虐性というものが苦手なので気が狂うかと思ったが、先を読みたくなったのはストーリーや文章力の勝ち。
    えげつない描写は本当にきついが、なぜか下品さは感じられなかった。

    初めは異常で鬱陶しかった服部が、作中で1番まともであたたかい存在に思えるとは…

    亜沙美を「魔性の女」と表現するのはしっくりこない。彼女は意識的に主導権を握りながら誘惑したりはしないだろう。
    彼女はただ美しく妖艶だったのではなく、人の加虐性を煽るような何かを持ってしまっていた。そしてトラウマを乗り越えるための反動か、加虐を受け入れてしまう心と身体を

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    2025年09月30日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    沼田まほかる氏の作品はこれで二作品目。

    以前『九月が永遠に続けば』(2005)を読み、そのつるつるとした(喉ごし、ならぬ)「読みごし」に偉く感心したのでした。

    で、今回の作品『彼女がその名を知らない鳥たち』(2006)、作風は相変わらずのいやーな感じ。前回の作品対比だとミステリー感は弱まりましたが、むずがゆい感覚はむしろパワーアップ。何とも言えない読後感でありました。

    因みに10年ほど前に読んで以来の再読となりました。

    ・・・
    で、内容ですが、何とも言いづらい笑 

    藤田香織氏の解説では、メインのキャラクター二人を、いみじくも『愛せない男と共感できない女』と表現。

    そう、本作は、かつ

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    2025年09月28日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    Instagramの映画の予告編を見て気になり読みました。
    主人公の十和子が陣治をとにかく罵倒するのですが、なぜか私は気持ちが良かったです。陣治の言動が人間の心にある加虐性を刺激するからかもしれません。個人的には十和子の姉の美鈴が読んでて1番、気に食わない存在でした。化けの皮がいつ剥がれるかと思いながら読み進めました。
    ラストはアッと言わされましたが、中盤が少し冗長なので私は読み飛ばしてしまいました。
    やさぐれたときに読みたくなる一冊かもしれません。

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    2025年09月22日
  • ユリゴコロ

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    ・ハッピーエンドではあるのか、、、?
    全てが丸く収まってる感はあるけれど、自分のトラウマを作った原因を愛せるお父さんすごいな~と感じた。
    愛している人なら関係ないのか。

    ・映画では吉高由里子さんが演じているようで、それなら許してしまう気持ちもわかるな、なんて。

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    2025年09月12日
  • ユリゴコロ

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    ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の告白文だった…。
    この一家に起こった過去とは?

    まさかの結末でビックリ

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    2025年08月24日
  • ユリゴコロ

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    タイミングの良し悪し。
    我からすると、よっぽどホラー。

    最後の数ページにうまいことツッコミたいけど、うまいこと浮かばず。
    背景に妙な爽やかさ背負ってるんですよね、、、なんぞコレ。
    弟が良心のように思えて辛い。かる〜く、認めたくないわ〜的なノリで。

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    2025年08月15日
  • ユリゴコロ

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    主人公の不可解な行動の数々に、読み進める手が止まらなかった。

    子どもにとって、間違ったことを正しい方向に導いてくれる大人の存在がどれだけ大切か。

    最後の大どんでん返しに思わず声が出てしまった。

    ″ユリゴコロ″は人間誰しもが何かの拍子で抱きうる感情なのかもしれない、、、

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    2025年07月30日
  • 九月が永遠に続けば

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    胸糞悪かった亜沙実の過去、ドロドロした自分酔いが激しい人間関係に反吐が出る。
    それでも読む手は止まらなかったから、面白かったんだと思う。

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    2025年07月18日
  • 九月が永遠に続けば

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    沼田まほかる作品は「アミダサマ」「ユリゴコロ」「猫鳴り」に続いて4作目。
    本作はホラー的要素は薄いものの、ファンタジー感というかフィクション感が低く、人間的ドロドロがリアルで、身の回りにいくらでも転がってそうな、そういう意味での怖さがあった。

    驚くべきは、この作品が沼田先生56歳のデビュー作だということだ。
    恋心が自らを蝕んでいく(恋に恋しているようなバカではなく、自制的にも見える文彦でさえ!)思春期の苦しみや、愛と救いと赦しと肉欲と支配欲の渾然一体となった理性と本能のせめぎ合いや、そんなテーマを50代で描く、そのこと自体が良い意味で普通じゃない。

    登場する大人たちは、全員が全員、真っ白で

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    2025年07月11日
  • 九月が永遠に続けば

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    亜沙実と雄一郎を中心とした複雑怪奇な物語だった。亜沙実に起こったことは胸糞悪く、心が強く痛む。文彦の失踪は、読み終わってみれば必然だったのかな、と。父親が必要な時期に、その父親は母親ではない人と一緒になり、、、と。佐知子も文彦も、相手のその先に父親を見ていたかったのかな、と思いました。

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    2025年07月03日
  • ユリゴコロ

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    どんでん返し的なものを味わいたくて読んだけれど、そこまで衝撃はなかった。手記部分がただただ恐ろしく気持ち悪い。最後いい話風にまとめられているけれど、手記部分とのギャップがありすぎて飲み込めず、心温まる云々とはさっぱり思えなかった。

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    2025年05月26日
  • ユリゴコロ

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    まじか、細谷さん。細谷さんってわかった瞬間涙が止まらなかった、恋なんかではなく子供への愛情だったのね…。散々人を殺しておいて、罪のない子供達を殺めて、全然感情移入できないのに、ユリゴコロが消えた母はすんごく頼りになる。結局ユリゴコロは瘤のせいだったのかな、なんだったのかなあの正体は。

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    2025年05月23日
  • 猫鳴り

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    モン・・・・!
    これが大往生ってやつなのかなぁ
    藤次さんも、大丈夫だろう、きっと。いつまでも悲しいだろうけれど、自然なことだから。

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    2025年05月04日