【感想・ネタバレ】彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー

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Posted by ブクログ 2021年01月24日

8年前に別れた黒崎を忘れられない33歳の十和子は、寂しさから15歳年上のダメ男・陣冶(じんじ)と同棲している。

この陣冶の下品で貧相な様子の描写は容赦がありません。

決して心地よい文章ではありませんが、文章の奥底に人間の悲しみや切なさ、温かさが感じられ段々心地良くなって来てあんなに嫌な男だっ...続きを読むた陣冶がラストに至るまでには愛おしくて堪らなくなります。

ラストシーンは悲しさと愛しさで何とも言えない気持ちになってしまいこんな深い愛情を与えられた十和子に嫉妬さえ感じてしまいました。

読み応えありの作品です。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年12月28日

誰が殺したかは割と示唆されている為、予想通りの結末になったと言えるが、そこまでの登場人物の好感度の調整が本当に上手い!!
終盤になるまで結構生々しい描写があり、読む上での不快感は沢山積まれていくが、それが最後ひっくり返る、読後感のいい小説だった。

十和子の中で、自分を今の境遇から救ってくれると思っ...続きを読むていたのは黒崎や水島のような不倫相手であり、小説内で出てくる男性は十和子を利用するだけの既婚者か、十和子が鬱憤を吐き出し利用する陣治のみである。(義兄除く)
十和子は父が居ない。子供嫌いではあるが子供は欲しい。
そんな身勝手さが後半まで描かれ、最後陣治は十和子の全てを許し、その上で彼女を愛した。
父であり子供であり恋人。
青い鳥よろしく、幸せは身近にある。
それらは随所(中華屋、プレゼントを選びに来た夫婦)人間に対する慧眼で描写されており、それに伴うカタルシスも本作の魅力であると感じた。

愛情というものを書ききっているなと個人的には思った。

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Posted by ブクログ 2020年04月22日

どの人にも共感できないし何なら全員が欲望に忠実で憎たらしいくらいなのに、とり憑かれたように文字をたどってしまう。
いつの間にやら人の振り見て恍惚に浸っている自分に気づき、卑しさに目眩がしそうになった。
終わりは呆気なくてそれなのにいつまでも尾を引いて心に留まり続けている。
恋し、愛す。
その本当の意...続きを読む味を私は知らない、

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Posted by ブクログ 2019年03月06日

これまで読んだ沼田まほかる作品の中でも群を抜いて良かった。何でこんなに、生理的な嫌悪感を催させる表現がうまいんだろう。
思考はもちろん、内臓まであのアパートの部屋に持って行かれるような気がした。
陣治に対する気持ちが完全に主人公とシンクロしてしまう。辛い。クセになる辛さで一気に読んでしまった。

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Posted by ブクログ 2019年01月07日

圧倒的な嫌悪感、汚らしさ、狂った世界の先にある
さらに圧倒的で絶望的な愛。

どんどん引き込まれる文体と
何とも言えない陰鬱さと迫り来る狂気に
ただただ飲み込まれる感覚。

ミステリーとかではない、強烈な愛の物語。
何もかも不可解で共感ゼロなのに
鮮烈に訴えかけてきて目が離せない。

映画めっちゃ観...続きを読むたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年03月30日

*八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが…。...続きを読む衝撃の長編ミステリ*

これは、…本当に凄い本に出会ってしまった。読み終えて、ほうと一息ついて、そのまま放心。ヤバい。困った。連れて行かれてしまった。もしくは、底なし沼に足をとられてしまったかのよう。全く言葉にならないほどの衝撃。嫌悪、反感、憐憫、疑惑、驚嘆、究極。全く共感出来ない主人公たちに対する嫌悪感99%、なれどラストの1%で全てがひっくり返ってしまうと言う奇跡。「楽しかったなあ、十和子。ほんまに楽しかった。」で涙腺大決壊。こんな凄い本に出会えたことを、ただただ感謝したい。

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Posted by ブクログ 2021年03月18日

何年か前に見た映画がとても良かったので読んでみた。
映画を見ているので情景が思い浮かべやすかった。
原作も良かった。

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Posted by ブクログ 2021年03月01日

これも愛なのか…

最初は主人公にも主人公の周りにも、
「共感できない」って思うことばかり。
でも、先が気になってしょうがなかった。

陣治の印象が最初と最後で違う。
一冊の本の中で、こんなにも登場人物への
気持ちが変わる本は初めてだったかも。

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Posted by ブクログ 2021年01月11日

なんというか、色々あるにせよ単純に読むと、まず主人公の情緒の荒ぶりにびっくりするし、その人生や人の関わりにいわゆる平凡さは無く、読むたびにびっくりしたり、人によっては読んでて苦しくなると思う。心配になりながら読み続ける感じでした。愛とは何か、、みたいなことかもしれないけど、ちょっと苦しくはなるかな。...続きを読む一言一言に重みがあるので読むのには時間かかったけど、最後まで見たい気持ちが強くて読み切れました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年11月28日

十和子がクレームを入れた時計店の水島が、いきなり十和子にキスする時点で、ああコイツ変だと勘づいた。
陣治が十和子を尾行するのも気持ち悪かったが、十和子をどれだけ愛してるのかが伝わってきたし、十和子も陣治を嫌ってるとはいえ、陣治が居ないと生きていけない。
悲しい大人達だ…。

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Posted by ブクログ 2020年10月15日

読んでて情緒不安定になれる系の小説なのに
面白くて一気に読める

最終的に、主人公に肩入れしすぎてる自分に
気付く

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Posted by ブクログ 2020年09月03日

私にとって沼田まほかる初読作品。
主人公の十和子と、同棲人の陣治の関西弁のセリフが、関西人である私をストーリーへ深く導いてくれた。

しかしながら、序盤〜中盤までは、どの登場人物にも感情移入が出来ず、結末も読めず、しんどかったが、終盤のスピード感のある展開、特に陣治の十和子に対する不器用で無償の愛が...続きを読む切なすぎて辛かった。

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Posted by ブクログ 2020年08月20日

八年前に別れた恋人・黒崎の影を引きずる十和子。新しく出会った男・水島にも黒崎の影を重ねる。水島との待ち合わせでいつも頭上に飛ぶカラス。作中に「なぜカラスばかりなのだろう、他の鳥はどこへ行ったのだろう?」といった一文が出てくるが、これがタイトル「彼女がその名を知らない鳥たち」につながっていると思う。十...続きを読む和子が目に見えて意識している黒崎との記憶は黒い影のカラス、反して十和子自身も気付いていない無意識下に封じ込めた記憶はどこかへ消えた他の鳥。それを守っていたのは陣治だった。目に見えるものが真実じゃない、そう考えると終盤で十和子の目が開きにくくなる展開もタイトルに関係してくるのかな、と思ったり。

映画を先に観てからの原作。どうしても阿部サダヲと蒼井優、松坂桃李と竹野内豊の顔が浮かべてしまい、結末も知っているので、すんなりと文章とストーリー、描写などが入って読みやすかったです。でも映画を観なかったら理解しにくい箇所も多かったかもしれません。十和子というメンヘラ気味の視点で描かれているため、いつまでも過去を引きずり終着点の見えない語り口、また関西弁になじみがなければ余計に読むのがしんどいかも(私は大阪人なので読みやすかったですが)。それらもすべては計算された上だとラストまで読めばわかるのですが。小説だけだとわかりにくかったかもという点で☆4つ。

最後まで恋人であり続けた陣治の生き様は、おせっかいともいえる世話焼き精神がにじみ出る関西弁がよく似合っていました。陣治のセリフがすべて東京の言葉なら、彼の惨めさや愛の深さはここまで際立っていないかもしれない。

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Posted by ブクログ 2020年06月11日

ゾワゾワした。
こんな愛の表現の仕方、伝え方、受け取り方があるのか、と思わされた。それも愛、これも愛…。

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Posted by ブクログ 2020年04月23日

愛で人は狂うもの。狂わせる愛はまやかしの愛。
人は愛で救うもの。救う愛は捨て身や献身、それでは足りないくらいの愛だった。

十和子が自分のようでつらかった。
現実を見ず、近しい人の悪いところを並べ立てて被害者ヅラをしている姿が。
でも本人が辛いと感じているものも本物だった。

病んでいることは辛いこ...続きを読むとだ。
どうしてこうなるか、という明確な境界やタイミングはわからない。

自分が十和子になるんじゃないか、
恐ろしくてなんだか読んでいて心地よかった。

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Posted by ブクログ 2020年04月09日

じんじもキモいけど、メンがヘラってる主人公もイカレテテ大概だなーと読み進めていたら、ラスト!!!
ドロドロじとっとした気持ち悪さから一気に解放された。

イライラしながら一緒にいる気持ちはちょっとわかる。
じんじと元旦那が被ってみえた。
十和子とは理由や方法は違うが外の世界へ出たがった自分。
想って...続きを読むくれてる相手を手放さない道もあったのかもしれない。
幸せなんてどちらを選択してもそんなに変わらないのかもしれない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年09月09日

自暴自棄にも似た歪んだ愛が暴走して、哀れでつらく不快なのに読む手が止まらない。
「俺が殺ったらよかった」という台詞を読んで、陣治がいい男に見えて仕方なかった。恋人で兄妹で親子みたいな2人。この物語の終わりからが本当の苦しみの始まりだ。

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Posted by ブクログ 2019年02月18日

生々しい感情は読んでてドッと心にのしかかってくるけど、彼女が抱える感情のドロ沼にまさにずるずる引き込まれるように読んでしまった。

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Posted by ブクログ 2019年02月05日

何が真実か、読み終わった後も少し混乱するかもしれない。

陣治の真の顔とはなにか。

中だるみしそうになったあたりから、
新たな事実が判明するなど、
その展開は、さすが「まほかるワールド」といったところ。

不愉快な物語でありながら、うまくできた話。

読んでいて、いい気持ちになることはないかもしれ...続きを読むないが、
展開の面白さに引き込まれた。

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Posted by ブクログ 2019年01月13日

沼田まほかる作品一作目。

ひたすらだらだらと進むストーリーに、途中で読むのをやめたくなった。

けど、読み終わった後に残るこの感覚は何なんだろう。登場人物の誰にも感情移入なんて出来なかったのに、読み終わった後に今まで味わった事のない感覚になった。そしてもう一度読み直したくなった。

歪んでいるのに...続きを読む何でこんなに切ない気持ちになるんだろう。

沼田まほかるの作品をもっと読みたい、けど読むにはなんだか勇気がいるな。

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