【感想・ネタバレ】彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー

あらすじ

八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが……。衝撃の長編ミステリ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終えた時は衝撃が勝って呆然としていたのに、思い返す度にウルウルきてしまいます。ダメ女のダメな恋愛にうんざりしながら読み進めました。陣治の事は姉と同様「こんな出来た人いないのに…。」と思いつつ、やっぱり自分だったら絶対選ばないな、と。失踪した黒崎の真実はなんとなく予想できていたけど、最後の最後が衝撃的過ぎました。「なんでよぉ…(泣)」って、すぐにはそれが愛なのか判断は出来ません。ただ、あんなに疎ましかった日々が一瞬にして幸せだった過去に変わりました。恐るべし、まほかるマジック。やられたー。

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2024年01月23日

ネタバレ 購入済み

ホントにネタバレ

面白かったけど、最後なんであの人死んじゃう?
どぎつい表現とかもかえって、読み進む原動力になるけど、最後なんであの人死んじゃう?
沼田まほかるさんおそらく初めて読んだから、他のもよんでみようと思うけど、最後なんであの人死んじゃう?

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2022年09月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

陣治がずっと優しくて、陣治に対して十和子がひどく罵る場面は胸が痛かった。
けど、十和子にとって陣治は大切な人であったのだと十和子の少しの行動からわかっていた。
最初謎がわかるまで十和子目線でしか描かれていないので、陣治が黒崎を殺しの犯人でないことをすごく祈った。でも、反面陣治が良い人であればあるほど辛いので陣治が犯人であることもバランスがとれていいかもしれないと思っていたが、結局陣治は十和子をとても愛していて、十和子のためにすべてを捧げていたんだとわかり、またとても悲しくなった。
陣治の人生や、陣治のことを考えるとやりきれない気持ちになった。

0
2025年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

陣治の愛が深過ぎて、究極過ぎて、なんだかすごいものを見た感じがした。
だけど十和子は違う人を求めてしまう。でも、陣治かは離れられないし、逃れられない。
切なくなった。

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2024年12月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

沼田まほかる氏の作品はこれで二作品目。

以前『九月が永遠に続けば』(2005)を読み、そのつるつるとした(喉ごし、ならぬ)「読みごし」に偉く感心したのでした。

で、今回の作品『彼女がその名を知らない鳥たち』(2006)、作風は相変わらずのいやーな感じ。前回の作品対比だとミステリー感は弱まりましたが、むずがゆい感覚はむしろパワーアップ。何とも言えない読後感でありました。

因みに10年ほど前に読んで以来の再読となりました。

・・・
で、内容ですが、何とも言いづらい笑 

藤田香織氏の解説では、メインのキャラクター二人を、いみじくも『愛せない男と共感できない女』と表現。

そう、本作は、かつて別れた男を忘れられない女十和子と、その内縁の夫陣治の話。

陣治は貧しい家庭出身ながら、高卒で一流建設会社に入社。しかし粗野で卑しい性格・物言いにより、取引先からも蔑まれていた。

そんな取引先にいた十和子と、陣治は最終的に同棲に漕ぎつける。

十和子は陣治をいたぶることで、意中の男性と別れて傷ついた精神のバランスを保ち、陣治は陣治で一回り以上若い十和子をつなぎとめる・共に生きることで下降を描く人生ゲームに意味を見出す。

その二人の奇妙に依存しあうような同棲生活は、十和子の更なる不義により加速するかに見えますが、物語は驚きの終末を迎えます。

・・・
ということで沼田氏の作品はこれで二作目でした。

十和子の分裂気味の精神描写は、背筋に冷や汗を感じるかのごとくのリアルさがありました。筆者は超遅咲きの作家さんですが、色々あったからの描写なのかも、と感じました。Wikipediaによると、若くして結婚、のち離婚、そして出家、さらに起業と倒産を経験とか。

イヤミスならぬイヤ純文学とでも言った作品ですが、男女関係の極北を見たかのような作品であったと思います。

蒼井優さんと阿部サダヲさんのキャスティングで映画化もされています。こちらもどのように映像化されたか気になるところです。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読後、私は人を愛したことがあるのだろうか?と考えてしまった。十和子から黒崎への思いも、陣地から十和子への思いも執着にも憎悪にも愛にも感じる。

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2025年04月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

p.91
そこに愛はあるんか?って感じ


黒崎俊一がカスすぎるし、十和子はバカすぎる
十和子〜〜〜〜〜〜クズ男に浸るなよ〜〜〜〜〜〜そんなことで自分に酔うなよ〜〜〜〜〜〜
陣治は臭そう


十和子〜〜〜〜〜〜〜〜
クズ男なんかにいちいち振り回されてるんじゃないよ〜〜〜〜〜国枝のこともなんで従っちゃうかな〜〜〜〜〜
陣治のも別に愛なんかじゃない
こんなのが愛であってたまるか
陣治は最後まで責任持って十和子の面倒見ろよ
死ぬなよ陣治
生命保険かけてんじゃねーーーーーよ!!!

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2025年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった!!!!
けど、絶対的に好きにはなれない本(笑)
とにかく最初から最後まで主人公・十和子を好きになれんかった。心に深い傷を負ってることは分かる。
陣治への嫌悪感みたいなものも描写から理解、共感はできる。けど、だからと言って自分のことを好きな陣治をわざと必要以上に傷つけながらそれで心の安定を保って…しかも生活に関しては陣治におんぶにだっこな上に家事すらマトモにせずに…。
陣治がそれについて何も不満もってないんやからいいんやけど、絶対好きになれないタイプの女。笑
姉のリンちゃんの意見に全面的に賛成!!
確かに十和子は黒崎から哀れな目にあってたけど自業自得というか自分から不幸になりにいってた。どんな甘い言葉囁かれたとしても所詮相手は既婚者で。
そんな相手の信じられへん要求を…のんだのは自分やもんな。好意を利用されたとはいえ。
黒崎のこと恨むのは勿論わかるけど、自業自得としか言いようがない。さんざんリンちゃんにも迷惑かけて。頼る時は頼るのに疎ましく思ってるし都合いいなあって思う。やっぱり十和子嫌い。笑
けど、じゃあ陣治のこと好きかと言われると…
真実が明らかになる最後の最後では嫌いにはなれんかったけど、それまではもうずっと嫌悪感の塊すぎて。書き方がうますぎて…しみったれたうだつのあがらない卑屈な中年男性…どこに魅力ある?!あのコテコテの関西弁も相まってすごい気持ち悪く感じちゃった。2人だけの時も嫌悪感やねんけど、電車の中、飲食店、そういう場所で周りからの目がある時になおのこと郡司を恥ずかしく思って疎ましく感じられるのとかすごいリアルやった。すぐ「揉んだる」って言うのもイヤ。笑
でも、じゃあそんな陣治を見下せるほど十和子がいい女なのかって言うとそんなことも無いねんよな。性格とかそういう話でなく客観的に。結局はお似合いやったんやろうなあ…
そんな十和子やけど寂しいとか男にすがりたいとかそういう気持ちが出てるのか、水島みたいな奴に目をつけられる。美人でもないのに。
最初また時計の件でクレーム言い始めてスッキリしてる十和子見てなにこれ最悪って思ってたけど、まさかそこから恋愛に繋がるとは思わんくて嘘やん?!てなった。あんたが相手に?!て。
水島は十和子をバカそうな簡単に黙せそうな女として見てたんやろうけど、とんでもない女に手を出したんやでって感じ。

真実も結末も意外過ぎたけど妙にスッキリして納得感あった。

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2024年02月22日

cEo

ネタバレ 購入済み

沼田作品2作目

半分ぐらい読んだところで、中々、話が進まないためとばし読みしてしまう。
途中オチに気付いてからはトントン拍子。
ユリゴコロについで沼田作品2作目という事でオチがわかってしまったのと登場人物の誰も好きになれなかった事から割りと苦痛時間が長かったかな。

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2018年10月11日

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