沼田さん作品は『ユリゴコロ』でハマり、『アミダサマ』、『彼女がその名を知らない鳥たち』に続き、4作目。
相変わらず、じっとり、ねっとり、だが不思議とクセになる描写。ここは好き嫌い分かれると思うが、今のところ副作用なし。
ただ、普通のなんてことないシーンですらそう感じてしまうから、中毒にはなってる
...続きを読む模様。
今まで読んだ沼田さん作品を思い返しても、愛情や繋がりがテーマになってるのが多く、そろそろ沼田さんわかってきた感が出てきた。
このワールド、共感者少ないんじゃね?
さて、「相変わらず…」というフレーズで始めたものの、これがデビュー作らしいのです。衝撃だわ。
デビューからすでに出来上がっていたんかね。
こういう描写や内容って、根っこからそういう感性を持ってないと書けないと思うのよ。
まともに受け止めたら病む気がするし、達観してるというか、地に足がついてるというか…。
本なんて書いたことないから知らんけど。
沼田さんでググってみたら、僧侶になったこともあるらしい。
そして56歳で作家デビュー。
そんな経験があってこその作品と考えると、逆に納得した。
本作を表現すると『渇望』って感じかな。希望ではなく渇望の方がしっくりくる。
『彼女がその名を〜〜』の感じも良かったが、本作も違った感じの読後感の悪さがとても良かった。
精神的に余裕がある人はぜひ読んでみてください。
有意義な読書タイムをありがとうございました
この読後感を噛み締めつつ
イヤミスというと湊かなえさんが定番になってきてるけど、俺の中では桐野夏生さんと沼田まほかるさんの方が嫌悪感強いと思う。
多分、強すぎて一般層をターゲットにマーケティングできないのかも…