沼田まほかるのレビュー一覧

  • ユリゴコロ

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    思わず声が出てしまった一冊だった

    登場人物みんなの心情に共感できた
    自分がもしこの人の立場なら────と、考えてみてもやっぱり私もこう思うだろうという
    純粋な想い。

    夫婦って偉大だな、家族って偉大だな
    この言葉に尽きるだろう

    314ページのあの一文で今までの物語に対しての私の想いが変わった
    ( 細谷さんびっくりです........笑 )

    細谷さんと母の象が違いすぎて、
    同一人物だなんて疑いもしないと思う

    人を殺したくなる気持ちをユリゴコロという言葉で表現しているのがすごく好き

    私にとってのユリゴコロって何だろう。

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    2025年11月10日
  • ユリゴコロ

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    生々しい心情と犯行の記録。読み進めるほど惹き込まれる展開になって読む手が止まりませんでした。愛いっぱいのユリゴコロ。

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    2025年11月04日
  • ユリゴコロ

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    ネタバレ


    最初から最後まで文字通り目が離せない壮絶なストーリー。

    美紗子に振り回され続けた家族だったけど、亮介が愛されていたという事実に変わりがないということに救いを感じてホッとした。

    美紗子の気持ちはわかるようで到底理解ができない。
    アナタと結婚して子供を生んで幸せになって…それらを失うことが急に怖くなったのだろうか。

    細谷さんという存在が何となく不思議な人、という印象だったけど、まさかそんな!!
    驚きとともにここでも救いを感じた。



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    2025年09月18日
  • ユリゴコロ

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    ネタバレ

    殺人衝動に駆られるような人の気持ちはわからないしわかりたくないと思いながら読み進めていくうちに、その心の揺り動き、愛するものに出会ってからの、愛するものを守るための、壮絶な人生を見せつけられて最後は涙を流していた。
    すごすぎる一生だ。やっぱ家族なんだなぁ、家族なんだよなぁ

    いったいこの先どうなるんだって読む手が止まらなかった。

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    2025年07月30日
  • 痺れる

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    沼田まほかるはじっとりドロドロした話を書くのでコワいものみたさでいつも読んでしまうのだけれど、今回の短編集もそれがただよった作品ばかり。世にも奇妙な物語のようにコワく終わるものが多かった。夏の暑い夜に背筋が寒くなるのでオススメ。

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    2025年05月17日
  • 痺れる

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    9話からなる短編集…沼田先生の短編集ってこれしかないんでしょうか?まだまだ読みたい、文句無しに面白かった。全話甲乙つけがたい中であえて一番好きを上げるなら「沼毛虫」。人が持つ心の闇、抉られてできた隙間、失った常…物凄くいい後味ですね、イヤミス的に。

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    2025年05月06日
  • ユリゴコロ

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    手記の文がスラスラ入ってきて読みやすかった。
    主人公がなんか好かない。弟は良いやつ。
    途中から彼女と母親がごちゃごちゃになって、ああそういえば彼女失踪してたんだったわ。母親の事でいっぱいいっぱいで忘れてた。絶対主人公も忘れてただろと思った。
    あんな面白いノートが置いてあって、1週間あけないと読めないとか地獄だよ。

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    2025年04月30日
  • ユリゴコロ

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    展開読めず最後、え!まじか!!と。
    前半は淡々と行われる殺人の独白がベース、後半は愛ある物語へと流れが変わります。
    お父さん…
    ネタバレになるので多くは語らず。とても面白かった。これだからミステリーを読むのはやめられない。

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    2025年04月10日
  • 九月が永遠に続けば

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    この方、これがデビュー作なんでしょうか。
    なんというか…ものすごいパワーをかんじます。
    登場人物、それぞれの考え方、かなり難ありに思えますが、なにかとんでもない世界に踏み込んでしまったような気がします。
    みんな勝手…、メインキャラ?と思ってた人たちも、次々に死んでしまうし。

    なにかに取り憑かれたようなストーリー展開。
    ある意味、凄まじいです。

    新潮文庫、495ページ。

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    2025年04月09日
  • 九月が永遠に続けば

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    続きがめちゃくちゃ気になった
    なんで?誰が?なぜ?が全部最後にわかるから自分的にはスッキリした
    けど幸せな気持ちにはならなかったな。なんとも言えない

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    2025年03月11日
  • 痺れる

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    ここ最近、しばらく韓ドラにハマってしまい全然読書できてなかった…
    「ユリゴコロ」を楽しめたので今回も楽しめたやっぱり。
    長編と違って短編の方が沼田さんの個性が光る気がする。
    とにかく好きなやつ!
    「好きな作家さんは」と聞かれれば答えたくなるひと。
    『普通じゃない』が一番好き。沼田まほかるワールドに引きずり込むも最後の最後でこんな最高の終わり方って‥‥。
    どの作品も癖になる気持ちわるさでたまりません。

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    2025年01月29日
  • 九月が永遠に続けば

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    著者の沼田まほかるさんの作品を読むのは2作品目。前回読んだユリゴコロも素晴らしいと思ったが、こちらは自分の感覚的にはもっと深いというか、怖い、気味が悪いなどの感覚を超越していて、読んでいる間終始緊張感で身体が強張る感じがあった。

    本書のストーリーや結末は読み手によって様々な捉え方があると思うが、それは置いておいてまずもって著者の文章力に圧倒され続けた。日本語ってこんな繊細な表現方法があるんだと思わず感嘆してしまう言葉回し、才能の塊すぎる…!
    著者のWikipediaを見ると、僧侶の経歴があるとのことでなんだか納得。著者の人生観、思考が表れているからこその表現力なのかなと。
    “泡沫”“刹那的”

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    2024年12月21日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    映画は特に演出が神がかっていて泣けた。

    小説もとても好き。沼田まほかるさんの作品は初めて読んだが、読ませる力があると感じた。

    会ったことはないけれど本当に存在しそうなリアルな人物描写がとくに好き。

    とくに好きだったのは十和子の浮気相手の男。
    雑誌で拾ってきたあろう言葉を自分のことのように話し、安物の時計をまるで高級品のように渡す詐欺師にもなりきれないひと。軽薄で周りの人間を無意識に見下しているタイプ。一回ぐらい刺されたところで更生もしなさそう。

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    2024年06月23日
  • 猫鳴り

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    死の距離感が近かった。人間にしても猫にしても。作者の沼田まほかるさんって僧侶なんだと知ったらその辺への造詣の深さにも納得した。
    一匹の猫を中心として死産した子との向き合い方を考えた人と抑えられなくなりかけた思春期の絶望との折り合いを考えた人、死との付き合い方を改めた人の3部構成のお話。

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    2024年05月25日
  • 彼女がその名を知らない鳥たち

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    ネタバレ

    読み終えた時は衝撃が勝って呆然としていたのに、思い返す度にウルウルきてしまいます。ダメ女のダメな恋愛にうんざりしながら読み進めました。陣治の事は姉と同様「こんな出来た人いないのに…。」と思いつつ、やっぱり自分だったら絶対選ばないな、と。失踪した黒崎の真実はなんとなく予想できていたけど、最後の最後が衝撃的過ぎました。「なんでよぉ…(泣)」って、すぐにはそれが愛なのか判断は出来ません。ただ、あんなに疎ましかった日々が一瞬にして幸せだった過去に変わりました。恐るべし、まほかるマジック。やられたー。

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    2024年01月23日
  • ユリゴコロ

    ホラーでミステリでスプラッタ

    ●ユリゴコロという不思議なタイトルからして不穏当なホラー調ミステリである。先の見えない展開に翻弄されつつ、愛の不可解さや勁さの描写に心揺さぶられ、ラストで驚愕する。●凄まじいのはリスカ少女のシーンだ。余りにもスプラッタで読むに耐えられず、斜めに読み飛ばしたが、筆力に圧倒されてまともに読むことができなかったという読書体験は生涯初である。●また、出産を契機に心境が一変するシーンは、女性作家にしか描けそうもなく、男性読者の自分には唸るほかなかった。壮絶な怪作である。

    #ダーク

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    2023年09月29日
  • 九月が永遠に続けば

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    沼田さん作品は『ユリゴコロ』でハマり、『アミダサマ』、『彼女がその名を知らない鳥たち』に続き、4作目。

    相変わらず、じっとり、ねっとり、だが不思議とクセになる描写。ここは好き嫌い分かれると思うが、今のところ副作用なし。

    ただ、普通のなんてことないシーンですらそう感じてしまうから、中毒にはなってる模様。

    今まで読んだ沼田さん作品を思い返しても、愛情や繋がりがテーマになってるのが多く、そろそろ沼田さんわかってきた感が出てきた。
    このワールド、共感者少ないんじゃね?

    さて、「相変わらず…」というフレーズで始めたものの、これがデビュー作らしいのです。衝撃だわ。
    デビューからすでに出来上がってい

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    2023年05月31日
  • 痺れる

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    3年くらい前に読んだので、「めちゃくちゃ面白かった」以外のことを覚えてないのだけど……『林檎曼荼羅』の最後の一文にめちゃくちゃ痺れて、そこだけはっきり覚えている

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    2023年04月23日
  • 猫鳴り

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    う〜ん…ツラい…
    うちは、猫ではないけど、犬が老犬の域に達してる。
    この間、この子の親犬に会いに行ったけど、父親犬は、もうオムツして、ヨボヨボで…
    うちの犬も、後ろ足が弱ってきて、ウンチするとひっくり返ってしまう…
    (後ろ足用ハーネス購入)

    自身の親の時に言われたけど、QOL(Quality of life(クオリティ オブ ライフ)は「生活の質」「生命の質」などと訳され、患者様の身体的な苦痛の軽減、精神的、社会的活動を含めた総合的な活力、生きがい、満足度という意味)
    が大事なんやな。
    ただ、生きているだけで、しんどいだけなら、治療なんかせんと、自分自身でいられる時間を大切にする。

    口では

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    2023年03月15日
  • 九月が永遠に続けば

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    亜沙美の美しさと気持ち悪さに惹かれてしまう。
    正しさとは違う次元にある生々しさと矛盾に満ちた人間の欲。
    ありのままの弱さを見せつけられた時、人は自分が必要とされているという快感に溺れてしまうのか。

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    2022年12月29日