【感想・ネタバレ】九月が永遠に続けばのレビュー

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この作品はまほかるさんの傑作だ

seinto.pro 2019年01月24日

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Posted by ブクログ 2018年11月27日

読み終わって、この作品が著者のデビュー作と知ってびっくり。
服部のおじさんが、最初はその無神経さに「何だこの人は?!」って思ってたけど、読み進める内に癒し系キャラに。
何もなかった頃には戻れない、今までの日常は取り戻せない毎日の中で、文彦やナズナ、佐知子にとって、束の間の安らぎを与えられる人になるん...続きを読むだろうな。

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Posted by ブクログ 2021年02月21日

人に言うことのできない秘密を紐解いていく。作中の亜沙美と冬子の危なげな魅力を表す表現が、今までの人生で言語化したことのない感情を示していた。誰にも言えない秘密、人間の欲望、後ろめたさ、日常では口に出せないような言葉や心情が綴られていた。沼田まほかるの表現をもっと知りたいので他の作品にも目を通してみた...続きを読むい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年10月18日

人が人を狂わせる。
「狂う」って単純な言葉じゃない。
まるで目の前に見えてた道からは想像できない方向へ蹴飛ばされるように人生が転がっていってしまう。
二度ものレイプで精神が崩壊しきった亜沙実、
主治医としても夫としても支えようとした雄一郎、
亜沙実の魅力に抗えなかった文彦、
父母に裏切られ、兄に恋を...続きを読むしてしまった冬子、
その誰もが共感を求めず激しく振れた状態だけど、それを想像しえたのが凄い。

以前は渦の中にいたはずなのに亜沙実の出現で蚊帳の外に置かれた佐知子。唯一の均衡を保ってくれていた文彦をも奪われたとなると、母としてだけではなく人間としても足場がぐらつくよ。そりゃ。

平穏な日常は取り繕わなければ成り立たないのかもしれない。
闇は抱えるのではなく、気づいたらその中にいる。
建前、衝動、境遇。
運命には抗えようもないことは分かっているけど。
苦しさも切なさも抗えないのだと。

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Posted by ブクログ 2020年01月18日

読んで気分のいいものではない、気が滅入るような出来事が続く。子供の失踪、浮気相手の事故死、別れた夫の娘の自殺未遂、個々の出来事は探せばいくらでもあるだろうけれど、こう不幸な出来事が重なるというのも珍しい。
前に一度読もうと手に取ったが置いてあった、「ユリゴコロ」の不思議な雰囲気に惹かれて読み直すこと...続きを読むにした。
気持ちが沈んでない時に読んだので何とか読みきることが出来た。



佐和子は離婚してから8年、一人息子と二人暮らしだった。夫からは時々気にかけているような電話が来る。失効していた運転免許を取り直すために教習所に行ったが、そこでであった教官は、夫が電話で話していた、娘の冬子が付き合っているという犀田だった。
そのうち彼とラブホテルに行く仲になる。

息子の文彦は高校三年生で、近所の同級生のナズナと親しくしていた。ナズナの家は父親だけで、喫茶店を開いていた。文彦と二人で時間があると手伝ったりしていた。
寒い夜、文彦がごみを捨てに行ったままふっといなくなった。寒い夜にサンダル履きのままいなくなってしまった。
不安が増して落ち着かない日々が過ぎていった。別れた夫にも電話で知らせるが何日経っても行方が知れなかった。

突然犀田がホームから落ちて轢死した。冬子と大声で言い争っていたが、誰かに押されたように落ちたという。
目撃者もはっきりしないので冬子が何度も呼び出されて事情を聴取されるが、事故として処理された。

夫は再婚していた、娘の冬子は下校時間に文彦の学校に来て、二人でしばしば逢っていたという。文彦は冬子が連れ子で血がつながっていないことを知っていたが、冬子は異父兄妹だと思っていたらしい。犀田に付きまわれた冬子を助けるために冬彦がやったのではないだろうか。

前夫・雄一郎は精神病院の院長だった、佐和子は勤めていて知り合い結婚したが、雄一郎は患者だった亜佐美と再婚した。亜佐美は少女の頃から何度もレイプされ精神が崩壊していた。初めて患者で入院したとき佐和子もその場にいて、目を覆うような亜佐美の異様な姿を目撃していた。だが夫は優しく治療を続け、ついに亜佐美にとらわれたように結婚した。
連れ子の冬子もそうだったが、親子ともにオーラが射すような蠱惑的な美しさを備えていた。雄一郎もその美貌に惹かたのだろうか。

亜沙子は結婚後徐々に回復しているように見えた。妊娠もしたと言う。冬子の話で、雄一郎と亜佐美の異様な結婚生活の様子が暴かれる。どこか常に精神状態の危うい亜佐美と、雄一郎の生活は破綻して、亜佐美が兄の家に帰ることも多くなり、不在の日も長期化していたという。

文彦はどこにもいない、消えてしまった。亜佐美も兄のところに行ってしまった。
冬子が睡眠薬をに飲んで危篤状態になった、雄一郎は自分の病院を避けて近くに入院させた。

佐和子は心労で衰弱してきた、ナズナの父が無神経に入り込んで世話を焼きだす。



読者はこんな中に放り込まれるが、読むうちにそれぞれの運命から目を離すことが出来なくなる、闇の暗さが増してくるような物語に引き込まれる。
暗い中ので々は異形にも見えるくらい美しく恐ろしい。そして生きている。

結末は不幸のなかからも、薄い光が射すようだった。

震えるような、恐ろしさと暗さから目を離なすことが出来なくなる、不幸までも心ならずも共有させられる、謎が謎を積み重ねて文章を追いかけていく、沼田さんの力の入った作品だった。
やはりこれもミステリだとしたら飛びきりのイヤミスだった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年10月20日

登場人物、話の内容の歪みや薄暗さが、現実味がないようであるような気がしたのは、最近ニュース見てても変な事件が多いせいだと思う。

みんながみんな、綺麗な顔して利己的で、結局主人公目線で1番薄汚く不器用に描写されてた隣人が1番良心的だった気がする。

登場人物いっぱい出てきたけど割りとみんなキャラたっ...続きを読むてて良かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年07月29日

沼田さんの嫌悪を感じる、気持ち悪い人の描写と性行為の描写が本当にすきです。登場人物どこか頭可笑しくて、全員会ったこともないのに人相が思い浮かべられる。冬子が可哀想、一人で寂しく死んでいったのか……

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Posted by ブクログ 2019年01月23日

ホラーサスペンス大賞受賞作品だけど、沼田まほかるさん=イヤミスのイメージが強く、デビュー作であるこの小説もイヤミスの要素が強かった。ホラー要素はほとんど無いと言っていいと思う。(複雑に絡んだ人間関係はある意味ものすごいホラーだけど…)
最後の最後までラストが読めなくて、内容のおぞましさと不可思議な美...続きを読むしさに引き込まれているうちに「こういうことだったのか」と読み終えてしまった感じ。個人的には、謎解きの要素はそこまで重要ではなかった。
ドロドロしてるのに美しくて、非現実的だけどひとつひとつのエピソードを取り上げてみれば現実にもあるのかも、と思える。
人間関係の濃密さに関しては、私自身、世の中って結構繋がってるものなんだな、と感じることが多いせいか、気色悪いけどこういう絡まりもあるかもなぁ…と。

それぞれが一見普通の生活を営んでいるように見えて、押し隠した欲望に翻弄されている。そしてその欲望に苦しんでいる。
佐知子が疎ましがる近所の男・服部(重要人物ではないものの頻繁に登場する)が実は一番まともなのではないかと思う。描写としては不快なのに実は一番まとも、という意味では、同じ著者の「彼女がその名を知らない鳥たち」に出てくる陣治とも共通しているかも。

内容が気持ち良くはないから評価は分かれそうだけど、私は面白くて一気に読んだ。気持ち悪さより、それでこの先どうなるの?という気持ちが勝った。
佐知子は結構嫌な女かも知れないけどとても人間らしくて、彼女から夫を奪って(ある意味で)いった亜沙実は純粋すぎて人間離れしている。男を惹きつけすぎて不幸になる女も、実際この世の中にはいるのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2018年12月21日

率直に話に引き込まれて一気に読んでしまいました。比較的設定にも無理がなく、それぞれの人間らしさが描写されていて生々しいサスペンスのように感じました。途中から全ての人間を疑いにかかりましたが、終盤にかけて「そうきたか」と思わされました。後味が良い訳ではないけども、すこしの希望があってあからさまなハッピ...続きを読むーエンドよりは個人的に好ましく思いました。初沼田作品でしたが抵抗なく面白く読めたので他にも読んでみようかなと思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年10月25日


面白かった。
久しぶりに読むことを最優先したくらい浸かりました。

文章が〜とか展開が〜とか気にならないくらい
純粋に早く続きが読みたくて、早く結末が知りたくて、
ドキドキして、怖くて、泣きそうになって。
読んでない時もボーッとこの本について考えて。


犀田が重ねた彼女。
亜沙美が重ねた彼。
...続きを読むねられた私たち。

既視感は安堵につながるから。

どうか許して。わたしのことも。彼のことも。
お先にゆきます。
海の淵は暗くて、静かで、とても綺麗です。


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Posted by ブクログ 2018年09月23日

41歳の水沢佐知子は、息子の文彦と二人で暮らしていました。かつての夫だった精神科医の安西雄一郎は、壮絶なレイプ事件の被害者となった亜沙実という女性の治療にあたっているうちに、彼女と恋仲になってしまい、佐知子と離婚することになったのでした。

ある日佐知子は、自動車教習所の教官で25歳の犀田勉という男...続きを読むと関係を結びます。ところが彼は、亜沙美の娘で15歳の冬子という美少女を取り巻く崇拝者の一人でした。そんなある日、ゴミを出すために家を出た文彦が、とつぜん疾走するという事件が起こります。佐知子は文彦の行方を追いかけていくうちに、これまで知らなかった自分たちの身近に起こっていたさまざまな出来事が絡みあっていたことに気づかされることになります。

評判に聞いていた通りの衝撃的な事件についての描写があるのですが、それを不条理なものとしてえがくのではなく、エンターテインメント小説の枠組みのなかにきっちり収めきっているところに、著者の卓越した構成力を感じました。

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Posted by ブクログ 2018年09月08日

こっちかい!!
産まれながらに男を魅了し狂わす女いるんだなーーー(*_*)
何だか人間関係も背景も濃厚で複雑で読んでいて疲れる話しでした(ヽ´ω`)

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Posted by ブクログ 2018年10月14日

登場人物相互の間のベクトルが、読み進むにつれて増殖し、解きほぐし不能に。語り手の女性だけが、まるで純粋悪意のように見えてくるところが、ややバランスが悪いようにも思う。

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Posted by ブクログ 2019年06月14日

まるで、魚のうろこを反対から撫でているような感じ。

滑らかにはすすまない。

近代文学を思わせるような
硬く緻密な表現、
生々しい官能小説のような場面、
そして、テーマ。

しかし、時々、ぽろりと落ちた鱗が美しいように
全体では見えない、美しさもある。

好きではないのに、
また読みたいという中毒...続きを読む性はあるが、
登場人物の心理描写はリアルさにやや欠ける。



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Posted by ブクログ 2018年11月29日

誰も救われないなあ。犀田も冬子も気の毒だし、カンザキミチコも最後で越智先生から酷いこと言われるし・・。前半は引き込まれる感じで読み進めたが、後半は少し無理があったような気がする。

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Posted by ブクログ 2018年11月20日

人間の中に潜む闇、醜さ
どうしようもなくそれは広がるし、時に魅力的にもなる。

最初は読んでいてイライラしました。
でも読むことをやめられなかった。
自分にも、周りにも、必ず多面的な自分自身がいるのだと。

自分の感情が、とにかく揺さぶられました。
揺さぶられている間に、判明していく事実。
最初から...続きを読む想像できただろうけど、
想像できなかった事実に、
「やっぱりか」という気持ちと「そうだったのか」という気持ちでまた揺さぶられます。

服部のおっちゃんが、唯一の癒しでした。

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Posted by ブクログ 2021年02月05日

男を狂わせる女に翻弄される母と息子と、複雑な人間関係から生じる愛憎劇。
正気を失うほど男に痛め付けられておきながら、それでも男に媚びずにはいられない亜沙美の思考と感情がまるで理解出来ないが、それがこの作品の肝である。

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Posted by ブクログ 2021年01月08日

庇護欲と破壊衝動を与える女の話

文章力がすごい。
彼女の内面は本当に最低限しか描かれないせいで自分も彼女の事を知りたくなってしまう。
魔性の女というものを1冊の本で表現した怪作。

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Posted by ブクログ 2020年10月04日

文章力はある。
気分悪くなりつつも引き込まれていく。

でも、唐突にラストを迎え中途半端で終わった感がある。

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Posted by ブクログ 2020年05月13日

高校生の一人息子の、突然の失踪。
付き合っていた年下の彼の突然の事故死。
元夫の現在の妻の忌まわしい過去。
 
佐和子の周囲が、これでもか!というくらい
複雑に絡み合い、怒濤の数日間が進んでいきます。

読後感は噂通りでした。
話自体は途中から面白くなってくるんだけど、
そもそもが非...続きを読む現実的すぎて…。
あまりにも共感する部分が少なくて、
違和感を感じスッキリしませんでした。

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