本田由紀のレビュー一覧
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マイケル・サンデルの「実力も運のうち 能力主義は正義か?」の解説に本書が引用されていたため、読んでみることに。本書ではまず、日本人の異常さとして1.異常に高い一般的スキル、2.それが経済の活力にも社会の平等化にも繋がっていない異常さ、3.そして人々の自己否定や不安の異常な濃厚さを挙げる。これらを解明し、解決していく手立てが本書で論じられる。能力主義とはmeritocracyの日本語訳だが、本来は「業績主義」と訳すべきもの。海外のmeritocracyと日本の「能力主義」が乖離していく辺りに原因のひとつを求める下りは納得だが、全体に文章が硬く読みやすいとは言えない。25%ほど読んで挫折・・・積ん
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Posted by ブクログ
メリトクラシーという用語が、日本では「能力主義」と訳されることが、そのまま受け入れられているというところが、やはり日本は本当の近代化がなされずじまいで、脱近代の時代を迎えようとしてしまっているのだなと、思う。
まずは近代化からですね…。(ムリか)
このように間違った訳語が流布されることで、独自の考え方がどんどん再生産されてしまうという悲しさ!というより間抜けすぎるでしょ。
それに加えて水平的画一化(ハイパー強化)により、「態度」や「資質」を養うことを強いられている子どもたち。その閉塞感たるや、想像に難くない。
経済的基盤が高く、クラスに影響力もある生徒は、勉強もよくできて、道徳の授業が好き -
Posted by ブクログ
スクールカーストは生徒・教師の両面から異なるメカニズムで維持されている。いまや市民権を得ている「スクールカースト」という言葉ですが、この本が出版された2012年12月時点では、言葉じたいはあったものの、社会学・教育学の対象にはなっていませんでした。なので、スクールカースト研究の先駆けみたいな本。本書は筆者の修士論文を再編集したものというから驚きです。
この本では、生徒(中学2年生)へのアンケート調査と大学生10人、現役教師4人へのインタビュー調査をもとにスクールカーストについて論じられています。スクールカーストとは、クラスのなかのグループにランク付けがされ、下位のグループは上位のグループに逆 -
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本田氏の「教育の職業的意義」、内藤氏の「マスコミ論・社会論」、後藤氏の「ニートをとりまく分析」それぞれベクトルが多少ずれている感があるが、面白く読めた。
感情的ともいえる内藤氏のマスコミ・メディア批判論調は、それはそれでよいが、ではどうすればよいかについては中途半端にも思える。
後藤氏は当時、現役の大学生でありながらたくさんの文献を読破し、調査し、そのレポートをされたという印象。主観的な意見はあえてかくすところは大学生らしくない。
本田氏の担当された内容は、この後に出版された新書「教育の職業的意義」のプロローグともいえる。賛否はあろうが、主張は一貫している。