本田由紀のレビュー一覧

  • 「ニート」って言うな!

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     3人の著者が、バトンをわたすようにして、それぞれの立場から「ニート」言説について切り込んだ本。問題意識としては「三者三様」という面もありながら、その中心点として「ニート」という言葉が析出するところに妙がある。

     第一部の本田由紀のパートが、俗流「ニート」論のまやかしをわかりやすく示している。だいたいのところは

    ・統計で見れば、ニート(働く気がない若者)は増えていないし、以前からわずかである
    ・そもそもイギリスの「ニート」は、経済的に恵まれず低学歴な若者が社会から排除されるのを問題視するために生まれた言葉だった
    ・しかし日本では15~34歳までと対象が大きく拡大され、しかも「失業者」が除外されてしまった
    ・このことにより、日本では「ニート」問題が失業者対策から遊離し、さらに「ひきこもり」との同一視がすすんだ結果、つまりは「心の問題」であるとされてしまった
    ・「ニート」問題は、本来の就業問題としてとらえ直されるべきである
     というあたりだろう。

     この部分だけでよければ、前半の60ページだけで十分。あとは、「ニート」をダシにして、「職業教育」「いじめの心理」「若者バッシング」という3人それぞれの土俵へと読者をひきずっていくつくり。まぁ、それだけ「ニート」言説がかなりの広がりをもっているということだろう。
    「近頃の若者は……」という言葉で耳が汚れたとき、解毒剤としてかなり効能が期待できる。

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    2014年03月30日
  • 教室内(スクール)カースト

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    小中高の学校に存在するスクールカーストと最近では呼ばれる、
    生徒間での序列がどういうものかを解き明かそうとする本です。
    前回読んだ、『桐島、部活やめるってよ』でも、生徒間の関係性の「上」「下」
    というものがでてきました。きっと、僕が高校生だった90年代の中頃よりも、
    そういったものがクリアになってより子どもたちをひっ迫しているのかなぁと
    思って読みました。そして、読んでいるうちに、自分が学生だった頃の、
    スクールカースト的な序列というものも思い出してきて、
    今考えればそう分類されるのかなと新たな視点からとらえ直すことになりました。

    きっと、ほとんどの人が感じたことがあると思いますが、
    あの人はスポーツができてかっこよくて、「上」にいて、発言力があって、
    自分の思うように事を進めがちだったというのがなかったでしょうか。
    あるいは、そういう人は自分だったという人もいるでしょう。

    本書では、そういう序列を若い大学生のインタビューから構成し、
    その後、教師からのインタビューからも構成して、
    生徒と教師という二つの立場からスクールカーストを追っていたりします。
    教師っていうのは、安易で一面的な社会的価値観の上に成り立っているんだなぁと、
    あらためて、僕が中高生のときに感じたような嫌悪感を感じました。

    読んでいくとわかりますが、上にいるものも下にいるものも、誰も得しないんですよね。
    「え、上にいる人は得なんじゃないの」と思う人もいるでしょうけれど、
    人間的にそれじゃいけないわけで、そういういけないことを勉強する機会を失って、
    未熟な価値観のまま大人になっていくので、とても残念なのです。

    最終章では、ではどうやってスクールカーストのある今の学制に対応していけばよいか、
    その方法の提案がありますが、決してドラスティックな感じではない。

    僕はこう考えるのですが、「上」の人間でも、その浅薄な価値観に気付けば、これではいけないと
    変わろうとしていくと思います。でも、「上」にいる「甘さ」に慣れてしまうと、
    なかなかそうはできずに、社会に出てからも、
    スクールカースト的な価値観をどこにでも持ち込もうとするはずです。
    たとえば、団地で公園デビューするとか言う話が実際にも小説にもでてきますけれども、
    そういうときの人間関係の序列もスクールカースト的だったりします。
    人間はどうしても、人を値踏みして、序列を決めないと落ち着かない生き物なのかなと思ったりもします。
    また、「下」の人間であれば、「上」の嫌悪感も「下」の不自由さも知っているので、
    そうではないオルタナティブというか、アザーサイドなというか、
    もっと別の価値観を探したり構築したりして、
    そういう自分へ変化していこうと努力すると思います。
    そういう意味では、10代のスクールカーストによる苦みは良いほうへ機能する。

    僕の持論では、いじめは、いじめる側はその時に権力の甘味を知って堕落するので、
    それ以上の人間にはなかなかなりにくい人が多く、いじめられる側は、
    自分に疑問を持ったりして、苦しむのだけれど、その後の人生では
    自分が変化していくことにためらわないような人になることが多そうなので、
    それだけ人生が開ける可能性があると思っています。
    いじめられる側のほうが、その後、頑張るんですね。楽観的な考えかもしれないですけど。
    そういう立場にいたいか、いたくないかの差で人生は大きく変わるということです。

    なぜ、今、こんなにスクールカーストが明確になったのか。
    そして今後スクールカーストを解体していくことができるのか。
    それら両方にはきっと「自我」というものが関係しています。
    現代の、特に大人は、自我の肥大によって、上からの目線に過敏になっているといいます。
    なので、そういうことを扱う本には、摩擦を避けることも一つの方法として書かれていたりしますが、
    もしかすると、スクールカーストに代表される、社会の序列づけに対しての拒否反応かもしれない、
    なんて考えてみたりもできます。

    学生は、そのまま「今」の問題として。
    社会人は、「過去」でありそうで、社会の中でもそのまま生きてしまっている
    序列に対して類推的にも読めるでしょう。

    きっとスクールカーストは短絡的な価値観で出来あがっていますが、
    子孫繁栄の性のプログラムがされた人類の生存戦略として
    一番てっとりばやい発現の仕方なんじゃないでしょうか。
    そんなふうにも思いました。

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    2025年06月23日
  • 「ニート」って言うな!

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    言ってることは正しいけど、それはもうわかってるでしょ、
    とどうしても思ってしまう内容。

    "ニートとひきこもりを近似値で見ること自体が間違え、更に言えばひきこもりを否定的に見ること自体が間違え(要約)"

    "典型的なのは、2003年に内閣府が刊行した「平成十五年度版国民生活白書」における認識です。この白書の中では、「フリーター」問題は企業が若者、特に新規学卒者の採用を抑制したことから生じており、一番重要な原因は企業側にあると言い切っていました。"

    ニートという単語が張り切る前にフリーター論がそういう風に転んでいたのは初耳でした、おしい。

    "この時代の人々にとっては、十五歳少女がヒ素を使って妹二人を殺したという事件よりも高校野球の方が大事だったのです。"

    少子化による子供の神聖化がむしろ児童犯罪をクローズアップさせて少年が非行化しているように見せているという悪循環。また、殺人・強姦率は戦後一貫して下がり続けているといういつものグラフも掲載、大切。

    "かつての貧しい時代に起きた事件を見てみますと、兄弟が多すぎて、親の愛情が行き渡らなくておきた、というタイプの紋切型の報道がなされていたりします。"

    少年犯罪の典型報道に「兄弟が多すぎて愛が行き届かなかったから」という時代があったことには驚き、現在は「一人っ子で兄弟との葛藤や本当の愛を知らない」云々になるのでとても忙しい。

    全体的にもっとニートの雇用問題の話が多いのかと思ったら、少年・新卒付近の成年に対する社会の偏見について重点的に扱った本。若者論として見るなら古市氏の「絶望の国の〜」の方が優秀かと思われる。

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    2013年05月26日
  • 「ニート」って言うな!

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    「ニート」という言葉を正しく再定義し、その上で新たに考察しようとしてる一冊。

    ニートについて思うところは色々あるけれど、根本的には若者の怠惰な姿勢よりも、不景気に由来した社会の構造改革が必要だと痛感した。

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    2021年08月22日
  • 「ニート」って言うな!

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    ニートという単語が元々の意味から離れて間違ったイメージだけで使われている。
    そのイメージはマスコミや一面的な分析者によって誘導されたものだ。
    いろんな人がニートを問題視し、解決策を議論しているが偏った見方をしていたら問題の本質には触れられないだろう。
    ニートの概念だけに留まらず、自分がいつのまにか持っているイメージを見直し、物事を多面的に捉える必要がある。

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    2012年07月31日
  • 軋む社会

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    筆者の近年の主張や概念(ハイパー・メリトクラシー、やりがいの搾取etc...)が見事に縮約された一冊。
    細切れにされたかのような社会の、至る所で起きている軋み。教育、仕事、家族。日本のいびつすぎる現状が描き出される。

    あとは、このようにあぶり出された軋みからいかに声を集積し、具体的な力としていくのかが問題なのだが…
    とにもかくにも、それが出来ずに軋み続けているのが現状なのだ。
    その解決の糸口に関しては、やはりこの本の主張だけではカバーできない。

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    2012年06月01日
  • 教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ

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    淡々と。
    読み物というより、論文的な構成ですので、楽しんで読む本でもないです。

    まず現状として、
    ・増加する非正社員側の苦境:低賃金と脱出の困難さ
    ・正社員側の苦境:過重労働化と、年功序列による賃金カーブの傾斜の鈍化

    という事態が呈示される。
    「若者」の中での非正社員の増加は最早一般常識として、
    正社員側の労働環境の悪化についてはまだ浸透した認識とは言えないし、
    個人的な実感としても議論の余地がありそうに思う・・・

    自分の勤め先について言えば、過去においては「実質」の労働時間と、データとして提出される額面上の労働時間とにかなりひらきがある。
    まぁそういう(法律に引っかかるような状況は)10~20年以上前の昔話としてあって、この本で引用されているのは2002年/2007年の比較データだったりするから、そのスパンでは確かに正社員の実質労働時間は増えているのかもしれない。

    ただ並べて呈示されている、労働災害請求数の推移(H13~19年度の増加状況を示す)を見て、「特に精神障害の増加の度合いが著しい」根拠にするのはどうかと思う・・・・
    「うつ病」という概念が浸透して、しかもそれを労働災害として広く認知されるようになってきたのも、この10年程の間のことで、それ以前にもデータに出てこないだけで「うつ病」的な労働災害が同程度が、それ以上に発生していた可能性は低くないように思う。
    *

    第2章は明治から現在まで、教育の職業的意義がどのように考えられてきたかを解説していて、ここは読み物としても面白い。
    その中で、その後に使用する「教育の職業的意義」の二本柱になる概念として呈示しているのが、(職業への)「抵抗」と「適応」の為の教育、という考え方。
    戦時中の職業への教育において反省的に語られているのが、「適応」、特に国策への人材の適応の為の教育に偏向して、労働者に自身の権利を守る為の抵抗のすべを教育してこなかったということ。

    第3章は国際比較において日本の教育の職業的意義の低さを指摘するもの。

    第4章・第5章が、いよいよこれからあるべき「教育の職業的意義」を語る章。
    第4章は昨今流行の「キャリア教育」批判から入るわけですが・・・

    このあたりの主張は、『軋む社会』あたりの主張と共通(同一著者なのだから当然)。
    具体策として専門高校の復権を主張。
    一方で、各専門職に特化した教育課程に一旦入った後、もしその学生がその教育・職に合わなかった場合の方向転換を可能にする余地と、大学受験等の制度整備とを求めている。

    正直、これは『軋む社会』を読んでも思ったことだけど、ここの主張をどう実現していくか、具体策に乏しいという印象を否めない。

    全体的に、職業教育が必要だという主張には賛成。
    個人的な実感として、今の日本の(特に、自分がそうだったことも反省しつつ文系)大学生の9割9分は遊んでないでとりあえず働けというところでしょう・・・

    高い学費親に払わせて遊んでるとかマジ屑だよね、という非難を、しかし大学生個々人に向けたところで、
    「せめて大学くらいは出してあげないと・・・(ろくに就職できないじゃない?)」っていう情勢の中では無駄。
    だから制度から変えていきましょう、という主張としては賛成。

    でも、じゃあ具体的にどう変えられますか?ていったら相当に難しい。
    いまある専門高校がどういうものか、あまりイメージがないからかもしれないけど・・・

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    2012年01月15日
  • 「ニート」って言うな!

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    ・ニート主婦。ほっとけよ。
    ・ニートなんて昔からいたのに、社会の不安や不満のはけ口のために、血祭りにあげられた。結局人口構成比にうやむやにだまされてるだけだ。
    ・でもじゃあニートと呼ばれた人たちはどうしたらいいのか、誰かが何かしてくれるのか、完全に無のままなのが残念だ。
    ・暇を持つことが悪だというのは、日本のひどい文化だと思う。仕事なんて他にやる大事なことがない人がやるものだと。

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    2011年11月15日
  • 「ニート」って言うな!

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    所詮はニートという言葉も名声稼ぎ視聴率稼ぎ銭稼ぎのネタ。風が吹いていると分かれば、多少事実と違っていてもあおれあおれのメディアの大攻勢。新しい言葉が出たときは、銭稼ぎ言葉か身構える気持ちを与えてくれました。

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    2011年11月07日
  • 労働再審1 転換期の労働と〈能力〉

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    前期の教育社会学ゼミでの講読文献(ゼミの先生が編者本人)。まあ先生本人が編者ということもあって、編まれてる論文は全て今の日本の労働市場に関して否定的。とりあえず序章を読めば、彼女の主張と今の日本の労働市場の現況を概観できる。少し難しいけど、ここだけは読む価値あり。後はおきに召すままに☆

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    2011年10月23日
  • 教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ

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    2011.09.30 就職難が続く現状の厳しい社会環境の中では、おっしゃる通り教育の社会的な意義を強化することは重要なんだと思います。ただ、企業側も採るにとれない理由があるわけで、教育側を変えるだけでは解決できないと思われます。この問題は本当に難しい難しい。
    普通科オリエンテッドなこの環境を変えていく具体的な方法論にも、さらに迫っていく必要があると感じた次第です。

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    2011年10月04日
  • 「ニート」って言うな!

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    三人の著者が、それぞれニート問題の論点への疑問提起、誤ったニート論の産まれる社会構造、これまでのニート論壇の歴史検証について語っている。

    そもそも曖昧な調査によって語られていたニートだが、その曖昧な調査データをもとに論点をひっくり返したりなどはある。

    ただ、最近の若いものは、、というくだりで安直にニートとか言って本当の問題を曖昧にすんな、という事が徹底的に語られている。

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    2011年08月20日
  • 「ニート」って言うな!

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    「ニート」という言葉は、もうあまり聞かなくなった気がするけれど。

    ・イギリスの「NEET」=16~18歳、学生でもなく働いてもいない、失業者を含む
    日本の「ニート」=15~34歳、〃、失業者を含まない
    ・少年犯罪は凶悪化も増加もしていない。むしろ終戦直後の方が、いずれの点においても悪い状況にあった。
    ・同書の中でも述べられている通り、「ニート」論に限らず、あらゆる若者バッシングの構造を見抜くヒントが示されている。政治、経済、雇用といった側面から問題解決が図られるべきところを、教育や精神論にすり替え、自己の醜く耐えがたい部分を若者に投影することで溜飲を下げる人々がいるという。これは私自身にも無関係な構造ではない。「周囲の大学生はダメだ」と言って、優越感のようなものとともに思考停止してしまう場面が、正直少なくなかった。彼らを取り巻くマクロな条件を見極めてからものを言うべきではないか。批判するだけなら誰でもできるのである。ただし私は、いかなる大学生とも分け隔てなく付き合え、と言いたいのではない。波長の合う人々と関係を深めていけばよいが、「それ以外」の人々を一様に語ることの危険性を喚起したいのだ。それは多様な生き方に対する想像力をかなぐり捨てる行為であり、ひいては自己の生き方に自ら枠線を引く窮屈な状況を引き起こしかねない。

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    2011年08月27日
  • 教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ

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    マクロ的な視点で書かれている本ということでは、けっこうデータの裏付けはあって納得できると思います。ただ、職業的意義を持った教育の推進にはものすごく時間がかかるというか人の考えを根底から覆していかなきゃいけないので大変だと思いますね。あまり現実的ではないと感じます。教育を変えるとなると、働く現場の考えも変えていかなければならない。今、企業で中核を担っている「苦労した世代」が退出していく中で、新たな考えを少しずつ若い世代に広めていく手段を考えるべきかと思います。

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    2011年08月06日
  • 「ニート」って言うな!

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    ニート問題の論じられ方、そういう論じられ方にはどういう構造的問題があるのはをデータに基づいて分析し問題提起した1冊。3部構成でそれぞれ3にんの著者がテーマ別に論じている。

    1部ではニートの定義と、本当に必要な支援策について。問題なのは非希望型と非求職型の人、ひきこもり、犯罪親和層を一色淡にしていることだ。非希望型とは今働く必要も予定もない人。非求職型とは働く意欲はあっても病気やけがで働けない人のこと。非希望型には教育機関への入学準備者や結婚を控えた女性、身障者なども含まれており、そもそも実数は増えていない。色々なライフスタイルの人が、データ上でひきこもり・犯罪親和層と同じ扱いを受けている。非求職型は性質上フリーター・失業者と似ていて、ニートに含めるかは判断が難しいだろう。
    ニート問題がこうして曖昧な定義の元流布されているのは、いくつかの意図がある。それは雇用問題に対する労働需要側の責任を覆い隠すためだったり、日本労働研究機構の研究成果への圧力だったりする。支援団体ビジネスを行う人もニート問題を利用している。
    こういう問題に対して昔の教育の職業的意義が欠如した、学校経由の就職をとりやめて、学校卒業後に模索期間を設けて色んな会社で非正規雇用で働いたり経験したりさせよという対策を提言。

    2部ではこうした青少年ネガティブキャンペーンが生まれるメカニズムについて。日本の、共通善(人はこういう生き方をすべきだ)による透明な社会という理想が根底にあり、それが害されるために起きる憎悪を、まずメディアが利用していることに原因がある。それにより大衆は自己の投影同一化により、自分達の雇用に対する不安を若者に投影する。それを教育で矯正せよと言うことによって自分達の不安を解消する。
    これに対しては、リベラリズムの欠如が問題とし、自由なライフスタイルを決められることを目標として行政は全ての人にライフチャンスを提供し、セーフティーネットを設置することを提言。

    3部ではニートに対する言説の話。1,2部の総まとめみたいなもの。

    ニート問題に関してざっくり知りたければおすすめ。ただ、3人の著者が自分のテーマを新書の3分の一で語り尽くすのはやはり無理があったのか、詰め込んだ感満載。対策の提言も具体性を書いている。個人的には、1部で模索期間の話が出ていたが、これにはおおいに共感。就活を経験した身として、実際に色んなところで働くことが大切だと思っていて、それが欠けている限りミスマッチは起こり続ける。

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    2011年01月23日
  • 教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ

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    最近のキャリア教育になんとなく違和感を感じていたが、その理由がこの本を読むとよくわかります。社会問題を個人の問題にすり替え、自己責任で解決しろという立場は問題です。戦後の高度成長時代に、その時代のニーズによって確立された終身雇用や新卒一括採用という制度を温存したままで、若者にキャリアを考えさせるのは若者を余計混乱させるだけです。しかし、どうすればよいのかという部分は結構難しい。まずは、この事実を若者が理解して戦略を考えることが必要。たあとえば、大学卒の男子の56%しか就職できないことを知るべきだ。

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    2010年09月04日
  • 教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ

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    先輩に借りた本第2弾。

    はじめタイトルを見たとき、教師の職業倫理の話かと思ったが、中身は職業教育の話。タイトルが悪い。

    じっくり読み込んだわけではないが、長い割には要は何、というところがよくわからなかった。特に現在職業教育が求められている背景。格差拡大・派遣労働?だけでは飛躍していないだろうか。

    あと専門学校や資格学校がある中、職業教育が不足している背景がよくわからなかった。

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    2010年06月17日
  • 教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ

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    2010年最初の読破本。
    今の高校生には「教科指導」の他に「現実」を見せることも重要。
    ただ、それをどのように行うかが課題。
    今の高校生を見ていると、なかなか難しいなぁ。

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    2010年01月05日