加藤諦三のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
一言結論:
多くの日本人の根底にある心理状態の仕組みと原因が論じられた良本。自分を分析するためぜひ一読を!
感想:
人が幸福に生きていくことができない。その理由を、「母なるもの」である心の支えの欠如から社会的に起きがちな状況と絡めてよく考え抜かれ説明されています。こういった本を読んで自分の置かれた状況を冷静に分析するところからスタートする必要があると思います。
この本は、その支えがないのに頑張っている多くの人に自分の凄さを認めるよう促していますし、第二の誕生という言葉で生き方を変えることもできるという解決策まで提示していて非常に前向きです。
個人的にはすごく役立つと思うのですが、この本で対象になっているような方々が果たしてこの本に出会い、小難しい論理を自分ごととして受け止めきるかどうかは残念ながら若干疑問です。間口を広くする大切さも痛感します。
著者は本の中で幾度か心の支えとして信仰や神の存在に触れています。無条件で愛してくれる「母なるもの」が実際の母親でも現実的でないなら、むしろ神の存在は前向きに生きる上で最も現実的ということになるのは理解できます。
ヨハネの第一の手紙4章10節
「私たちが神を愛したというより,神が私たちを愛し,私たちの罪を償う犠牲としてご自分の子を遣わしてくださったのです。これこそが愛です。」
いずれにせよ疲れた日本人にはこういう本がもっと必要だと思わせてくれる良い本でした。 -
Posted by ブクログ
学部を選んだ時に、ずっと養護教諭になりたいと思っていたのにどうして法学部に行ったんだろう
どうして先生の意見に影響受けて自分のしたいことを曲げたんだろうとふとした瞬間に思ってしまう。
想いが強いほど、遠ざかった結論を出してしまう。
この本は、頑張っても頑張っても無力感に襲われないようにするには、
☀︎「かたち」ではなく「こころ」を大事にすること
☀︎物事のけじめをつけること、口論や修羅場になろうとも逃げずに向き合うこと
お礼を言うべき人にお礼を言う、喧嘩すべき人と喧嘩する
☀︎迎合(自分の考えをまげてでも相手に気に入られようとする)せず相手に自分の考えや感情を真っ直ぐ伝えること
☀︎自分の判断で行動し、その責任を負うこと
☀︎自己実現とは内側から生きる型を決めていくこと。
☀︎大切なのは何をしたかではなくどう過ごしたか。
-
Posted by ブクログ
拒否反応が出て読む切るのに苦労する人、スーッと心の奥深くまで入ってスラスラと読めてしまう人、と反応が分かれそうな一冊でした。
私にとっては処方箋を出してくれたような、点滴されて心身共に楽になったような、本でした。
★は4.5ぐらいにしたいです。
人付き合いの悩みを始め、様々な事象に対して深いところまで分解して解説してくれるので、なるほどそうだったのか!と気付かされました。(もちろん、全部が100%同意ではないですが、ここまで言語化してくれる本はなかなかないように思います)
甘えの欲求を幼少期に抑圧されてた人はかなり響くと思います。
自分にやさしくすること、自分をよく世話すること、自分が自分に甘えることを許すこと、自分のめんどうをよく見ること
これらを忘れずに"本気で自分にやさしくなろう"と思いました。
この本や著者はTwitterで知ったのですが、もっと他の本も読んでみたくなりました。
-
Posted by ブクログ
寂しい人間は愛されることと気に入られることの違いがわからない。
迎合して服従することが癖になっているので、使い勝手のいい「良い人」として消費されていく。
心の中には何ともいえない不満や不機嫌が充満していて、いつもなんとなく辛い。
ありのままの自分でいいと思えず、いつも効率良く何かをこなすことを重視している。
好きな言葉は合理性。
そんな私が燃え尽きてから約1年、本書を読んだ。
一度墜落して暗闇の中で悶え苦しんだ時間は、かけがえのない神からの贈り物だったと今になって気づく。
「トラブルは運命の強壮剤である」という言葉には、感銘を受けた。
私は神からの贈り物の紐をほどいて歪んだ自分の心を癒し、運命の呪縛から解放された。
私の父親は「かたち」に囚われている人間だ。
そして母親には、その父親と正面切って向かい合う勇気が欠けていた。
だから私も、「こころ」の足りない人間として30代半ばまでを過ごしてきた。
私にも勇気が足りていなかった。
しかし、大きな逆境がそれらの状況を根こそぎ吹っ飛ばしてしまった。
もはや「勇気が出ない」などと悠長なことをいっている場合ではなくなったのだ。
スクラップ&リビルド。そこからは話が早かった。
私は一度死んだ。いや、二度産まれたという表現の方が適切かもしれない。
心理的な課題を解決せず老年期を迎えた両親の間には、いまだに不快な緊張感が漂っている。
「かたち」ばかりにこだわる父の愛読書が夏目漱石の「こころ」だというのは、なんという皮肉だろうか。
心の触れ合いに飢えた彼の心の叫びなのかもしれない。
私は彼に対して恨みの感情は無いが、憐れみを感じる。
どうか彼が「かたち」の呪縛からとかれて、「こころ」のなかで安らぎ、無条件のあたたかい幸せを感じられることを願っている。
そのためには、彼らが自分自身との対話を通じて、心理的課題を解決しなければならない。
また、母も勇気を出す必要があるだろう。
ところでラグビーの用語で「コリジョン」というものがある。
この言葉はボールを持った選手とタックルに入る選手の「衝突」を意味していて、コリジョンを恐れていてはトライを取ることは決してできない。
プレイヤー同士が接触することでコリジョンが起き、次のプレーへとゲームが次々と展開していく。
コリジョンはときに痛みを伴うし、怪我をすることもある。
しかし、コリジョンを恐れていてはゲイン(前進)できず、ゲームに勝つことはできない。
人生もこれと同じではないだろうか。
本書でたびたび言及されている「修羅場」とは人生のなかで時折生じる強烈なコリジョンに他ならない。
コリジョンは思っているほど痛くないし実は楽しい。「生」を実感させてくれる。
コリジョンを避けて避けて避けきった後に残るのは、おそらく不快な無力感と後悔と不満であろう。
激しく体をぶつけあって戦った相手とのあいだにこそ、強力でたしかな関係は築かれる。
日本人は過剰にコリジョンを恐れる人が異常に多い気がする。
それは、とても寂しいことだと思う。
コリジョンのない人生なんて空虚だし、人間らしく生きていくのであれば、そもそもそんなものはあり得ない虚構だ。
コリジョンを恐れず人と衝突し、接点を作っていく。
それを繰り返して自分を成長させていくことで、幸せに生きていける。
-
Posted by ブクログ
色々な意味で心が掻き回された本。読み終わってすぐに口コミが書けなかった。それだけ心に刺さったということだと思う。筆者の考えには共感できるものもあれば違和感を覚えるのもあった。
人の悩みや苦しみは甘えの抑圧の結果であるという考えは生きていく上で参考になった。また、本心や自分の悪い部分を隠して良い人として振る舞っても、他人とは浅い関係にしかなれないというのも深く刺さった。
一方、成熟した親は子の気持ちが常に分かるもので、常に子どもの希望を叶えようとするものであるというようなことが書いてあったけど、ここは疑問を覚えた。それは少し親の存在を理想化し過ぎてないか?と。もしかしたら筆者の幼少期の満たされなさが親に対する幻想につながっているのでは?とも思った。
いずれにせよ、この筆者の他の本をまた次も読んでみたいと思った。(心がある程度健康的な状態じゃないと読んでてしんどくなることもあるけれど。) -
Posted by ブクログ
何不自由なく育ててもらったのに
親を愛せない
信頼できない
息が詰まる
30も過ぎて、なんて幼稚で親不孝な娘だろうか
過去につかれた嘘の数々が
いまだに脳にこびりついている
毎日愚痴を聞かされたあのリビングに
一気に心が引き戻される
途端に息が苦しい
母は自分自身に嘘をつき続けていた
自分の気持ちに嘘をついて耐えることこそ
家族の幸せだと思っていた
その結果常に不機嫌であった
不機嫌が子供に与える影響を分かっていなかった
そして子供も
不機嫌でいることが唯一の意思表示だと思った
母親の意思表示しか知らなかった
つまり心からの会話をしたことのない親子だった
やがて不機嫌が何も解決しないことを理解する
途端に母親の言動が目に余る
実家を出る
距離を置く
一人暮らしの気楽さに涙が出る
月に一度、数時間ならば会えるようになる
しかし数時間で心からの会話は生まれない
当たり障りのない昔話を繰り返す
結局何も変わらない
時の止まった空間
ところが孫の誕生が変化を起こす
母は孫に執着する
孫がなつくのが嬉しくてたまらない
数年かけて築いた距離感の均衡が崩れる
また、息ができない
自分の人生を犠牲にして尽くしてきたのに
なんて恩知らずな
そう思われている気がして目も合わせられない
かといって互いに本心を聞くこともできない
親に不満を抱くことが許されない程度に
学費から何から援助してもらった自覚がある
それが親にものを言えない重い鎖となる
母親は母親で
不機嫌で司れなくなった娘との付き合い方がわからない
もとより自分のための人生を放棄しているので
リスクを背負って行動を起こすことができない
自分自身に嘘をつき続けた結果
本心を曝け出すこともできない
子供には心理的に安心できる環境を与えたい
建設的な会話のできる家庭を築きたい
そのうえで自分勝手に生きて上機嫌でいたい
子供に見返りを求めない母親を目指して -
Posted by ブクログ
コミックはかなり幼い感じだったけど、言わんとすることはとても伝わった。
・尽くすことと大切にすることは違う→見返りを期待することは心のこもった尽くしとは言えない
・甘えることもできなかった子は、そのまま真面目な大人になっていることが多い。生真面目にしている限り、周囲の人の行為が期待できるからである。
・支配的な親に育てられると、子供は自分の世界を持つことに罪悪感を持つようになる。
・仕事をしていないと、不安な人は、決して勤勉なわけではない。いろいろなことを達成していくことで、心の空虚を埋めたいと思っている。
・自分に失望している人の方が、他人に自分を尊敬してもらいたがる。隠された依存性を持つ者同士が傷つけ合いながらも、相手に依存しようとしているから、別れることができない。親と共生的に育った人は、まず自分は自分の欲求を持っても良いのだと言うことを理解することである。
・自分を愛されない存在だと決め込んでのは自分でやる。今度は自分は生きるに値する存在なのだと自分で決断しなければならない。大事なのは本気で自分に優しくなろうとすること。 -
Posted by ブクログ
Xで話題になってたので、気になって購入した。
表紙にある、「小さなことで不機嫌になる人の心理」が自分に当てはまりすぎているからだ。
28歳になった今でも1番の悩みと言っていいほど。
何か救ってくれる言葉があればいいなと読み始めた。
全体的にこの性格は親のせいである、ということが書かれている。たしかに私の親も当てはまることはあるが、そんな毒親じゃないのにな、、と思った。
メモをとりながら読めばよかったーと今になって思った
明日もう一度読み返す!
私が生きやすくなるヒントは必ずここに書かれていたのだが、多すぎて覚えていない、、自分に呆れる!
加藤さんの他の本も必ず読みたいと思える本だった。
Xありがとう〜!