磯田道史のレビュー一覧

  • マンガでわかる 災害の日本史(池田書店)

    Posted by ブクログ

    災害という視点で見ていくことで、日本史をより深く理解できるようにもなる一冊。

    日本に住む以上、地震、津波などの天災と無縁ではいられない。これは多くの日本人が肌感覚でわかっていると思う。
    古来より日本は天災の多い国だった。本書を読めば、それがよくわかる。

    歴史から学ばなければ、僕らは命を奪うような天災には対処できない。なぜなら、一人の人間が幾度も経験できることではないからだ。人は失敗からしか学べないともいわれるが、失敗すなわち死に直結するような災害を何度も乗り越えながら学んでいくのはあまりにもリスクが高い。

    だから思う。すべての日本人の基礎教養として、この手の知識をもっと学ぶべきであると。

    0
    2021年03月11日
  • 感染症の日本史

    Posted by ブクログ

    新型コロナウィルスで世界が一転した現在だからこそ読んでほしい一冊

    日本はいかにして感染症を乗り越えてきたか?
    感染症の歴史や予防、そしてワクチンやウィルスという概念のなかった時代にいかにして日本人は戦ってきたのか?
    平安の史記、江戸時代の随筆、政治家や文豪たちの日記や記録から見る感染症の歴史を記した本。

    日本人のゾーニング文化
    疫病を忌神としてとらえた「張り紙」護符文化
    歴史を変えた「はしか」パンデミック
    攘夷を加速させた「麻疹」
    スペイン風邪の脅威
    皇室や宰相を襲った感染症
    文学者たちが残したスペイン風邪の記録
    などなど…
    目に見えないウィルスと戦ってきた日本人の歴史

    今も昔も変わらな

    0
    2021年03月04日
  • 感染症の日本史

    Posted by ブクログ

    患者史というのは、まさにブログやツイッターだと思うのだけど、そういう個人の記録が未来のためになるのであれば素晴らしい

    0
    2021年02月13日
  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎さんの描く歴史小説を、冷静に分析しつつ、そのエッセンスを熱く示してくれていると思います(^^)
    司馬さんが最も問題意識を持っておられた、昭和初期のようなことがなぜ起こったのかについて、戦国時代や幕末、明治時代の司馬作品をわかりやすくまとめてくれています。
    数々の司馬作品を読んできましたが、著者オススメでまだ読んだことのなかった『花神』を一度読んでみようと思いました。

    0
    2021年02月07日
  • 感染症の日本史

    Posted by ブクログ

    天然痘や麻疹、スペイン風邪など、ワクチンもなかった時代に日本人はどのように感染症に対応してきたのか。感染症はどのようにして広まり、終息したのか。患者はどこで感染したのか。学者による研究や当時の人々の日記などから考察する。特に大正時代のスペイン風邪は、現代のコロナウィルスと似たところもあって興味深い。
    2020年9月発行で、コロナ第1波が落ち着いたあたりに執筆されたようだ。その後だいたい予想されている通りの展開になっている。
    非常事態宣言下で自粛中、タイムリーな読書だった。今のコロナウィルスのパンデミックは、歴史にどういう影響を与えるんだろうか。

    0
    2021年02月06日
  • 感染症の日本史

    Posted by ブクログ

    過去の感染症からコロナとどう向き合うか、どう防御するかを読み解いています。
    今のような科学がなくとも、隔離だったりゾーニングをしているところがすごいなぁと思いました。
    そして領主は懐が深いというか、領民に対して手厚く保護していました。
    上杉鷹山はその中でも素晴らしい施策をした方だったんですね。
    どこかの国の首相も、お読みになったそうですから、ぜひ良い所を真似していただければ良いのですが。

    過去から学ぶ大切さ、とは言ってもこのように本にして説明して頂けたのは良かったです。

    0
    2021年01月22日
  • 日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで

    Posted by ブクログ

    磯田先生の著作。

    磯田先生も著作の中で、

    「日本史の内幕を知りたい。そう思うなら、古文書を読むしかない。」

    と記述されているように、歴史の本質はそこなんだと改めて認識した。

    歴史の幅広さを再認識した著作であり、社会人になってから古文書を読まなくなったなと感じ、非常に反省した。
    歴史を探究する面白さをまた実感していきたい。

    0
    2021年01月10日
  • カラー版 江戸の家計簿

    Posted by ブクログ

    私は普段バリバリの理系派なのですが、「江戸」というワードに何故か言葉では形容し難い粋な魅力を感じます。そこに、現代的な「お金」の側面を示唆するタイトルがありついつい購入しました。

    カラー版で合間合間に文献資料もあり、大変魅力的でした。難しい言葉も多く、もう少しルビや注釈付きだと熟読でき、助かるかなと個人的には感じました。

    本書を通すと、現代に比べてインフレを考慮した、貨幣制度や社会システムが未熟なせいか、当時の物価が極めて高いことを感じさせられます。
    その反面、貧しい農民と大名たちの様な上位役職との二極化が顕在化していることも理解でき、ある意味現代に通ずるものかもしれません。

    年収という

    0
    2020年12月21日
  • 感染症の日本史

    購入済み

    スペイン風邪を学ぶべし

    スペイン風邪流行から約100年。
    新型コロナ克服まで数年かかることは自明だと理解できる良作。

    0
    2020年12月20日
  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    第二次大戦中、陸軍の戦車(走る棺桶)連隊に配属され終戦を迎えた司馬遼太郎が、終戦後「なんとくだらない戦争をしてきたのか」との思いに悩む。これが、司馬の日本史に対する関心の原点となったという。
    その陸軍を作り上げた権力体のもとを辿っていくと、織豊時代に行き着く。その戦国から、幕末、明治の小説を取り上げながら、司馬遼太郎が「鬼胎」と呼んだ昭和初期の「日本人の姿(メンタリティ)を見つめ直す」構成になっている。

    日本人には2つの側面(p.54)があるという。
    ○合理的で明るいリアズムをもった、何事にもとらわれない正の一面
    ○権力が過度の忠誠心を下のものに要求し、上意下達で動く負の一面
    歴史を動かす人

    0
    2020年12月13日
  • 感染症の日本史

    Posted by ブクログ

    コロナ前から「感染症の歴史」的な本は、数多くあっていろいろと読んできたのだが、コロナ以降は日本の感染症を扱った本が増えた。

    ふだん古い時代を考えるとき、つい戦前と戦後、明治と江戸では断絶された世界のように感じがちだ(教科書の記述から受ける印象もそんな感じ)。

    しかし、数々の日本の感染症にまつわるエピソードを読むと、日本(人)の歴史は途切れることなくつながっていて、そして震災同様、日本人は忘れっぽい(教訓が生かせない)のだなあと改めて感じさせられた。政治や行政の対応が遅れがちなのも、今に始まった話じゃない。

    と読んできて、、、

    最後に、著者の師匠である、速水融氏のことを描いた章が登場する

    0
    2020年12月07日
  • 歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ

    Posted by ブクログ

    先達たちから学ぼうとする磯田氏の狂気じみた知的好奇心から成る一冊。
    歴史学とは、私生活におけるささやかなことに疑問を浮かべ、過去を知ろうとする学者たちの存在の上に成り立つ学問だと主張してくる。

    0
    2023年04月16日
  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史

    Posted by ブクログ

    何となく知っていて、頭のなかで整理したかったことが、明瞭に分かりやすく書いてあり、とても良かった。何で敗戦へと突き進んでいったのか、何を学ぶべきか良く理解できる。

    0
    2020年09月26日
  • オランダ商館長が見た 江戸の災害

    Posted by ブクログ

     オランダ商館長や関係者など当時の滞在外国人が残した日本の災害が記されています。この本での”江戸”は、江戸時代と考えるのが良いでしょう。大火、地震、火山災害と主な災害について書かれていて、彼らの在任期間にほぼ全ての災害が網羅されている印象がありそれは改めて日本が災害大国であることを強く感じさせます。
     翻訳者の名がないのを訝しんでいたのですが、著者が日本語で書いたようです。歴史は単国では存在しないのですから多国語が操れることは良いことだと思いました。

    0
    2020年09月13日
  • 龍馬史

    Posted by ブクログ

    『英雄たちの選択』で司会をしている磯田道史さんの著作。
    前半は坂本龍馬の思想形成や実際に行ったことが書かれていて、後半は龍馬暗殺の実行者、黒幕を資料をもとに丁寧に解き明かしていて興味深く読めました。

    0
    2020年09月10日
  • 天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災

    Posted by ブクログ

    教科書や時代劇等では知ることができなかった日本の天災史。
    先人達が子孫のために残してくれた貴重な資料と教訓をしっかりと伝承していきたい
    災害が一気に身近なものになった気がする

    0
    2020年09月04日
  • 日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで

    Posted by ブクログ

    「武士の家計簿」の原作者で知られる磯田氏の
    著書です。

    古文書を読み解いて歴史に埋もれた真実を描き
    出します。

    戦国時代から幕末、そして現代までの災害により
    隠された歴史を非常によくわかりやすく語ります。

    歴史好きでなくても、「こんな見方があったの
    か」と楽しく読める一冊です。

    0
    2020年09月02日
  • 日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで

    Posted by ブクログ

    磯田先生の本は、読みやすい。
    素人にもわかりやすい古文書解き。
    膨大な資料と熱い研究の賜物を、
    やすやすと味わえるのは、申し訳ない気がする。
    人柄の良さがにじみ出ている気がする。

    0
    2020年07月28日
  • オランダ商館長が見た 江戸の災害

    Posted by ブクログ

    江戸時代、鎖国下の日本。オランダ商館長が残した日本の災害の記録。国内資料とは異なる冷静な事実の記載は貴重な一次資料。

    鎖国下の日本で交易を続けられたオランダ。商館長が残した日記。それは奇しくも災害大国日本の記録でもある。

    たまたま江戸参府に際し、明暦の大火に遭遇し江戸の街を逃げ惑った記録。元禄地震で大きな被害を受けた小田原ほか東海道沿いの被害地域。長崎からも近い島原での「島原大変肥後迷惑」など。

    母国オランダに比べ地震も多く火災も多かった日本。被害の状況と共に災害慣れしてすぐに復興に向けて動き出す人々。

    後世の創作や解釈の余地のない貴重な記録である。

    現在の日本人には分かりづらい、江

    0
    2020年06月21日
  • 素顔の西郷隆盛(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    質素倹約・自己犠牲をいとわない、他者を自己と同一化する優しさと、調査・分析を怠らない冷徹さを持った革命家の一生を描いたノンフィクション。

    司馬遼太郎「翔ぶが如く」やNHK大河で終わっていた革命家としての西郷隆盛を深掘りしてくれた作品。

    家族にとって困った長男坊という著者の指摘には苦笑いしかできないぐらいその通りだと思う。

    0
    2020年05月21日