磯田道史のレビュー一覧
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第二次大戦中、陸軍の戦車(走る棺桶)連隊に配属され終戦を迎えた司馬遼太郎が、終戦後「なんとくだらない戦争をしてきたのか」との思いに悩む。これが、司馬の日本史に対する関心の原点となったという。
その陸軍を作り上げた権力体のもとを辿っていくと、織豊時代に行き着く。その戦国から、幕末、明治の小説を取り上げ...続きを読むPosted by ブクログ -
先達たちから学ぼうとする磯田氏の狂気じみた知的好奇心から成る一冊。
歴史学とは、私生活におけるささやかなことに疑問を浮かべ、過去を知ろうとする学者たちの存在の上に成り立つ学問だと主張してくる。Posted by ブクログ -
何となく知っていて、頭のなかで整理したかったことが、明瞭に分かりやすく書いてあり、とても良かった。何で敗戦へと突き進んでいったのか、何を学ぶべきか良く理解できる。Posted by ブクログ
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オランダ商館長や関係者など当時の滞在外国人が残した日本の災害が記されています。この本での”江戸”は、江戸時代と考えるのが良いでしょう。大火、地震、火山災害と主な災害について書かれていて、彼らの在任期間にほぼ全ての災害が網羅されている印象がありそれは改めて日本が災害大国であることを強く感じさせます。...続きを読むPosted by ブクログ
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『英雄たちの選択』で司会をしている磯田道史さんの著作。
前半は坂本龍馬の思想形成や実際に行ったことが書かれていて、後半は龍馬暗殺の実行者、黒幕を資料をもとに丁寧に解き明かしていて興味深く読めました。Posted by ブクログ -
教科書や時代劇等では知ることができなかった日本の天災史。
先人達が子孫のために残してくれた貴重な資料と教訓をしっかりと伝承していきたい
災害が一気に身近なものになった気がするPosted by ブクログ -
「武士の家計簿」の原作者で知られる磯田氏の
著書です。
古文書を読み解いて歴史に埋もれた真実を描き
出します。
戦国時代から幕末、そして現代までの災害により
隠された歴史を非常によくわかりやすく語ります。
歴史好きでなくても、「こんな見方があったの
か」と楽しく読める一冊です。Posted by ブクログ -
磯田先生の本は、読みやすい。
素人にもわかりやすい古文書解き。
膨大な資料と熱い研究の賜物を、
やすやすと味わえるのは、申し訳ない気がする。
人柄の良さがにじみ出ている気がする。Posted by ブクログ -
江戸時代、鎖国下の日本。オランダ商館長が残した日本の災害の記録。国内資料とは異なる冷静な事実の記載は貴重な一次資料。
鎖国下の日本で交易を続けられたオランダ。商館長が残した日記。それは奇しくも災害大国日本の記録でもある。
たまたま江戸参府に際し、明暦の大火に遭遇し江戸の街を逃げ惑った記録。元禄地...続きを読むPosted by ブクログ -
質素倹約・自己犠牲をいとわない、他者を自己と同一化する優しさと、調査・分析を怠らない冷徹さを持った革命家の一生を描いたノンフィクション。
司馬遼太郎「翔ぶが如く」やNHK大河で終わっていた革命家としての西郷隆盛を深掘りしてくれた作品。
家族にとって困った長男坊という著者の指摘には苦笑いしかできな...続きを読むPosted by ブクログ -
新書はほとんど読んだことがない。学生時代に仕方なく課題として読んだぐらいで。実は「司馬遼太郎」さんの本も未読。少し恥ずかしいなと思い、「いざ!」読む前に初心者の心構えが知りたくて読んでみた。読みやすくて、わかりやすくて、作品と歴史の関わりも知ることができ、司馬遼太郎さんの考え方も少し知ることができ、...続きを読むPosted by ブクログ
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どうでもよさそうな日常の記録も史料になります。
会議録を破棄するなど情報公開をしない現代日本の公務員は主権者国民を冒涜するだけでなく、歴史への冒涜にもなります。Posted by ブクログ -
名言
•人間の品格はやせ我慢に宿る
•日本という島国が世界の人口、軍事、経済ピークはもう過ぎた。小国化しても良質の「価値」を保つ国のあり方を研究すべき
•歴史は「生き延びるための知恵」の宝庫だ
他の方のコメントにあるように、
3ページ程度のエッセーが詰まったような書籍なので、通勤電車の中…コロナ...続きを読むPosted by ブクログ -
日本史上の史料に残る地震、噴火、台風被害、津波などを考察。
なによりも興味深いのは、著者の母が津波からの生存者であったこと。たまたま四国に里帰りしていた幼い母は津波を避難して山の階段を上っていたが家人とはぐれてしまう。が翌日無事を確かめられた。それゆえ磯田氏地震も津波にはひとしを興味を持っていると...続きを読むPosted by ブクログ -
■軽いタッチの歴史ものを読みたくて購入。
■題名の通り、著者の磯田道史氏が本当に日本史が好きなんだなあと感じさせる本。
■第4章震災の歴史に学ぶ、第5章戦国の声を聞くが特に面白かった。Posted by ブクログ -
このような本をつい手に取ってしまうのも、パンデミックと災害に、非日常という点で一脈通じるところがあるからだろう。
ワーヘナールによる明暦の大火の記録はまさにパニック映画さながら。江戸で大火事に巻き込まれるオランダ人一行だなんて本当に絵になるのではないか。そこまで直接的に災害に巻き込まれた商館長は他...続きを読むPosted by ブクログ -
「なぜ昭和の戦争で陸軍が暴走したのか」というテーマのもと司馬遼太郎が作品を書いていたことを説明し、その作品を紹介する形で日本人がたどってきた歴史を振り返り、今後私たちが同じ誤ちを繰り返さないように何をすべきか、本書の最後に司馬遼太郎の言葉を引用して締めている。
それはずばり共感性と自己の確立。
本書...続きを読むPosted by ブクログ