磯田道史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
江戸時代中期の人々の生活について、
年収や収支、物価等から読み解き、分かり易く解説する。
浮世絵やイラスト、写真等のカラー画像有り。
・まえがき ・本書における江戸のお金の計算方法
第1章 江戸時代の収入①武士篇
第2章 江戸時代の収入②農民・町人篇
第3章 江戸時代の物価①食品篇
第4章 江戸時代の物価②料理・嗜好品・雑貨篇
第5章 江戸の文化と経済
特別インタビュー、特集、コラム有り。
・あとがきにかえて ・主要参考文献一覧
江戸に住む人々の生活を金銭感覚から学ぶ入門書。
武士と農民・町民の収支。
日常生活での、米や麦、調味料、魚介類、鳥(種類多し)や卵、
野菜や漬物の価格など。ファスト -
Posted by ブクログ
どれも自分の知らなかった話で興味深く読めたんだけど、物足りなさもそれなりにある。
一番のマイナスポイントは1つのネタに対して4ページほどしか割り当てられていないため、概略しか分からない点。
その貴重な4ページの中でも、半分古書店巡りの話で埋められているものもあったりして、何だかなあという感じもする。
字数の決まった新聞連載を集めたものなので仕方ないところではあるんだけど、ここはある程度テーマを絞って、もう少し深堀りした形のものを読みたかった。
そんな中でも連載当時の時事ネタであったと思われる、天皇の即位に関する話と感染症の話は複数回に渡って描かれていて、比較的理解が深まったように思う。
著者の -
Posted by ブクログ
磯田道史氏の著作は初体験。
第1章に記載ある、ノーベル経済学賞受賞者ダグラス・ノースの『経路依存』の考え方がまず面白かった。曰く、「経済制度は、前の制度の道筋にとらわれながらしか発展できない」という考え方で、経済のみならず社会全般に当て嵌まるよう。武士の時代千年の後、未だ明治維新後150年ちょっと。
ローカルの話をする際には、県よりも藩の区分の方がしっくりくるし、現代人も歴史の延長線上で生きている、ということなのだろう。
雑誌連載が初出らしく、カバー範囲が多岐に渡って飽きの来ない内容。
出色は、戦後大きく評価を落としたものの、明治維新の精神的基盤に寄与した「頼山陽」に関する文章。世界観、