磯田道史のレビュー一覧
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中編「穀田屋十三郎」「中根東里」「大田垣蓮月」の3作品所収
「穀田屋十三郎」は最近、映画「殿、利息でござる!」になっている
この中編も感動したけれども、「中根東里」に強く惹かれた
中根東里
天才詩人と言われていても(当時、江戸時代は漢詩であるが)後世に名を知られず
作品がほとんど遺されていず、生涯もあまりわかっていない人らしい
作者の磯田さん「じゃあ、どうやって調べて、書くのか?」
という疑問がわくが、文学研究者で社会経済史的な史料を読みこなす術にたけた方
『武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新』
と、これも映画でブレイク「武士の家計簿」の原作者でもあり
司馬遼太郎さんの -
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発売当初、書評欄で紹介されてから気になっていた本で、書店でいったい何回手に取っては棚に戻すを繰り返したことか。
日本史を題材にした小説を読みたいと思い、司馬遼太郎作品は、「竜馬が行く!」のほかは挫折の連続。小説の途中で、司馬氏の説明、独演が挟み込まれるのに抵抗有り。本当に魅力的な作品を知りたくて、尚且つ、司馬歴史観満載の日本史をひも解く作品として読むならば、という心構えを教えてくれる本として手にとった。
結果、読みたい本として挙がってきたのは、「花神」「峠」。
こうやって誰かに解説を加えてもらうと興味が勢いづいて、本を読もうという気持ちが倍増するから不思議。 -
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ネタバレタイトルで想像していた江戸時代に起こったエピソードを記したもの、とはちょっと違った。
必ずしも江戸時代に限らない。
何しろ夏目漱石の奥さんのことまで書いてあるのだから。
でも今の日本は、敗戦で劇的に姿を変えた部分と、それでも変わることのなかった部分があり、この本を読んでいると日本人に生まれたことがむふむふと嬉しくなる。
昔から、そして世界で一番へその緒を大事にする日本人なんて書かれた暁には、ご先祖様とも子孫たちともへそで繋がっている気がしてきます。(今の私のへそは人工物ですが)
徳川将軍家の起床時間は朝6時、大名は7~8時、天皇は8時ころに起床していたらしい。
現在の重役出勤なんてのとは -
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ネタバレ面白かった。経済関連の話はあまり得意ではなく、というのもお金って増やして商品増やして消費を増やして、その先のビジョンって何なの?って思っててそれがなんかよくわからないからなんだけど、
経済状況をこうやって、家計簿っていうふうに残すことで、その当時の暮らしや思想や価値観を丸ごと残すことが出来るんだ、と思って、それは経済の特筆すべきところだなあと思った。
出費と収入をおさえれば、どんな仕事をしていたのか=その社会の産業 も、何の浪費をしていたのか=その当時の流行やサービス もわかるし、出産グッズやちょっとした買い物で家族の歴史が追える。特にこの本では丁寧な解説もあって、当時の人がどんなことを考 -
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ネタバレ著者は最近はマスコミに売れに売れ、毎週どこかのテレビ局に出演している影響で堕落したのか、出版される本は、新聞の連載で書き散らしたものを集めた雑文が読き、同じ歴史学者の本郷和人の方がじっくりと読ませるような感じがしていた。
しかしこの本は、最近としてはやっとまともな姿に戻った感じがした。
面白かったのは、「江戸から読み解く日本の構造」で、中国の科挙と日本の世襲(宗族と小家族)との比較でその弊害を見ると、どっちもどっちという感じがした。
日本では1000年も続いた武士の時代の後に、最後の300年で世襲制が完成された。このシステムを著者は、信長・秀吉・家康が完成させた「濃尾システム」と呼んでいる。 -
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★★★2019年5月★★★
『武士の家計簿』などの著作で知られる、磯田氏による西郷論。西郷こと吉之助少年は、周囲から「ややこしい奴」だと思われていたらしい。自らの高い志のため、妥協する事がなかったからだろうか。
君主斉彬の死、自らの入水自殺未遂、弟吉二郎の死、多くの出来事が西郷に影響を与えた。命知らずの西郷はこうして形成されてゆく。
西郷は征韓論者であったかという議論については、西郷は積極的な征韓論者ではなかったと筆者は述べる。
岩倉らが欧州視察に赴いた際の留守政府が非常に優秀だったという考えは、井沢氏の意見と一致。そもそも「留守」政府という言い方自体がおかしいという考えには僕 -
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天災は忘れた頃にやってくる、昔の人の言い伝えは言いえて妙ですね。私に関するものでは、1995年の阪神大震災、それを忘れた頃に実際に18階の勤務先で体験した、2011年の東日本大震災です。
この本では天災という視点から、磯田氏が日本史を解説してくれています。日本史という一つの流れを色々な切り口で眺めてみると、また違った面白さを発見することが出来ます。
以下は気になったポイントです。
・江戸時代の大名時計の目盛りは、一刻(約120分)を10分の1に刻んだものが多い、聖職者が鐘をついて時刻を下々の者に知らせる時間知識のエリートの地位を失った時こそが、近代社会の到来である(p3、4)
・天正地 -
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かつて実際した日本人で私利私欲を捨てて、ひたすら人のために活動した人達の物語。
3人紹介されてますが、一番有名なのは穀田屋十三郎のエピソードだと思います。
私は観てませんが「殿、利息でござる!」というタイトルで映画化されています。
予告編だとひたすらテンション高めの音楽で楽しげな雰囲気を醸し出してますが、原作は悲壮感漂ってます。
仙台藩の吉岡宿はこれと言った特産もなく、米作と宿街の収益によって細々と生活していた。
時代は江戸時代。
参勤交代の莫大な費用負担によって農民の生活は苦しく、さらに夫役によって疲弊していた。
仙台藩は救済のため公的補助的なものを出したが、吉岡宿は家老に与えたれた