磯田道史のレビュー一覧

  • 無私の日本人
    穀田屋十三郎、中根東里、太田垣蓮月。
    タイトルどおり「私」を捨てて民のために事を成した人たちの物語。
    すごかった。ただただスゴカッタ。
    なれないけど、少しでもこうありたい。
    ありがとう。
  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史
     私たち世代は(おそらく)日教組の教職員から中学高校と「日本はダメな国」史観を叩き込まれた。昭和天皇を終始「テンちゃん」と呼ぶ教諭までいた。
     長じて、司馬遼太郎の著作に接し「日本も捨てたものじゃないな」と、考えを改めた。
     幕末から明治に至る日本史は、世界史の中でも希有にして奇跡的な歩みだろう。
    ...続きを読む
  • 天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災
    日本史の1つの切り口、災害史。
    日本は歴史的に数多くの自然災害に遭遇している。
    このため、それを遺した古文書が数多くあるというのが、
    磯田氏が繰り返し伝えられている過去の災害の記録である。
    東日本大震災から月日が経つにつれて、地震や津波に対しての関心が早くも薄れつつあることを感じる。
    しかし、過去の...続きを読む
  • 武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新―
    映画にもなった武士の家計簿。

    江戸時代の加賀藩猪山家の家計簿を基に、当時の武士の暮しを垣間見る。 
    この猪山家はなんだかんだ言ってもしっかりと動乱の時代を生き抜き家を残しているが、この一家のありようが当時の武士の平均的な生き方って事にもならなそう。
    かなり特殊な方なんじゃないかと。 
    でも、このよ...続きを読む
  • 龍馬史

    おもしろくて読みやすい

    非常に面白いです。司馬さんの竜馬がゆくが好きな人は、この本を読むとより理解が深まります。おすすめです。
  • 歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ
    歴史を蘊蓄でなくエンタメとして身近に感じることができる。地震、津波を知る為に古文書を活用するとこんなにリアリティーがあるのか。
    古文書を操る歴史学者というと、研究室にこもった姿を想像しがちだか、磯田さんの古文書を社会を通じて今の社会に貢献する熱意に心を打たれる。文章はとても楽しい。新幹線から関ヶ原を...続きを読む
  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史
    歴史の細かいところまでよくわかる良い本だった
    最後は共感力が大切とのこと
    正直が徳目
    別に金儲けのためにやっているのではない国を良くするためにやっている
    現代の日本人は総務が弱い
    お金儲けのためだけなっている
  • 天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災
     古記録に残る天災の資料のいくつかを紹介し、今後の防災に役立てようという趣旨である。わが国は世界有数の天災多発地帯にある。台風は低気圧による季節的な被害に加え、長期的で予測不可能な大地震や津波の害を繰り返し受けてきている。その数は膨大だ。
     にもかかわらず、私たちが日々の生活に恐怖を感じることがない...続きを読む
  • 武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新―
    すっごく面白かった。近代の歴史は、自分の少し上の世代の世界のことなのに、江戸から明治あたりの人々の生活が本当はどんな様子だったのかは、かえってよく分からない、そんなもどかしい気持ちがものすごくすっきりした。

    本当に貴重な資料が残っていたんだなあー。素晴らしいことだ。

    幕府体制から明治政府への、特...続きを読む
  • 武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新―
    はしがき 「金沢藩士猪山家文書」の発見

    第一章 加賀百万石の算盤係
    わかっていない武士の暮らし/「会計のプロ」猪山家/加賀藩御算用者の系譜/算術から
    くずれた身分制度/御算用者としての猪山家/六代 猪山左内綏之/七代 猪山金蔵信之
    /赤門を建てて領地を賜る/江戸時代の武士にとって領地とは/なぜ明治...続きを読む
  • 無私の日本人
    実写映画化したタイトルは「殿、利息でござる!」って
    なんてひどいタイトルだと思っていた…
    小説のタイトルそのまま使えばいいのに。なんでかね
    キャッチーだったとでも思ったのかね。
    まぁいいけど。
    映画見たけど。
    映画面白かったけど。
    私は小説のほうがやっぱりいいなーと思ってしまった
    宮城県黒川郡大和町...続きを読む
  • 素顔の西郷隆盛(新潮新書)
    今や司馬遼太郎の後継者として引っ張りだこの著者であるが、本作も実に西郷を調べ尽くしている。西郷の周りでは多くの人間が死んでいくというのは言い得て妙である。司馬遼太郎の「翔ぶが如く」でも地元では西郷はあまりよく思われていないと書かれていたと思う、多分西郷は時代の破壊者として生まれてきたのであろう。とこ...続きを読む
  • 素顔の西郷隆盛(新潮新書)
    磯田氏のこの本と司馬遼太郎氏の翔ぶが如く読んだ。もちろん磯田氏は古文書から日本歴史家として歴史を忠実にかかれている。それに対し司馬氏はあくまでも小説家であるため、史実は忠実に再現され、それに創作部分をくわえられている。両書に描かれている共通部分が史実として私は捉えている。
    この歳になって、古文書から...続きを読む
  • 素顔の西郷隆盛(新潮新書)
    磯田氏の人気の秘密は、埋もれていた古文書を掘り出し、拾い集めて、ミクロの視点で歴史を解釈して見せることにあるでしょう。
    西郷隆盛という人間は体格も、人物スケールも大きい。
    いわばマクロの代表のような人です。
    それを、ミクロから解釈して見せるのですから、面白くないはずがない。
    この組み合わせですから、...続きを読む
  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史
    人物評が断定的すぎて最近司馬作品読むのしんどいんだよな~と思っていたら、「司馬作品を読むときには、一定の約束事、言わば「司馬リテラシー」が必要なのです」と書いてあって深く納得した。なるほど、「可能なかぎり単純化して人物評価している」のは、司馬さんの手法なのか~。

    すごくハマってた司馬作品が最近しん...続きを読む
  • 明治維新で変わらなかった日本の核心
    やはり頭のいい人の対談は面白い。そしてメディア慣れしている人たちだから、面白い対談をしてくれる。歴史おもろー


     二宮金次郎の話が多かったけど、勉強になることが書かれていた。「譲」の精神は大事だ。
     経済をたらいの水だと喩えて、たらいの水を自分のほうへかき集めても、すぐに逆方向に逃げるように遠ざか...続きを読む
  • 無私の日本人
    邦画の原作として、主人公1人の人生譚を期待して読み始めました。ひとつつまづいた点は、歴史物に読み慣れておらず漢字は難しく感じました。しかし、大志を胸に仲間を作り駆け上がる桃太郎っぽい興奮で、分量はちょうど、半分くらいでしたが一気に読み切りました。評伝として注釈が丁寧なので、理解しやすいです。めでたし...続きを読む
  • 龍馬史
    坂本龍馬の現存する百三十九通の自筆の手紙の中から十五点を選び、年代順に追っていき、龍馬とはどのような人間だったのかに迫る。

    一次資料の自筆手紙から龍馬の性格、思考、節目節目の行動、人間関係、幕末の政局にどのようにかかわったのかを読み解くわけだけど、龍馬って本当になんでも手紙に書いちゃうんだね。

    ...続きを読む
  • 歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ
    サブタイトルに忍者の文字があるけど、忍術合戦みたいなのを期待してはいけない。 
    忍者はどんな仕事をして、どこに住んでいたのか等を古文書から考察しているので地味といえば地味だけど、それが面白い。 そこから更に発展して当時の薬学知識にまで手を伸ばしたり。

    そんな著者は静ではなく動の人。
    何かに興味が湧...続きを読む
  • 歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ
     歴史学者として自分に何が出来るかを考え、真摯に行動する姿勢に敬服する。
     ものっすごくわかりやすくて、おもしろい、歴史の愉しみがぎゅうぎゅう詰まった本。
     からみあったり上書きされまくったりしてる歴史に、誰もが親しめる味付けをして提供し、現代に必要な歴史の情報を伝えてくれてる。
     磯田さん、あなた...続きを読む