【感想・ネタバレ】龍馬史のレビュー

あらすじ

坂本龍馬を斬ったのは誰か? 黒幕は? 幕末最大のミステリーに挑んだ
気鋭の歴史家が、史料の丹念な読解と巧みな推理でついに謎を解きあかした。

自筆の書状から龍馬の内面に迫り、龍馬が生きた幕末という時代、土佐藩の事情などを一つ一つ検証。既成の枠にとらわれない自由な発想の持ち主が生まれた背景にも迫ります。

坂本龍馬の生涯をたどることで、複雑な幕末史が分かる。

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Posted by ブクログ

ページ数は多く無いが非常に分かりやすい上に説得力がある。龍馬暗殺については多分本書の通りだろう。
それよりも本書を読んで坂本龍馬から学べる事が多い。①フットワークが軽い②考え方が柔軟③手紙などで自分の考えを直ぐにアウトプットする
以上は時代を超えても通用するだろう。肝になる人物には必ず会いに行ったり通貨にまで目をつけていたりと先見性もある。また無邪気ではあるが紀州藩への対応のように悪辣な時もある。この悪辣さは関わりたくは無いが味方にしたら大きいだろうと思える。

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2025年04月25日

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坂本龍馬に関する本は星の数ほどあるけれど、分かっている事実をこうも客観的に列挙して論考を重ねた本はあまり見られなく貴重。説得力を持ってぐいぐい迫ってきます。

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2022年05月14日

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坂本龍馬を通して幕末の歴史を大いに語ったこの本。

坂本龍馬といえば、薩長同盟や大政奉還などが評価されているが彼の真骨頂は海軍の創設という話、さすが歴史家。
彼の生まれ育った環境や様々な史料から分析されていてとても面白かった。

彼の為人を自筆の手紙から分析した第一章。
龍馬を中心とした幕末の流れを把握できる第二章。
そして龍馬暗殺の黒幕に迫る第三章。

幕末はややこしいけど面白い、それを実感できる本でした。

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2020年10月12日

購入済み

おもしろくて読みやすい

非常に面白いです。司馬さんの竜馬がゆくが好きな人は、この本を読むとより理解が深まります。おすすめです。

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2018年11月06日

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坂本龍馬の現存する百三十九通の自筆の手紙の中から十五点を選び、年代順に追っていき、龍馬とはどのような人間だったのかに迫る。

一次資料の自筆手紙から龍馬の性格、思考、節目節目の行動、人間関係、幕末の政局にどのようにかかわったのかを読み解くわけだけど、龍馬って本当になんでも手紙に書いちゃうんだね。

これ敵対している側に読まれたら不味いじゃんって内容もバンバン書いちゃってて、著者もいうように自分は死なないという根拠のない自信と奔放であけすけな性格が調書でもあるけど短所でもあり寿命を縮めたんだろうな。

第三章は龍馬の暗殺について様々な説を手紙とその他の資料などを用いて分析し、結論を出している。

この本が出た後だと思うけど、一度テレビで著者と同じ説を取ってるのを見た覚えがあるな。 NHKだったかな?

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2018年04月06日

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坂本龍馬の手紙や、歴史資料を分析し、分析結果を説明し、幕末を理解させてくれた作品。

「司馬遼太郎の龍馬がゆく」や「大河・長編ドラマ」のような情緒的な内容を全否定ではなく、フィクション部分を丁寧に補足・反論し、優しく説明してくれ、素晴らしい。

最大の見どころは、安っぽい龍馬暗殺陰謀説への反論であろう。著者の学者としての矜持を感じる。

調査研究の甘い視点を活字にするな!という著者の心意気を読めたのは、私だけでないはず。

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2017年12月26日

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史料を丁寧に当たる著者だからこそ信頼できる、と思った。司馬遼太郎『竜馬がゆく』が現代人に坂本龍馬のイメージを与えた功罪は大きい。司馬氏が当該作品をフィクションであると公言しても、他に龍馬を伝える一般書が無かったことも大きい。その意味で、本書は龍馬の手紙や、幕末の情勢から、龍馬が志士として活躍するまでの経緯、そして暗殺の首謀者を断定するまでの筆致で、歴史学者としての所見を知ることができた。

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2017年08月17日

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いまだ諸説ある龍馬の暗殺説。磯田さんのアプローチはいつも具体的かつリアリティがあって興味深い。黒幕は松平容保か〜なるほど。

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2016年02月14日

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龍馬と言えば薩長同盟や大政奉還を成し遂げたというイメージが強いが、それは薩摩や長州の実力者が考えたことを、龍馬の持ち前の行動力で実行した「補佐」というのが実態である。

龍馬の最大の実績は個人の海軍を創設したことであり、亀山社中という商社を作り上げたことである。

龍馬は政治家というよりも政治現象を事業化することに長けた「商人」であった。



龍馬暗殺にはいまだに様々な諸説が飛び交っているが実はそれほど謎はない。

実行犯は京都見廻り組であり、その実行を指示した黒幕は会津藩の松平容保である可能性が濃厚である。

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2015年12月07日

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龍馬の実像がわかる本。あまりにも美化されすぎた龍馬の本当の話を教えてくれた。龍馬関連の中では特におもしろい本だった。

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2013年06月29日

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司馬史観に対する批評も含め、龍馬の功績について疑問が多く聞かれるが、磯田先生の資料を根拠としたこの論説は非常に冷静で好感が持てる。なんにもまして、あのユニークで個性豊かな手紙の存在は、龍馬の人となりを表していることを最初に取り上げることにより、磯田先生の想いが込められていると感じる。
2024-040

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2024年08月19日

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磯田先生の本は
歴史上の人物や事柄に
本当に深い愛があって
ぐいぐい読んでしまう
面白かった

主人の本棚から拝借

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2023年01月04日

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磯田先生の本は「「司馬遼太郎」で学ぶ日本史」に続いて2冊目です。
本書は、龍馬を知れば幕末が見えてくる、として、幕末史は複雑だが、龍馬を主人公にして見てゆけば、それが何であったのか、はっきりした像が見えてくるはずだとしています。

色々書かれてありましたが、一番面白かったのは龍馬暗殺に関してですね。
新選組黒幕説とか色々あるようですが、磯田先生が現存する史料から虚心坦懐に調べれば下手人は見回組で、指示を出したのは会津藩幹部だということです。

他に興味を惹かれたのは、紀州藩船明光丸と海援隊のいろは丸が衝突して沈没した「いろは丸」事件で、龍馬が紀州藩との交渉に際し鉄砲類も乗せていたと「はったり(嘘)」を言って巨額の賠償金をぶんどったことですね。
龍馬には褒められない一面もあったということです。

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2021年05月20日

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『英雄たちの選択』で司会をしている磯田道史さんの著作。
前半は坂本龍馬の思想形成や実際に行ったことが書かれていて、後半は龍馬暗殺の実行者、黒幕を資料をもとに丁寧に解き明かしていて興味深く読めました。

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2020年09月10日

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坂本龍馬の生涯を追いながら、幕末の社会、経済、政治を解説した1冊。最近、テレビなどでもよく見る著者だが、史実を丁寧に押さえつつ歴史を解説してくれるので納得がいく。また、史実を踏まえたうえで、時には大胆にご自身の考え方を述べるのもとても分かりやすい。
本書でも、龍馬を美化しすぎず、淡々と史実にのっとって、彼の行動やその業績を評価している。龍馬暗殺についても、黒幕なしと断言するその分析に、納得感がある。

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2019年05月12日

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H30.8.6-8.14

明るくて合理的、自由で行動的。貿易を行い戦争もする「海軍」として、亀山社中を創設し、薩長同盟を実現させた坂本竜馬は土佐藩で、どのように育まれたのか?どんな世界を見ていたいのか?誰に暗殺されたのか?竜馬をめぐる数々の謎に歴史家の磯田道史が挑んだ。竜馬を知れば、幕末が見えてくる。

(感想)
この著者、文章上手ですね、読ませてくれました。

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2018年08月15日

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坂本龍馬の人気は絶大で、まるで英雄扱いですね。

それは司馬遼太郎の小説【龍馬が行く】が多大な影響を与えているようです。(読んでいませんが(^^ゞ)

彼は過大評価されすぎているのじゃないかというのが、ぼくの感覚です。

彼が評価される実績は:

1)薩長同盟を仲介した

2)大政奉還を実現させた

3)船中八策によって新政府の青写真を描いた

でしょうが、彼が独自に編み出したのではなく、受け売りだったというほうが正しいのです。

それより、彼が主導したのではなく、そういう方向に上手く利用されたとぼくは勘ぐっています。

だって、彼ほどフットワークが良く、各方面との顔が利く人物はとても利用価値があったからです。

こういうことを言うと、龍馬フリークから総攻撃されてしまうでしょうが、使い走り、あるいはメッセンジャーボーイだったんじゃないかと思うのです。

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磯田道史先生は流石にそこまで言わないけれど、坂本竜馬という人物の評価のされ方はちょっと違うのではないかとこの本で書いています。

まさしくぼくと同意見・・・・と心強く思ったのですが、そこはそれ歴史の専門家ですから、そんな言い方はしません。

それより、彼を評価すべき点は、ういう政治思想ではなく、海運ビジネスに於いてだと喝破しているのです。

これには流石脱帽しました。

海運といえば、彼が興した亀山社中という商社兼海運会社兼個人海軍ですが、磯田氏はこれを「薩摩のダミー会社」と評するのです。

これは上手い表現です。

龍馬は尊皇攘夷を主張する(下級)武士であるよりも、優れたビジネスマンとしての才能を評価すべきというのです。

これは、まさに目から鱗で、ぼくが漠然と感じていた胡散臭い龍馬像をきれいに取り払ってくれました。

・・・・・・・・

幕末から明治維新に至る過程はとても複雑で理解しにくいものです。

ここで、龍馬という人物に着目して、彼の動きを追いかけていくと、複雑だった構図がすっきり理解できるのではないかという意図でこの本は書かれています



その意図は、かなり成功しているといえるでしょう。

明治維新に関わった多くの人物を繋げるのに、龍馬ほど適任はいないからです。

ただ、残念なことは龍馬は大政奉還後にすぐ暗殺されてしまい、その後の維新の推移を語る語り部にはなれなかったことです。

そこで磯田先生、龍馬暗殺の推移を微に入り細に入り、ほぼ本の半分を費やして書いてしまいます。

まさに、歴史オタクの面目躍如といったところでしょうか。

これは本としては、余計だった。

まあ、前回読んだ「素顔の西郷隆盛」と同じように、テーマを絞って書く本が面白い。

これからも、トリビア集みたいな手抜きの本を書くより、磯田ならではの切り口の本を期待したい。

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2018年07月13日

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 龍馬の生涯を語れば、幕末史の生きた教科書となる。龍馬を巡る謎に歴史家が挑む。

 若かりし頃、小説の影響で熱烈な龍馬ファンになって以来、最近は、やはりあれは所詮小説だからと少し冷めてきたいたので、この作品を読んで、改めて龍馬の魅力を感じることができました。

 龍馬の手紙を始め、数々の史料をもとに語っていく龍馬像は、小説とは違った冷静な視点で龍馬に迫ることができました。

 龍馬暗殺の真犯人説も説得力があり、自分もこの著者の考え方に納得しました。

 自分の中で龍馬の存在がまた少し大きくなりました。

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2018年02月19日

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ネタバレ

アメリカのフェリーが日本に開国を求めたのは、捕鯨船などの寄港地や補給地を確保するのが当面の目的でしたが、イギリスは日本の生糸やお茶といった、当時のヨーロッパで要望されていた交易品を安定して入手することを望んでいました
会津藩は近代型エリート教育、薩摩藩は戦国時代がフリーズドライされて残っていた教育と言っていいでしょう

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2017年01月21日

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磯田さんは、客観的に素人でも分かるように記載してくれる解説と、情景が目に浮かぶような御本人の解釈をセットで書いてくれる。しかも比較的短文で連ねてくれるので読みやすいといったところがとても気に入っている。

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2016年12月26日

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『武士の家計簿』の著者:磯田道史氏による、坂本龍馬の実像、暗殺の真相について論考した一冊。龍馬が残した多くの手紙を基にしており、説得力のある展開。暗殺命令を下したのは、〇〇というのが結論。

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2013年08月03日

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龍馬の死の真相、そして幕末の動乱を、龍馬が残した手紙や、様々な証言から、解き明かして行く歴史書。暗殺の黒幕を消去法的に炙り出していく様は、非常に説得力があり、読み応えがあった。

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2013年06月24日

Posted by ブクログ

≪目次≫
はじめに
第1章  自筆書状から龍馬を知る
第2章  龍馬、幕末を生きる
第3章  龍馬暗殺に謎なし
あとがき

≪内容≫
『武士の家計簿』の磯田先生の本。磯田先生がとても信頼できるのは、文献をきちんと読みこんでいるから。龍馬の生き方、その暗殺の謎ともに、わかりやすく書かれています(謎の解読は読んでからにしてください)。元本は2010年刊のものですが、文庫になって手に取りやすいので、幕末ファンの方は是非!。龍馬の魅力は少しも変わってませんから…。

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2013年06月23日

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坂本龍馬は幕末に活躍した志士の代表格であり、薩長同盟を実現して船中八策や大政奉還の原案を出した人というイメージがある。果たして、現代に流布されている坂本龍馬の功績はどこまでが本当で、どこまでが司馬遼太郎などのフィクションによって作られたものなのだろうか。そして、誰がなぜ龍馬を暗殺したのか。

気鋭の歴史学者によって、龍馬の手紙など実存する資料を丹念に調査した結果、シンプルな龍馬像が浮かび上がってくる。そもそも、龍馬は姉などに宛てた手紙が数多く残っている。筆まめかつ、自身の考えや恋愛までも開けっ広げに書いている。だからこそ後世の人々は龍馬を扱いやすいし、様々な創作が生まれる余地がある。

一方で龍馬の功績については慎重な評価が必要である。薩長同盟や大政奉還のような出来事については、歴史の流れとして不可避の状況になっておりそこに龍馬の働きが活きたとは考えづらい。しかし実質的に日本初の海軍であった海援隊の設立については、むしろもっと評価されても良い。

誰が龍馬を殺したのか。新選組や京都見廻組といった幕府側の暗殺なのか、それとも薩摩藩説や土佐藩説など味方に殺されたのか。これらについてもむしろ龍馬は殺されやすい宿場に逗留し、目立ちやすい行動を数多くしていた部分に原因があるとも考えられる。

龍馬が現代に生きていたら、恐らくはTwitterなどのソーシャルメディアをまめに更新し、自身がどこにいて何をしているのかを事細かにアピールするような自己顕示欲とオープンさを発揮したことだろう。それが周囲との軋轢や争いごとを生み時には炎上といった事態も辞さないベンチャー社長といった感じではないか。

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2025年11月22日

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坂本龍馬を取り巻く幕末期の歴史を学べる一冊。
当時の時代背景がよく理解できた。

一方で、幕末期に命をかけて戦った志士たちの熱量は、小説の方が心に響く気がする。好みの問題だが、私は歴史書よりも歴史小説の方が好きなのだろう。

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2025年04月10日

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歴史の資料をもとに、リアルな龍馬像を描いた作品。司馬遼太郎の「龍馬が行く」のイメージは史実からそう遠くないと感じるものになってる。
幕末史が複雑でわかりにくい、と著者は書いてるが、幕末の小説を読みまくった私はそんな感じは持ってない。が、所詮小説、史実とは少し違うのだろうとは思う。こうして新たな書物をよんでも、やはり龍馬は魅力的だと思えたのでよかった。

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2024年11月10日

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1)自筆書状から龍馬の人となりを探る、
2)龍馬の生きた幕末の時代を外観する、
3)龍馬を斬った人物とその黒幕に迫る、
の3部構成。
龍馬の人柄、そして龍馬の生きた幕末史をわかりやすく辿ることができる。そしてその稀有壮大な人柄に改めて魅了される。また龍馬を斬った犯人そして黒幕にも迫る。斬った犯人は数多の小説や論考でお目にかかるが、黒幕は・・?このあたりも、興味を惹かれる。

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2024年10月14日

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面白かった。最初に龍馬の人となりを手紙を通じて解説し、その後時代背景をなぞり、クライマックスの犯人探になる。犯人探しは非常に納得できる内容で読んで良かったと思う。

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2023年02月14日

Posted by ブクログ

著者の意図は、「龍馬をもって史を語る」とのこと。坂本龍馬の手紙を多く取り上げることで、生きた坂本龍馬の個性を鮮やかに描くとともに、幕末ってこういう時代だったんだ、ということをわかりやすくみせてくれる。面白かったね。龍馬暗殺の謎っていうのは、意外と謎ではなかったんだということも見て取れたけど、同時にそれはこの著者の主張でもある。ちがう意見の人もいるのだろうな、専門家の中にも。まぁここで提示された史料と論の組立から考えると、著者の論旨は明解だと思うけど。

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2020年05月27日

Posted by ブクログ

○目次
はじめに
第1章:自筆書状から龍馬を知る
第2章:龍馬、幕末を生きる
第3章:龍馬暗殺に謎なし

本書は坂本龍馬の歴史を通して、幕末の政治社会史を描こうとした一冊である。基本的に龍馬関係文書を中心に、同時代史料をふんだんに用いて叙述されている点で巷の龍馬関係の書籍よりは史実を積み重ねた手堅い内容となっている。

しかし、著者の磯田氏神ーの専門が近世史であり、明治維新史が専門ではないため、所々幕末政治史の間違った評価が多いのが残念。
例えば、現実的に政治問題として「討幕」が出てくるのは早くとも慶應3年9月以降なのに、それ以前(下手すると文久期まで)に遡ってたり、「倒幕」と「討幕」の区別が出来ていなかったり、薩長盟約の解釈が間違っていたりと問題点は多い。
せめて、本を執筆するのであれば明治維新史の専門の先行研究あたりはしっかり押さえてもらいたい。

龍馬の暗殺に関する章では、関係者の史料を示して、実行犯や指示者を紐解いている。史料解読によって可能性を高め、一つの史実を再構築していく歴史学の醍醐味が本章により、読者に伝わることだろう。

幕末政治史は一般人にとっては大変理解の難しいテーマなので、龍馬を切り口にして興味関心を持ってもらうきっかけの1冊になると思う。

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2017年10月03日

Posted by ブクログ

■この本から学んだこと
・個人史について「なぜ?」を問いかけ、それを大きな社会的背景から考えると、世の中のことがよくわかる
・明治維新のエネルギーは、兵農分離されていなかった郷士が残っていた藩から湧き上がった
・幕末期には多くの藩が「産物まわし」つまり商社のようなことをしないとやっていけず、土佐藩もそうだったことが龍馬を生んだ
・龍馬の業績は大政奉還よりも、海軍をつくり、個人の海軍で幕府の海軍をやぶったこと
・龍馬の才は、政治的変動を商業に転換すること
・龍馬暗殺は会津藩が見廻り組に命じたもの

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2016年03月10日

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