磯田道史のレビュー一覧

  • NHKさかのぼり日本史(2)昭和 とめられなかった戦争
    NHKのEテレで放映しているさかのぼり日本史の第二巻です。
    満州事変から敗戦までの歴史を東大の加藤陽子教授が解説しております。
    4つ上げたターニングポイントの中で、一番のポイントはマリアナ沖海戦・サイパン陥落(1944年)だと思います。この時点で戦争をやめていれば、原爆も沖縄戦も空襲もなかったと思い...続きを読む
  • 徳川家康 弱者の戦略
    著者の大胆な仮説がダイナミックにわかりやすく描かれていて面白かった。
    織田徳川同盟が棲み分けを本質とすることや、信玄との戦いではいざという時に戦うリーダーであることを示す決断をしたこと、武田勝頼との戦いで、強者の得意パターンを敢えて現出させて誘い出しつつ鉄砲と高性能な弾薬と柵による横一線の防御陣地と...続きを読む
  • 磯田道史と日本史を語ろう
    私一人ではわからない日本史のその奥へ
    堺屋太一:信長は銭で集めた流れ者の集団をひきいて、信行陣営に戦いを仕掛けていくのです
    浅田次郎:結局新選組と言うのは、コンプレックスの塊なんですよ
    養老孟司:都会の人間は、全員、田舎に参勤交代しろと主張しています
  • 日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで
    磯田氏の著作はいつ読んでも面白い。今回は小噺集のような短いものの寄せ集めだが、それに似合う猫の話が一番面白かった。文献を読み解いた情報なので精度が高く誠に興味深い。政治や権威の話より経済や市井の話の方が数倍面白い。疾病の話も面白かったので「感染症の日本史」も読んでみたい。
  • 日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで
    著書の磯田氏は、武士の家計簿から一躍歴史家として名を上げたが、無類の古文書好きと人柄がわかる内容となっている。
  • 感染症の日本史
    日本の歴史において感染症がどのような影響をもたらしたのか、考えたことなかったことに気づき、何らかの気づきを得ることを期待して、本書を手にした。

    本書では、江戸時代以降(特にスペイン風邪)が日本社会に与えた影響を、統計的な観点と患者史の観点から、探る。

    「感染症の歴史」と聞くと、感染症がどのように...続きを読む
  • 磯田道史と日本史を語ろう
    日本史を語らせたら今は、この人!目からウロコの歴史談議。阿川佐和子さんとの語り、堺屋太一さん、本郷和人さんとの信長論等もイイが、やはり、半藤一利氏とのからみが一番。勉強になりました。
  • 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊
    良い。
    知らなかった幕末の事、江戸時代の事がわかった。
    家康の築いた事を続けていたら、もっと徳川幕府は続いていただろう。日本にとって良いこととは限らないが。
  • 日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで
    「古文書には不思議な力がある。人の美しい思想が、そこに宿っていると、古文書に現世の人間が動かされ、操られるように、何かが起きる。だから、私は、この仕事がやめられない。」

    私には古文書を発見する力も、読み解く力もないから、こうして磯田さんが発見してくださったことを読めることをとても楽しみにしています...続きを読む
  • 無私の日本人
    自分の利益のためではなく、純粋に人のために人生を生きた江戸時代の三人のお話。

    伝わった古文書や資料を探し紐解き、こうして伝えてくださる磯田さんに感謝。
    おかげで三人の立派な生き方を知ることができました。

    穀田屋十三朗さんのご子孫は今でも「先祖が偉いことをしたなどというてはならぬと言われてきた」と...続きを読む
  • 日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで
    磯田先生はハズさない!
    学者で古文書を読み込んで引用しているから、作家のフィクションは入らないから…正に暴くだ!

    ネタのチョイスが時流に沿ってるのが磯田先生の魅力なんだろなと思う

    この本で得た事は、公家の価値かもしれない
    これまで、謎というか奇妙な存在だったけど
    多くの日記を残してくれたから、今...続きを読む
  • 歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ
    磯田さんの読売新聞に連載しているコラムをまとめた本ですが、どういうわけか続刊、第3巻のほうを先に読んで最初に出版されたこれが一番最後になりました。そんな順番で読んだせいか、磯田先生も昔は若かったんやねぇというのが最初の感想だったり。最近のコラムよりも青年将校のような血気を文章から感じます。
    それにし...続きを読む
  • 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊
    複雑な思いで読み進めた。でも最後にハッとさせられた。こんな体験をした本はなかなかない。

    冒頭から個々のエピソードの発見や分析の仕方はいつもの磯田さんの本らしくて面白いなあと思う。一方で、個人的には「当初は徳川幕府が永続する制度、思想の枠組みができて効果があったがそれが脇道に逸れたことを『誤算』と言...続きを読む
  • 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊
    家康、興味深い人物です。
    あんまり好きじゃないけれど。
    お勉強大好きで、歴史からもしっかり学んで、なおかつ信長や秀吉のこともしっかり観察してて…。
    面白みのない優等生?
    なおかつ、今の日本人の考え方は江戸時代にけっこう構築されているんですよね。
    と、悪口ばかりですが、悪口言えるほどしっかり家康さんの...続きを読む
  • 日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで
    日本史の教科書にはあまり出てこないようなマニアックな話が中心。

    だが古文書の解読から精巧な考察がなされており、面白い。文章も読みやすい。
  • 天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災
    日本史に関わってくる天災についての本。当たり前の話だが、日本が地震大国と言うのは大昔からなのだと改めて実感する。その時々の経験や知恵が生かされ、また別の分野にも影響を与え次の代へと繋いでゆく。それらが後の天災への対応に役立った例も多々ある。つくづく歴史というものは馬鹿にできない。
    それを残すために必...続きを読む
  • 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊
    徳川の世がなぜ滅んだかがよくわかる名著。筆者の言う自分が大事とする軸をもつこと、歴史を考える上で「未来の子どもたちの幸せ」に価値を置く観点が大切という考え方に大変共感できる。家康が作った良い方の遺産、正直さや勤勉さ、礼儀正しさ、好奇心の強さ、学びへの熱意、遊ぶ才能など江戸人の持っていた美徳を失わない...続きを読む
  • 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊
    歴史学者として活躍する著者が、江戸幕府で作り上げた平和の仕組みがどのように崩壊していったかを紹介した一冊。
    前著「徳川家康 弱者の戦略」の続編として位置付けられているものです。
    戦国時代を終わらせ、平和な時代を築くために徳川家康公は様々な仕組みを作りました。それが時代の変化に対応できず、どのように崩...続きを読む
  • 日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで
     エッセイ風に、実際の古文書研究から得た知識を端緒に、各章ごとに説明してくれているのでとても分かりやすく読むことができました。
     史学に留まらず、他学問の様々な見地から古文書を読み解くことで現代に活かせる知恵を得ることができることを知り、古文書に触れてみたくもなりました。
     ただ、専門的用語も著書に...続きを読む
  • 徳川家康 弱者の戦略
    <目次>
    ①はじめにー家康はどうしたのか!
    弱小大名が生き延びて天下をとった弱者の戦略
    ②第1章 「境目の土地」三河という運命
    徳阿弥の素性を鑑みるに、家康も熊野比丘尼と
    同様に情報・諜報を駆使する能力を有していた
    ③第2章 信長から学んだ「力の支配」とその限界
    絶大な力なき自分を強くする「武威」を...続きを読む