磯田道史のレビュー一覧

  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    陛下のご本心を知ったからといって、今更何が変わるのか?ということはあるが、とはいえ戦前の厳しい御決断を迫られる局面での陛下の息遣いを、生硬な文書から読み解く試みは、好奇心を大いに刺激するとともに、既知の日本近代史の解釈に、別の視座を与えてくれる、非常に興味深い一冊だった。

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    2015年07月26日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    宮内庁が編集した『昭和天皇実録』は、単に事実を載せるだけではなく、どの様に昭和天皇を見せたいのかの意図が働いていると著者達は語っている。
    しかも重要な部分では”エース”が登場していると推測しており、宮内庁と著者陣との攻防も楽しめる。

    この様な著者陣の豊富な知識、洞察力があって初めて『昭和天皇実録』を読み解くことが出来るのであろう。

    さらに違う場面を取り上げた続編を是非出して欲しい。

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    2015年05月17日
  • 龍馬史

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    龍馬の実像がわかる本。あまりにも美化されすぎた龍馬の本当の話を教えてくれた。龍馬関連の中では特におもしろい本だった。

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    2013年06月29日
  • 豊臣兄弟 天下を獲った処世術

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    大河ドラマで注目、豊臣兄弟の実像を一次資料から洗い出す。
    筆者のほかの作品と同様、一次資料を丹念に検証し、豊臣兄弟の栄達の秘訣を探るもの。
    資料の少ない弟豊臣秀長。生年から意見が分かれる。
    講談などで太閤の出世譚として誇張される面も多いが、この兄弟、実力を兼ね備えた存在であったことは間違いない。

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    2026年02月22日
  • 龍馬史

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    史学者の視点から坂本龍馬を見つめ直す。「竜馬がゆく」など小説、映画のイメージを
    超えた、書簡などの基礎資料に基づき龍馬の実像に迫る。
    書簡からうかがえるおおらかな性格、才谷屋の血、商人の発想など。決して劇中のイメージを否定するものでなく、むしろ上書きしている。
    歴史ミステリーの一つとしれる龍馬暗殺の実行犯についても筆者は謎はないとして、回答を出している。
    特に「竜馬がゆく」読者には楽しめる一冊であろう。

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    2026年02月20日
  • 豊臣兄弟 天下を獲った処世術

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    感じたテーマ:昔も今も世の中は人の気持ちで成り立っている。
    秀吉と秀長、百性を経験しているからこそ分かる、持っていない人の気持ちと持っている人の影響力が、多くの人の気持ちを変える原動力になったのだと思う。また、秀長がいたからこそ、秀吉の分身として秀吉2人分の影響を示せたのだと理解できた。さらに、そこに情報共有、物理的移動の最速さも当時では、よりその分身の効果性を強めたのだと思う。

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    2026年02月19日
  • 磯田道史と日本史を語ろう

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    養老孟司さんとの対話が印象に残った。
    日本という小さな島国の環境で、均質化されてきた日本人。歴史上の外圧への反応も、生物学的な見地から捉えてくれると面白い。
    都会人はみんな田舎に参勤交代すべしとの言説、支持したい。人工物ではない自然なものをきちんと見て、触れて、たしかめる機会がないと、人間はすぐに忘れてしまう。一方で、自然の偉大さも恐ろしさも、えてして忘れがちなもの。
    関東大震災が人々にもたらしたPTSD、それから戦争へ続いていく流れも、なるほどなと。

    子供はこれから田舎や野山に連れて行こうっと。

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    2026年02月16日
  • 無私の日本人

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    歴史関係の本は偉人を描いていることがほとんどだと思ってた。が、今回は違った。
    この本では偉人としての認知度は低いものの、自らの地位や財産を投げ打って、世のため人のために全てを捧げた3人の生涯が綴られている。教科書に出てくる偉人と何ら引けを取らない。心が洗われるし、自分には何ができるかを考えずにはいられなくなるような刺激的な本だった。

    どの話も素敵だったが、中でも大田垣蓮月の話が一番心揺さぶられた感じがする。どんな卑しい者にも分け隔てなく、持っているものを分け与える。うまくいかない時も、周りに責任を求めるのではなく、自分自身が未だ何かに執着しているからだと悟る。絶対に並大抵の精神力じゃこれだけ

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    2026年02月15日
  • 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊

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    各テーマ短くまとめられているため、1つ1つをそこまで深掘りされているわけではないが、論旨や引用事例が明快でわかりやすい。

    徳川政権の成立と存続のカラクリ、天皇家の生殖管理とか東照宮によるじわじわ神格化とか、えげつない。
    狸とか言われるのは司馬遼太郎作品から植え付けられたイメージもあるとは思うが、こういう仕掛けの細やかさ、周到さに関しては本当に性悪だと思う。

    崩壊の序章(?)の1つとして触れられていたが、阿部正弘の開明的な施策は、転じて徳川幕府の崩壊の一押しと裏表だと。優れた人材登用や教育への注力も、日本全体のためには良いことであったはずであり、従来の門閥主義ではなく能力主義で人を活かすと聞

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    2026年02月13日
  • 豊臣兄弟 天下を獲った処世術

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    今年の大河ドラマに関連した書籍が書店でもたくさん並んでいて、その中で私には珍しく新書を選んでみた。秀長の誠実さ、兄弟揃ってこその豊臣政権、歴史って奥が深くて面白い。ドラマも毎週より楽しみになった。

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    2026年02月04日
  • 影の日本史にせまる

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    磯田道史氏と嵐山光三郎氏による、西行や宗祇や芭蕉の影の顔を通して、日本史の裏に迫った対談集。
    興味深い話も多かった。

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    2026年02月01日
  • 豊臣兄弟 天下を獲った処世術

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    毎年、大河ドラマの予習として関連書籍を一冊は通読しているが、今回は磯田道史の著書を参考にした。

    豊臣秀長に関する書簡はほとんど残っていない。そのため、現存する書簡の概要と事実、そこから読み取れる内容を簡潔かつ分かりやすく知りたいと考えたのが選書の理由である。少ないページ数ながらも、ある程度網羅的に描かれているのではないかと期待していたが、その意図は十分に達成されていた。

    一次史料が少ないということは、必然的に秀吉との対比によって秀長の人物像を浮かび上がらせることになる。これが大河ドラマでどのように描かれるのか、今から楽しみでならない。

    そもそも大河ドラマとは、司馬遼太郎の作品と同様、単な

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    2026年02月01日
  • 徳川家康 弱者の戦略

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    ネタバレ

    徳川家康は幼少期から織田家や今川家に人質に出されるという環境の中から、弱者の視点で自分や自分の環境を冷静に分析し江戸時代の徳川治世を作り出した。その中でも印象に残ったのは大きく2つ。1つ目は武田などの強豪との戦いの中で敗戦にも全滅せず生き残り徐々に戦い方を見つけて力をつけていったこと。負けを認め改善する姿勢。2つ目は信長や秀吉の成功や失敗の中から中から、「権威での支配」と「力での支配」について学び常に実践していた事。自身の権威や徳を高める(そう見せる)ため自身のふるまいや言動を演じていた事や力を見せるため難しい戦いも逃げない姿勢を見せ続けるなど内外に統治者として徳川を刷り込み続けていた。弱者だ

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    2026年01月31日
  • 豊臣兄弟 天下を獲った処世術

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    2026年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟」にあわせて、磯田先生が出しちゃいました。天下人となった豊臣秀吉、その「分身」として結果を出し続けた弟の秀長。衰退する今の日本では、ゼロから一を作り出した豊臣兄弟の生涯が参考になる。

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    2025年12月29日
  • 無私の日本人

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    古文書好きの歴史研究者による無私を貫く江戸の人物3篇。人間やはり自分が大事であるが、作品における三人は兎に角、他人を救うことに全力を注ぐことで、今の自分では未熟で、共感という面では難しいが、とても清々しい人物たちを見習い、人が喜ぶことを無常の愉しみと考えることが出来る人になりたいと感じる。
    大田垣蓮月の中で「自他平等の修行」心に自分と他人の差別を無くする修行を生涯続けること、に感銘した。蓮月の最晩年のシーンでは思わず落涙。
    司馬遼太郎の文体に似ている気がしとても読みやすいと感じた。作者のほかの作品も読んでみたい。

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    2025年12月08日
  • 感染症の日本史

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    オーディブルで酷評してる人いたけど、大正期の日記を史料として当時の人からみたスペイン風邪についてのところは引き込まれた。井上正子日記かな。

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    2025年11月14日
  • 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊

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    病院に行くときにちょびちょび読んでいたので、前の方は忘れてしまっているなあ。まあ、江戸時代の末期になると、朱子学などによって固定された身分制度や幕府の制度にきしみができ、疑問を持つものも多くなっていき、倒幕へと繋がっていったということだ。いろいろな要素がからんでいて単純ではない。改易制度の緩和、人質制度の廃止、通貨の鋳造、意思決定機関の劣化、身分制・家制度への疑問、お伊勢さん、文人たちのサロンなどなど。
    江戸時代の上への奉公、正直の美徳などの意識は根強く残っていて、いい面も悪い面もある。
    まあ、また読み返して確認してみるか。

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    2025年08月28日
  • 日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで

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    磯田先生の本は非常に読みやすい。4~5ページで1トピックをカバーする感じなので、スキマ時間にも読みやすい。興味を持たせてくれるきっかけや、気づきになる。

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    2025年08月18日
  • NHKさかのぼり日本史(6)江戸 “天下泰平”の礎

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    ネタバレ

    ロシアのサンクトペテルブルクの博物館に、この露寇事件の際に、ロシア側が日本から略奪した兵器などが多数収蔵されていることが確認されました。1つは文豊後大分の戦国大名、大友宗麟が使用した国崩しと言われるもので、もう一つは豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に、大阪城に持ち帰ったさはりの大ハラカンと呼ばれる大砲だと推測されています

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    2025年07月22日
  • 徳川家康 弱者の戦略

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     オーディブルの日本史の著書を片端から読んでいますが、これはとてもいい著作でした。天才信長は、実力本位で普通なら登用しない人材を中心人物まで引き上げるほどの器量を持っていたにも関わらず、その中心人物に裏切られて天下統一を目の前にして暗殺されてしまう。そして豊臣秀吉は、信長の遺産を絶妙に引き継いで短期間で天下統一を果たすのだからこれも天才である。それに対して徳川家康は、幼年時には今川義元に育てられ、織田信長と敵対する陣営にいたにも関わらず、信長の忠実なパートナーとして様々なパワハラに耐えながらも秀吉に伍する実力を身につけていく。その二人の天才の成果を全て引き継ぎ、しかも徳川の世を260年も継続さ

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    2025年07月18日