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豊臣政権を揺るがした二度の大地震、一七〇七年の宝永地震が招いた富士山噴火、佐賀藩を「軍事大国」に変えた台風、森繁久彌が遭遇した大津波―。史料に残された「災い」の記録をひもとくと、「もう一つの日本史」が見えてくる。富士山の火山灰はどれほど降るのか、土砂崩れを知らせる「臭い」、そして津波から助かるための鉄則とは。東日本大震災後に津波常襲地に移住した著者が伝える、災害から命を守る先人の知恵。
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Posted by ブクログ
冒頭、秀吉と二度の天災の章がおもしろかった。こういう発見を探すのが歴史学者なのだと今後ももっと伝え続けてほしい。未来の素敵な学者ががもっと増えそう。 最後の東北地震の章は、編集者の意図なのか著者が本心から入れたかった話なのかわからないけれど、ちょっと蛇足感があった気がする。おわりにでサラリと話すのみ...続きを読むでもよかったのでは的な、微妙な違和感が。
過去の文献から、地震、噴火、台風の日本各地での状況を特に過去マックスの被害を受けた可能性のある場所、状況を考え今後の防災への呼びかけを訴える。 地震では南海トラフは150年程度のスパンで起こっており、あと20年の猶予はあるかと著者は考えている。また、富士山噴火は、大地震と前後することがほとんどであり...続きを読む、火山灰の影響は数週間は出て、目がやられる。津波は、想定していたものより過去の最大の高さは大きい。台風や貯水池の崩壊による水害は各所忘れたことろには弱い場所に家が建っており被害を大きくしがちである。
天災と日本史の関わりについてわかりやすく解説されている。 非常に読みやすい。 人間同士の関係性についつい目が向きがちだが、歴史を学ぶときにはその時代の自然環境・気候なども含めて理解することが必要だということに気づかされる。
「歴史学は生きている。我々の命をも守りうる現代に必要な学問である。」筆者の強い信念の元書かれた本書は防災史に残る名著であろう。 歴史研究は決して過去のものではない。現代の目から過去を見つめることにより、未来に活かしていく学問。そんな筆者の考えが本書から伝わってくる作品。 地震や火山活動には周期が...続きを読むある。人の一世としては短くとも地球から見ればあまりに短い。何千年、何万年のサイクルで見ると、繰り返される大きな地殻変動がある。東日本大震災でも津波が由緒ある神社の鳥居の手前でピタリと止まる場面が多くの場所で見られたという。それもそのはず、過去の人々は苦い経験を基に新たな集落を築き神を祀る、それが長い年月の間に忘れられてきた歴史を繰り返している。そんな実例を筆者は多くの土地を取材し実例を挙げていく。 本書は2013年から2014年の新聞連載。当然、東日本大震災の記述が多い。古文書を紐解くと過去にも同様な災害が起こっている例の実に多いこと。人はまだ過去から学び続ける必要がある。 本書の後書き、筆者は3つの危機を記す。第一は地震津波など地学的危機。第二は風水害、高潮、土砂崩れなど気象学的危機。そして 「第三に、世界の人的交流の進展やテロの可能性が高まり、抗生物質耐性菌・インフルエンザ・出血熱などの感染症学的的危機も高まってきている。第三の医療・健康・感染症対策については、ここでは述べることができなかった。」 筆者の予想は残念ながら的中し、世界は新型コロナウイルスによる感染と未曾有の経済不況に不況に見舞われている。 本書刊行より後の話だが、筆者は今スペイン風邪その他過去の感染症の古文書を読み解き先人たちの苦闘と克服の過程を各種メディアに提供している。歴史学のあるべき姿を実践する姿勢には感銘を受ける。今後のさらなる活躍に期待しつつ、この本を多くの方に読んでいただきたいと思う。 素晴らしい一冊でした。
最近は毎年災害が発生しています。 しかし昔の自然災害による被害は現代とは比べ ものにならなかったでしょう。 そしてそれらは、その後の歴史に大きく影響を 与えたと推測されます。 一方で被災に遭った先人たちはその教訓を後世 に伝えようともしたはずです。 東日本大震災では震災遺構を残すべきか、それ ...続きを読むとも「真っさら」にして「無かったこと」に してしまうかの議論はニュース等で見た方も 多いと思います。 この本は私的な悲しみを乗り越え、公的な使命 を全うした先人に防災を学ぶ一冊です。
過去日本に起きた天災、災害について古文書から読み解き、昔の人の経験や教訓をこれからの自分たちに生かして行こうという筆者の思いが前面に詰まった一冊。 歴史というと、小中学校では覚えることがたくさんあって、よく分からない政治のことやら人物やらできごとやらを一生懸命覚えてテストして…これに歴史を学ぶ意義を...続きを読む見出して一生懸命取り組めって到底無理な話だなぁと思いながらとりあえず授業は受けてたけど、磯田さんのこの本を読んで、歴史を学ぶことというのはこういうことなんじゃないかなと思わされました。 当時の人々の生き様、そこにあった苦労や経験の結晶として古文書が現代にも多く残されているのであり、一次史料からそうした当時の人々の様子を読み取って、現代に伝え、教訓として活用していくことこそ本当の歴史を学ぶということだろうなと。そして学校とかではそんなことを学ぶ機会なんてそうそうないから、歴史をニガテに感じたり、暗記だと思ったり、毛嫌いする子もいるのではないかと思いました。 特に日本は地震、津波という災害とは切っても切れない関係にあり、これらをどう克服していくかという課題はまさに古文書の記録や文章に眠っているのではないかと思います。自分も地元の古文書を読んでみたくなりました。
日本史の1つの切り口、災害史。 日本は歴史的に数多くの自然災害に遭遇している。 このため、それを遺した古文書が数多くあるというのが、 磯田氏が繰り返し伝えられている過去の災害の記録である。 東日本大震災から月日が経つにつれて、地震や津波に対しての関心が早くも薄れつつあることを感じる。 しかし、過去の...続きを読む歴史に学ばなければ、将来に来たるべき災害から自らの身を守ることはできない。 改めて、身近な地域から自然災害について考えてみたい。、
日本史に関わってくる天災についての本。当たり前の話だが、日本が地震大国と言うのは大昔からなのだと改めて実感する。その時々の経験や知恵が生かされ、また別の分野にも影響を与え次の代へと繋いでゆく。それらが後の天災への対応に役立った例も多々ある。つくづく歴史というものは馬鹿にできない。 それを残すために必...続きを読む要なものは何か、地縁なのである。今回の金沢地震で強制移住の話が議論されてきた時期があったが、そんな事をしてしまえは過去からの繋がりをみすみす絶ってしまい取り返しのつかないことになる可能性もある。 歴史とは何か、歴史について考えるとはどういうことか、机上で唸るだけでなくフィールドワークも大事であると実感した本。
地震、津波、台風、高潮、がけ崩れ等々、日本は自然災害が多い国であるが、その歴史が過去の古文書にたくさん残されている。本書は磯田氏がそれらを広く収集し研究したものをまとめたものである。新聞の連載記事を集めた部分があり、同じ内容の繰り返しなど、一冊の本としてのまとまりに欠ける箇所はあるが、そのことが気...続きを読むにならないほど過去の災害体験者たちが残した文書や口伝の迫力は強かった。 このような災害国に住んでいながら、過去の記録に無頓着に土地を開発して家を建てて住んだりしている自分たちに警鐘をならしてくれる研究の価値を再認識した。
古文書から読み解く防災史。 データ主体では無く、伝承される体験史料を元に考察しています。 そこから、今後の温暖化による自然災害や新たな感染症の危険性までピタリと予測する。 語り継がれる歴史の大切さを思い直しました。
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天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災
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