磯田道史のレビュー一覧

  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史

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    新書はほとんど読んだことがない。学生時代に仕方なく課題として読んだぐらいで。実は「司馬遼太郎」さんの本も未読。少し恥ずかしいなと思い、「いざ!」読む前に初心者の心構えが知りたくて読んでみた。読みやすくて、わかりやすくて、作品と歴史の関わりも知ることができ、司馬遼太郎さんの考え方も少し知ることができ、読んでよかった。

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    2020年05月18日
  • 日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで

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    名言
    •人間の品格はやせ我慢に宿る
    •日本という島国が世界の人口、軍事、経済ピークはもう過ぎた。小国化しても良質の「価値」を保つ国のあり方を研究すべき
    •歴史は「生き延びるための知恵」の宝庫だ


    他の方のコメントにあるように、
    3ページ程度のエッセーが詰まったような書籍なので、通勤電車の中…コロナ禍にあってはその響きすら懐かしい感じであるが…でも読めるのがいいですね。元々新聞のコラムだったようですので。
    もちろんコロナ禍で自宅ゴロゴロ、在宅勤務のふと休憩時間にも。

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    2020年05月09日
  • 日本史の探偵手帳

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    磯田氏が2003年から2015年までに文芸春秋などの雑誌に書いたももの21編をまとめたもの。
    内容別に
    「中世の武士と近世の武士の違い」
    「歴史を動かす英才教育」
    「古文書を旅する」
    「歴史を読む」に分かれている。

    中世の武士は家臣団といっても寄せ集め、主人が不利とみるや逃げ出すが、織田信長あたりから戦の最後まで主人に付き添っている形になった。また現代のものの考え方のルーツも鎌倉とかまでは遡らず、江戸時代で、それは織田・豊臣・徳川の美濃・尾張・三河の濃尾平野で作られた、と考えていいいという。

    教育が成果を出すには3代かかる。
    なぜ太平洋戦争で軍部は独走したが、それは教育システムのせいだとい

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    2020年04月27日
  • 天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災

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    日本史上の史料に残る地震、噴火、台風被害、津波などを考察。

    なによりも興味深いのは、著者の母が津波からの生存者であったこと。たまたま四国に里帰りしていた幼い母は津波を避難して山の階段を上っていたが家人とはぐれてしまう。が翌日無事を確かめられた。それゆえ磯田氏地震も津波にはひとしを興味を持っているという。

    森繁久彌が遭遇した大津波の記事もおもしろい。


    2014.11.21出版
    2019.2.27購入

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    2020年04月20日
  • 歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ

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    ■軽いタッチの歴史ものを読みたくて購入。
    ■題名の通り、著者の磯田道史氏が本当に日本史が好きなんだなあと感じさせる本。
    ■第4章震災の歴史に学ぶ、第5章戦国の声を聞くが特に面白かった。

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    2020年04月14日
  • オランダ商館長が見た 江戸の災害

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    このような本をつい手に取ってしまうのも、パンデミックと災害に、非日常という点で一脈通じるところがあるからだろう。

    ワーヘナールによる明暦の大火の記録はまさにパニック映画さながら。江戸で大火事に巻き込まれるオランダ人一行だなんて本当に絵になるのではないか。そこまで直接的に災害に巻き込まれた商館長は他にはいないものの、頻発する余震の描写など東日本大震災後の日々を思い出させる。

    江戸の町が焼けても焼けても懲りずに瞬く間に再建される様子も。日本人の災害に対する一種の無常観は、同時代のオランダ人から見てもなにか特異なものに見えたようだ。

    オランダ人(この本の著者はベルギーの方ですが)と江戸の災害と

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    2020年04月09日
  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史

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    「なぜ昭和の戦争で陸軍が暴走したのか」というテーマのもと司馬遼太郎が作品を書いていたことを説明し、その作品を紹介する形で日本人がたどってきた歴史を振り返り、今後私たちが同じ誤ちを繰り返さないように何をすべきか、本書の最後に司馬遼太郎の言葉を引用して締めている。
    それはずばり共感性と自己の確立。
    本書で紹介されている司馬遼太郎作品を読んでみようと思った。

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    2020年03月03日
  • カラー版 江戸の家計簿

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    <目次>
    第1章  江戸時代の収入①武士篇
    第2章  江戸時代の収入②農民・町人篇
    第3章  江戸時代の物価①食品篇
    第4章  江戸時代の物価②料理・嗜好品・雑貨篇
    第5章  江戸時代の文化と経済

    <内容>
    2017年に宝島新書から出た『江戸の家計簿』を加筆、修正の上、全面カラー化したもの。分かりやすいし、授業などでいろいろな話をするときの参考になる。磯田先生の本なので、信頼できるし…。

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    2020年02月26日
  • 日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで

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    古文書を入口に、歴史の面白さに綴られたエッセイ本。

    古文書を読むことの面白さ、歴史の面白さをいかに次世代へとつなげるのか、そして、磯田道史さんの幅広い人脈などを、本書で知ることが出来ます。

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    2020年02月23日
  • 無私の日本人

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    中編「穀田屋十三郎」「中根東里」「大田垣蓮月」の3作品所収

    「穀田屋十三郎」は最近、映画「殿、利息でござる!」になっている

    この中編も感動したけれども、「中根東里」に強く惹かれた

    中根東里
    天才詩人と言われていても(当時、江戸時代は漢詩であるが)後世に名を知られず
    作品がほとんど遺されていず、生涯もあまりわかっていない人らしい

    作者の磯田さん「じゃあ、どうやって調べて、書くのか?」
    という疑問がわくが、文学研究者で社会経済史的な史料を読みこなす術にたけた方

    『武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新』
    と、これも映画でブレイク「武士の家計簿」の原作者でもあり

    司馬遼太郎さんの

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    2020年02月14日
  • 「司馬遼太郎」で学ぶ日本史

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    発売当初、書評欄で紹介されてから気になっていた本で、書店でいったい何回手に取っては棚に戻すを繰り返したことか。
    日本史を題材にした小説を読みたいと思い、司馬遼太郎作品は、「竜馬が行く!」のほかは挫折の連続。小説の途中で、司馬氏の説明、独演が挟み込まれるのに抵抗有り。本当に魅力的な作品を知りたくて、尚且つ、司馬歴史観満載の日本史をひも解く作品として読むならば、という心構えを教えてくれる本として手にとった。

    結果、読みたい本として挙がってきたのは、「花神」「峠」。

    こうやって誰かに解説を加えてもらうと興味が勢いづいて、本を読もうという気持ちが倍増するから不思議。

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    2020年02月11日
  • 江戸の備忘録

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    ネタバレ

    タイトルで想像していた江戸時代に起こったエピソードを記したもの、とはちょっと違った。
    必ずしも江戸時代に限らない。
    何しろ夏目漱石の奥さんのことまで書いてあるのだから。

    でも今の日本は、敗戦で劇的に姿を変えた部分と、それでも変わることのなかった部分があり、この本を読んでいると日本人に生まれたことがむふむふと嬉しくなる。

    昔から、そして世界で一番へその緒を大事にする日本人なんて書かれた暁には、ご先祖様とも子孫たちともへそで繋がっている気がしてきます。(今の私のへそは人工物ですが)

    徳川将軍家の起床時間は朝6時、大名は7~8時、天皇は8時ころに起床していたらしい。
    現在の重役出勤なんてのとは

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    2020年01月08日
  • 武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新―

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    幕末〜明治維新の士族の経済状況と、急激な変化に翻弄させる姿が家計簿を通じて明らかにされた良書。
    変化に対応し、生き抜いていく為には、どの時代も家柄や地位でなく、自身の能力特徴を如何に磨き、尖らせていくかが大切かと学んだ。

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    2020年01月05日
  • 天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災

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    学校で習った日本史とは別の視点から、歴史を見ることができ、とても興味深かった。

    日本人はずっと昔から災害と一緒に生きてきた。災害に負けず、自然と共存してきたということを改めて考えさせられた。

    災害時にひとりでも多くの人の命を救うために、地元の災害史を学びなおす必要を感じた。

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    2020年01月02日
  • 武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新―

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    江戸時代というと遥か昔のように思うが、そんなに昔ではなく、歴史的にも断裂しているわけではもちろんない。
    会計という側面はあるが、武士の一家がどう幕末明治を迎えたかがわかるような良書だった。

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    2019年10月19日
  • 武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新―

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    面白かった。経済関連の話はあまり得意ではなく、というのもお金って増やして商品増やして消費を増やして、その先のビジョンって何なの?って思っててそれがなんかよくわからないからなんだけど、

    経済状況をこうやって、家計簿っていうふうに残すことで、その当時の暮らしや思想や価値観を丸ごと残すことが出来るんだ、と思って、それは経済の特筆すべきところだなあと思った。

    出費と収入をおさえれば、どんな仕事をしていたのか=その社会の産業 も、何の浪費をしていたのか=その当時の流行やサービス もわかるし、出産グッズやちょっとした買い物で家族の歴史が追える。特にこの本では丁寧な解説もあって、当時の人がどんなことを考

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    2020年05月16日
  • 無私の日本人

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    穀田屋の末裔を探す番組を見て興味を持った。現代まで「何も驕らず、高ぶらず、地道に暮らせ」を守った末裔は、本当に素晴らしいなと。
    本を読んで、そのひたむきな姿に心を打たれた。映画も見てみたい。

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    2019年09月09日
  • 江戸の備忘録

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    相変わらず磯田さんはすごい!
    古文書の翻訳家、それも興味深いものばかりを厳選している。どれだけの古文書を読み尽くせばここまで行けるのか、感心させられる。
    相場の格言
    思い入れ違いの節は早速手仕舞、40-50日は休むべし!売りならし、買いならしは厳禁!
    まず、損失の見積もりをすべし!

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    2019年08月31日
  • 戦乱と民衆

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    戦史というと記録に残りがちな武将や貴族の物語であることが普通だが、ここでのテーマのように民衆をフィーチャーしたものは珍しい。昨今歴史ブームと言われて久しいが、ブームのおかげでこういう広がりが出てくるから目が離せない。

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    2019年06月18日
  • 日本史の探偵手帳

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    執筆のほかTVなどでも活躍する著者。第1章はけっこう学術的な書きぶり。第2章からだんだん柔らかくなっていく。特に第3章は三面記事を読んでいる感じ。それはそれで面白い。文章がどことなく司馬遼太郎や池波正太郎に似ている気がして、TVで見る著者とは違う印象を受ける。それも悪くはない。

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    2019年06月09日