納富信留のレビュー一覧

  • 世界哲学史 別巻

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    各分野に詳しい学者の知見を集めた,新書サイズにして専門分野に踏み込むことができる良シリーズ。あえて「世界」哲学史というだけあり,意図的に西洋以外にも範囲を伸ばしている。

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    2022年07月01日
  • 世界哲学史8 ──現代 グローバル時代の知

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    第1章 分析哲学の興亡
    第2章 ヨーロッパの自意識と不安
    第3章 ポストモダン、あるいはポスト構造主義の論理と倫理
    第4章 フェミニズムの思想と「女」をめぐる政治
    第5章 哲学と批評
    第6章 現代イスラーム哲学
    第7章 中国の現代哲学
    第8章 日本哲学の連続性
    第9章 アジアの中の日本
    第10章 現代のアフリカ哲学
    終章 世界哲学史の展望

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    2022年06月20日
  • 世界哲学史7 ──近代II 自由と歴史的発展

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    第1章 理性と自由
    第2章 ドイツの国家意識
    第3章 西洋批判の哲学
    第4章 マルクスの資本主義批判
    第5章 進化論と功利主義の道徳論
    第6章 数学と論理学の革命
    第7章 「新世界」という自己意識
    第8章 スピリチュアリスムの変遷
    第9章 近代インドの普遍思想
    第10章 「文明」と近代日本

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    2022年06月13日
  • 世界哲学史6 ──近代I 啓蒙と人間感情論

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    第1章 啓蒙の光と影
    第2章 道徳感情論
    第3章 社会契約というロジック
    第4章 啓蒙から革命へ
    第5章 啓蒙と宗教
    第6章 植民地独立思想
    第7章 批判哲学の企て
    第8章 イスラームの啓蒙思想
    第9章 中国における感情の哲学
    第10章 江戸時代の「情」の思想

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    2022年06月09日
  • 世界哲学史5 ──中世III バロックの哲学

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    第1章 西洋中世から近世へ
    第2章 西洋近世の神秘主義
    第3章 西洋中世の経済と倫理
    第4章 近世スコラ哲学
    第5章 イエズス会とキリシタン
    第6章 西洋における神学と哲学
    第7章 ポスト・デカルトの科学論と方法論
    第8章 近代朝鮮思想と日本
    第9章 明時代の中国哲学
    第10章 朱子学と反朱子学

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    2022年06月04日
  • 世界哲学史4 ──中世II 個人の覚醒

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    第1章 都市の発達と個人の覚醒
    第2章 トマス・アクィナスと托鉢修道会
    第3章 西洋中世における存在と本質
    第4章 アラビア哲学とイスラーム
    第5章 トマス情念論による伝統の理論化
    第6章 西洋中世の認識論
    第7章 西洋中世哲学の総括としての唯名論
    第8章 朱子学
    第9章 鎌倉時代の仏教
    第10章 中世ユダヤ哲学

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    2022年05月24日
  • 世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて

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    第1章 普遍と超越への知
    第2章 東方神学の系譜
    第3章 教父哲学と修道院
    第4章 存在の問題と中世論理学
    第5章 自由学芸と文法学
    第6章 イスラームにおける正統と異端
    第7章 ギリシア哲学の伝統と継承
    第8章 仏教・道教・儒教
    第9章 インドの形而上学
    第10章 日本密教の世界観

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    2022年05月11日
  • 世界哲学史2 ──古代II 世界哲学の成立と展開

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    第1章 哲学の世界化と制度・伝統
第2章 ローマに入った哲学
第3章 キリスト教の成立
第4章 大乗仏教の成立
第5章 古典中国の成立
第6章 仏教と儒教の論争
第7章 ゾロアスター教とマニ教
第8章 プラトン主義の伝統
第9章 東方教父の伝統
第10章 ラテン教父とアウグスティヌス

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    2022年05月04日
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ

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    序章 世界哲学史に向けて
    第1章 哲学の誕生をめぐって
    第2章 古代西アジアにおける世界と魂
    第3章 旧約聖書とユダヤ教における世界と魂
    第4章 中国の諸子百家における世界と魂
    第5章 古代インドにおける世界と魂
    第6章 古代ギリシアの詩から哲学へ
    第7章 ソクラテスとギリシア文化
    第8章 プラトンとアリストテレス
    第9章 ヘレニズムの哲学
    第10章 ギリシアとインドの出会いと交流

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    2022年04月17日
  • 世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて

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    世界哲学は中世に突入した。副題に『超越と普遍に向けて』とあるが、主役は西洋ではなく東洋である。

    東洋哲学は500年から1000年、西洋哲学を先行していると言っても過言ではない。インドでは6世紀にはバラモン教と仏教の間で普遍論争が繰り広げられる。また、日本では空海がソシュールの言語論を先取りし、それを超越しようという壮大な試みをしていたことが語られる。

    8章から10章の東洋哲学史だけでも一読の価値がある。ただ、インド哲学史が難解で、読者が置いてけぼりにされることは必至だ。

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    2022年04月16日
  • 世界哲学史2 ──古代II 世界哲学の成立と展開

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    本巻ではローマに入った哲学からキリスト教父たちの登場を扱う。西洋哲学の他には仏教、ゾロアスター教やマニ教が取り上げられた。
    章ごとに筆者が異なることから内容の質に差があるが、マニ教と東方教父の章が大変参考になった。
    マニ教では筆者がユーモアを交えながら解説するためスッと頭に入ってくる。中でも教祖のマーニーを「ストーリーテラーとしては優秀」と評したのは笑みがこぼれた。
    東方教父の章では日本人には理解しにくい三位一体説についてわかりやすく解説されている。なぜ神とイエスと聖霊が同一視されるに至ったのか。そもそもそれはどういう意味か。それを知りたい方にこの章だけでも読む価値がある。

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    2021年11月21日
  • 世界哲学史 別巻

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    これまでの哲学を根幹から揺さぶる世界哲学史のまとめ編に相応しい内容。特に冒頭の鼎談。後の各論は、小論集なだけに、刺激には乏しいが示唆には富む。

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    2021年03月28日
  • 世界哲学史8 ──現代 グローバル時代の知

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    世界哲学とは、哲学の広がりと感じた。哲学とは改めて他者との出会いである、と感じた。とりわけ最後のアフリカ哲学のアクチュアリティに震える。

    安藤礼二の批評論も素晴らしかった。
    「どのような人々の集団でも聖なるテクストをもっている。そのテクストは文字を用いて刻み込まれている場合が多い。しかし、そこで用いられている文字には身体の痕跡が、身ぶりと言葉(声)の痕跡が残されている」

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    2020年10月20日
  • 世界哲学史7 ──近代II 自由と歴史的発展

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    知っているつもりがあまり理解していなかったことのオンパレード。ベルクソンと近代インドが刺激的だった。

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    2020年10月19日
  • 世界哲学史6 ──近代I 啓蒙と人間感情論

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    理性偏重に感情の価値を認める。このテーゼの元、西洋とイスラム、中国、日本をなぞっていく。なかでもイスラムが興味深い。また、西洋哲学はその時代の問題意識の解説に理解が深まる。

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    2020年10月19日
  • パイドン~魂について~

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    「このようなことを呪い歌のように自分自身に謳い聞かせる必要があり、それゆえに、私はもう長いこと物語(ミュートス)を語ってきたのである。」p.114

    「人間の言葉(ロゴス)は十全な真理に達するほど信頼できるものではありえない以上、哲学の探求は自己反省を加えながら、生ある限り続けられなければならない」p.313

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    2020年10月09日
  • 世界哲学史8 ──現代 グローバル時代の知

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    世界哲学史シリーズの最終巻。12月に別巻が出るらしいが、一応、本巻でおしまい。

    シリーズの掉尾を飾る第8巻では、「分析哲学の興亡」、「ヨーロッパの自意識と不安」、「ポストモダン、あるいはポスト構造主義の論理と倫理」「フェミニズムの思想と「女」をめぐる政治」、「哲学と批評」、さらには「現代イスラーム哲学」、「中国の現代哲学」、「日本哲学の連続性」、「アジアの中の日本」「現代アフリカ哲学」とさまざまな角度から「世界哲学」の現在的諸相が扱われている。それぞれ興味深い論考が並んでいたが、自分自身はやや消化不良気味。その中でもやはり日本をテーマにした第8、9章は興味深かった。

    全巻読み終わって、これ

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    2020年09月08日
  • 世界哲学史6 ──近代I 啓蒙と人間感情論

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    西欧中心となりがちな哲学を世界規模で、文明間での同時代的な関係(かならずしも影響関係ではない)をみながら、8冊でその歴史を辿ってみようというチャレンジングな企画の6冊目。時代は、「近代」になって、18世紀を中心とした話。

    最初の3巻くらいは、なるほどね〜、この問題って、今でも形を変えて、議論しているよね〜、と興味深く読んでいたのだが、4〜5巻になると議論が専門的になってくる感じがあって、「頑張ってお勉強のために読む」みたいな苦行になりつつあった。しかし、時代が「近代」にかわって、また視界がすっきり広がってきた感覚。

    18世紀になると、良くも悪くも、世界の中心は西欧+アメリカになる。資本主義

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    2020年06月16日
  • 世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて

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    世界哲学史の3巻は「中世Ⅰ超越と普遍に向けて」のサブタイトルが付されている。全部で10章の構成。コラムが4つ。

    最初に「超越と普遍について」が手際よく概説されている。中世が古代に付け加えたものの1つが「超越」という論点であった。また「超越と往還は一体の問題なのである」(p.20)と指摘され、「極言すれば、中世において、人間は「旅人(viator)」であった」(同上)。そして、「人間が旅する者(viator)」であったことは、中世という文明の基本的ありかたを示している」(p.24)。

    同じく普遍について。中世という時代は、実体論を残しつつも、関係性や流動性を重んじ、聖霊が伝達の原理として中心

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    2020年05月09日
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ

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    「こんな時だからこそ先人の知恵に学ぼう!」というわけではないけれどもちくま新書から「初の」世界哲学史シリーズが刊行中ということで、シリーズの第1巻。第1巻は「古代1 知恵から愛知へ」。

    世界哲学という概念は、大学生時代にカール・ヤスパースの『歴史の起源と目標』やヘーゲルの『歴史哲学』などを読んでいる身にとっては意外とハードルが低かったが、本シリーズの目標は当然これらの西洋哲学者の「限界」を超えていこうとするところにある。

    第1巻は「哲学の誕生をめぐって」「古代西アジアにおける世界と魂」「旧約聖書とユダヤ教における世界と魂」「中国の諸子百家における世界と魂」「古代インドにおける世界と魂」とま

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    2020年04月11日