望月哲男のレビュー一覧
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とうとうヴロンスキーとの関係をカレーニンに打ち明けたアンナ。第2巻は離婚をめぐる双方の心の葛藤がえげつないほど緻密に描写されている。
カレーニンがアンナを許せないという気持ち、いや許せないどころか不幸にさせたい、不幸のどん底に落としてやりたいと憎悪するのは当然の感情だよね。離婚してあげたら彼女はヴロンスキーとくっつく。だったら絶対に離婚しない。歪な夫婦関係だけど、いやそれはもう夫婦と呼べる関係ではないね。
アンナもアンナで、カレーニンとは元々利害関係のみで結婚したようなものだったのを、ヴロンスキーと出会って愛してしまって一緒になりたい、でも息子のセリョージャは手放したくない。自分がどうしたいの -
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第2巻のレビューすらまだ書いてないのに読み終わってしまった。
共に難産と自殺未遂から復活したアンナ&ヴロンスキーのカップルがイタリアへ不倫旅行し芸術を楽しむシーンから始まっている。いや振り幅すごすぎるって。
その点リョーヴィンとキティの夫婦はほんとうに穏やかで明るい愛情を着々と育んでて好感が持てる。キノコ狩りだとか猟銃だとかでえんえんと続く農村での田舎暮らしエピソードは平凡であり退屈なのだけれども、アンナたちの章の後ではそれがホッとする。読んでて面白いのはもちろんアンナたちなんだけど、まぁその高低差の楽しみを最初から最後までずっと味わえる巻だった。
出奔により社交界からも追放されたアンナは次第 -
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1999年に出版された
ロシアの作家ウラジーミル・ソローキンの長編SF小説。
2068年、酷寒の地に建つ遺伝子研(GENLABI)18に、
七人の文学者のクローン体が運び込まれた。
クローンたちは新作を書き上げると
焼け焦げて仮死状態に陥り、
超絶縁体の《青脂》――青い脂――を体内に蓄積させる。
研究所員の一人、
言語促進学者ボリス・グローゲル曰く、
防衛省が月面にピラミッド型をした不変エネルギーの
反応器を造っており、
その原料になるのが第五世代の超伝導体と《青脂》で、
それは軍事用ではなく、毒性もなく、
分解可能だが燃えることもない――。
物語の鍵を握る謎の物体が
次から次へと人の手に -
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初トルストイ。
アンナの不倫シーンは昼ドラのようで、ついつい読んでしまう。体裁を気にするばかりで自分のことを見てくれない夫と、若々しい愛情を素直にぶつけてくる青年。この青年は思わせイケメンなのでつまり女の敵。夫もまぁまぁなクズなので、アンナかわいそう。
「小説」として読もうとするとリョーヴィンの田舎シーンは死ぬほどつまらないが、舞台が近代化の機運高まるアレクサンドル2世代(農奴解放etc.)であることを考えると、「歴史書」をも包含したものとしてスラスラ面白く読める。
巻末に当時の結婚観などが読書ガイドとして付されているのが嬉しい一冊。
個人的な推しは、どこか影のある優しい女性ワーレニカ。 -
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ドストエフスキーの代表作の一つだけど、悪霊や罪と罰のような暗さの方が好きだわ。
どれも自分で破滅しようとする登場人物がよく出てくるけど、白痴は、それがひどい感じがする。
素直になれば幸せになれるのになぁ。残念だなぁという気持ちになる。
不幸な私、僕が好き!その方が落ち着くの!みたいな自虐が多い。
ナスターシャは現代ならカウンセリングを受けるべき。
自分だけ不幸でおさまればいいものの、周囲は振り回されてるし災難だ。
ムィシキンみたいなタイプの人は、巻き込まれやすい。
どうしようもない。それでも、最後まで読んじゃうのはなんなのか。
面白い話じゃないんだけど… -
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ネタバレ想像していた内容と良い意味で違った本。ロシアの作家や歴史的な人物が登場したり、パロディが成されていたりする。それに加え、SF要素がある。初めのうちはもう何が何だか分からない。登場人物たちも新ロシア語で話しているし。しかし、読み進めていくうちに不思議と何を言っているかが感覚で理解できるようになります。それに1954年が舞台になると普通の言葉で話すようになるので、言葉だけは理解できるようになります。物語中で起こることは、私の理解の範疇を超えていましたが。
2068年の作家たちのクローンによる作品は、その作家っぽく書かれていて、作者のの手腕が光っていると思います。
ところで、結局「青脂」とは何 -
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ネタバレ「イワン・イリイチの死」では、
重篤な病に倒れたイワン・イリイチが
自らの「死」を確信してから鬼籍に入るまでの様々な葛藤が描かれる。
病に冒されるまで、
イワン・イリイチの人生は法に則り、
そつなく順調に歩まれてきたものだった。
しかし、「死」は自身も周囲も呑みこみ、
あらゆる状況を一変させる。
恐怖、孤独、嘘、軋み、無力、神の不在、生への渇望――。
本作は、自身の死を前にしたトルストイが、
その恐怖を描き出したものだという。
確かな生を送る者には、
死の定めを背負った人間の苦悩を窺い知ることはできない。
死にゆく者と同期することの不可能性。
それを強く認識しながら遡行的に彼らと接 -
Posted by ブクログ
あ~やっと読み終わった
あらゆる要素が注ぎ込んである小説だった。 恋愛結婚宗教政治戦争思想もうぜんぶ入ってる。
好きなとこ
アンナの魅力の書かれよう
ヴロンスキーに遊ばれた後の弱りキティ
良い年したリョービンの浮かれっぷり
リョービンの猟のシーン
リョービンの畑仕事
娘を生んだ時の狂いアンナ
140年前のロシアの貴族生活のあり様
ウォトカ
四巻後半アンナとリョービンそれぞれの死の考察 ここはかなりきた
総合小説ってなに?って思ってたけど、これ読んで理解。ぜんぶ入ってるってことだ。
ぜんぶ入ってるから、人によって面白いとこと面白しろくないとこと出てくる。自分の興味の偏りが知れる。