望月哲男のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ドストエフスキーの代表作の一つだけど、悪霊や罪と罰のような暗さの方が好きだわ。
どれも自分で破滅しようとする登場人物がよく出てくるけど、白痴は、それがひどい感じがする。
素直になれば幸せになれるのになぁ。残念だなぁという気持ちになる。
不幸な私、僕が好き!その方が落ち着くの!みたいな自虐が多い。
ナスターシャは現代ならカウンセリングを受けるべき。
自分だけ不幸でおさまればいいものの、周囲は振り回されてるし災難だ。
ムィシキンみたいなタイプの人は、巻き込まれやすい。
どうしようもない。それでも、最後まで読んじゃうのはなんなのか。
面白い話じゃないんだけど… -
Posted by ブクログ
ネタバレ想像していた内容と良い意味で違った本。ロシアの作家や歴史的な人物が登場したり、パロディが成されていたりする。それに加え、SF要素がある。初めのうちはもう何が何だか分からない。登場人物たちも新ロシア語で話しているし。しかし、読み進めていくうちに不思議と何を言っているかが感覚で理解できるようになります。それに1954年が舞台になると普通の言葉で話すようになるので、言葉だけは理解できるようになります。物語中で起こることは、私の理解の範疇を超えていましたが。
2068年の作家たちのクローンによる作品は、その作家っぽく書かれていて、作者のの手腕が光っていると思います。
ところで、結局「青脂」とは何 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「イワン・イリイチの死」では、
重篤な病に倒れたイワン・イリイチが
自らの「死」を確信してから鬼籍に入るまでの様々な葛藤が描かれる。
病に冒されるまで、
イワン・イリイチの人生は法に則り、
そつなく順調に歩まれてきたものだった。
しかし、「死」は自身も周囲も呑みこみ、
あらゆる状況を一変させる。
恐怖、孤独、嘘、軋み、無力、神の不在、生への渇望――。
本作は、自身の死を前にしたトルストイが、
その恐怖を描き出したものだという。
確かな生を送る者には、
死の定めを背負った人間の苦悩を窺い知ることはできない。
死にゆく者と同期することの不可能性。
それを強く認識しながら遡行的に彼らと接 -
Posted by ブクログ
あ~やっと読み終わった
あらゆる要素が注ぎ込んである小説だった。 恋愛結婚宗教政治戦争思想もうぜんぶ入ってる。
好きなとこ
アンナの魅力の書かれよう
ヴロンスキーに遊ばれた後の弱りキティ
良い年したリョービンの浮かれっぷり
リョービンの猟のシーン
リョービンの畑仕事
娘を生んだ時の狂いアンナ
140年前のロシアの貴族生活のあり様
ウォトカ
四巻後半アンナとリョービンそれぞれの死の考察 ここはかなりきた
総合小説ってなに?って思ってたけど、これ読んで理解。ぜんぶ入ってるってことだ。
ぜんぶ入ってるから、人によって面白いとこと面白しろくないとこと出てくる。自分の興味の偏りが知れる。 -
Posted by ブクログ
古典的名作を読もうという課題を勝手に作り、
去年はファウスト、カラマーゾフの兄弟を読みましたが、
どちらも「これは…!」という予想外の面白さだった。何というか、破天荒な。
それに比べたら、今のところアンナ・カレーニナは、「ああ、まぁ…」というレベルです。
予想の範疇の面白さというのかしら。
確かに展開は巧みで、群像劇だけど混乱もしないし、却って飽きが来ない。
んー、嫌いじゃないのですが。19世紀イギリス小説テイスト。
どんな劇的な展開でも、なんか枠からはみ出さない感があるというか。
これがトルストイ先生の個性なのかな。
とはいえ、面白くないわけではない。
なんせ今のところ、手放しで素敵な女