中山元のレビュー一覧

  • 幻想の未来/文化への不満

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    本書からは1930年の『文化への不満』をピックアップした。文化•宗教論シリーズは、個人分析理論を社会集団にあてはめて汎用性を試したものだが、論述は様々に広がってゆき、フロイト思想の総体が見えてくる。
    また、各論的に、幸福論、ストレス学、美学、恋愛論、人格論などが内包されてもいて、リアリスト•フロイトの洞察には感嘆するばかり。近代の超克の人間的側面はすべてここから始まったと言いたくなる。
    エロスとタナトスの衝突が文化の本質という定義を、さらに考え続けなければならない。

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    2011年12月30日
  • 社会契約論/ジュネーヴ草稿

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    契約論の、おそらくは現代もっとも読みなおす必要と価値のある著作。ぜひまた原典で味わってみたい。訳はすらすら読みやすい。ひっかかりがなく読めることで、重大なモチーフがその重みを減じてしまっているのではないのかとも思ったりはするのだが。

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    2011年11月17日
  • 正義論の名著

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     古代ギリシアから社会契約論、市民社会論、そして現代の正義論までを、正義論をめぐる主要な書籍を中心に紹介するもの。駆け足的でもあり、若干著者の解釈が入り込んでしまっているが、サンデルも含め「これまでの」正義論をざっと洗うには最適の一冊であろう。

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    2022年10月18日
  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

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    「生活が厳しいものとなったのは」競争に負けずに更に冨を増やそうとする人々が、消費するのではなく、利益を増やすことを望んだからであり、昔ながらの生活様式を守ろうとする人々は、節約しなければならなくなったからである。

    自己確信を獲得するための優れた手段として、職業労働に休み無く従事することが教え込まれたのである。

    カルヴァン派>常に、自分が選ばれているか、それとも神に見捨てられているかという二者択一の問いの前に立ちながら、みずからを絶えず吟味しつづけることで、救いを作り出す。

    規律>世俗的な職業労働についての思想においても採用

    「人はどのようにして自己を知りうるだろうか。観察によってではな

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    2011年08月01日
  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

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    『社会学の道はウェバーに通ず』という言葉があるか知らないが(いや、ないよ)、社会学に興味があるならば必読書なんだと思う。というか、面白いから単純におすすめできます。プロテスタントの人たちの考え方が近代の勤労精神と非常に相性がいいんだよね、っていうことを教えてくれます。

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    2011年07月09日
  • 道徳の系譜学

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    読み物としては、善悪の彼岸のほうが面白かった。テンポも良かったし、語り口にキレがある。とはいえ、ルサンチマンやニヒリズムといったニーチェ用語に生で接することができて嬉しい。どこまでも冷徹な目で世界を眺める様子はさすが。
    論文形式といえど、結局はニーチェ節が満載で、敵対者に対して恐ろしいほどの語彙力であらん限りの悪口雑言を尽くすさまは、つい笑ってしまった。
    結論を小出しにしつつコネコネ、ネチネチと語る語り口で、途中でちょっと飽きた。でも解説が秀逸で、結論を一息で語ってくれる。

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    2011年06月10日
  • 永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編

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    『啓蒙とは何か』。フリードリヒ大王(啓蒙専制君主と言われる)時代1784年に書かれた短い論文。フリードリヒ大王は国王に服従することを条件として議論の自由を許し、啓蒙主義的改革を実行したプロイセン国王である。カントによるこの文章は、啓蒙を「人間が、みずから招いた未成年の状態から抜け出ること」と定義し時代の空気を論じた文章ではないかと、私には感じられた。

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    2011年08月14日
  • 永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編

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    カントの入門書としてはお勧めです。
    ③批判書がちょっと…という方にもこの本であればカント思想のエッセンスを味わうことが出来ると思います。

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    2012年04月15日
  • 純粋理性批判 1

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    解説が豊富。訳も定訳に拘らず、大変わかりやすくなっている。それでも難解なのは仕様だし、書中の感想は省く。

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    2011年02月08日
  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

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    ウェーバーの本を面白いと思ったことは実はなかった。しかし、中山元訳の手にかかると面白い読み物になってしまう。ウェーバーのキッパリとした物言いにも現実感があり、人柄までもが伝わって来そうだ。

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    2011年01月30日
  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

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    近代資本主義を支える心理的原動力となったものは何だったのか?その答えの一つとしてヴェーバーはプロテスタンティズムの禁欲的精神があったと考えた。禁欲とは修行僧にみられるような絶食・座禅といった修行ではなく目的のために他の欲望を一切拝するというものである。そういった精神はルターの提示した天職義務の教義と融合しつつ発展していき、こうしたカルヴァニズムが社会に浸透していった結果、意図せずして産業経営合理的な資本主義を発展させることになった。非常に逆説的ではあるが、近代資本主義というのは、マモニズムへの嫌悪、すなわち、金儲けすることを目的とした重商主義的精神からは決して生まれる事はなかったのだと、そう

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    2010年11月05日
  • 純粋理性批判 1

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    カントは天野貞祐訳で読んでそういうものかと思っていたので、この大胆な翻訳には関心もし感動もした。毀誉褒貶はあるだろうが、翻訳に新しい時代を切り開いたのだと私は感じている。

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    2010年10月28日
  • フーコー入門

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    生活に応用できる哲学。
    今現在の自分の立ち位置を見つめ直すいい機会になりました。
    途中はしょりすぎて意味不明、難解な箇所もありましたが(言説の部分)個人的に興味深い理論なので別の解説書を手にとって補おうと思います。

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    2010年10月24日
  • 社会契約論/ジュネーヴ草稿

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    自然状態から社会状態へ移行し、利己心を持ってしまった人間たち。そこから、社会の成員全員の自由と正義が守られる理想政体を作ることは可能なのか? 前著の『人間不平等起源論』を受けて、この『社会契約論』ではその可能性が探られる。前著に引き続く壮大な思考実験だが、国家の規模や風土に応じて望ましい政体の幅を持つなど、現実を見据えた議論でもある。

    さて、ここで理想政体を作るための鍵概念となるのが、「全員の、全権譲渡による社会契約」であり、「一般意志」(一個の精神的存在としての政体の意志)に基づいた徹底的な人民主権だ。高校の公民レベルの知識しかない僕には、これまでこの「一般意志」がひどく全体主義的なものに

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    2010年10月17日
  • 永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編

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    個々の人間がいかにして国際的な連帯を築くことが可能なのか。この本に治められた一連の著作を通じて、カントの政治哲学と歴史哲学を一望することができる。「啓蒙」の持つ可能性に絶対的信頼を寄せているあたりに時代の雰囲気も感じるのだが、カントが決して楽観的に「永遠平和」を唱えているのではなく、人間性がかかえる「非社交的な社交性」を冷徹に見つめ、それを与えた「自然」によって人間達が国際的な連帯へと導かれていくと考えるロジックが面白かった。中山元の解説にも大いに助けられ、カント入門には良い一冊。カントってとても真摯に人間の限界と可能性を見つめ、現実に向き合い、その改良を目指した思想家なのだと好感を持った。

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    2010年10月03日
  • フーコー入門

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     ちくま新書には、他にもカントやデカルト、ハイデガー等の哲学者や思想家の入門本があるので、それを読んでみたいと思った。自分は本来そういった分かった気になるようなものを読むのは好きでないのだが、思想の流れのようなものを大まかに掴んでみたいし、一人ひとり丁寧に作品を読んでいったのではかなりの時間がかかり疲れる。
     以上の理由から本書を読んでみた。以前にバタイユ入門を読んだが、それよりも非常に分かりやすく、内容も自分にとって興味深かった。フーコーの造語であるエスピテーメー、エノンセ等の概念が理解しづらかったがそれ以外は問題なかった。以下に、自分が考えさせられたところを箇条書きで記す。

    「人間学の罠

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    2010年09月19日
  • フーコー入門

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    [ 内容 ]
    「真理」「ヒューマニズム」「セクシュアリティ」といった様々の知の「権力」の鎖を解きはなち、「別の仕方」で考えることの可能性を提起した哲学者、フーコー。
    われわれの思考を規定する諸思想の枠組みを掘り起こす「考古学」においても、われわれという主体の根拠と条件を問う「系譜学」においても、フーコーが一貫して追求したのは「思考のエチカ」であった。
    変容しつつ持続するその歩みを明快に描きだす、新鮮な人門書。

    [ 目次 ]
    序 現在の診断
    第1章 人間学の「罠」
    第2章 狂気の逆説
    第3章 知の考古学の方法
    第4章 真理への意志
    第5章 生を与える権力
    第6章 近代国家と司牧者権力
    第7章 

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    2014年10月27日
  • フーコー入門

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    5/19
    ルネサンス→古典主義に至って「まなざし」の覇権に。
    監視の視線の内在化による抑圧。
    「普遍的な真理」の欺瞞→「真理ゲーム」

    ちくま新書の「○○入門」シリーズは質が高い。

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    2010年05月19日
  • 永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編

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    第一に読みやすさを意図した本になっていて看板に偽りなしといったところ。「感性」に対して「悟性」(本書では「理性」)とか、基本概念をおさえておけばすいすい読め、その整理も、訳者が訳注でしてくれているので言うことないです。より深く正確な理解は、たくさん読んでからでもいいかなと思える。

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    2010年05月11日
  • フーコー入門

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    フーコーの思想を、著作を追いながら解説。わかりやすいが、結局のところはフーコー自身の著作にあたらなければ・・・入口にはいいかもしれない。

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    2010年05月16日