中山元のレビュー一覧

  • 人間不平等起源論

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    ルソーの意識は、マルクスと同様、今ここの社会の悲惨な現状がいかにして興ったのかを知ることにある。
    そのために、社会への成り立ちを、自然状態から説明する。

    ルソーは、現代が自己の外=他律的にしか自己の価値が定まらないという、吉本隆明が言うところの〈関係の絶対性〉を問題視するために、
    社会状態に移行する前の自然状態では、
    誰ともかかわりをもたない「孤独な生活者」として人間を描く。

    人に備わっているものは、次の3つ。
    自己改善能力、自由意志、憐みの情。
    だが、社会性のある生活ではないので、最後の項はほぼ潜伏している状態でしかない。

    そこから社会への移行は、天変地異が起らなければありえない、とい

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    2012年02月14日
  • 幻想の未来/文化への不満

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    精神分析で知られるフロイトの論文3編。主に宗教批判とユダヤ教についての考察をまとめたもの。

    文化とは、人間の生を動物的な条件から抜けださせるすべてのものであり、動物の生との違いを作りだすもののことであると定義する。

    出版された時代の技術の進歩についても論じられており、宗教と文化との対比もされている。

    僕もいよいよ本の中で迷子になっている。

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    2012年01月22日
  • 善悪の彼岸

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    読書会の課題本として読みました。この言葉にシビレました。この本に載っていたんですね。「怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」アフォリズムという独特の形式で記述されています。一読した限りでは、あまりよくわからないところが多いですね。時間をおいて、何度か読み直す必要のある本のようです。現時点では、とりあえず星三つ。

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    2012年01月09日
  • 道徳の系譜学

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    「諸君、心を動かす最初のものには用心したまえ、いつでも善良なものだからだ」

    人間は何も意欲しないよりは、むしろ虚無を意欲することを望むものである・・・。

    西洋、キリスト教VS個、人間>既存の枠組みを解体するエネルギー
    が素敵に表出されてるとは思うのだが、聖書は上手な物語、と思っているから、なんだか小さい?マッチポンプ?と感じました。>読み方が浅すぎるか。

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    2011年10月04日
  • 善悪の彼岸

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    哲学と呼ばれ、研究され、
    学ばれている思想は、多種多様にあり、
    どこかを一掬いしたから理解出来るものではないとは思う。
    噛み砕かれても言葉になってないニーチェの「ー」の部分を
    想像し考える事は、難しかった。
    難しいというよりも、
    分かっているのかどうかも怪しいのだけども。
    でも、その中にも納得し、理解出来ることもあり、
    そうやって学んでいくのかなあ。

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    2011年06月22日
  • 社会契約論/ジュネーヴ草稿

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    書かれていることは比較的抽象的な国家論であって、当時の情勢を直接記している訳でない。それでも、読んでるだけで当時の市民社会の熱気が伝わってくる。市民階級が力を蓄えて、封建体制が揺らいでいた時代、市民の積極的な社会参画への希望、といったものがよくわかる。「ベルばら」で描かれていたのはこういうことだったのか。きっと、ここでルソーがもっとも重要視している一般意思というのも、そういった市民の主体的な意思を思いっきり取り込んだものなんだろう。

    ただ、国家や社会制度の行く末を決める一般意思が、どのようにしたらうまく成立し機能するのか、そこのところは疑問が残る。国家としての一つの意思として国益を優先できる

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    2010年07月09日
  • 純粋理性批判 2

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    第2巻では、感性ではなく、知性が扱われている。判断の種類やカテゴリー表が示され、これらの根底にある意識の統一が示されている。個人的には第2版より第1版の議論の方がわかりやすかった。把握・想像力・意識の統一と、時空・再生・概念による再認についてもよく分かる。しかし、カントの純粋理性批判では、人間の考え得ることが示されるはずなのだが、これはおかしな概念で他人をコントロールしようとする社会や権力への批判にもなっている。しかし、人間はフロイトのいうように無意識を抱えた存在だし、神とか三位一体とか不合理な概念を生み出して、自らそれに快を感じるところもある。そういう人間の性質はどう処理されるべきなのかなと

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    2010年06月04日
  • 純粋理性批判 1

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    読みやすい訳書である。序を後回しにしているのもよい。訳文は流れを意識していているので読みやすいのであろうが、カントの言っている内容じたいが抽象的なので、立ち止まって考えねばならない所もある。カントが純粋理性批判でやっていることは、人間に許される思考とは何かを明らかにすることで、物じたいは知り得ぬので、人間が知ることができるのは現象のみであるという観点が出発点になっているように思う。要するに現在の脳科学がやっているような人間の認識のフレームとか情報処理方法をさぐっているのである。第一巻では、感性が扱われ、空間と時間が人間の感性の先験的規則であることが示されている。

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    2010年06月04日
  • 道徳の系譜学

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    キリスト教=奴隷道徳

    弱者は現世での善行を通じて天国にいけるという信仰にもとづいている
    これはただのルサンチマンでしかないんだって~

    神は死んだ=従来の虚構の価値観崩壊って意味なんですね

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    2009年10月14日
  • 幻想の未来/文化への不満

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    ジークムント・フロイトの三論文「幻想の未来、文化への不満、モーセと一神教」が乗っている。

    宗教の成立を心理学的視点から考察しており、フロイトの論理構成は必ずしもわかりやすいものではない。宗教を否定しつつも大衆の道徳規範や大衆の規律のために必要だと論じている。

    一貫してフロイトの前提が話を進める上で必須であり読みにくいです。まぁ、論文だからしょうがないかー。

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    2009年10月07日
  • 永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編

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    古典新訳シリーズ、確かに岩波より読みやすい。永遠平和のためにだけ読んでいるとどうしてそんな呑気に希望的なことを言えるのか分からないのだけど、人間(個々のではなく人間という類自体)の進化に対する信頼というか確信というかが基底にあることも、他に収められている短編の文で分かって面白い。

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    2009年10月07日
  • 幻想の未来/文化への不満

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    しかしここで指摘された矛盾のうちで、とくに重視されている矛盾について考えてみよう。人間は理性的な根拠にはあまり影響をうけず、欲動の願望に完全に支配されている存在である。だとすると、人間に欲動の充足を禁じて、理性的な理由を与えようとしても、意味があるのだろうかという疑問についてである。ただしこれについては、人間はたしかにこうした存在であるが、そうでなければならないのか、人間のもっとも内的な本性からして、こうした存在であらねばならないのかは、自明なことではないことを指摘しておきたい。(p97)

    (前略)たしかにわたしたちは、人間の知性の力は、欲動の生の力と比較すると弱いものだと、繰り返し強調して

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    2009年10月07日
  • 永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編

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    カントの入門にはちょうどよいと思う。読みやすいし、カントが小難しい思想家なのではなく、理性的で危なげない思想家なのだと分かる。

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    2009年10月07日