広井良典のレビュー一覧

  • ケアを問いなおす ――「深層の時間」と高齢化社会

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    [ 内容 ]
    「高齢者ケア」、「ターミナルケア」、「心のケア」など、ケアという言葉を耳にしない日はない。
    しかし、そもそもケアとは人間にとっていかなる意味をもつものなのだろうか?
    本書は「ケアする動物としての人間」という視点から出発し、高齢化社会におけるケアをめぐる具体的な問題を論じながら、ケアのもつ深い意味へと接近していく。
    現代という時代に関心をもつすべての人に贈る一冊。

    [ 目次 ]
    プロローグ ケアとは何だろうか
    第1章 ケアする動物としての人間
    第2章 死は医療のものか
    第3章 高齢化社会とケア
    第4章 ケアの市場化
    第5章 ケアの科学とは
    第6章 「深層の時間」とケア
    エピローグ

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    2014年10月27日
  • 定常型社会 新しい「豊かさ」の構想

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    『コミュニティを問い直す』で著者に興味を持ってこれも読もうと思い立った。

    環境負荷を考えると、マテリアルな消費が持続可能な範囲で行われる必要があり、人口に着目すると、人口が一定になる必要がある。これはどちらも『定常化社会』というコンセプトに結びつく。

    というのが本書のメインテーマ。『持続可能な未来へ』が工業化社会をバブルと言っていたけど、人口爆発も間違いなくバブルで、永遠につづくのは不可能だから、たしかにこのコンセプトは大事になってくると思う。

    いくつか本書の中で出てきて印象に残ったのをメモ書き程度に↓

    「ケインズ政策」
    日本では公共工事のイメージが強いが、ヨーロッパに於いては福祉国家

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    2010年04月15日
  • 定常型社会 新しい「豊かさ」の構想

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     成長社会から脱皮して、定常型社会への変革を説いた本。
     現状の日本はほぼ成長率がほぼゼロで、定常社会になっているので、本書のような内容が実現すれば、多くの問題が解決する。
     しかし、現状の利権構造を考えれば無理だろう。

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    2009年10月04日
  • 人口減少社会のデザイン

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    人口が減少していく未来の日本社会について、今の段階でなぜそのようになってしまっているのか、今後どのようにしていくべきなのかについて、さまざまな観点で学べる本。
    著書に書かれていることに対して、データによる根拠もあるが、必ずしも全てそうではないということ、結果にはさまざまな要因が絡んでいるだろうこととして自分なりに解釈する。
    外国と比較した日本の財政の状況や医療制度の問題、高度経済成長期の日本の背景から現在の状況を引き起こしていると言えるその理由などは勉強になった。
    これからの時代に迫ってくることは、これまでの延長線で考えてきた施策では立ち行かないこと、これまでの日本の高度成長期によって現状のよ

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    2025年08月31日
  • 定常型社会 新しい「豊かさ」の構想

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    大学院の課題に取り組むために読みました。
    発行されてから随分と年月が経っている本ですが、現在のSDGsの考え方と結びつけて考察することができる書籍と思います。

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    2025年07月31日
  • ケアを問いなおす ――「深層の時間」と高齢化社会

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    著者の先生の講演会に行った際に配付いただいた。よくよく見たら初版が90年代で、いかんせんデータが古い。先々の見通しが2010年予測だったりするので(今となってはとうの昔)、今読むのはなあ…と感じてしまった。タダでもらっておいてなんですが。。

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    2025年05月12日
  • 科学と資本主義の未来―<せめぎ合いの時代>を超えて

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    モノ→情報→生命の時代的流れ。スウェーデンは必ずしも福祉国家として目指す理想を完全に実現できているわけではない。アメリカを資本主義の理想として日本は成長してきたが、それも理想ではない。持続可能な福祉社会説。
    スケールの大きい話になるためか、科学的な裏付けを感じられる記述が少なく、著者なりの視点で切り取った未来像の主張本と理解した。それでも色々参考になる面白い考え方・捉え方もいくつかあった。

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    2025年04月30日
  • 無と意識の人類史―私たちはどこへ向かうのか

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     文明は進歩を遂げたが私たちはどこへ向かうのか。人類史は狩猟採集、農耕社会を経て産業革命以降の成長社会へと移った。  
     環境問題や格差の拡大が限界を示唆する。「第三の定常化」を提唱し持続可能な社会への転換を説く。経済成長の呪縛を超え無や意識の深化を重視する時代へ。量から質へと価値観を転じることで私たちは新たな豊かさを見出せるのではないか。
     未来を考える視座が今求められている。難解だぁ~!


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    2025年02月25日
  • 人口減少社会のデザイン

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    唯一予測できる未来として、人口減少が気になっています。
    さまざまな視点から人口減少を考察されていて、分かっているようで分かっていないことも多かった。


    ・ドイツも日本と同様に人口減少社会
    ・女性の就業率が高い国のほうが概して出生率も高い。社会システムの対応が重要
    ・これからの人口減少時代は地域で過ごす時間の多い層が増えていく。こどもと高齢者は地域との関わりが強いから
    ・地方の人口流出はいまではなく高度成長時代に多かった。今は地方の高齢者が亡くなって人口が減少している。
    ・年金マネーが首都圏に集中する
    ・今は高度成長時代に起こった大量の若年世代の首都圏流入が、数十年のタイムラグをへて別の形で顕

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    2025年02月01日
  • 無と意識の人類史―私たちはどこへ向かうのか

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    思っていた様子と違ったので、途中で何回か断念しそうになりました。話題の内容はあらかた入っているので、人新生みがあるのですが、個人的に展開する論理は空中戦のような印象を持ちました。それぞれの情報はいいものが多いので、ここに自分自身で考えるための話題収集にはとても良い気がしました。

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    2024年07月01日
  • 商店街の復権 ――歩いて楽しめるコミュニティ空間

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     シャッター商店街。特に地方都市を訪れるとよく目にする光景である。そうした商店街や中心市街地の持つ新たな意味や価値に注目して、これからの時代における商店街や中心市街地の在り方や再生に向けたステップを提案しているのが『商店街の復権』である。自分が訪問したことのあるドイツの街などは人口数万人規模の街でも市街地が賑わっている。人々がゆったりとした時間を過ごせるコミュニティー空間としての「ウォーカブル・シティー(=歩いて楽しめる街)」をどのように目指すべきか、考えさせられる一冊である。

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    2024年04月01日
  • 無と意識の人類史―私たちはどこへ向かうのか

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     人類史における拡大・成長と定常化のサイクルは、3つのフェーズに分けられる。
     それは、狩猟採集社会、農耕社会、そして産業化(工業化)社会である。各社会では、成長の後、定常化するまでに、人の意識にはそれぞれ変化があったのだとか。
     狩猟採集社会では、心のビッグバンがあり、人間のこころという固有の領域が生まれた。農耕社会では、枢軸時代/精神革命があり、キリスト教などの普遍宗教が生まれた。
     そして、産業化(工業化)社会では、地球倫理という考え方が生まれた。つまり、地球資源や環境、人間の寿命は有限であることを意識し、宗教の多様性を理解しつつ、それらの根底にある自然信仰を積極的にとらえていくというこ

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    2024年01月03日
  • 人口減少社会のデザイン

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    日本の高齢化率が特に高くなっていくのは、長寿が原因だと思いがちだ。しかし、そうではなくて、少子化が大きな原因であることをデータで証明。
    また、女性の就業率が高い国の方が概して出生率も高いことも他国との比較で明確にしている。

    少子化の避けられない日本にとって「若い世代の生活や雇用の不安定ないし困窮が、少子化の一つとなり、若い世代への支援こそが『人口減少社会のデザイン』にとって非常に重要」だと筆者は言う。

    しかし、やみくもに少子化を否定するのではなく、これも他の先進国の国土面積と人口の比較から、日本はある程度人口は減っても良いとするなど、非常に現実路線。
    これならやれる、というラインを見つけ出

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    2023年08月08日
  • 人口減少社会のデザイン

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    ネタバレ

    定常社会論なんだけど、まとめとしての読みやすさがキモ。新しい話はあまり多くないし、突っ込みどころはさらっと流しているけど、ともかくひとまとまりになっているのはありがたい。

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    2023年02月23日
  • 人口減少社会のデザイン

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    人口減少社会を迎え、私たちはどう社会をデザインしていくか、AIを使ってシュミレーションするという一冊。

    都市集中ではなく地方分散型にすることで、持続可能性は実現するというのがAIが出した結論。
    昭和は、人口も経済も右肩上がりで個は排除され集団が優先された時代。
    平成はバブル崩壊に伴う失われた20年により大きな方向転換を余儀なくされた時代。
    そして、令和を迎えた今、集団よりも個、都市よりも地方が重要視されるべき。

    地方都市の中心部がシャッター街になっている行政の失敗は、ある意味でアメリカの車中心社会を真似たから。
    歩いて楽しむ街、コミュニティ作りに力を入れているヨーロッパの成功例は真似るべき

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    2022年06月23日
  • ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来

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    資本主義の成り立ち、どのようなものかがわかった。これからの視点も論点として述べられており、決して、資本主義に対抗するものではない

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    2022年03月18日
  • AI×地方創生―データで読み解く地方の未来

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    そこまで消化できなかったけど、2025〜2027年くらいに地方分散シナリオか都市一局シナリオが分岐してその後2度と交わらないということは印象的だった。

    将来的にはAI分析で見えない因果関係が明らかになってくるのかもしれない。

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    2021年08月22日
  • 無と意識の人類史―私たちはどこへ向かうのか

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    自分の凡庸な頭には、スケールが大きすぎるし、哲学の話はピンとこないし、抽象的すぎてよくわかりませんでした。

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    2021年07月10日
  • ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来

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    科学主義に落胆し、高度成長時代の活気を経験しながらもバブル崩壊で自信を喪失し、新自由主義的資本主義にもついていけず、グローバル都市で暮らし仕事する人が、田舎(ローカル)ののんびりした互酬互助的で自然と共存するローカル・コミュニティにノスタルジーを見出したようなお話。コミュニティの維持も定住者でできず、コミュニティ機能も弱まり、自立ばかりを要求され、非正規雇用で凌ぐローカルの現実はどうするんだ?

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    2020年08月22日
  • 定常型社会 新しい「豊かさ」の構想

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    ★本書のメッセージ
    「成長」に代わり「定常」であることを新しい豊かさとよう

    ★読んだきっかけ
    戸田氏の『働く理由』に引用されていたため。今後の社会において、どういった働き方をしたいのか考えたく、読んでみた。2001年に書かれた内容であるが、現在にも十分通ずる内容。そう思うと、今の政府の在り方・価値観は全く転換するに至ってないのだと分かる

    ★本の概要・感想
    人口が減少し、GDPも伸びていかない社会で、どのような国・政策の在り方がよいかを考える。社会保障や政策の知識が無いとスムーズに理解するのは難しい。
    ムリに成長を志しても苦しいだけだろうなぁ。

    ★本の面白かった点、学びになった点
    *「成長

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    2019年06月21日