山岡洋一のレビュー一覧

  • 闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

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    1994年に発売されたWindows NT開発をひたすら追ったドキュメント。DECから移ったデイブ・カトラーがリーダーとして剛腕を発揮し、軋轢を生みながらもプロジェクトを推進する。部下に100%の献身と完全さを求めるリーダーで癇癪もよく起こす。原著は1994年に出ているので、まだ関係者の記憶も新しい頃に出た本。

    コーディング-テスト-バグ取り-修正ビルド-テスト...という大規模ソフトウェアプロジェクトお馴染のプロセスが、終わりがいつなのか、そもそもあるのか分からない状態で続く。著者はインタビューで得た事実を元にして、まるで何かに憑かれたかのように、その経緯を関係者の実名を挙げて漏れがないよ

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    2014年05月25日
  • 自由論

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    「人間の身体と精神の全体的な構造は、足の形よりも個人差が少ないのだろうか。」

    自由とは何かについて書かれた本。権力を持っているのは、知的に高い水準、ポジションにいるものではなく、”一般大衆の多数派”であると考える。人は、他人や社会にマイナスの迷惑をかけない限り、何をする自由を有する。社会的財産である自身の知能を使わなくても、それを刑法で罰することはできない。しかし、悪評や批判等の世論による社会的制裁が加えられることがある。そして、それは問題ないとする。それを選んだのも本人の自由だからだ。

    売春を取り締まらず、売春あっせん者だけを取り締まるのは、主犯を見逃し、従犯だけ罰するようなものだ、とい

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    2013年11月08日
  • 翻訳とは何か : 職業としての翻訳

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    翻訳者の私には突き刺さる内容の本でした。「英文和訳」と「翻訳」の違い、翻訳の歴史の項は特に興味深く、また翻訳業界や翻訳学校の実態については大きくうなずくものばかり。自分が担当する翻訳について全責任を負う姿勢、日本語として商品価値のある文章を書く姿勢、尊敬する翻訳家の訳書と原著から学ぶ方法など、改めてプロ意識を高めてくれる内容で、翻訳者必読の書です。

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    2013年10月29日
  • 闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

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    WindowsNTを作ったものたちの物語。
    同じエンジニアですが、OSを作るって想像できないなあ。

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    2013年08月17日
  • 自由論

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    ネタバレ

    山岡洋一さん訳のミルの『自由論』(日経BP社)目を通しました。08年出版の光文社古典新訳文庫をさらに磨き上げた感じで、解説(大阪市立大・佐藤光氏)が素晴らしい。英語なので原著読めば早いけど、日本語としてはこなれているかなという感。※逐語訳としては岩波文庫がいいかな、とも 。

    光文社古典新訳文庫のミルの『自由論』は、昨年、斉藤悦則さんによって新訳。これはまだ未見。「〈あとがきのあとがき〉「『自由論』を普通に読めるようにし、 哲学を普通の言葉で語ること」 斉藤悦則さんに聞く」 kotensinyaku.jp/archives/2013/… を読むと面白そうではあります。

    ミルといえば、危害原則

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    2013年04月19日
  • ビジョナリー・カンパニー【特別編】

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    今まで企業に焦点を当てていたビジョナリーカンパニーが社会セクターに焦点を当てた別冊。自分の所属していたコミュニティに当てはめると、勉強になる部分が多い。しかし、やはり個人では社会セクターを変革するのは難しいので、適切な人材を集めれるような人付き合いをしていきたい。

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    2012年09月22日
  • 闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

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    WindowsNTというOSが作られる過程を辿ったとあるプログラマーたちの話。
    「バグを潰す」ただそれだけに熱心に仕事に取り組んだこの本の主人公、デーブ・カトラーはMicrosoftに入社してからも、その絶大なるリーダーシップを発揮して、キャンパスライフ気取りをしていたチームに一喝を入れた。
    彼の多大な貢献は今の複雑系を扱う世界にとっても、見習うべきものである。
    改良を重ねるたびに見つかるバグに途方もくれることなく、ひたすらに戦い続けた先に今現在のOSの歴史が刻まれていると考えると感慨深い。

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    2012年09月01日
  • 翻訳とは何か : 職業としての翻訳

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    翻訳という仕事の現実を、業界の現状、収入、志望者のレベル等で論じていく。

    一般的な入門書などとは一線を画すどころかケタ違いで、翻訳業がいかに難易度が高く、得るものが少なく、陽の目を見ないかをとつとつと語ってる。
    「著者が日本語で語るならどう著すかを考える」、「対象を自分で選べず、著者が語ることを一から十まですべて理解する必要がある」といったところは興味深かった。

    日本のように母語を捨てず、母語で海外の文化を理解し、母語で議論し発展させることができる、というのは考えてみれば稀有なことかもしれない。

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    2012年05月12日
  • 新・日本の経営

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    日本的経営、終身雇用という用語の生みの親といわれるアベグレン。しかし、アベグレン自身、日本的経営の捉え方について紆余曲折があったのも事実。

    それから数十年を経て、アベグレンは亡くなる前に、現在の日本企業の強み(日本的経営の強み)をどこに見出し、今後の方向性について何を示唆し、主張・提言しようとしているのか。

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    2012年04月14日
  • 日本の経営<新訳版>

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    いまや中学・高校の教科書にも載っている「日本的経営」という用語。
    アベグレンが本書を出版したのをきっかけに、「日本的経営」が欧米各国・日本国内でも注目を集め、広く研究されることになった。
    終身雇用・年功序列・企業別組合が、日本の企業経営の三本柱=日本的経営の「三種の神器」といわれるようになったのも本書から。
    アベグレンの歴史的名著と位置づけられ、日本企業研究の嚆矢ともなった本の新訳本、手元に置き、じっくり読んでみる価値はあると思う。たぶん・・・。

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    2012年04月14日
  • 自由論

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    様々な問題の根底が気になるならば、一度読んでおきたい自由主義の古典。フリードマンらに影響を与え、資本主義につながる。

    論点はおおよそ二点にまとめられるため、すべて読むのが面倒ならば概略だけでも十分っちゃ十分。好きな人は全部読めばいいし

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    2012年09月29日
  • ビジョナリー・カンパニー【特別編】

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    偉大な「組織」になるための法則が書かれている.
    どれもなるほどと思わせるさすがの内容.

    第五水準のリーダーシップと針鼠の概念が好きです.

    愚直に組織の成功のために絶え間ない努力をする.
    このことを心がけていきたいですね.
    そうみんなが思える組織をつくる,ビジョンを打ち出すてのは難しそう
    だができたら最高に楽しいと思えるだろうな.

    ビジョナリーカンパニー2の内容を思い出して,再び読みたくなった.

    ただ何を持って偉大とするか?という点が組織によるとして
    どうして偉大な組織の例を出せたことが疑問である.
    (ビジョナリーカンパニー2では明確)

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    2012年02月12日
  • 翻訳とは何か : 職業としての翻訳

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    エンターテイメント性もなく専門外なのにすごく面白かった。
    私は日本語として不自然な訳文が気になってしょうがなくて「賢い人が書いてんだろうになんでこんな文ばっかなの何か意図があんのおお」って苛立ちに近い疑問を持ち続けてウン十年、それに答える情報なんて欠片も出会ったことがなかったのに、この本が十二分に答えてくれた。スッキリした通り越して興奮した。

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    2011年05月24日
  • 闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

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    ネタバレ

    巨大なプロジェクトに携わるプログラマーのいが書かれている。
    さまざまな人材をまとめ一つのことを成し遂げることの難しさを実感できた。
    そしてそれを可能にしたカトラーのリーダーシップのあり方は参考にしたい。
    プログラムの世界ではコンピューター上で動くか動かないかとういう絶対的な基準があり、それが世のプログラマーを虜にしている。

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    2011年03月20日
  • 闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

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    良かった!
    自分は得にMS信奉者では無いが、巨大なシステムを人生の大部分を投げ打って作り上げる技術者たちの姿に胸を打たれた。
    これだけ世界に浸透したオペレーションシステムにはそれなりのエネルギーが注ぎ込まれているんだと思うと納得。

    ただ、文章が何というか、単調過ぎて辛い部分もある。
    そこは逞しく脳内補完でストーリを膨らませて読んでいくと何とも言えぬカオスな現場が思い浮かび没頭できるかもです。

    技術者として、こんなプロジェクトをものにしてから死にたい。

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    2011年02月07日
  • 闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

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    難易度の高いソフトウェア開発プロジェクトにおいて、「カリスマ」が必要不可欠であることをまざまざと見せ付けてくれます。

    なんか、こういう「絶対できる!!俺についてこい!!」と、自ら模範を示しながらひっぱっていく凄腕リーダーなんてみたことないし、興味深い。やっぱこういう狼がひっぱれば羊の群れも強くなれそう。

    ソフトウェア開発って理屈と理論でわりきれそうだけれど、こういった人間の精神に奥深く影響を与えひっぱっていく指導者ってやっぱり必要だよなぁと感じる。
    プロジェクトって、技術的選択肢はそれこそ山のようにあるけれど、一度決めたら、もうそれで突進していく意志の強さをリーダーは示すべき。いたず

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    2010年12月13日
  • 英単語のあぶない常識 ――翻訳名人は訳語をこう決める

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    [ 内容 ]
    英和辞書の訳語は役にたつ。
    先人の知恵がつまっているからだ。
    しかし過信は禁物。
    英語と日本語の意味の重なりとずれを知らなければ誤訳・迷訳が生まれることに。
    本書は、当代きっての翻訳家が基本英単語の意味を英英辞書で調べ、代表的な英和辞書の訳語を探し、国語辞典で日本語の意味を確定し、インターネット上の英文でその訳語が使えるかを判断し、使えるケースはどのくらいの比率かをはじき出すという方法で、だれもが覚えている訳語の常識を洗い直した画期的な翻訳術入門である。

    [ 目次 ]
    AS WELL ASは「~と同様に」か
    BYは「~までに」か
    CLAIMは「クレーム」か
    「コンテンツ」はCO

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    2014年10月30日
  • ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階

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    5段階、とは、下記。
    ?成功から生まれる傲慢
    ?規律なき拡大路線
    ?リスクと問題の否認
    ?一発逆転策の追求
    ?屈服と凡庸な企業への転落か消滅

    潮目が変わりそうな時に、アクティブかつアグレッシブなマネジャーが待望され、実際にその任に付き、アイデアの赴くままに色々なことに着手する。しかし、本来の会社のコア事業をおろそかにすべきではない。求められるのは華々しさやうわべの熱意や活気ではなく、会社の理念に沿って本来やるべきことを実直に取り組むことである。

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    2018年10月14日
  • 闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

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    5年くらい前に読んだのだが、最近復刊したらしい。
    (割と評判が良かったようだしね)

    WindowsNTの開発ドキュメント。カトラーという凄腕プログラマの指揮する開発チームのソフトウェアとの戦い・人間との戦い・会社との戦いを描く。

    もう一度読むつもりで本棚に登録。

    ・一人の人間の頭でNTの全貌を理解することは不可能。
    ・人間の作り上げたものの中でNTほど複雑なものはそうそうない。
    ・壊れたらとにかく直せ!

    (あいまいだが)など今でも印象に残っている台詞もある。もう一度新たな気持ちで読みたい。

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    2009年10月07日
  • 闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

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    復刊されていたということで、読んでみました。

    NTというと、当時 Windows 95の、次がNT4.0という長いつきあいです。

    気がつけば、Windows 2000/XP/Vista とNTを基盤をするWindowsにシフトしていったことを思うと、
    NTはマイクロソフトにとっては最大のプロジェクトだったんだなと思います。

    ただ、その道のりは厳しかったようです、この本から当時の状況が伺えます。

    技術書と言うより読み物としての側面が強いで、読みやすくなっていますが、
    現実は、ここで書かれている以上に大変だったんだろうなと思います。

    3年ぐらい同じプロジェクトでデスマーチをした経験から、

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    2009年10月04日