山岡洋一のレビュー一覧
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1994年に発売されたWindows NT開発をひたすら追ったドキュメント。DECから移ったデイブ・カトラーがリーダーとして剛腕を発揮し、軋轢を生みながらもプロジェクトを推進する。部下に100%の献身と完全さを求めるリーダーで癇癪もよく起こす。原著は1994年に出ているので、まだ関係者の記憶も新しい頃に出た本。
コーディング-テスト-バグ取り-修正ビルド-テスト...という大規模ソフトウェアプロジェクトお馴染のプロセスが、終わりがいつなのか、そもそもあるのか分からない状態で続く。著者はインタビューで得た事実を元にして、まるで何かに憑かれたかのように、その経緯を関係者の実名を挙げて漏れがないよ -
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「人間の身体と精神の全体的な構造は、足の形よりも個人差が少ないのだろうか。」
自由とは何かについて書かれた本。権力を持っているのは、知的に高い水準、ポジションにいるものではなく、”一般大衆の多数派”であると考える。人は、他人や社会にマイナスの迷惑をかけない限り、何をする自由を有する。社会的財産である自身の知能を使わなくても、それを刑法で罰することはできない。しかし、悪評や批判等の世論による社会的制裁が加えられることがある。そして、それは問題ないとする。それを選んだのも本人の自由だからだ。
売春を取り締まらず、売春あっせん者だけを取り締まるのは、主犯を見逃し、従犯だけ罰するようなものだ、とい -
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ネタバレ山岡洋一さん訳のミルの『自由論』(日経BP社)目を通しました。08年出版の光文社古典新訳文庫をさらに磨き上げた感じで、解説(大阪市立大・佐藤光氏)が素晴らしい。英語なので原著読めば早いけど、日本語としてはこなれているかなという感。※逐語訳としては岩波文庫がいいかな、とも 。
光文社古典新訳文庫のミルの『自由論』は、昨年、斉藤悦則さんによって新訳。これはまだ未見。「〈あとがきのあとがき〉「『自由論』を普通に読めるようにし、 哲学を普通の言葉で語ること」 斉藤悦則さんに聞く」 kotensinyaku.jp/archives/2013/… を読むと面白そうではあります。
ミルといえば、危害原則 -
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難易度の高いソフトウェア開発プロジェクトにおいて、「カリスマ」が必要不可欠であることをまざまざと見せ付けてくれます。
なんか、こういう「絶対できる!!俺についてこい!!」と、自ら模範を示しながらひっぱっていく凄腕リーダーなんてみたことないし、興味深い。やっぱこういう狼がひっぱれば羊の群れも強くなれそう。
ソフトウェア開発って理屈と理論でわりきれそうだけれど、こういった人間の精神に奥深く影響を与えひっぱっていく指導者ってやっぱり必要だよなぁと感じる。
プロジェクトって、技術的選択肢はそれこそ山のようにあるけれど、一度決めたら、もうそれで突進していく意志の強さをリーダーは示すべき。いたず -
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[ 内容 ]
英和辞書の訳語は役にたつ。
先人の知恵がつまっているからだ。
しかし過信は禁物。
英語と日本語の意味の重なりとずれを知らなければ誤訳・迷訳が生まれることに。
本書は、当代きっての翻訳家が基本英単語の意味を英英辞書で調べ、代表的な英和辞書の訳語を探し、国語辞典で日本語の意味を確定し、インターネット上の英文でその訳語が使えるかを判断し、使えるケースはどのくらいの比率かをはじき出すという方法で、だれもが覚えている訳語の常識を洗い直した画期的な翻訳術入門である。
[ 目次 ]
AS WELL ASは「~と同様に」か
BYは「~までに」か
CLAIMは「クレーム」か
「コンテンツ」はCO -
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復刊されていたということで、読んでみました。
NTというと、当時 Windows 95の、次がNT4.0という長いつきあいです。
気がつけば、Windows 2000/XP/Vista とNTを基盤をするWindowsにシフトしていったことを思うと、
NTはマイクロソフトにとっては最大のプロジェクトだったんだなと思います。
ただ、その道のりは厳しかったようです、この本から当時の状況が伺えます。
技術書と言うより読み物としての側面が強いで、読みやすくなっていますが、
現実は、ここで書かれている以上に大変だったんだろうなと思います。
3年ぐらい同じプロジェクトでデスマーチをした経験から、