辻堂魁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読む本を決める動機はさまざま。これは家人のおすすめ。本文もさることながら、解説がいいと言う。
初、辻堂魁だが、なるほど人気TVドラマ『風の市兵衛』作者、その「人情物」もなかなかのよさです。
回し役は自身番に書き役で勤めている戯作作家の卵「可一」、江戸時代の花川戸町の人間模様オムニバスです。
帯の惹句「人の本心は誰にも分らない。だから思い遣る・・・。」が胸にささるのですが、解説の
「・・・いや、人は誰しも、他人にはわからない思いを抱えている。明るい人も穏やかな人も、大人も子どもも、身分のある人も庶民も、武士も町民も、悪人ですら、何かしらの思いを抱えて今日を生きている。そして互いに、わからないまでもその気持ちを推し量ったりわかろうと努力したり、あるいはわからないなりに自分でできることをしたりして・・・」(文芸評論家 大矢博子)
を読むと、もっともっと、じ~んとしてしまう昨今、やはりこの解説あってこそですね。 -
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赤穂浪士事件のもう一つ顛末
こんな「赤穂浪士討ち入り事件」の顛末があるのかと感じさせられた作品である。
主人公は一戸舞国包󠄃で、彼の縁筋から人の始末を依頼される。これは前作と同じ流れである。
討ち入り事件で犯した二人の不忠者がいる。一人は吉良方の家臣、山陰甚左。もう一人は赤穂浪士の河井太助である。彼を探して郷里赤穂から江戸に来た内儀の由良との悲しく切ない物語だ。
しかし、この物語を読んでいると、一見ありそうに無いと考えてしまうのだが、いや有るかもしれないと思わさせる不思議な物語である。そもそも主人公の国包󠄃は市中の刀鍛冶であり、その人がなぜ人の始末を依頼されなければならないのかが、どうしても腑に落ちない。赤穂浪士の話しは歴史小説なのだからリアルで真実である。しかしこの作品を読でいると、どこからフィクションで物語られているのか見分けるがの難しく解らない。歴史小説と時代小説が巧妙に入り交じる作品である。赤穂浪士の事件が詳しく述べられていたりおそらく歴史考証も正しいのだろうが、だからこそ無さそうで有る、有りそうで無いという相反する思いが読んでいながら感じてしまう不思議な物語である。読み人にそうした感情を湧かせるというのも魅力なんだろう。 -
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「風の市兵衛 弐」(第二期)第六弾。(通算・二十六作目)
まだ大坂にいる市兵衛さん達。今回は百姓の女房が辻斬りに遭った件の真相調査を依頼されます。
犯人の侍は本当にクズで、被害者のお橘さんに土下座で謝罪してほしいくらいでしたが、現実的な示談になった感じです。
そして、いよいよ江戸に戻る旅路で、前回市兵衛さんに闘いを挑んできて破れた室生さん関係の方々が、また一方的に決闘を申し込んできます。
それにしても決闘を申し込む理由が「そっちの都合でしょ!」と言いたくなってしまう程一方的なのに、受けてあげる市兵衛さんへの態度が良くないですよね~。
市兵衛さん、今回もお疲れ様でした。次巻はやっと江戸ですかね・・。