辻堂魁のレビュー一覧

  • 春風譜 風の市兵衛 弐[31]

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    結果的にはいい話なんだけど、頁の多くが悪役たちの描写で占められていてなんだか物足りない。
    やっぱり市兵衛さんはそろばん侍じゃなければ。

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    2024年09月08日
  • 乱れ雲 風の市兵衛 弐[28]

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    久しぶりの市兵衛は、相変わらず強かった。しかし、何か、暗いというか、はっきりしないものを感じる。新たな展開があるのだろうか?

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    2024年05月12日
  • うつし絵 大岡裁き再吟味

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     大岡越前守忠相。還暦を越えてもなお吉宗の計らいで寺社奉行として幕閣に留まる旗本だ。忠相には南町奉行時代に下した裁きの中に引っ掛かりを覚えるものがあり、晩年を迎え内々に再吟味に乗り出すことにした。シリーズ3作目。
              ◇
    今回の再吟味は15年前に起きた、大身の旗本同士の間で起きた殺傷沙汰についての顛末である。
     跡取り息子を殺された倉橋家と、殺したとされる内藤家の間で一触即発の状態となったが、嫌疑をかけられていた内藤家当主の斎樹が屠腹して果てたことで倉橋家も矛を収め、一件落着となった。

     当時、南町奉行だった忠相は、そのときのことをかなり克明に覚えている。
     内藤斎樹には、現場から立ち去るのを見たという目撃者がいる一方、そのアリバイを証言する売女もいた。評定所の取り調べは1度行われたものの結論には至らず、吟味は継続ということで斎樹は屋敷に帰されていた。
     だがその夜、斎樹は屠腹して果て、内藤家からは病死として届け出があったため、それ以上の詮議は無用となったのだった。
     
    ところが15年経った先日、常陸国は筑波の若葉村で土田半左衛門という絵師が捕縛されたことで、かつて収まっていたはずの事件が息を吹き返す。

     放浪の絵師である半左衛門は諸国を巡っていたのだが、関所を通るさい用いた往来手形が偽造されたものだったことが発覚。半左衛門の身柄はすぐ江戸に送られ、時を置かず詮議にかけられることになった。
     関所破りは磔刑との決まりがあるため、町奉行や与力たちは型どおりの評定を進めていく。だが吟味役の1人として詮議の席にいた忠相は、半左衛門を見て目を疑わずにはいられなかった。

    その半左衛門は、年齢こそ重ねているものの、死んだはずの内藤斎樹に相違なかったのである。 ( 第1章「関所破り」) 本編4章と序章および結章からなる。

           * * * * *

    15年前に死んだはずの男が生きていた。そもそも発端となった殺傷事件についても、沙汰に及んだ理由はおろか、その下手人すら確定されてはいなかった。
     という、なかなかのミステリーです。

     その謎を、丁寧な聞き込みを重ねることで解き明かしていく十一の、地道ながら行き届いた調査能力は見どころでした。

     また序章では、御鷹場鳥見役の役人やその手下どもの卑しく非道な行いが描かれ、百姓を庇う十一との間に緊張感が生まれるのですが、その伏線が第4章及び結章できれいに回収されていくところには胸がすきました。そして吉宗の粋な計らいがそれに華を添えているのもよかったと思います。

     さらに、食事や料理の描写も実に美味しそうで喉がなるほどです。優れた時代小説作家はみなそうですが、辻堂さんの作品にもそういった魅力があるのも楽しくて、満足度を高めてくれていました。

     ただ、忠相の意を受けた十一の探索模様が物語の中心となり、剣戟シーンは最後にお慰み程度に描かれるのみになる点は、物足りなさしかありません。
     このシリーズの特徴なのでしょうが、唐木市兵衛なみの剣の腕を持つ十一なのに、活躍の場が地味な探偵仕事ばかりなのはいかがなものかと感じます。

     また、女岡っ引きのお半も申しわけ程度の登場だし、腕も外見も弥陀之介を彷彿とさせるがま吉も付け足し程度の登場ではかわいそうです。もう少し脇役をうまく使ってもらえれば、作品としてのおもしろさは倍増するのではないかと思うのですが……。

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    2024年04月12日
  • 母子草 風の市兵衛 弐[32]

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    「風の市兵衛 弐」(第二期)第12弾。(通算・32作目)

    市兵衛は、病に倒れ療養中の大店下り酒問屋〈摂津屋〉の主人・里右衛門から、彼が若き日に真心を通わせた三人の女性を捜し出し、自分の気持ちを伝えてほしいと頼まれます。
    早速、市兵衛は矢藤太と共に、里右衛門の数十年も前もの想い人の探索に動き出しますが・・・。

    今回は、市兵衛さんの活躍場面は少な目で、“粋人の里九”こと里右衛門が愛した三人の女性達の物語がメインでした。
    依頼された探索も、いつもの依頼と比べて割とイージーに進むので、盛り上がりに欠けるといいいますか、何だか物足りないな・・というのが正直なところです。
    終盤に、鬼しぶさんが追っていた悪人たちと市兵衛さんの剣戟がお愛想程度に(?)描かれていましたが、これがあっさりとしたもんで、シリーズ初期の頃、弥陀ノ介(再登場熱望)と共に強敵とビシバシ闘っていた頃が懐かしいですね。
    (何気に市兵衛さんもいい年なので、激しすぎる剣戟はしんどいのかもしれないですがw)
    ま、今回は三人の女性達それぞれの生き様、という人情噺としてしっとりと楽しむ巻。と、捉えるのがよいかもですね。
    あと、以前もレビューに書いた気がするのですが、こちらの作者の方は、情景描写や地理描写がすごく丁寧に細かく(細かすぎる程)に描かれているのですが、この巻は内容に動きが無かったせいか、描写がちょっとしつこく感じてしまいました。

    ・・・等々、文句多めになってしまいました(個人の感想ですよ~)。
    正直今回は★2.5って感じなんですけど、ずーっと読んできたシリーズという誼みで★3にしておきますw。
    次巻は、もうちょい躍動感ある展開を期待したいですね。
    あ、あと鬼しぶさんの登場を増やして頂けると嬉しいです・・弥陀ノ介の再登場と併せてお願いします~。

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    2024年04月02日
  • うつし絵 大岡裁き再吟味

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    いつの時代も、金持ちのどうしようもない息子っているものだな。
    そして、人は職業によって信用してもらえたりもらえなかったり…これも変わらないな。

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    2024年03月25日
  • 斬雪 風の市兵衛 弐[30]

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    津坂藩内の不祥事はまだ続いていた。
    ホントに時代小説に出てくる小藩の重役達はめちゃくちゃなことを平然とやり、それが隠し通せるとか権力で通用するとか勘違いした人が多いですね。
    最後は勧善懲悪のお約束なので呆れながら読んでいますが、現代の中小企業や地方自治体でも充分ありそうな話なので、人間の性なんだろつか。

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    2024年03月16日
  • 残照の剣 風の市兵衛 弐[27]

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    こう言ってはなんだけど、今回は相手が小物だったので、今一緊張感がなかった。ただ、鬼しぶの息子の今後には、興味がある。

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    2024年02月06日
  • 希みの文 風の市兵衛 弐[26]

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    今回は、何かホッとした。これで重いしがらみが断ち切れれれば、この後の話を読むのが楽になる。市兵衛自体は、魅力的な人物だから、先が楽しみだ。

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    2024年01月29日
  • うつし絵 大岡裁き再吟味

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    生意気な言い方だけど、読んで行く途中で、だいたいの謎は解けていた。面白かったのは、大岡越前が、意外と幕閣のなかで嫌われいた、ということだ。まあ、あまりに堅い人間は、いつの世も、煙たがれるものか?

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    2024年01月25日
  • 天満橋まで 風の市兵衛 弐[25]

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    最後は、ほぼ予想通りの展開になったけど、何か虚しい感じだ。「武士の意地」を貫いて行くと、際限の無い悲劇になるのだろう。気が滅入る。

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    2024年01月20日
  • 縁の川 風の市兵衛 弐[24]

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    今回の敵役には、哀れみを感じた。特に、「武士の矜持」(というか「自己満足」)のために、市兵衛に戦いを挑んで、斬られてしまう結末は、わかっていたけど、「やっぱり、そうなるか?!」

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    2024年01月02日
  • 秋しぐれ 風の市兵衛[16]

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    元関脇鬼一と水茶屋の娘
    無頼の借金持ち侍と貸元の札差
    風の市兵衛シリーズにしてはイマイチなエンディング

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    2023年12月18日
  • 母子草 風の市兵衛 弐[32]

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    今回はいつもと違うテイストだった。
    3人の女性を探す依頼が来る。この依頼といつもの大きな事件がいつの間にかリンクしてくる展開を予想しながら読み進めていたら、今回はそんな展開もなく。あれ?このまま終わっていくのか、、と。
    でも、これはこれで良しかな、と。個人的には。
    大きな陰謀や事件と、市兵衛の緊迫した剣の場面が好きな読者には、ちょっと物足りないのかも!?

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    2023年11月27日
  • 遠き潮騒 風の市兵衛[19]

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    なんか、ここ何作か、敵役が可哀想に思えるものが続いているような気がする。それよりも、市兵衛の縁談の方が気になる。市兵衛が婿養子に行っちまったら、話が終わってしまうんじゃないか?

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    2023年11月14日
  • うつけ者の値打ち 風の市兵衛[17]

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    今回も、途中から何となく、あまり明るくない結末が見えていたけれど、最後に、一抹の救いがあって、安心した。ただ、派手な立ち回りがないのは、ちょっと、もの足りない。

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    2023年10月12日
  • 科野秘帖 風の市兵衛[14]

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    今回は、何となく、ほのぼのとした終わり方だった。まあ、たまには、こういう終わり方もあっていいかな、とは思う。宗秀先生の素性も分かったし、今後の展開が、益々、楽しみだ。

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    2023年09月17日
  • 乱菊

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    主人公の設定が秀逸!
    この手の時代物を読むとこの時代の人間の価値観というものにいつも感銘を受ける。
    ただ風景や描写が余りにも細か過ぎて物語から少し意識が遠のく感じが残念。
    作品としてはとても面白かった。

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    2023年09月17日
  • 乱れ雲 風の市兵衛 弐[28]

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    前半はオランダ先生が流行病対策で大活躍し、彼の人脈から市兵衛が大身旗本の仕事を得る。並行して鬼渋の息子さん良一郎が未熟さから騒動に巻き込まれるものの、意外な成長振りを見せる。というように、市兵衛の仲間達の出番が多い内容だったのでシリーズのファンとしては楽しめたものの、悪役が小物だったのでイマイチ盛り上がりに欠けたかな。
    最後の思わせぶりなくだりは、早菜と市兵衛の将来を暗示しているのだろうか。

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    2023年08月24日
  • 無縁坂~介錯人別所龍玄始末~

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    【内容紹介】

    牢屋敷の首打役を務める別所龍玄二十二歳。
    介錯人・別所一門の名を背負い、切腹する侍の介錯を頼まれることもある。
    小柄で物静かな姿は童子のようでありながら、その介錯を知る者の間では凄腕と囁かれる。
    斬る者と斬られる者、その一瞬に生まれる心の働きだけが、ただそこにある――。
    不浄と呼ばれ、恐れられる首斬人の生き様と矜持。涙溢れるシリーズ第一作。

    令和5年8月16日~18日

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    2023年08月22日
  • 春雷抄 風の市兵衛[11]

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    今作は、今までの作品に比べると、今一つ納得いかない、というか、敵役に物足りなさを感じた。まあ、毎回、ドロドロとした業の深い人間を登場させるのは、しんどいのかな?

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    2023年08月19日