辻堂魁のレビュー一覧

  • 待つ春や 風の市兵衛[18]

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    地方の藩元で私服を肥やす悪徳家老一味の陰謀に巻き込まれる市兵衛。
    このシリーズに期待する爽やかさが足りなかったなぁ。
    ところで、これまでいろんな魅力的な女性から好意を持たれても素っ気なかった市兵衛なのに、兄を通しての縁談だと心が動くのか?

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    2022年02月05日
  • 落暉に燃ゆる 大岡裁き再吟味

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     主人公は鷹匠の息子で餌刺の古風十一。名町奉行と称えられた大岡越前守忠相が下した裁きが冤罪だったか否かを再調査する時代ミステリー。シリーズ1作目。

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     フィクションではあるのですが、大岡の実相にも触れられており、興味深い構成となっていました。また、一度下された裁きは覆せないという不条理さを描ききった点はリアリティがあり、評価できると思います。

     主人公・十一は、腕が立ち、頭も切れる爽やかな若侍で、頭の形以外は唐木市兵衛に似た魅力的なキャラ設定です。

     しかし筋立てが地味に過ぎ、大岡忠相というビッグネームや超人ヒーロー・十一を活かしきれているとは言い難いのではないでしょうか。
     さらに名脇役になりそうなお半も影が薄く、物語を盛り上げるだけの存在感を発揮できていませんでした。
     以上の点で些か残念に思いました。続編に期待しています。

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    2022年01月25日
  • 斬雪 風の市兵衛 弐[30]

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    「風の市兵衛 弐」(第二期)第十弾。(通算・三十作目)

    前巻で越後津坂藩の跡継ぎ問題に尽力した市兵衛さんに、その津坂藩の江戸家老から、御用金・百五十両と共に失踪した勘定衆・田津民部の件を調べてほしいと依頼されます。
    江戸家老の友で真面目な田津民部に何があったのでしょうか。市兵衛さんの捜査で浮き出た真相とは・・・。
    藩の上層部と蔵元の商人との癒着や不正金問題など、いわゆる“腐った藩政あるある”な展開で、ただただ真面目で、好きになった女性と幸せになりたかったであろう田津さんがお気の毒でなりませんでした。
    そんな中、療養中の弥陀ノ介が奥さんと娘さんと幸せそうにしている場面にほっこりしました。
    そして、終盤で小春が良一郎への想いをお藤さんに確認されていましたね。あとは小春の両親の了承が得られれば良いのですが。二人の今後を見守りたい所存です。

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    2022年01月15日
  • 刃鉄の人

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     刀鍛冶であり剣の達人でもある一戸前国包の剣客物語。シリーズ第1作。
     舞台は元禄期の江戸。

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     いい脇役陣を配するところが辻堂魁作品の特長ですが、本作でも国包の娘・千野や十蔵・清順親子という魅力的な人物が脇を固めていました。そして皆、腕が立つのも気に入りました。今後の活躍ぶりが楽しみです。

     また、江戸期のお仕事小説を多く手掛ける辻堂作品らしく、刀鍛冶について興味深く描かれているのもよかった。

     ただ、かたき役の槍の達人・新左衛門が病魔に冒されており存分に腕を振るえなかったことと、シリーズ1作目ということで一戸前家の成り立ちの語りが所々に挿入されるため、少し退屈な展開となっていることが残念でした。

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    2024年04月06日
  • 女房を娶らば 花川戸町自身番日記

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    二見文庫で刊行されていたものを加筆訂正したシリーズ2作目で二見版では、これで打ち止めになっていた。自身番日記に沿って事件が記録されるかと思いきや、そうでもなく、可一(一応の主人公あるいは傍観者)の設定が今一中途半端に思える。噺の展開はそれなりに読めるので、ラストで可一の三冊目の草紙本が刊行される、と書かれているので、祥伝社文庫でシリーズ三冊目が刊行されるのか、期待と不安を持って待ちたい。

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    2021年11月11日
  • 落暉に燃ゆる 大岡裁き再吟味

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    還暦を迎え、江戸南町奉行から寺社奉行に転出させられていた大岡忠相。突然、気鬱に襲われる中、思い出したのが、5年前、町奉行時代に裁いたある事件。既に、下手人として捕らえられた指物職人・与佐は打首になってしまっている。しかし、疑念が芽生えた大岡は、真相を調べ始める。

    新シリーズ、とのことなので、今後も、過去の裁きについて、疑念や悔いが残っていることを、古風十一に命じて真相究明させるストーリーが続くと言うことかな。

    この設定なので、特に大罪で既に打首になってしまった、今回の与佐のような事件の場合、正直言って、今更調べたところで、命が戻るわけでもなく、公に裁けるわけでもないので、歯がゆいところもあり、どうなっていくのかなあとは思うが、、、

    大岡忠相のように、名奉行と言われ、出自にも恵まれていて力を持っていたであろう人でも、簡単には社会の仕組みを変えることは出来ないものなんだな、と改めて思った。大岡のように心ある人間が、何か手立てを考えて提案しても、結局、幕府が動かなければどうにもならない。米不足の対処を、大岡は声をあげていたのに、幕府の対処が遅れたことで、多くの庶民が苦しみ、米問屋の打ちこわしに発展してしまった。
    何だか、現代の政治も結局似たようなものだよな、と少し暗い気持ちになる。
    せめて、小説の中だけでも、名奉行の正しさや真実を求める姿に救いを求めようか。

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    2021年10月25日
  • 遠雷 風の市兵衛[13]

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    またしても上流武家の不祥事の尻拭いに巻き込まれる市兵衛。
    すっかり単なる腕の立つ用心棒になってしまった印象です。そろばん侍らしく、初期のように頑張っているのに知識がなくて報われない人を助けるような活躍をして欲しいな。
    最後に娘の存在が暗示されているので、今後のシリーズでいつか成長した姿が見られるかも。

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    2021年09月27日
  • 残照の剣 風の市兵衛 弐[27]

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     旗本の家柄ながら元服後すぐに出奔。大坂で商売と算術を、奈良の興福寺で剣術を学び、江戸に戻って臨時雇いの用人稼業で生計を立てる唐木市兵衛の活躍を描く、時代サスペンス。シリーズ27作目。第弐部7巻は市兵衛たちが大坂から江戸に戻ってまもなくのできごと。

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     川越藩主・松平大和守が国替えを画策したことに端を発する御家騒動に絡み、市兵衛と矢藤太が活躍する話です。

     本作は、松平大和守家の国替えという史実を扱ったことで、物語が窮屈になってしまったのか、全体的に地味な展開でした。特に、市兵衛の殺陣のシーンは、敵が大した腕前でないこともあって控えめです。

     ただ、良一郎と小春の恋模様が(やっと)スタートしたことで、明るい話題かできて楽しみが増えました。
     次作から「鬼渋」の後継者としての良一郎の修業も、色付けとして描かれることが予想されます。鬼渋ファンとしてはうれしい。
     できれば弥陀ノ介の活躍も見たいです。

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    2021年09月29日
  • 父子の峠 日暮し同心始末帖

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    この夏、ゆるく沸かしたふろ水にハマっている。汗の噴出した熱い肌に気持ちいいから。
    このシリーズもそんな風に読み進んでいる。

    背景を江戸時代にとっての平同心龍平の家庭生活は穏やかで平和だ。そして現代でもよく起こるような事件を担当する。例えば、娘が無謀な結婚に走った困惑する親とか、家庭内暴力に悩む妻の悩みや、詐欺にあって老夫婦を自殺に追い込む事件。

    そう、主人公の解決はクールではあるけれども、いったん家庭にかえればホッとするという仕掛け。ところが『父子の峠』は遂に自家に災難が、息子が誘拐されてしまうのだ。懊悩と憤怒は想像通り、解決するのだが。

    主人公龍平が得意の剣劇で決着をつけるその情景は凄絶なんだわ、むかし男友達に借りた白戸三平さんの漫画『カムイ外伝』などのすごい場面もどきを想像してしまう。いつも思う、穏やかな多くを語らない文面から「ぶわっ」と噴き出す汗を感じるのはなぜだろう?

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    2021年09月24日
  • 寒月に立つ 風の市兵衛 弐[29]

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    ネタバレ

    「風の市兵衛 弐」(第二期)第九弾。(通算・二十九作目)

    越後津坂藩を探っていた、返弥陀ノ介が瀕死の重傷を負ってしまいます。弥陀ノ介の上司で己の兄でもある公儀十人目付筆頭・片岡信正から弥陀ノ介の探索の後を託された市兵衛さん。
    10年まえに殺されたとされる、津坂藩主の世継ぎの男子が江戸のどこかに匿われているとの事ですが・・。
    久々に登場した弥陀ノ介が、いきなり瀕死の大怪我を負ってしまい、心配しました。
    そして、毎回ながら安心安定の働きぶりを見せてくれる市兵衛さん。今回は町方の下っ引き達とも連携が取れていましたね。
    町方といえば、渋井さんの息子の良一郎の、頼れる好青年っぷりが清々しくて、是非小春と幸せになって頂きたいです。
    そんな良一郎、小春と、わずかでしたが微笑ましい交流があった文吉は、“市井のこども”として伸び伸び育っていただけに、彼の今後はそれなりに大変だと思いますが、庶民の気持ちのわかる若君として活かせていけたら、と思いますね。
    さて、以前から“出ては消える”感じだった市兵衛さんの縁談ですが、今後どうなっていくのでしょうか。気になるところです。

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    2021年09月20日
  • 逃れ道 日暮し同心始末帖

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    「日暮し同心始末帖」を1~5巻と読み進んでいる。

    「逃れ道」(5)のあらすじは
    日暮龍平の愛息俊太郎が、茶店で無頼にいじめられているのを救ってくれたお篠には、秘密めいたものが漂っていた。お篠にお礼を親子でして近しくなったものの、平同心で雑用係の龍平が、押し付けられた事件捜査にもかかわりがありそうな気配。絵師の夫と幸せに暮らしたい彼女の行く先には何が待ち受けているのか・・・。
    江戸情緒ならぬ現代にも通じる、ねじれにねじれた世の中の事情。そして、やがてスーパー龍平がばっさ、ばっさ(小野派一刀流)と悪退治。
    ​
    というパターンが健在なシリーズだけど、

    「天地の蛍」(4)の司馬中也と母の親子関係、「冬の風鈴」(3)の林(りん)と夫との夫婦関係、「花ふぶき」(2)の女義太夫姉妹(楓姉妹)と育ての親との関係。

    のそれぞれにしても現実の煩雑複雑な世間が彷彿されて、スーパー日暮龍平がこの世に居たらねえ、とため息をつくのであった。んなわけはなくて、粛々と前向きな気持ちを搔き立ててゆき、気晴らしにこれを読むのでいいか。

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    2021年09月17日
  • 希みの文 風の市兵衛 弐[26]

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     旗本の家柄ながら元服後すぐに出奔。大坂で商売と算術を、奈良の興福寺で剣術を学び、江戸に戻って臨時雇いの用人稼業で生計を立てる唐木市兵衛の活躍を描く、時代サスペンス。大坂編第3部。
     シリーズ26作目。第弐部6巻。

          * * * * *

     大坂3部作のエピローグ的な位置づけだからか、表看板となる事件はちっぽけで市兵衛にとっては明らかに役不足でした。案の定すぐ片が付いてしまいました。

     ただ秘する花のごとき剣戟シーンである「彦根の剣豪一族」との闘争は目を引く内容でした。
     卑怯の誹りを受けようとも手勢を連れて市兵衛を取り囲み、矢の雨を降らせてでも討ち取らんという武門の執念を見せる剣豪一族。
     宮本武蔵と吉岡道場の一件もあることから、説得力はあると思いました。
     ( ただし、市兵衛の圧勝に終わるとはいえ後味がよくなかった。)

     その代わり、お茂の後日談はよい口直しで、うまい収め方だと思いました。

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    2021年09月18日
  • 乱雲の城 風の市兵衛[12]

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    今回の市兵衛は渡り用人としてではなく、完全に兄・信正の窮地救う捜査員として行動する点で、これまでのシリーズ作品とは趣が異なっている。
    せっかくの婚礼・出産に水を差す城内の醜い権利争いに加え、そのやり方の酷さから、いつも感じる清々しさがなかったな。

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    2021年09月14日
  • 縁の川 風の市兵衛 弐[24]

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     旗本の家柄ながら元服後すぐに出奔。大坂で商売と算術を、奈良の興福寺で剣術を学び、江戸に戻って臨時雇いの用人稼業で生計を立てる唐木市兵衛の活躍を描く、時代サスペンス。
     シリーズ24作目。第弐部の4作目。

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     壱部の終わりから市兵衛の武芸が神懸かり的になりすぎたので、しばらく読むのを控えていました。だから読むのはひさびさです。

     本作の市兵衛は、武芸の腕が初期の頃ぐらいです。その代わり、算盤侍らしい推理力が際立つミステリー調で、読み応えがありました。

     内容は大坂編の序章なのでやむを得ないところはあるでしょうが、少しトントン拍子に事が運び過ぎた感がある点が惜しかったように思います。

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    2021年09月17日
  • 花ふぶき 日暮し同心始末帖

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    主人公日暮龍平は平同心でありながら凄腕剣客。
    起こる事件は現代でもありそうな、鬱屈した若者の暴発と私刑的復讐劇。

    主人公が事件解決に活劇するのだが、勧善懲悪ではない。
    懲らしめなくてもいいかもしれない人たちを、消してしまうところ
    心に固く硬く思うところがあるのか、はたまた念ずるものの軽さか。

    暖かな家庭、家族を持っていながらのハードボイルド風がどうなるのか。

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    2021年08月22日
  • はぐれ烏 日暮し同心始末帖

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    優れた、読み継がれる時代小説は、その書かれた時代にシンクロ・フィットすると思っています。同時代に影響された思想や、ありたい世の中への希望や、そこはかとない懐かしみを盛り合わせて創造するのです。

     山本周五郎の生真面目な剛直とまで言える精神(戦後復興期)、池波正太郎の洒脱さにくるまれた暖かい人間観察(高度経済成長期)、藤沢周平の哀愁こもった深い情緒(安定成長期)が今までのわたしをとらえました。

     辻堂魁さんはまた、異なった方向から時代小説に切り取ってくれます。

     北町奉行所平同心日暮さんの「事件簿」ではないのです。「始末帖」なのです。でてくる事件はありふれています、けれども事件を単に解決することだけではなく、収めどころが憎いのです。「悪いことは悪いばかりじゃない」「法に反しているがお目こぼしがあっていい」大げさに言えば多様性のように思えます。今の時代にとても必要なことですね。

     3話収録してあるのですが、「序」の章もありましてそれが「親のしつけ」ですよ、現代における耳に痛い話じゃないですか、1話2話がそう。

     (いまのところ)シリーズ7巻まであるので、いろいろの提起があるのではないかと思っております。

     余談ですが、事件の舞台として江戸の町名が、うるさいくらい詳しく出てきます(よく調べてあります)。そりゃそうでしょう、江戸時代は歩くのが当たり前なんですから、人物が動けば、この町からあの町までとなる。

     今では東京の街はすっかり郵便住所表示になってしまいましたけど、昭和時代、旧町名で成長したわたしなどにはとても、とても懐かしいものです。そういうところでも時代物はいいですね。

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    2021年08月16日
  • 風塵(上)風の市兵衛[9]

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    今回はロシアとの交易に端を発するスケールの大きな話です。
    上巻を読んだ限りでは奥平の大殿は決して悪い人ではないし、襲撃する側にもそれなりに同情できる背景があるようなので、切ない最後が待っていそう。。。

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    2021年07月20日
  • 五分の魂 風の市兵衛[8]

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    陀ノ介や鬼渋とどんどん仲良くなってきて、彼らと連携する様子は面白かったけど、これじゃあ市兵衛さんは渡り用人ではなく探偵じゃないですか。
    まあ、長いシリーズなのでたまには良いか。

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    2021年07月04日
  • 乱れ雲 風の市兵衛 弐[28]

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    「風の市兵衛 弐」(第二期)第八弾。(通算・二十八作目)
    江戸中を謎の流行風邪が襲います(何となくコロナを連想させます)。その流行風邪に罹って重篤になっている、金貸しを営む旗本からの依頼で、その旗本の息子と共に借金の取り立ての手伝いをすることになった市兵衛さん。
    なかでも百両近い貸付があるのは、大身旗本・広川助右衛門。ギャンブル依存症の広川を利用しようとする悪党たちに例によって襲われる市兵衛さんですが、いつものように難なく撃退する安定っぷりを見せてくれます。
    一方、“鬼しぶ”こと、同心の渋井鬼三次の息子・良一郎は見習いとして北町奉行所に出仕中ですが、面倒な同輩に無理矢理連れていかれた賭場での乱闘に巻き込まれてしまい・・。
    いつまでもギクシャクしている、渋井さんと良一郎父子ですが、今回は盗品密売の一味を捕縛するために力を合わせる場面が良いですね。良一郎は優秀な同心に育ちそうなので、彼の成長を期待したいです。

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    2021年03月16日
  • 乱れ雲 風の市兵衛 弐[28]

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    風の市兵衛シリーズは好きで、全作読んでいます。
    分かりやすい勧善懲悪、と言う感じもしますが、
    登場人物のキャラクターが魅力的で、読後感も良く、楽な気持ちで楽しめて良いです。
    特に、市兵衛の強くて賢く、冷静でクールな感じがするけど実は温かくて優しい人柄に惹かれます。

    今回は、少し物足りない印象。
    江戸は流行り風邪が猛威を振るい、次々に人が亡くなっています。その対応に追われている柳井宗秀の紹介で、
    密かに金貸しをしている旗本に雇われ、借金の回収をする市兵衛・北町奉行所に見習仲間として出仕し始めた、鬼しぶの息子良一郎が巻き込まれる賭場での揉め事で出会う龍喬・西国の盗品を扱う闇稼業を営む古物商の傳九郎。
    それらの要素が少しずつ絡み、話が進むにつれて、それぞれが繋がって、一気に解決に進む。展開はいつも通りなのだけど、今回は、要素が多い割に(多いせいで)1つ1つがあっさりと描かれている印象があり、
    いつものクライマックスに向けて、色々なことの裏や各人の事情が見えてきて、一気に引き込まれていき、自分も息切れするような気持ちで、ようやく解決した時には、はあっ、良かったーーー、と言うような、
    そんな疾走感や感慨は少し物足りなかった。

    それでも、やはりいつもながらの市兵衛の冷静さ賢さ強さには惚れ惚れしますし、鬼しぶの息子良一郎が、江戸にもどり、父のいる北町奉行で一から始めている姿や鬼しぶの父親らしい姿は、ほっこりしました。

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    2021年02月01日