辻堂魁のレビュー一覧
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『風の市兵衛』シリーズ弐 - 11巻。
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鬼渋の息子・良一郎との縁談の根回しが進み出した小春だったが……。
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今回は悪役の 牛次郎一味 対 市兵衛 というわかりやすい構図。だがその悪役、市兵衛の敵としては小物すぎました。
確かに、大男の沼次は迫力満点に見えます。それでも所詮馬鹿力だけの男です。小枝一本で市兵衛に串刺しにされて呆気なく終わり。ましてや牛次郎や他の手下などは我流のヤクザ剣法。市兵衛にとっては取るにたりない相手でした。
結果、殺陣のシーンの魅力に乏しくなったのが残念です。
せめて鬼渋や良一郎に大立ち回りを演じさ -
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「風の市兵衛 弐」(第二期)第11弾。(通算・31作目)
小春の血のつながりのない兄・又造が、小春と良一郎との縁談を知り、ゆくゆくは小春と結婚できるものと思い込んでいた事もあって、ショック&激怒で家出してしまいます。
その又造を連れ戻してほしいと頼まれた市兵衛さんが、彼が頼っていった縁戚・南吉の許を訪問しようと我孫子方面まで出向きますが・・・。
例によって“困った時の市兵衛さん”という感じで、今回も頼まれごとを請け負う市兵衛さんですが、なかなか又造&南吉の行方がわからず、あちこち彷徨う羽目に。
地理描写が丁寧なのは良いのですが、詳細すぎて入ってこなかったり、南吉の抱える事情や背景部分の記述 -
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人気時代小説シリーズの第一作目。評価としてはイマイチ。
津軽(阿片)を題材とした事件を描くのは非常に興味深い。ただ、黒幕や動機は早めに判明し、謎解き展開ではなくなる中、殺陣や逮捕劇も派手でなく、中国の武術という飛び道具が最大の見どころとなるなど話が散らばりすぎな感が強い。途中で柳屋の動機に言及していた市兵衛が自ら切り捨てるのも違和感。
人物も脇役も返や鬼しぶは良いキャラだが、主人公の市兵衛がスーパーマンすぎて興醒め。剣を捨てて算術や商学を極めたという設定ではダメだったのだろうか。そして武の右腕を登場させた方が個人的には良かったと思う。鬼しぶが斬られる展開は驚きだったが、ご都合主義で奇跡 -
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旗本の家柄ながら元服後すぐに出奔。大坂で商売と算術を、奈良の興福寺で剣術を学び、江戸に戻って臨時雇いの用人稼業で生計を立てる唐木市兵衛の活躍を描く、時代サスペンス。
シリーズ28作目。第弐部8巻。
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今回は市兵衛の他、鬼渋の息子・良一郎と蘭医・宗秀にもスポットを当て、それぞれ別々に活躍の場を与えたことで、全体的に中途半端な描き方になってしまっています。
さらに市兵衛の雇い主・笹山家跡取りの六平が市兵衛に触発され成長する話まで盛り込んでいるのです。
それはそれで面白かったですが、紙数の関係で敵役の描写まで手が回らず、結果的に殺陣のシーンの魅力が半減した -
購入済み
待ってました、市兵衛
ここのところ上方に行きっぱなしだったり、若者の話が多かったりで、シリーズも終わりかなと思っていました。喜楽亭もなくなり店も替えたりで、時代が変わっていくのはしかたないと。でも、またまたお話が生まれ、久しぶりに江戸の町をうろうろできて凄く楽しめた。コロナでどこも行けないので。
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主人公は鷹匠の息子で餌刺の古風十一。名町奉行と称えられた大岡越前守忠相が下した裁きが冤罪だったか否かを再調査する時代ミステリー。シリーズ1作目。
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フィクションではあるのですが、大岡の実相にも触れられており、興味深い構成となっていました。また、一度下された裁きは覆せないという不条理さを描ききった点はリアリティがあり、評価できると思います。
主人公・十一は、腕が立ち、頭も切れる爽やかな若侍で、頭の形以外は唐木市兵衛に似た魅力的なキャラ設定です。
しかし筋立てが地味に過ぎ、大岡忠相というビッグネームや超人ヒーロー・十一を活かしきれているとは言い難いので -
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「風の市兵衛 弐」(第二期)第十弾。(通算・三十作目)
前巻で越後津坂藩の跡継ぎ問題に尽力した市兵衛さんに、その津坂藩の江戸家老から、御用金・百五十両と共に失踪した勘定衆・田津民部の件を調べてほしいと依頼されます。
江戸家老の友で真面目な田津民部に何があったのでしょうか。市兵衛さんの捜査で浮き出た真相とは・・・。
藩の上層部と蔵元の商人との癒着や不正金問題など、いわゆる“腐った藩政あるある”な展開で、ただただ真面目で、好きになった女性と幸せになりたかったであろう田津さんがお気の毒でなりませんでした。
そんな中、療養中の弥陀ノ介が奥さんと娘さんと幸せそうにしている場面にほっこりしました。
そし -
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還暦を迎え、江戸南町奉行から寺社奉行に転出させられていた大岡忠相。突然、気鬱に襲われる中、思い出したのが、5年前、町奉行時代に裁いたある事件。既に、下手人として捕らえられた指物職人・与佐は打首になってしまっている。しかし、疑念が芽生えた大岡は、真相を調べ始める。
新シリーズ、とのことなので、今後も、過去の裁きについて、疑念や悔いが残っていることを、古風十一に命じて真相究明させるストーリーが続くと言うことかな。
この設定なので、特に大罪で既に打首になってしまった、今回の与佐のような事件の場合、正直言って、今更調べたところで、命が戻るわけでもなく、公に裁けるわけでもないので、歯がゆいところもあ