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Posted by ブクログ
旗本の家柄ながら元服後すぐに出奔。大坂で商売と算術を、奈良の興福寺で剣術を学び、江戸に戻って臨時雇いの用人稼業で生計を立てる唐木市兵衛の活躍を描く、時代サスペンス。
シリーズ28作目。第弐部8巻。
* * * * *
今回は市兵衛の他、鬼渋の息子・良一郎と蘭医・宗秀にもスポットを当て、それぞれ別々に活躍の場を与えたことで、全体的に中途半端な描き方になってしまっています。
さらに市兵衛の雇い主・笹山家跡取りの六平が市兵衛に触発され成長する話まで盛り込んでいるのです。
それはそれで面白かったですが、紙数の関係で敵役の描写まで手が回らず、結果的に殺陣のシーンの魅力が半減したのが残念です。
この手の時代小説は、悪役の魅力こそ物語を盛り上げる生命線だと思います。せめて中心人物を市兵衛と良一郎に絞って、魅力的な敵役と対峙させて欲しかった気がしました。
Posted by ブクログ
「風の市兵衛 弐」(第二期)第八弾。(通算・二十八作目)
江戸中を謎の流行風邪が襲います(何となくコロナを連想させます)。その流行風邪に罹って重篤になっている、金貸しを営む旗本からの依頼で、その旗本の息子と共に借金の取り立ての手伝いをすることになった市兵衛さん。
なかでも百両近い貸付があるのは、大身旗本・広川助右衛門。ギャンブル依存症の広川を利用しようとする悪党たちに例によって襲われる市兵衛さんですが、いつものように難なく撃退する安定っぷりを見せてくれます。
一方、“鬼しぶ”こと、同心の渋井鬼三次の息子・良一郎は見習いとして北町奉行所に出仕中ですが、面倒な同輩に無理矢理連れていかれた賭場での乱闘に巻き込まれてしまい・・。
いつまでもギクシャクしている、渋井さんと良一郎父子ですが、今回は盗品密売の一味を捕縛するために力を合わせる場面が良いですね。良一郎は優秀な同心に育ちそうなので、彼の成長を期待したいです。
Posted by ブクログ
風の市兵衛シリーズは好きで、全作読んでいます。
分かりやすい勧善懲悪、と言う感じもしますが、
登場人物のキャラクターが魅力的で、読後感も良く、楽な気持ちで楽しめて良いです。
特に、市兵衛の強くて賢く、冷静でクールな感じがするけど実は温かくて優しい人柄に惹かれます。
今回は、少し物足りない印象。
江戸は流行り風邪が猛威を振るい、次々に人が亡くなっています。その対応に追われている柳井宗秀の紹介で、
密かに金貸しをしている旗本に雇われ、借金の回収をする市兵衛・北町奉行所に見習仲間として出仕し始めた、鬼しぶの息子良一郎が巻き込まれる賭場での揉め事で出会う龍喬・西国の盗品を扱う闇稼業を営む古物商の傳九郎。
それらの要素が少しずつ絡み、話が進むにつれて、それぞれが繋がって、一気に解決に進む。展開はいつも通りなのだけど、今回は、要素が多い割に(多いせいで)1つ1つがあっさりと描かれている印象があり、
いつものクライマックスに向けて、色々なことの裏や各人の事情が見えてきて、一気に引き込まれていき、自分も息切れするような気持ちで、ようやく解決した時には、はあっ、良かったーーー、と言うような、
そんな疾走感や感慨は少し物足りなかった。
それでも、やはりいつもながらの市兵衛の冷静さ賢さ強さには惚れ惚れしますし、鬼しぶの息子良一郎が、江戸にもどり、父のいる北町奉行で一から始めている姿や鬼しぶの父親らしい姿は、ほっこりしました。
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小説・文芸
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