フランシス・ホジソン・バーネットのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
実のところ『小公女』は子供の頃から目をそらしていた。大金持ちのお嬢様が寄宿学校に入り、特別扱いされているとまもなく父親が亡くなったと知らされ突如召使へと降格されいじめを受ける•••
最後はハッピーエンドでも、この部分が嫌で何十年も避けていた。バーネットさんごめんなさい。
ここへ来て一気に3冊購入したので1冊目として新潮社を選び読み始める。
原題は『A Little Princess』。この“プリンセス”という言葉の意味が子供の頃には分かっていなかった。ドレスを着てキラキラしている人は皆“お姫様”でひとくくりにしていた。読んでみると、ここが肝なのだと実感。
読み始めは本当に10歳前後?と思うほど -
購入済み
驚きの訳者!
えっ⁉️訳者が、川端康成⁉️
ビックリして、読んでみた。昭和35年刊行なので、金銭的な物に関しては、少し古いなと思ったのと、名前とかの表示が、ちょっと違和感が有ったけれど、原文に忠実に訳そうという気持ちが伝わってきて、面白く読めた。 -
ネタバレ 購入済み
ずっとずっと大好きな本
子供の頃に読んで、感動した本は、大人になって読んでも、感動する。世の中の嫌なことも、綺麗さっぱり無くなってしまって、すっきりした気分で、また、明日から頑張ろうという気になる。
-
Posted by ブクログ
・はじめはなかなかページが進まなかったが、50ページをすぎたくらいから、「こんなに童心にかえりワクワクできる、花や葉や空気の匂いを敏感に楽むあの感覚が蘇るような感覚になれる物語があるのか!」と大感動。描写のひとつひとつがきもちいい。
【印象に残ったフレーズ】
・物語中の登場人物たちの言動(ほぼ全てがみずみずしく、印象に残った)
・たとえ不快で陰鬱な考えが浮かんでもゆるぎない勇気を与えてくれる心地の良い考えとすぐさま置き換える分別があれば、誰にでも、もっと素晴らしいことが起きる可能性があるのだ。
・19世紀に新たに発見されたことの1つは、単なる思考でも電池と同じ位強力で太陽光と同じ位人間のた -
Posted by ブクログ
ネタバレ「小公女」は子供の頃に読んだけど、梨木さんの書評本を読むにあたってこれは未読だったので読んでみたんだけどすごくよかった!「裏庭」や「西の魔女が死んだ」など、梨木さんの作品に通じるものも確かに感じることができる。
偏屈で尊大で常に不機嫌な子供だったメアリ、癇癪で人を支配する病んだ小さな王様だったコリンが、動物や植物の友達がたくさんいるディコンと秘密の庭での庭仕事と交流を重ねるうちに成長していく。二人のやせ細ったからだと精神が膨らんで豊かになっていくのと、秘密の花園が目覚めさせられ、芽吹き、花を咲かすのが同期していて、エネルギーに満ち溢れた優しい小説になっている。病気が治っていないふりをするために -
-
Posted by ブクログ
子供の頃は村岡花子訳を、10年前は光文社古典新訳文庫の土屋京子訳、今度は新潮文庫の黒柳和代訳。12歳の時からの長い付き合いだけど、何度読んでも奥深さがある。
両親が亡くなって義理の伯父に引き取られるメアリ。インドとはまるで違う本土イギリスへ。暗鬱で荒涼としたヒースばかりの野中に建つ古いお屋敷へ住むことに…そうして見つけた秘密の花園。
そう、読む少女たちにとっては秘密がワクワクドキドキ請け合い。まして可愛くない性格がゆがんでる、っていうこのヒロインですから興味そそられ、そうして輪をかけたわがまま少年コリンが登場してくるので、面白くなってくる。まるでコリンが主人公のような雰囲気。
ところが野 -
Posted by ブクログ
恥ずかしながら世界の名作と知らず、手に取るか最後まで迷い、ついに読み始めたが瞬く間にセーラの虜になり、一気に読み終えてしまった。
GW中世界の名作を中心に読んでいたが自分の中で1番のヒットがこの「小公女」になった。
いつまでもポジティブに、どんな逆境をも小さい身体で乗り越えながら、自分が王女の気持ちでいることを決して忘れない強い心の持ち主。
お金が有る無しでなく、セーラのポジティブさ、強く優しい心、人を分け隔てなく接する包容力、王女の気品を常に持ち続ける想像力の高さに圧倒。
読んで本当に良かった。
「王女様だったらどうするかしら?」
イギリスの暗くはいいろの空が、最後には…。
最後一文の終わ -
Posted by ブクログ
ネタバレ甘やかされ、勝手気ままに召使いを罵る九歳の少女、メアリー・レノックス。小柄で痩せこけ、誰からも好かれない彼女はコレラによって両親を亡くし、インドから伯父のいるイギリス・ヨークシャーへ連れて来られた。もの寂しい荒野に囲まれた屋敷で退屈を持て余すメアリーだったが、温かい人々と澄んだ空気、美しい草花と動物たちが彼女に変化をもたらし始める。ある日メアリーは、入ってはならない「秘密の花園」の存在を知る。10年前、伯父が愛する妻を亡くした時に閉ざされた花園。伯父が庭に埋めたとされるその鍵を、メアリーは見つけてしまう。再び開かれた花園の存在は、メアリーの心と体に太く、血を巡らせた。メアリーは、動物と会話が
-
Posted by ブクログ
ネタバレ大学の授業で一度英語版を読んだことがあったので、今回この本を読んでイギリスの貴族制度について深く理解できました。
日本人の子供にとって、貴族制度は身近なものではないので「伯爵」や「小公子」などの単語がちょっと理解し難いかな?と思いますが、サラッと読んで、イギリスには貴族制度というものがあるんだなという事だけでも知ることができる良いきっかけになると思います^ ^
セドリック、伯爵、エロル夫人、ディック、全ての登場人物が主人公となり得るような物語でした。
人間性に着目して、どのように変化しているのかを観察するのも新しい読み方です!
それにしてもセドリックは可愛い子ですね^ ^