【感想・ネタバレ】秘密の花園のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月30日

途中から号泣していました。
人生経験を積んだ大人が読むからこそ、泣けるのかもしれません。
大人になると忘れてしまう子供の頃の純粋さを思い出させてくれるような作品でした。

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Posted by ブクログ 2022年07月02日

「小公女」は子供の頃に読んだけど、梨木さんの書評本を読むにあたってこれは未読だったので読んでみたんだけどすごくよかった!「裏庭」や「西の魔女が死んだ」など、梨木さんの作品に通じるものも確かに感じることができる。
偏屈で尊大で常に不機嫌な子供だったメアリ、癇癪で人を支配する病んだ小さな王様だったコリン...続きを読むが、動物や植物の友達がたくさんいるディコンと秘密の庭での庭仕事と交流を重ねるうちに成長していく。二人のやせ細ったからだと精神が膨らんで豊かになっていくのと、秘密の花園が目覚めさせられ、芽吹き、花を咲かすのが同期していて、エネルギーに満ち溢れた優しい小説になっている。病気が治っていないふりをするために、用意された食事に毎回手を付けずにコックの心遣いを無にするくだりだけは気になったけど。

コリンは自分がもうすぐ死ぬと思いこんで一人発狂する日々を送っていたけれど、信じる力をもらうことで抗うことができるようになる。

「ぼくはもう変でなくなる。毎日花園に行けばいい。あそこには魔法がある──よい魔法が」
「本物の魔法じゃなくても本物だって思えばいい。何かがある──何かが!」

「魔法」を信じること、そのエネルギーを胸にともしてもらうこと、それこそが児童書が子供のわたしにくれた大切な宝物だったと思う。そして、「秘密の花園」は大人の私にも確かに作用する。優しいディコンやそのお母さん、動物や植物たちの温かいまなざしに助けられて元気をもらえる。大好きな小説になった。

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Posted by ブクログ 2022年01月15日

大学のレポートの題材にしようと思い呼んでみたが、児童文学ってこうだよなと読みやすさを感じつつ、大人になって純粋さを失くした自分には眩しい小説でした。健全に生きたいな……

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Posted by ブクログ 2021年10月09日

子供の頃は村岡花子訳を、10年前は光文社古典新訳文庫の土屋京子訳、今度は新潮文庫の黒柳和代訳。12歳の時からの長い付き合いだけど、何度読んでも奥深さがある。

両親が亡くなって義理の伯父に引き取られるメアリ。インドとはまるで違う本土イギリスへ。暗鬱で荒涼としたヒースばかりの野中に建つ古いお屋敷へ住む...続きを読むことに…そうして見つけた秘密の花園。

そう、読む少女たちにとっては秘密がワクワクドキドキ請け合い。まして可愛くない性格がゆがんでる、っていうこのヒロインですから興味そそられ、そうして輪をかけたわがまま少年コリンが登場してくるので、面白くなってくる。まるでコリンが主人公のような雰囲気。

ところが野性的で植物や動物に対する知識豊富さや、おおらかさ、優しさあふれるディコンという少年が、間に入っていろいろ進展する、彼が主人公なのか?

彼のその魔法的な性格は、生い立ち、貧しい大家族、それを束ねる彼のお母さんからの影響らしい。また、登場人物皆が尊敬し、いろいろ影響を受ける、そのおっかさんの「スーザン・サワビー」が素晴らしい。この人こそヒロイン、作者の分身なのだとわかった今回の再読。

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Posted by ブクログ 2021年03月14日

 甘やかされ、勝手気ままに召使いを罵る九歳の少女、メアリー・レノックス。小柄で痩せこけ、誰からも好かれない彼女はコレラによって両親を亡くし、インドから伯父のいるイギリス・ヨークシャーへ連れて来られた。もの寂しい荒野に囲まれた屋敷で退屈を持て余すメアリーだったが、温かい人々と澄んだ空気、美しい草花と動...続きを読む物たちが彼女に変化をもたらし始める。ある日メアリーは、入ってはならない「秘密の花園」の存在を知る。10年前、伯父が愛する妻を亡くした時に閉ざされた花園。伯父が庭に埋めたとされるその鍵を、メアリーは見つけてしまう。再び開かれた花園の存在は、メアリーの心と体に太く、血を巡らせた。メアリーは、動物と会話ができる少年ディコンと、かつてのメアリーのように病弱でヒステリーを起こす従兄弟のコリンを花園へ招き入れる。花園の「魔法」はコリンに生きる勇気と力を与え、ついには伯父の閉ざされた心も、花園の扉とともに開かれてゆく……。
 1911年に初版が発行され、世界中の少年少女に読まれ続けている世界文学の名作。

 少年少女たちの成長物語に、素直にとても感動した。これほどの読後の爽快感は久々。現代小説のような複雑さがない分、真っ直ぐなハッピーエンドは胸に沁みる。
つむじまがりのメアリーが変わるきっかけとなったのは、世話役のマーサの存在。素朴なヨークシャー弁で率直に語りかけてくる彼女に、メアリーは世界が自分を中心に回っていないことを知る。そしてディコンが太陽のように彼女の心を温める。コリンとの出会いはかつての自分との対峙。この出会いが、本当の意味での過去の自分との訣別の機会だったのかもしれない。
 メアリーとコリンが生きる力を身につけていくと、読者の心も春の陽光に温められていく。コリンの言う「魔法」は読者にも届く。世界文学として読み続けられている所以はここにあるのだなぁ。

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Posted by ブクログ 2021年01月09日

メアリとコリンの成長にとても感動
自然や、動物たちの様子が豊かな表現で書かれており、本を読むにつれて自分自身も、コリンやディゴン、メアリと一緒に作業してそして豊かな自然を見ているようなとても素敵で心地よい気持ちになれた

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Posted by ブクログ 2021年01月07日

いや~、いい話だった! 幸せな読後感!
裕福な家に生まれながらも孤独な環境に育ち、ネガティブでわがままなメアリとコリン。貧しいけれど兄弟や動植物に囲まれてのびのびと育った、ポジティブで明るいディコン。3人の子供の交流と、メアリとコリンが変わっていく様が良い。
子供たちのいう「魔法」は、ネガティブにな...続きを読むりがちな大人も忘れちゃいけないものだろうな。
あと、ベン・ウェザースタッフと駒鳥がいい味を出していた。
あまり名作と言われる児童文学を読まずに大人になってしまったけど、大人になって読んでも良いものだなあ。

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Posted by ブクログ 2018年04月01日

読んでいる途中で「えっこれいつ書かれたの?」と後ろの解説を読んでしまうくらい(1911年だった)、話が現代的だった。

ネグレクトを受け、愛情不足で育った子どもはどうすれば救われるのか…という物語だと思うのだが、作中で示される答えの一つひとつが、現代から見てもまったく違和感がない。すごい。

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Posted by ブクログ 2018年03月15日

この時期にバスに乗りながら、電車で横目に景色を流しながら読めたのは運命なんじゃないかと思います。
希望と色と幸せな香りが満ち満ちている。花を見て空を見て空気を胸いっぱい吸い込んで、幸せだと実感する。できる、できる、できる、の魔法がある。私にもあなたにも、世界中のみんなのところに魔法はある。
生きる歓...続きを読むびを再確認しました。

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Posted by ブクログ 2017年02月13日

とてもとても良かった。この一言に限る。

メアリさまが変わっていく過程が丁寧に描かれているのがいい。コリンのかんしゃくを聞いたメアリさまのセリフに笑った。

ディコンと出逢えて、メアリさまもコリンも人生が大きく(良い方に)変わった。出会いって本当に大切だなあと改めて思った。

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Posted by ブクログ 2023年12月13日

小学生以来の再読。日中動いてしっかりお腹空かせてご飯を美味しく頂いてしっかり寝るのが健康にいいって分かってるけどできない現代人…悲しい。子供の頃はできてたのにね。

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Posted by ブクログ 2023年08月31日

春が美しいことは知っていたけど、ここまで素晴らしいものだとは。匂い立つような、湧き出でるような。素朴な絢爛さが咲き誇って、土から萌出て空に昇っていく。朝も昼も夜もそれぞれに魔法がかっている。
子供って素直。環境に対して真っ直ぐで、素直に受け取って自分に映し取っている。

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Posted by ブクログ 2019年10月30日



子どもの成長物語は多くあるが、この作品は異端な登場人物たちが印象的であった。何事にも興味を持たず、偏屈で癇癪持ちの子どもらしからぬ少女メアリ。ヨークシャーなまりを持ち、召使にそぐわない気さくなマーサ。自分を病気だと思い込み、希望を持てない少年コリン。

3人はいずれもそれまでのステレオタイプから...続きを読むは逸脱した性質の持ち主だが、マーサはメアリに、メアリはコリンに良い影響を与えてゆく。

明るくて真っ直ぐな少女セーラが主人公の『小公女』とは対照的な作品であると感じた。

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Posted by ブクログ 2018年02月24日

 コミカライズされたものを読んであらすじは知っていましたが、小説は初めて。
 著者は「小公女」「小公子」の作者でもあり、話のトーンはとてもよく似ていますが、こっちのほうが好み。
 序盤のストレスフルな描写と、後半のカタルシスいっぱいの展開が、合わせ技でとっても気持ちいいです。終盤は上手くいきすぎかも...続きを読むですが、児童文学だし、いい方向にいく描写だし、何より読んでて楽しいので、これで全然OK。ハッピーエンド万歳。
 ビジュアル的にも映えるので、風景を想像するのも楽しい。バラ園とか、広大なヒースとか、古いお館とか。春が来て、クロッカスやスノードロップが咲いて、バラが次々とほころんで。動物を引き連れた農家の少年とか、ベッドに伏せてるお坊ちゃんとか……いい萌えをありがとうございます。
 子供のかんしゃくシーンも、大人になった今読むと、すごく微笑ましい気持ちになれます。子供のかんしゃくだと思えば、メアリはワガママな部分も含めてかわいいです。お坊ちゃんも。

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Posted by ブクログ 2017年10月28日

孤独だった子供たちが歩み寄り、協力し結束することで感情的にも人間的にも成長していく様子がなんだかホッコリしました(^O^)
かわいらしい物語だとおもいます♥
久しぶりに児童文学を読んだけど、大人が読んでも考えさせられる要素はいっぱいありますね~。
動物との交流は、なんか憧れちゃいますね!

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Posted by ブクログ 2017年10月27日

私を含むアラフォー世代が子供だったころ、大多数の子供たちにとって、児童文学は読むものではなく、テレビで観るものだった。私たち世代のほぼ全員が、「ハイジ」や「赤毛のアン」や「トム・ソーヤー」について多少の知識を持っているのは、日曜夜のアニメ「世界名作劇場」の功績といっていい。海外の児童文学1作品を1年...続きを読むかけて放映するシリーズである。

バーネット作品からは『小公女』が取り上げられた。逆境を耐え忍ぶヒロインが最後は幸せになるという、西洋版「おしん」みたいな物語で、私はあまり好きになれなかった。ヒロインが優等生すぎて、共感よりも反発の方がまさってしまったのだ。「こんな子いるわけないじゃん」と突っぱねることで、大人に教化されるのを無意識に拒んだのかもしれない。

そんな私でも、同じバーネットの『秘密の花園』は楽しく読むことができた。まず、ヒロインのメアリが偏屈なワガママ娘という設定が面白い。もうひとりの主人公コリンときたら、メアリ以上に病んだ少年だ。両親の愛を知らず、ことなかれ主義の召使によってスポイルされてしまった子供たちが、「秘密の花園」を通して生きる力を取り戻す物語である。

うち捨てられた花園は、孤独な子供たちの心の象徴でもある。荒廃しているように見えても、心ある人が気を配り、正しいやり方でケアすれば、驚異の生命力で息を吹き返すのだ。花園の復活と連動するように、子供たちの心が解き放たれ、子供たちの成長によって、哀れな大人の魂が救われる。子供たちは大人に教化されるのではない。ムーア育ちの少年が、12人の子供を育てる母親が、ヨークシャーの大自然が、子供たちをあるべき姿に導くのだ。

世界名作劇場は20年以上も前に終わってしまったが、もし同じような企画があるなら、ぜひ『秘密の花園』を取り上げてほしいと私は思う。子供たちの成長物語はもちろん、20年間に進歩したアニメーション技術で、ヨークシャーの広大なムーアや、薔薇の咲き乱れるイングリッシュ・ガーデンを映像化してほしいと思うからだ。昔ならあり得なかった無愛想なヒロインも、今の時代なら割とすんなり受け入れられると思うのだが、どうだろう。

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Posted by ブクログ 2020年10月21日

アニメを見ていた気がするが
「こんな話だったかな?」
という感じで楽しめました。

後半の展開が良いです

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Posted by ブクログ 2020年04月08日

主人公である少女メアリがインドから本国に帰還してやって来るまでの邸の過去、それも10年前に大きな悲劇があり、その悲劇ののちの10年の経過でできあがった世界がまず構築されていて、そこに主人公のメアリが飛びこませられる。メアリ自身が偏屈で痩せぎすで問題のある子ですが、彼女は邸に落ちついてから、使用人のマ...続きを読むーサとの出会いやムーアと呼ばれる邸の周囲の植生からの生命力みなぎる風、そして邸の周囲の庭で遊ぶようになり、少しずつ再生していく。邸と花園によって再生していくメアリが、逆に今度は邸と花園を再生させていきます。

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Posted by ブクログ 2016年06月13日

幼いころ、簡易版で読んだのを思い出し懐かしくなって購入。酒井駒子さんの絵に惹かれたのもあります。簡易版では隠されていた様々な事柄に驚いたり楽しんだりを繰り返しました。ことに、ディコンにかんしては知らなかったことがたくさんあって、この愛すべき子に新たな評価がつきました。ただ、「ん?」と思ってしまう箇所...続きを読むもないではありませんでしたので星は3つです。

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