梨とりこのレビュー一覧

  • 月に笑う 下【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    木原作品の容赦のなさは、物語の主軸として描かれる登場人物に対しての周囲の人たちが、それなりの対応をする、と言う部分にもあると思う。
    読み手はどうしても主人公周辺の人物に肩入れする。自分の身に置き換えて読む人もいるだろうし、知っている人に似ているとか、そう言う目で見てしまうかもしれない。感情移入まではいかなくても、傾きながら読んでいると思う。その傾きを、登場人物への慈悲や贔屓で表してほしい、と身勝手な願いを時に抱いてしまう。これだけ辛い目に遭っているのだから手加減してやって欲しいとか、報われるようにして欲しいとか、読み手としては
    手を貸せないので、周囲の人間に動いて欲しいと願ったりするが、上巻の

    0
    2012年06月20日
  • 涙の中を歩いてる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    やっぱり水原とほるさんの本好きだなぁ。

    もう止めておきなよ・・・。 ☆5
    心も躰も痛めつけられてボロボロ
    それでも傍に居たい初恋の人。
    躰を痛めつけるシーンは思わず顔を顰めてしまう程壮絶。
    辛くて苦しくて哀しいのに時々垣間見れる面影に
    心が溺れていくのを止められない。
    ユウの直向な姿に胸が締め付けられました。
    最後の大事なところはもうちょっと読ませてほしかった…かも。

    0
    2011年11月25日
  • 月に笑う 下【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    東京の一流大学に進学した路彦と、舎弟と共に東京の本橋組の構成員となった信二。 二人の関係は続いている。 冬休みに信二のマンションに入り浸りになる路彦が可愛らしいが、徐々に大人の雄になりつつあった。

    中学生のときにフリチンで泣きついてた弱虫が、やがて組から逃避行するヤクザを助けられるまでに力をつけた。 その本質は、中学生のときに刑事に食って掛かった勇敢さに現れていたように思える。

    信二はヤクザだが、度胸があって肝も据わっているのではなかった。 だから路彦は『信二さんを守ってあげたい』と思ったのだ。

    物語終盤の、路彦に助けをもとめて逃避行し、はじめて二人が繋がるまでの流れは涙なしには語れない

    1
    2011年10月21日
  • 月に笑う 上【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    いじめられっ子の中学生・路彦が夜の学校で目撃したのは、同級生の飛び降り自殺だった。 いじめっ子の長尾とその取り巻きにリンチにあっていた路彦は、そのことに探りを入れていた金髪ヤクザの信二に助けられる。 そこから10年間に及ぶ二人の長い物語は始まる。

    何故か解け合う二人。 おそらく、初めから互いに『磁石のように』惹かれていたのだろう。 信二は「ヤクザにはヤクザが寄ってくる。 磁石みたいなもんだ。 こいつも、そのうち悪くなっちまうのかな」・・・と感じる。 事実、路彦が高校で友達になった森の父親も同業者だった。

    だが、それは違う。 何故なら信二は筋金入りの悪者ではないからだ。 彼の境遇が、彼をその

    0
    2011年10月18日
  • 神の囲い人

    Posted by ブクログ

    ラカン神国国民は皆青みがかった黒い瞳と髪を持ち黄桃色の肌をしている。そこでは神の子である天子が絶対的存在であり、その神兵となるべく13歳で入隊した少年達のこめかみには正規の神兵になる時にチップが埋め込まれる。それは天子へ不敬な事を考えたり行動すると爆発し命を落とさせるものだ。
    家が貧しい為に給料の良い神兵へ志願したセツは戦闘のさなか敵に殺される前に自決しようとしていたところを敵国、ガイゼル帝国の大将ヨルク・レイドに命を助けられる。ヨルクは皇帝のいとこでガイゼル帝国民らしい白い肌、金髪、翠の瞳を持つ美丈夫だ。
    ガイゼル帝国皇帝アーシェイドの治世において元々の領土である大陸を補正戦争の名の下に侵攻

    0
    2011年09月18日
  • 神の囲い人

    Posted by ブクログ

    雑誌連載の3篇に書き下ろしがプラスされた、3CPのオムニバスストーリーです。
    とってもエロスなファンタジー戦記。軍服好きにはたまらん設定です。ストイックな軍服に包まれた躰が淫らに蕩けるのに萌え。神の代理人である天子様が敵国の皇帝にいたぶられるというのもお気に入りな展開。
    しかも、そんなSM蹂躙系の話であるにもかかわらず、そんなにシリアスでもなく、ラブがあちこちにダダ漏れです。沙野作品としては甘め。セリフひとつが洒落てて味があって、ダーク一辺倒じゃありません。

    「神の人形」は、ガイゼル帝国の親衛隊大将ヨルク×ラカン神国の若い兵士セツ。ヨルクがすごくオープンにドS!「奥までたっぷり汚染してあげよ

    0
    2013年10月08日
  • 信じてないからキスをして

    Posted by ブクログ

    男くさくていい加減で不埒な刑事×堅物なクールビューティー検事。
    女を口説くような軽い調子でからかってくる刑事の加倉井を苦手に感じているけれど、仕事となれば真面目に協力する検事の千条。

    警察と検察は馴れ合ってはいけないと、距離をきっちりとりつつ事件に取り組む千条は、とても特徴的で魅力あるキャラ。千条の視点で一人称で話が進行するので、読み始めは私と語る千条のモノローグが鼻につくんじゃないかと思ったけど、これが意外に面白さを倍増させていて効果的でした。
    言う事もやる事もきちんとしていてソツがない、ただの堅物な受という千条の印象が、実は全く違うということにどんどん気づかされていきます。
    真面目さもた

    0
    2011年09月07日
  • 密愛契約

    Posted by ブクログ

    結構王道。だけど久々に王道のBLを読んだせいか、物凄く面白かった。
    受け攻めどちらも凄く好きになれたし、なかなかヒットです!

    1
    2011年05月01日
  • 月に笑う 下【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    泣かないと思ってたのに涙だだ漏れ。路彦忍耐強い〜!執念かこれ〜!ほんっとに長期戦だろうと自分のものにしたかったんだなと。

    本気で失いたくないもの。信二はある意味逃げたことになるけど、それは路彦の勝ち、捕まえた、の決定でもあったかな。分かってはいたけど、信二の気持ちがハッキリ言葉になったとき追い上げられるように涙腺決壊した。んも〜うまい!

    相当な覚悟と根性の持ち主だと思うwいつかこうなるかもしれないって。893相手にw弱虫なふりして舐めたまねしまくりwwでもほんとは怖かっただろうな…信二とのことだから頑張ったはず…

    受け攻めどっちとか忘れてた頃にビックリしたwwいや口絵でアレと思っていたけ

    0
    2011年03月30日
  • 月に笑う 上【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    早く続き読みたいwと思いつつ。ここまでは作家さんの割りに禿しくないwwけど好き。先行き微妙に心配がたつけどww 不思議なほど付かず離れずにいる二人にいい意味で、もややんとした。

    チンピラだった信二と成績優秀ないじめられっ子中坊の路彦との出会い。縋れる人はどこにもいない所にあったもの。が、めちゃくちゃなのに手放せない感じ。

    お互いに恋人のカテゴライズを考えないようにしたままの近しい関係。カタギではやっていけないと言いつつ、居場所のない信二の孤独ジワジワ伝わってくる。路彦も同じだったろうし、それとなく分かってるようで…。違う世界にいるようで同類。

    他の人には出来ない甘えを許してくれる相手。特

    0
    2011年03月30日
  • 涙の中を歩いてる

    Posted by ブクログ

    久々に泣きました。
    つらすぎて涙が出てくるような、こういうお話は大好きです!
    そしてやっぱり水原さんは好きな作家さんです。

    0
    2011年03月16日
  • 月に笑う 下【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    下巻。
    とにかくすごいの一言。
    どうしてこんなに凄い文章を木原さんは書けるんだろう…………
    読めば読む程、どんどん好きになっていきます。


    本編はひたすらヤクザのドロドロした闇のなかの信二さんと、それを見守る路彦の話。この読んでて自分まで追い込まれている感じがする文章も流石木原さんです……。
    そしてまさかの左右反転………そうくるか!
    今まで信二×路彦で何の違和感もなかったのに読後のいまではもう路彦×信二しか考えられないですね………


    挿絵も最高!!!!
    表紙と着物姿で泣く信二さんの挿絵は額にいれて飾りたいくらい好きです(笑)

    0
    2011年03月07日
  • 月に笑う 下【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    穏やかに終わった上巻に対して、下巻は怒涛の展開。信二の過去をベースにした最後の展開は涙なしには読めない。そして誰よりも信二は路彦を必要としていた、それが言葉ではいえなくても。

    0
    2011年01月14日
  • 月に笑う 上【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    泣いてしまった。いじめられっ子な路彦、ヤクザの信二の9年間の話。穏やかに進みながらも、読んでいて切なく心を打つものがある。

    0
    2011年01月14日
  • 月に笑う 下【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    受っぽい方が受だと思うなよ!!
    木原さん好きだけど正直萌えはあんまりない。だけどこの作品は萌えでした。

    0
    2010年09月23日
  • なぜ彼らは恋をしたか

    Posted by ブクログ

    仕事の姿勢とか、考え方がきっぱりと違う二人の感性で、引けない部分と折り合いをつける部分。
    自分が携わっているビルの設計に対する向き合い方が違うのは当たり前なのに、堂島の才能に激しい嫉妬を抱く緒方。
    そんな彼を苦手だと思う反面、どこか気になってしまう。
    今まで何気なく見ていた風景が、違った風に感じることを堂島から教えられて、仕事に対して凝り固まっていた部分が少しだけ変化していき、同時にゆっくりと堂島に興味を惹かれていく辺りに、微笑ましさを感じました。
    さすが秀さん。仕事する男を書くのが上手いなぁと。

    がっつりとした「恋愛」ではなく、ゆっくりとしたペースで「恋」という感情に触れていく感じです。

    0
    2010年09月10日
  • 信じてないからキスをして

    Posted by ブクログ

    刑事(攻)×検事(ノンケ受)

    気持ちを言葉に出すことを厭わない攻の加倉井も好きですが
    珍しいくらいに、受の千条が好きです!
    大好き、こういう性格!
    BLなのに、読後の感想が「スッキリした!!」でした。

    犯人が加倉井に対して同情を引こうと策を弄していることを
    理路整然と突っ込むところ、最高でした。
    カッコイイ、千条!

    最初は、加倉井が余裕綽々と千条にちょっかいかけてたのに
    後半は千条に負けっぱなし。
    ヘタレ気味のオッサンになってました。
    でも、Hの時は強引に戻ってたりして(笑)
    気障なセリフ連発!

    表紙の絵が素敵で手にとったのですが、中身も大満足。
    ちょっとくたびれつつ男っぽい加倉井がツ

    0
    2010年06月26日
  • 月に笑う 下【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    下。
    怒涛の展開(笑)
    最初けっこうやわらかい、感じで。
    信二のスーツかっこいい。ソウイチさん何気いいキャラしてたのに…。
    もう中盤から涙なしでは語れません><w
    挿絵も綺麗で泣きました。
    ハッピーエンドでよかったー。みっちゃん早く信二のこと嫁にもらっちゃいな。

    0
    2012年02月12日
  • 月に笑う 上【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    初木原さん。
    この人の作品は痛い系ばかりだけど、今回は甘いということを
    きいたので(笑)
    最初が衝撃的?なはじまり方で、どうなっていくんだ?と思いつつ…。
    信二さん、信二さん言ってる路彦が可愛い。
    上のほうは展開遅め…かな?
    中学生から大学生にはなるんだけども。

    0
    2012年02月12日
  • 月に笑う 下【イラスト入り】

    Posted by ブクログ

    木原作品のセオリーとは少し外れているかもしれない。
    木原先生の描くカップルたちは大体がお互いを嫌いあっているところから始まる。
    それが度を越していて、憎悪しているようなケースもある。
    しかし月に笑うに限っては終始お互いを思いあっていた。
    お互いに相手しかいなかったからだ。
    両親がいなく、ヤクザの信二を無償で慕ったのも。
    エスカレートしたいじめから路彦を掬い上げたのも。
    はっきりとした告白は無かったけれど、物語の初めからずっと両思いだったと思われる。
    2人を阻むのは、同性同士という柵でも無く、相手の気持ちがわからないという不安でも無い。
    お互いを思う気持ちだった。
    極道に巻き込みたくないから、こ

    0
    2010年01月13日