山田順子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
イスラエルSF&ファンタジー界の中心的人物らによる
SF短編選集。
原文が英語の作品[*1]あり、
ヘブライ語→英語→日本語[*2]、
あるいはロシア語→英語→日本語[*3]という重訳もあり。
訳者あとがきを含めると700ページを超す大部。
収録作は、
■ラヴィ・ティドハー「オレンジ畑の香り」
The Smell of Orange Groves(2011年)[*1]
■ガイル・ハエヴェン「スロー族」
The Slows(1999年)[*2]
■ケレン・ランズマン「アレキサンドリアを焼く」
Burn Alexadria(2015年)[*2]
■ガイ・ハソン「完璧な娘」
The Per -
Posted by ブクログ
若い頃、赤川次郎さんの作品が好きで、赤川さんが好きな推理小説ということで、当時読んだ別の訳のものは判りづらくて挫折したが、今回の新訳版は何が素晴らしいのか、はっきり理解できた。
「クマのプーさん」でお馴染みの、ユーモア作家「アラン・アレキサンダー・ミルン」が唯一書いた、この推理小説(1921年の作品)が、日本の江戸川乱歩の探偵小説黄金時代のベストテンにも選ばれていたのは初耳だったが、シンプルながら見事な伏線と、意外なところからストンと気持ちよくオチるトリックは素晴らしく思えたし、タイトルもある意味上手く、私もすっかり惑わされた一人です。
また、この作品の特徴的なところはドロドロした感じがな -
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Posted by ブクログ
旅の土産にその街のランドマークになる建築をかたどった小さなモニュメントを買って帰ることにしている。ロンドンで買ったそれはロンドン塔をかたどったもので、ビーフイーターや砲門に混じって、ちゃんと大鴉(レイヴン)もいた。言い伝えには「レイヴンがいなくなるとロンドン塔が崩れ、ロンドン塔を失った英国が滅びる」とある。それで、今でも塔内には一定数のレイヴンが飼育されている。飛んでいかないように羽先が切られているという。
この物語は、その言い伝えをもとに書かれている。舞台は言うまでもなくロンドンとその近郊。時代は定かではないが、荷馬車が交通手段になってはいても地下には鉄道の跡もあるし、電話線も敷かれている -
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Posted by ブクログ
アメリカ中西部の片田舎でひっそりと暮らすイーノック・ウォレス。閉鎖的な土地柄に守られて余計な干渉を受けずにただ一人生活するイーノックは、実は齢100歳を超えながらほとんど歳を取らず、銀河の星々を渡る旅人を送り迎える「中継ステーション」の管理人を務めていた。異星の旅人とのひとときの交流を心のよすがに、永遠とも思える孤独の中に生きるイーノックの周辺で、彼の存在を嗅ぎ付けて正体を暴こうとする不穏な動きが見え始める。大切な中継ステーションと自分自身の生活を守るため、イーノックが取った行動とは、そしてその結末とは?
古き良き、暖かくも寂寥感溢れるSF。
1963年の作品です。牧歌的で懐古的な舞台設定の