三田誠広のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実存主義と構造主義について、主にフランス文学と南米文学と日本文学を絡めて紹介した文学論の本。
上記思想の定義や論考について期待すると、ちょっとがっかりだと思われるが、本書冒頭にそのことが述べられているので、リアル書店で手にした方は冒頭を読んでから購入することをお薦めします(私はリアル書店で文学論であると予め読んで購入しました)。
個人的には、南米文学というものについて初めて知り、これが非常に面白かった(構造主義の章で登場)。また、実存主義に最近関心を持ち始めた矢先、大岡昇平や永井荷風らには注目していたものの、大江健三郎が実存文学であることを本書で初めて知った。まだまだ教養が足りない自分を痛感したのであった。。。
以下、結論の簡単なネタバレ。
本書を簡単(非常に荒っぽく)まとめると、実存とは孤独の文学であり、構造とは、孤独や怒りや喜びや哀しみや感動といった人間の営みを古今東西の中から類型パターンで集めたものであり、苦しいのは自分一人ではないということを知ることで救われるという内容である。ネタバレ、ごめんなさい。