三田誠広のレビュー一覧
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ネタバレ北沢良一
徹也に試合のビデオを撮るように依頼される。日々、ピアノのレッスンをしている。自殺について考えている。
羽根木徹也
野球部のエース。良一の同学年で人気者。
北沢孝輔
良一の弟。遠くの私立中学に通っている。
成績優秀。マーラーが好き。
船橋
良一と同じクラス。野球部でキャッチャー。通称は「番長」。
東山
ショート。陸上部にも入っている。
俊足好守好打、さらに勉強でも秀才と非の打ち所が無い。
上原直美
徹也の幼なじみ。小学校から私立の女子校に通っている。足に腫瘍があり切断し入院中。徹也に連れられて来た良一に恋心を抱く。
和泉
直美が入院している病院の看護婦。
良一の母
自宅で -
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中学三年生の北沢良一は同年代の自殺した少年について考えるなど人生に厭世観を持っていた。そんな時、同学年の野球部のエースである羽根木徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の上原直美を知る。直美は自分のおかれた境遇にもめげずに懸命に生きようとする。直美や徹也に会うことによって良一の人生観が変わっていく。
↑↑↑Wikipediaより
【むりして生きていても
どうせみんな 死んでしまうんだ
ばかやろう】
十一歳で命を絶った少年が 飛び降りたアパートの壁に残したメッセージ。
良一はたびたび そのアパートを訪れ 少年が飛び降りた13階から下を覗き込む。
中学3年生の夏。受験、友情、恋。
良一は悩 -
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著者は母校の早稲田大学で「小説創作」の講師を務めており、そこでの講義を本にまとめたのがワセダ大学小説教室シリーズ。本書はその三冊目にあたる。純文学を書きたい若者のために近代日本文学の変遷を学ぶことで、創作に活かしてほしいというものである。著者は「文学史を学べばアイディアは無限」と語る。もちろんそんな野心のない人にも読み物としてじゅうぶんに面白い。「ものすごーくわかりやすく説明します」と述べるように、硬くないので文学史のおさらいとしても、楽しく読めるだろう。
あくまで団塊世代の著者の目を通した文学史なので、日本文学の東西の横綱に大江健三郎と中上健次を選ぶなど違和感もあるかも知れないが、この世代 -
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中学3年生の北沢良一は、幼い頃からピアノを習っていたが、自分の進路を決めかね、もやもやとした毎日を過ごしていた。そして、自殺した小学校5年生の少年のニュースについて、彼は度々考えるようになり、少年の自殺した現場を訪れる。
そんなある日、良一は、同級生の野球少年、徹也の頼みで、重い病気を患った同い年の女の子、上原直美に出会う。死を目前とした少女との交流を通して、良一は、生きていく決意を固める。
直美の言葉を前に、言葉を失う良一の姿が、印象的だった。
「可能性がある人がうらやましい。自殺のことを考えるなんて、贅沢だわ」
「まだ、自殺のこと、考えてる?」
「あたしと、心中しない?」
音楽の道に進ん -
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2020/07/26
いちご同盟とかがよく読書キャンペーンで取り扱われていることが多い三田さんの本です。初版が発行されたのが、確認したら1980年で、自分が生まれてすらいないじゃん!という感じです。案の定、この小説の主人公の生活の中心になっていったのは学生運動。歴史の授業とかニュースの特集とかでしか聞いたことないような言葉がたくさん出てきたぞ…と思いました。
この頃の大学生の人たちは本当にこんなことして暴れまくっていたんだろうか?大学ってそんな危険な場所だったのだろうか…と気になることもありつつ、主人公はなんとなく学生運動に巻き込まれ、そこで女の人と出会い同棲することになり、学生運動から追われ -
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2019/8/10
いちご同盟とか永遠の放課後の内容をあまり深く思い出せないので、今度もう一度読んでみようかなと思いますが、春のソナタはサブタイトルに純愛編とあるけど、結構主人公の直樹は重い一面に直面しているような気がします。
もしかしたら色々と葛藤して自分について考えることが青春であり、純愛なのかもしれません。
主人公は小さい頃からバイオリンをやっていて結構うまいっぽいのですが、音楽の知識はさっぱりわからなくても、心情の表現を演奏の仕方とかそういうのに重ねて書かれているので音楽を通しての気持ちのやりとりがこんな感じなのかなーと読んでて新鮮でした。
主人公と親しくなる、あるいは親しくなりそうな